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開かずの間
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私は従姉の家に来ていた。見せたいものがあるというので来ることにしたのだ。
「ふっふ~ん」
従姉は私のためにお茶を淹れてくれていた。それは嬉しいのだが、早く見せたいものとやらを見せてくれと思う。
従姉の名は夜乃帳。私の名は影時水蓮だ。
「水蓮ちゃん。はい、お茶どうぞ」
「ありがとう、帳姉ちゃん」
お茶を飲む。ぷは~うめえな。
「お茶が垂れてるよ」
帳姉ちゃんは唇の端から垂れていたお茶を口で啜ってくれた。そのままキスしてきた。
「いつ見ても可愛いな、水蓮ちゃんは」
「そ、そんなことないよ。きれいだよ帳姉ちゃん」
「ありがとう。それで見せたいものだけど」
「うん、何?」
「開かずの間なんだ」
え? 開かずの間?
「開かずの間って実在してるんだね」
「そうだよ」
「知らなかった。早速見せてもらっていいかな?」
「うん、行こう」
手を差し出してきたので握った。少し恥ずかしい。
階段を駆け上がる。二階へ到着した。
「あれが開かずの間だよ」
帳姉ちゃんが指を差した方を見ると、汚れている扉があった。
「これが……」
私は呟き、帳姉ちゃんの方を見る。帳姉ちゃんは頷く。
私は扉のドアノブに手をかけて動かす。あれ? 開かない? 私は首を動かし、帳姉ちゃんを見つめる。
帳姉ちゃんは微笑みながら口を開く。
「この家の建てつけが悪くてその扉だけが開かないんだよね」
「ふっふ~ん」
従姉は私のためにお茶を淹れてくれていた。それは嬉しいのだが、早く見せたいものとやらを見せてくれと思う。
従姉の名は夜乃帳。私の名は影時水蓮だ。
「水蓮ちゃん。はい、お茶どうぞ」
「ありがとう、帳姉ちゃん」
お茶を飲む。ぷは~うめえな。
「お茶が垂れてるよ」
帳姉ちゃんは唇の端から垂れていたお茶を口で啜ってくれた。そのままキスしてきた。
「いつ見ても可愛いな、水蓮ちゃんは」
「そ、そんなことないよ。きれいだよ帳姉ちゃん」
「ありがとう。それで見せたいものだけど」
「うん、何?」
「開かずの間なんだ」
え? 開かずの間?
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