アニマルたちのほのぼの物語

ワニ男はあの子とぷかぷか浮かぶ

　一匹のワニ――ワニ男はぼんやりと川に浮いていました。何とはなしに陸に上がろうとした時、いきなりメスのワニが川の中から現れ、ワニ男は驚いて大きく口を開けてしまいました。
　その場が静まり返り、ワニ男は恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になりました。
　そんなワニ男の反応にあの子はおかしそうにクスクスと笑い出しました。つられてワニ男も吹き出してしまいました。
　その出会いがきっかけで、ワニ男はあの子と会話するようになりました。あの子の話はとても面白く、ワニ男は徐々に惹かれていきました。あの子と過ごす時間はとても充実していて、ワニ男は幸せな気分でした。
　ワニ男は川にぷかぷか浮かびながら、チラリとあの子に視線を向けます。あの子もぷかぷか浮かびながら、愛しそうにワニ男のことを見つめていました。　
　ワニ男とあの子はどちらからともなくキスしたのでした。