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序章 

悶絶躄地 ※※(R18G)

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「くくく、狭いな。ひょっとしてハジメテか?」
「……っ!」
「こんなこと、何度も経験しているほうがおかしいでしょ」と答えたかったのはやまやまだが、あまりの衝撃で言葉1つ発せられない。それを良しとしているのか、相手は隙アリとばかりに腰元を揺らしながらどんどん中に入り込んでくる。皮膚を抉られ粘膜を押しつぶされる感覚──。絶え間なく苦しめる鈍い痛みと不規則に駆け巡る鋭い刺激の相乗効果で幾度となく意識が飛びそうになるも、その都度「ほら──、ちゃんと見ろって」と肩を叩かれ現実へと引き戻される。
「なんだよ、冴えてんのは頭ん中だけかよ。しけた面しやがって」
「うっ……」
 相手は苛立ちを露に唾を吐きかけてきた。ピンポイントでかかったことで目が沁み、ねっとりした涙となって口元へと流れた。
 ここに来なければ──こんな世界に行き着かなければ──こんな仕打ちを受けることもなかったのかな──。これが相手の言うところの「しけた面」だとすれば当たらずと雖も遠からずといったところだろう。
「おい、ぜんぶ入ったぜ? さて、何が入ったでしょう?」
「…………」
 これまでいろんなクイズ番組を見てきたが、ここまで下品かつ低レベルな出題は初めてだ。おそらくこれから先もお目にかかることはそうないだろう──というよりそう思いたい。
「やっぱりだんまりか。つまんねぇ奴。チンコも咥えてくんねぇし」
「…………」
 張り合いのなさに呆れ果てたか、相手は散々精を放ったのち思いついたように脂下がった表情を浮かべる。「そうだ、だったらこうすればいいんだ」
「……えっ……? ……ヴッ!?」
 どういうことかは問い尋ねるまでもなかった。臓物を押し上げるように密着していたのも束の間、それは一瞬にして気道を塞ぎ、文字どおり口を突いて出てきた。我慢していたのかタイミングを見計らっていたのかその直後にまたしても白濁の粘液が噴水のように飛び出し、受け皿となった顔じゅうを濡らした。
「どうだ? 逆フェラの感想は? なかなか貴重な体験だろ?」
「…………」
 もはやこちらの返事など期待していないのか、相手は自己満足とばかりに身を震わせ、全身を貫いた雄をゆっくり引き抜いた。中に出されたものはもちろん、消化液や排泄物とおぼしきものも付着しているんだろうな──鮮血にまみれたそれを見つめながら他人事のような思考ばかりが浮かんでいた。しかし──塔の主はそれすらも許さず──。
「それじゃ、汚れた身体をちゃんと洗い流さねぇと。オレのザーメン風呂だ。じっくり浸かれ!」
 ぐったりと横たわる身体をゴミでも捨てるように放った。
 出すもの出して人生を終えたと思ったら、今度は出すもので汚れてそうなるとは──結局、学力のみならず人間偏差値も低い人間はどこへ行っても同じらしい。間違っても転生なんて二度としたくない──それが、異世界で得た揺るぎなき結論だった。
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