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幸せだった記憶 R
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今日、婚約者の方との結婚式の日取りが決まったとヴィクトールから聞かされた。
彼の口から、婚約者の話が出るのは初めてだった。
分かってた…分かってたんだ。
分不相応だって。
身分違いで、男同士で。
結婚どころか、愛妾になる事すら出来ないって。
それでも…信じたかった。
初めて会った日、「ヴィクと呼べ」と言って笑い掛けてくれた。
一緒に旅をして三つ目の街で、僕を好きだと言ってくれた。一目惚れで、それから今はもっと好きだと。
それから一週間もしないうちに抱かれて、そのまま宿に何日籠もったっけ。
好きだって。愛してるって沢山言ってくれた。
二人で旅をした半年間が僕の人生の幸福の全てだった。
この幸福な記憶があれば、どんな事だって耐えられると思った。
貴方が望むなら、死んでも構わない。
むしろ今、その手で終わりにして欲しかった。
ーーーー
「アルミス。好きだ。こんなに好きになったのはお前が初めてだ」
「ヴィク…僕も…。貴方が好き」
「…いいか?」
いつも自信に満ち溢れて堂々としたヴィクトールらしくない、遠慮がちでひどく慎重な手付きに僕は思わず笑ってしまった。
「貴方のする事なら、なんでも」
キスは、告白されてから何度もした。
「ん…ふ…」
舌を絡めるキスは、まだ慣れない。
息継ぎが上手く出来ない僕を可愛いと、太陽みたいな笑顔を見せてくれる。
「ん…はぁ…んん」
気持ちいい…。
ちょっと荒々しいキスが彼らしくて嬉しくなる。
そして熱いくらいの大きな手がやっと肋の浮かなくなってきた胸を撫でた。
「ん…」
何度も撫でられるうちに尖ってきた場所を撫でられ、なんだかむずむずする。
男の僕が普段気にもとめない場所を熱心に撫でてくれて嬉しいけど、女性と違って柔らかな膨らみも何もないからと少し申し訳ない気持ちにもなる。
「は…ピンク色で可愛いな。白い肌に…ポツンと小さい蕾が付いているようで興奮するぞ」
それがほんとなら…
「嬉しい。こんな身体でも、ヴィクが喜んでくれるなら…嬉しい」
「はー…。可愛い…なんて愛い奴なんだお前は。お前のように素直で優しく愛らしい人間を俺は知らない」
それからヴィクは沢山たくさん僕にキスをしてくれて、お互いのモノを触りっこした。
僕は全然慣れてなくてすぐに出してしまったけど、可愛いって笑って許してくれた。
そして僕の拙い手を気持ちいいって言ってくれて、僕よりずっと沢山の量を出した。
大きさも僕よりずっと大きいから、出る量も多いのかな?
それからお尻を綺麗にする薬を入れてくれて、丁寧に指で拡げてくれた。
ヴィクのペニスは大きくて、最初は痛くて泣いてしまったけど幸せだった。
「あっあっ…ヴィク…ヴィク…」
「はぁっ…好きだ…愛してる…アルミス…」
ヴィクの腕に閉じ込められた世界は苦しいくらいに幸せで…。
「ヴィクトール」
今は呼べない名前を呟いた。
彼の口から、婚約者の話が出るのは初めてだった。
分かってた…分かってたんだ。
分不相応だって。
身分違いで、男同士で。
結婚どころか、愛妾になる事すら出来ないって。
それでも…信じたかった。
初めて会った日、「ヴィクと呼べ」と言って笑い掛けてくれた。
一緒に旅をして三つ目の街で、僕を好きだと言ってくれた。一目惚れで、それから今はもっと好きだと。
それから一週間もしないうちに抱かれて、そのまま宿に何日籠もったっけ。
好きだって。愛してるって沢山言ってくれた。
二人で旅をした半年間が僕の人生の幸福の全てだった。
この幸福な記憶があれば、どんな事だって耐えられると思った。
貴方が望むなら、死んでも構わない。
むしろ今、その手で終わりにして欲しかった。
ーーーー
「アルミス。好きだ。こんなに好きになったのはお前が初めてだ」
「ヴィク…僕も…。貴方が好き」
「…いいか?」
いつも自信に満ち溢れて堂々としたヴィクトールらしくない、遠慮がちでひどく慎重な手付きに僕は思わず笑ってしまった。
「貴方のする事なら、なんでも」
キスは、告白されてから何度もした。
「ん…ふ…」
舌を絡めるキスは、まだ慣れない。
息継ぎが上手く出来ない僕を可愛いと、太陽みたいな笑顔を見せてくれる。
「ん…はぁ…んん」
気持ちいい…。
ちょっと荒々しいキスが彼らしくて嬉しくなる。
そして熱いくらいの大きな手がやっと肋の浮かなくなってきた胸を撫でた。
「ん…」
何度も撫でられるうちに尖ってきた場所を撫でられ、なんだかむずむずする。
男の僕が普段気にもとめない場所を熱心に撫でてくれて嬉しいけど、女性と違って柔らかな膨らみも何もないからと少し申し訳ない気持ちにもなる。
「は…ピンク色で可愛いな。白い肌に…ポツンと小さい蕾が付いているようで興奮するぞ」
それがほんとなら…
「嬉しい。こんな身体でも、ヴィクが喜んでくれるなら…嬉しい」
「はー…。可愛い…なんて愛い奴なんだお前は。お前のように素直で優しく愛らしい人間を俺は知らない」
それからヴィクは沢山たくさん僕にキスをしてくれて、お互いのモノを触りっこした。
僕は全然慣れてなくてすぐに出してしまったけど、可愛いって笑って許してくれた。
そして僕の拙い手を気持ちいいって言ってくれて、僕よりずっと沢山の量を出した。
大きさも僕よりずっと大きいから、出る量も多いのかな?
それからお尻を綺麗にする薬を入れてくれて、丁寧に指で拡げてくれた。
ヴィクのペニスは大きくて、最初は痛くて泣いてしまったけど幸せだった。
「あっあっ…ヴィク…ヴィク…」
「はぁっ…好きだ…愛してる…アルミス…」
ヴィクの腕に閉じ込められた世界は苦しいくらいに幸せで…。
「ヴィクトール」
今は呼べない名前を呟いた。
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