23 / 211
合コンの果てに
しおりを挟む
いつもと変わらぬ朝だった。この時の私は後に待ち受ける悲劇をまだ知らなかった……的な展開になればいいんだけど、まあ、ないよね。あったらあったで何か怖いし。現実は小説より奇なり? だっけと言うけど大概は日常だよね。
さて、今日は待ちに待ってない合コン(これって何の略?)だけど、どんな格好していけばいいのかな? パーカーにジーンズはちょっと地味かな。まあ、いっか。
家を出て待ち合わせのファミレスへと向かった。
☆☆
ファミレスに到着してテーブルについた。
まだ来てないみたい。
五分後、私を除いた合コンメンバー到着。といっても女子は私を含めて二人、男子も二人。計四人。……少ない。
まずは自己紹介をした。そして質問タイムに突入した。
「今まで女の子と付き合ったことある?」
私は男子たちの顔を見ながら質問した。
「ない!」
通路側にいた男子がなぜか自信満々に告げた。
「えっと、自信満々に言うことじゃないと思うんだけど」
私は困ったように言った。
「そんな! じゃあ、この自信は一体どこに持っていけばいいんだ?」
劇画チックな表情で驚く。……どういう原理?
「墓場までかな」
私は首を傾げて言った。
「そこまでの道のりが長すぎる! 自信が継続しそうにない」
「自信を継続したまま墓場に行きたいんなら今すぐ自殺すればいいんじゃないかな」
私はニコニコしながら言った。
「まさか自殺を薦められるとは思わなかったな」
「私も薦めることになるとは思わなかったよ」
「んじゃ。ちょっくら自殺してくる」
ちょっくらジュース買ってくるみたいなニュアンスで自殺宣言をしてきた。
「冗談だから」
私は少しばかり焦ってくい止めようとする。が、さっさと席を立ち、外へ出て行く。
私は会話に取り残されていた二人とともに遅れて席を立って外に出た。そして見たものは通路側にいた男子がトラックに轢かれてバラバラになるところだった。
首が千切れ、両手も千切れ、両足も千切れて臓器という臓器が飛び出していた。
☆☆
あの男子が死んで一ヶ月が経った今なお、男子がトラックに轢かれて死ぬ瞬間を夢で何度も見ている。目に焼きついて離れない。
ああ、私は何であんな愚かな事を言ったんだろう、と悔やんでも悔やみきれない。
さて、今日は待ちに待ってない合コン(これって何の略?)だけど、どんな格好していけばいいのかな? パーカーにジーンズはちょっと地味かな。まあ、いっか。
家を出て待ち合わせのファミレスへと向かった。
☆☆
ファミレスに到着してテーブルについた。
まだ来てないみたい。
五分後、私を除いた合コンメンバー到着。といっても女子は私を含めて二人、男子も二人。計四人。……少ない。
まずは自己紹介をした。そして質問タイムに突入した。
「今まで女の子と付き合ったことある?」
私は男子たちの顔を見ながら質問した。
「ない!」
通路側にいた男子がなぜか自信満々に告げた。
「えっと、自信満々に言うことじゃないと思うんだけど」
私は困ったように言った。
「そんな! じゃあ、この自信は一体どこに持っていけばいいんだ?」
劇画チックな表情で驚く。……どういう原理?
「墓場までかな」
私は首を傾げて言った。
「そこまでの道のりが長すぎる! 自信が継続しそうにない」
「自信を継続したまま墓場に行きたいんなら今すぐ自殺すればいいんじゃないかな」
私はニコニコしながら言った。
「まさか自殺を薦められるとは思わなかったな」
「私も薦めることになるとは思わなかったよ」
「んじゃ。ちょっくら自殺してくる」
ちょっくらジュース買ってくるみたいなニュアンスで自殺宣言をしてきた。
「冗談だから」
私は少しばかり焦ってくい止めようとする。が、さっさと席を立ち、外へ出て行く。
私は会話に取り残されていた二人とともに遅れて席を立って外に出た。そして見たものは通路側にいた男子がトラックに轢かれてバラバラになるところだった。
首が千切れ、両手も千切れ、両足も千切れて臓器という臓器が飛び出していた。
☆☆
あの男子が死んで一ヶ月が経った今なお、男子がトラックに轢かれて死ぬ瞬間を夢で何度も見ている。目に焼きついて離れない。
ああ、私は何であんな愚かな事を言ったんだろう、と悔やんでも悔やみきれない。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。




サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる