1 / 3
最凶最悪の殺人鬼
しおりを挟む
私は魔法少女レルク。魔法王国スレグナからこの人間界にやってきた。
さて、どの家に盗みに入ろう。あそこのボロアパートに盗みに入ろう。
周りをキョロキョロと見回し、人がいないことを確認し家に入った。
なんということだろう。家具が一つもない? どうやって生活しているんだろう。まぁ、どうでもいいけど。金目の物はなさそうだし、ほかのところに行こう。
ガチャっとドアが開く音がした。やばい家の人が帰ってきた。ど、どうしよう……。
「む。人の気配がする。泥棒か」
わ、わ、み、見つかる~!
「何だ貴様。俺が最凶最悪の殺人鬼と知ってて家に侵入したのか!!」
殺人鬼? ラノベでは殺人鬼って強いよね。どうしよう。成せば成るか。
「わ、私は魔法少女なんだからね!」
「何故、ツンデレで言ったのだ?」
「うっ、うるさい!」
「まぁ、いいだろう。俺の名は、嘴蟋蟀。貴様の名は何だ」
泥棒に名前を名乗るなんてどういう神経してんだろうこの殺人鬼。
「何で言わなきゃならないの。名乗っても、私にメリットなんてないのに」
「名乗れ! それが人としての礼儀だろう!」
殺人鬼に礼儀を問われるなんて思わなかったよ。
殺気が凄まじいよ。うう~。
「わ、分かったわよ。名乗ればいいんでしょう。私はレルク。これでいい?」
「いや、まだだ。頬をプニプニさせてくれ」
「変態!?」
「フフフ。俺の通り名は『変態殺人鬼蟋蟀』だからな」
「そのまんまじゃない!」
なんなのよ~こいつ。
「特別に俺の奴隷にしてやってもいいぞ」
「奴隷って。そこはせめて妹でしょ!」
「いや、そこは弟子だと思うが……」
「え? あ、えっと……」
どうしよう。失敗しちゃった……かな? うう~。
「レルクと言ったな。お前、可愛いな」
「はう!!」
か、可愛いだって私が?
「俺の妹になれ。なってくれたら、いいことをしてやろう」
「いいことって?」
「そうだな。頬をプニプニしたり、プニプニしたり、あとは……プニプニしたりだな」
「一緒じゃん! どれも!」
「む。不満か。まぁいいだろう。で、どうする?」
眼つきが鋭い。怖いよ~うう~。
「うっ。分かったわよ。なればいいんでしょ!」
「兄と妹となった記念にどっちが多くの人を殺せるか勝負しよう」
「え? どっちが多くの人を殺せるか勝負?」
「そうだ。俺は殺人鬼だから人を殺すのが趣味なんだ」
「あのさ、ちょっと質問していい?」
「なんだ」
「どうやって生活してるの? 何もないんだけど」
「あぁ、寝るためだけにつかってるから何も置いてないんだ」
「そうなんだ。食事はどうしてるの?」
「人を喰ってるから問題ない」
「人?」
「殺したついでに食べてるのさ」
「っっ!」
「そんなに驚くことないだろう」
「驚くわよ。人を食べるなんて」
「聞くが牛を食べたといったら驚くか?」
「驚かない」
「だろ。人を食べるというのは、牛を食べることと一緒なんだ。人も牛も動物という括りに変わりはないんだからな。肉ということにも変わりはない。だから驚く必要はない」
「なるほど。納得したわ」
「それじゃ、先刻言った勝負をやろう」
「人を殺したことないんだけど。魔法は優れているけど人を殺す技術は全然駄目」
「そうか。では、俺が人を殺す技術を叩き込んでやろう。我が妹レルクよ」
「蟋蟀お兄ちゃん」
「明日から特訓だ!!」
「うん!」
さて、どの家に盗みに入ろう。あそこのボロアパートに盗みに入ろう。
周りをキョロキョロと見回し、人がいないことを確認し家に入った。
なんということだろう。家具が一つもない? どうやって生活しているんだろう。まぁ、どうでもいいけど。金目の物はなさそうだし、ほかのところに行こう。
ガチャっとドアが開く音がした。やばい家の人が帰ってきた。ど、どうしよう……。
「む。人の気配がする。泥棒か」
わ、わ、み、見つかる~!
「何だ貴様。俺が最凶最悪の殺人鬼と知ってて家に侵入したのか!!」
殺人鬼? ラノベでは殺人鬼って強いよね。どうしよう。成せば成るか。
「わ、私は魔法少女なんだからね!」
「何故、ツンデレで言ったのだ?」
「うっ、うるさい!」
「まぁ、いいだろう。俺の名は、嘴蟋蟀。貴様の名は何だ」
泥棒に名前を名乗るなんてどういう神経してんだろうこの殺人鬼。
「何で言わなきゃならないの。名乗っても、私にメリットなんてないのに」
「名乗れ! それが人としての礼儀だろう!」
殺人鬼に礼儀を問われるなんて思わなかったよ。
殺気が凄まじいよ。うう~。
「わ、分かったわよ。名乗ればいいんでしょう。私はレルク。これでいい?」
「いや、まだだ。頬をプニプニさせてくれ」
「変態!?」
「フフフ。俺の通り名は『変態殺人鬼蟋蟀』だからな」
「そのまんまじゃない!」
なんなのよ~こいつ。
「特別に俺の奴隷にしてやってもいいぞ」
「奴隷って。そこはせめて妹でしょ!」
「いや、そこは弟子だと思うが……」
「え? あ、えっと……」
どうしよう。失敗しちゃった……かな? うう~。
「レルクと言ったな。お前、可愛いな」
「はう!!」
か、可愛いだって私が?
「俺の妹になれ。なってくれたら、いいことをしてやろう」
「いいことって?」
「そうだな。頬をプニプニしたり、プニプニしたり、あとは……プニプニしたりだな」
「一緒じゃん! どれも!」
「む。不満か。まぁいいだろう。で、どうする?」
眼つきが鋭い。怖いよ~うう~。
「うっ。分かったわよ。なればいいんでしょ!」
「兄と妹となった記念にどっちが多くの人を殺せるか勝負しよう」
「え? どっちが多くの人を殺せるか勝負?」
「そうだ。俺は殺人鬼だから人を殺すのが趣味なんだ」
「あのさ、ちょっと質問していい?」
「なんだ」
「どうやって生活してるの? 何もないんだけど」
「あぁ、寝るためだけにつかってるから何も置いてないんだ」
「そうなんだ。食事はどうしてるの?」
「人を喰ってるから問題ない」
「人?」
「殺したついでに食べてるのさ」
「っっ!」
「そんなに驚くことないだろう」
「驚くわよ。人を食べるなんて」
「聞くが牛を食べたといったら驚くか?」
「驚かない」
「だろ。人を食べるというのは、牛を食べることと一緒なんだ。人も牛も動物という括りに変わりはないんだからな。肉ということにも変わりはない。だから驚く必要はない」
「なるほど。納得したわ」
「それじゃ、先刻言った勝負をやろう」
「人を殺したことないんだけど。魔法は優れているけど人を殺す技術は全然駄目」
「そうか。では、俺が人を殺す技術を叩き込んでやろう。我が妹レルクよ」
「蟋蟀お兄ちゃん」
「明日から特訓だ!!」
「うん!」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
魔法少女の異世界刀匠生活
ミュート
ファンタジー
私はクアンタ。魔法少女だ。
……終わりか、だと? 自己紹介をこれ以上続けろと言われても話す事は無い。
そうだな……私は太陽系第三惑星地球の日本秋音市に居た筈が、異世界ともいうべき別の場所に飛ばされていた。
そこでリンナという少女の打つ刀に見惚れ、彼女の弟子としてこの世界で暮らす事となるのだが、色々と諸問題に巻き込まれる事になっていく。
王族の後継問題とか、突如現れる謎の魔物と呼ばれる存在と戦う為の皇国軍へ加入しろとスカウトされたり……
色々あるが、私はただ、刀を打つ為にやらねばならぬ事に従事するだけだ。
詳しくは、読めばわかる事だろう。――では。
※この作品は「小説家になろう!」様、「ノベルアップ+」様でも同様の内容で公開していきます。
※コメント等大歓迎です。何時もありがとうございます!
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
太陽神は創造神の手に余る異世界で破壊神になるらしいので見物に行くことになった道中記
餅狐様
ファンタジー
この物語は道中記。
とある男が経験する奇妙で不思議な道中記。
彼女との別れから全ては始まる。
パーティは全て伝説……いや、神話級のメンバー。
そして、導かれた先に座すは別天津神と呼ばれる伝説の神々。
その頂点に座するあの方の依頼に驚きを隠せないながらも強制転移で異世界へと旅立ち、その依頼をこなす事になるのだが……そんな世界で繰り広げられる夢も希望もない道中記を聞いて欲しい。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる