上 下
10 / 10

苦しいのは R

しおりを挟む
「あ…あう…ぅ……ひぃっ…ああっやあっ…」

ポタリ…とまた一滴垂らされた媚薬に身体が跳ねて自身を苦しめてしまう。
持たされたグラスの中身が揺れて慌てて肘掛けに腕を乗せた。

僕は今、グラスを片手に肘掛け椅子に…いや正確には椅子に設置された張り型の上にペニスをリボンで縛られて座っている。
下半身を見なければ、ヴィクと向かい合ってお酒を楽しんでいるようにも見える。

「こら、殿下から頂いた酒をこぼす気か」

「ひっ…っ~~~…」

またポタリと媚薬が垂らされ当たった箇所から焼けるような快感が脳に伝わる。

破裂しそうなほどパンパンになった真っ赤なペニスを飾り立てるリボンは、お姫様を飾るのにこそ相応しいビロウドに繊細なレースをフリルにして縫い付けた桃色の豪華で可愛らしい品で、それが一層のこと惨めで滑稽だった。

媚薬を受けてビクリビクリと震えるソレを向かいに座って酒を楽しむヴィクが嘲笑う。

「ははっリボンが一緒になってゆらゆら震えて愉快だぞ。いっそ每日それを付けて生活するか?はははっ」

酷い事を言われているのに、ヴィクの笑った顔を見られるのが嬉しい。
いつか見た、太陽みたいな笑顔じゃなくて嘲笑するような意地悪な顔だけど…それでも。

「う…ふふ」

「は…何を笑っている?余裕そうだな…。それでは足りないか。あれを持て」

「ひっ違っ…いやっ…ごめんなさいっ許して!!」

ごとり。ごとり。

涙を流す僕の目の前に大きさの違う張型が次々と置かれる。
まるで本物のような色と形のもの。
工芸品のような美しいクリスタル製のもの。
媚薬と香油を何ヶ月も染み込ませたという木製の張型を挿れられた時は気が狂いそうになった。

「ふむ、これを使うか。尻を向けろ」

それは直径1センチ程の細いクリスタル製のもので、括れや装飾が無い分僕のがよく見える…らしい。

「う…ん…く…」

「ふん、一本じゃ余裕だな」

「ひぃっぐりぐりしないれぇっ」

張型で穴を拡げるように掻き回され、縛られたペニスがビンッと跳ねてじわりと濁った雫を滴らせる。

「これだけでイったのか?流石淫乱だな。さて、何本入るか」

「いや…やめて…」

「ほら、まだ入るぞ」

「あっあっ…や…苦し…もう…限界…あぅっ」

もう、何本挿れられたんだろう…。
苦しい。気持ちぃ。ペニスが破裂しそう…。

「く…苦し…ひゃああんっイっちゃ…っっ!!」

ず…と押し込まれた張型が前立線を擦り、また射精出来ない絶頂が襲いかかる。

「ほら、出すな!」

「きひぃぃっっ!!」

絶頂で腸が収縮したせいで飛び出しそうになる張型をぐりりっと押し込まれる。
拡がりきった肛門は締め付けるのも難しかった。

「は…はく…はっ…」

「はははっお前…ペニスを上下に振って…まるで犬の尻尾じゃないか!」

はははは。
はははは。

彼と側近の嘲笑する声が遠くに聞こえる。
出せない苦しみで頭に靄がかったようになってる。

「あ…また出そうとしているな。おい、一旦押さえとけ」

目の前に来たヴィクが赤黒く腫れた僕のペニスをやんわりと撫でる。

「ひぃいっっ」

もう僕のソコはもう限界で、それだけで射精出来ない絶頂をした。

「ひぃっ…やっ…イってるの…苦しい…から…も…触ったら…やっ、やぁぁ…ふぐ…うええんっ…も…やだぁ…ひぐっ…」

イってもイっても出せない苦しみに、身も世もなく泣いてしまう。
出したい出したい出したい出したい。

「ははは、そんなに泣くほど出したいのか」

「ふぇえ…出したいっっ出したいっ射精したいぃ~」

「ふん。いいだろう。出させてやる。但し、張型を一本でも落としたら仕置だ」

「へ…しょんなの…むっひにゃっっやめっ…いくいくいぐ~っ」

痛いほどに腫れ上がり限界を超えたペニスをこしゅこしゅと扱かれ、気が狂いそうな程感じでしまう。
そして次の瞬間、僕は真っ白い世界にいた。

「い゛っ~~~~~~~~~っ!!!」

リボンを解かれた瞬間、僕は白目を剥いていたらしい。
射精の快感と放出の脱力感のなか、遠くでカラカラと何かが転がる音を聞いた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?

寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。 ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。 ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。 その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。 そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。 それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。 女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。 BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。 このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう! 男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!? 溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

異世界ぼっち暮らし(神様と一緒!!)

藤雪たすく
BL
愛してくれない家族から旅立ち、希望に満ちた一人暮らしが始まるはずが……異世界で一人暮らしが始まった!? 手違いで人の命を巻き込む神様なんて信じません!!俺が信じる神様はこの世にただ一人……俺の推しは神様です!!

転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!

めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。 ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。 兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。 義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!? このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。 ※タイトル変更(2024/11/27)

梁国復興記——美貌の男子たちが亡き国を復興するまで

武州人也
BL
中華風架空戦記になります。以下の方々には特におすすめしたいです。 三国志やキングダム、項羽と劉邦、その他中国史創作が好きな方 戦国時代などの前近代の戦記が好きな方 中性的な美少年・美青年が好きな方 BLが好きな方 長きに渡る国家乱立の時代は、普(ふ)の国の武力による統一で幕を下ろした。しかし、その支配体制にも綻びが生じ、やがて大反乱が起こる。麗しい美貌を持つ騎射の名人、田管(でんかん)はたった四万の軍で十倍以上の反乱軍を相手に奮戦するもあえなく降伏。その後、田管は美少年軍師の張舜と共に反乱軍として普軍と干戈を交えることとなる。その田管の目の前に立ち塞がったのは、恐ろしげな仮面を着けた、騎射の名人の少年であった…… 騎射の名人が戦場を駆け、美少年軍師の策が光り、仮面の騎兵が襲い来る。麗しい見た目の男子たちが戦乱の世を舞う、古代中国風架空戦記。

腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います

たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか? そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。 ほのぼのまったり進行です。 他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。

転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい

翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。 それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん? 「え、俺何か、犬になってない?」 豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。 ※どんどん年齢は上がっていきます。 ※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

処理中です...