ヒーローズ・トーナメント

夢=無王吽

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第六話『接続場』

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 闇のなかにひっそりとそびえ立つ巨大施設。
 広大な敷地の境界は生垣のように森林に囲われており、野生の常緑樹が葉擦れの音を不規則な多重奏のように鳴らしている。
 周辺の森は深く、森の果てから最も近い舗装路までも距離があるため、敷地から外には見渡す限り、一切の人工的な光源がなかった。
 ──産業廃棄物処理場。
 暴力により物事を解決する社会の、敗者どもの行き着く先。
 一般企業も産廃業者は利用するので、施設の存在は知っているが、それがどこにあるのかは知られていなかった。
 立入禁止区域の最奥にある、地図にも記載されていない場所。
 そこは、都市の裏側を流れる黒い噂の排水溝でもあった。
 暗闇のなかに、黒い車両が溶け込んでいる。
 車種や正確な台数は、そこに駐車した運転者たちにもわからない。
 黒い車体、黒い車窓を影で覆う巨大な建物は、面積は広いが高さは三階ほどで、昼間でも森林の向こうからは見えなかった。
 建物の、車両の群れが並ぶ辺りから、一筋の細い光が生まれる。
 その光は、黒や紺の濃淡だけが充満していたその場所に、つやと色彩を与えた。
 縦一本の線だった光が幅を得て長方形になり、正方形になる頃には、車両の前の建物が倉庫のような姿だとハッキリした。
 色を得た範囲から僅かに外側までは、駐車車両もクッキリと輪郭と影を得たが、それより外側は闇色に濁り、黒い車は紛れたままだった。
 重そうな鋼鉄の引き戸が、左右に半開して止まる。
 ゴロンゴロンと雷鳴のような音を響かせていた扉から音が消え、内側の光は外にこぼれたが、外の闇が明るい内側へと差し込むことはなかった。
 倉庫の奥壁には、厳重に梱包された荷物がパレットを挟んで高く積まれており、側壁の中程には運搬用のフォークリフトが十数台並べられていた。
 倉庫外壁の開かれた大鉄扉のすぐ横には小さな安っぽい扉があり、人はそこから出入りするようだった。
 内側から操作して開かれた鉄の大扉の前には三人の男たちが立って待っており、倉庫内の光から顔を背け、すっかり闇に慣れた目を細めた。
 三人の真ん中に立つ男はトレンチコートを纏い、中折れ帽を目深に被っている。
 ブリム(つば)で顔が半分隠れたその男は、大扉が止まるのを待って歩きだす。すぐに左右の二人もそれに続く。


 右側の男は三人で最も大きく、背丈が二メートル以上あった。
 重そうな丸っこい身体を揺らし、象のようにゆったりと歩く。
 素肌にタンクトップを一枚と、迷彩柄のカーゴパンツを穿いていた。
 素顔ではない。ルチャドールのようなプロレスマスクを被っていた。
 その覆面から毛髪ははみ出ておらず、坊主かスキンヘッドのようだった。
 横幅があるので、一見すると太って見える。
 どこからが首かわからないほどに肩の筋肉が隆起しており、大蛇の胴体のような両腕は、筋肉のせいで左右に持ち上がってしまっている。
 胸板は車のタイヤのように丸く膨らんでいて、発達しすぎた腹筋も、ぼっこりと前に飛び出ている。
 皮膚の下には筋肉が無数の蚯蚓みみずのように蠢き、全身から湯気を発散させながら、蒸気機関車のように悠然と前進する。
 外気温は摂氏二、三度。天候によっては雪が降ってもおかしくない寒さである。
 それでもその機関車男の肌は、じっとりと汗ばんでいた。
 エネルギーが内部で膨れ上がり、破裂する寸前のようだった。
 男が一歩足を進めるたびに、頑丈そうな黒い安全靴から、巨石を引きずるような暴力的な足音が発された。


 三人のうち、左側の男もかなりの大柄だが、右の覆面男と比べれば細身だった。
 覆面男が巨象だとすれば、こちらはしなやかな肉食獣のよう。
 その男は全身を、斑模様まだらもようのプロテクターで覆っていた。
 左右の腰に、ナタのような大振りのナイフをぶら下げている。
 物騒な大型ナイフを装着した腰ベルトのバックルにも、隠しナイフが仕込まれていた。
 手足や胴体にプロテクターを装着しており、顔には、特殊部隊の突入班のような防弾マスクをつけている。
 マスクからはみ出ている長い髪は、フサフサと豊かでウェーブがかかっており、金と黒の縞模様しまもようになるように染められていた。
 服装や髪型のセンスに、男の自己陶酔症ナルシシズムが表出していた。
 歪んだ変身願望の象徴であり、中二病と呼ばれたりもする。


 三人の男たちの向かう先、倉庫内の中心辺りにはパイプ椅子が並べられていた。四、五脚のその椅子の真ん中には男が一人、腰掛けて待っている。
 男は黒いスーツを身に着けており、同じような黒スーツの男たちが椅子の後ろに大勢控えていた。
 その黒い服装が闇に紛れるための保護色であることは、この状況、闇から光へと入った者であればすぐに気が付くだろう。
「よう、来たか」
 黒ずくめの人山のなか一人、大股を開いて椅子に座っている男が、近付いてくるトレンチコートに笑みを向ける。
 他の者は俯くようにして直立し、三人の来訪者を見ようともしない。
 トレンチコートは中折れ帽を片手でつまんで軽く持ち上げ、会釈をした。
 コリィだった。
 コリィと連れの二人が、黒服集団の数メートル手前で立ち止まる。
 待ち合わせというより、緊張感のある対面という雰囲気だった。
「まぁ、座れよ」
 黒服が自分の隣のパイプ椅子の座面を掌でポンと叩く。
 他の男たちは、一言も声を発しなかった。
 格好は同じでも、他の者とは階級ランクが違うようだ。
 コリィは男の右横に、他の二人は黒服の左横に腰掛ける。
 大男たちの尻をのせた椅子が、重みでミシリときしんだ。
「この二人か」
 咳払いとともに、黒服がコリィに視線を向ける。
 訝るような、睨み上げる目付き。試しているような口調。
「そうだ、グザヴィエ」
 コリィの顔は中折れ帽で半分隠れたままで、目もとが見えない。
 黒スーツ組の中心人物〈グザヴィエ〉は、唸るような声で続ける。
「オメェは俺に『チンピラは連れて来ない』と言ったな」
「ああ」
「じゃあ、そいつらぁ、なんだよ」
「人間という〈わく〉からはみ出た、なにかだ」
「なんだ、そりゃ?」
「俺の仕事は、金をもらって都市伝説と現実社会リアルとの顔繋かおつなぎをすることだ」
「そいつらが、その〈伝説〉かよ?」
「そうだ」
「ふうん」
 コリィのほうを向いていた疑念のこもった眼差しが、大男二人へと移る。
 足先から脳天までをじろりと観察し、「そっか」と笑う。
「試さなきゃ、金は払えねぇぜ」
「わかってる。だからそんなに連れてきたんだろう?」
 コリィがちらりと、背後の黒服たちを振り返る。
 目を伏せるように立つ全員が、人殺しの空気を漂わせていた。
 何人をいつ、どんな風に殺害したのかは不明だが、者ばかりだと判じられた。
 グザヴィエは、自分が何者かを語ろうとしない。
 だが、コリィは彼の連れを見て、やはりマフィアだと確信を深めた。
 ストリートギャングにもマフィアにも、一員になるための〈儀式〉がある。
 男なら十数秒間、凄絶な集団リンチに耐える。女なら女の組員からのリンチか、男全員とのファックかを選べるといった、一種の通過儀礼である。
 大ケガをすることもあるが、それを乗り越えれば命を張って護ってくれる仲間を得られ、少なくとも縄張り内では、儀式を終えたその日から、道端を隠れるように歩かなくてもよくなる。
 マフィアの通過儀礼は、そこらのギャングとは別格だった。
 人を殺すか、莫大な金を積むかの二択。
 そしてその後、沈黙と忠誠の誓いを、密室にて行う。
 幹部候補の親戚筋は、金を積む者がほとんどだった。
 人殺しを経験させるのは、兵士として一家に加わる外様が多い。
 血の誓いとは、血族になるということ。
 そのための誓いには、神に捧げる生贄が必要なのだ。
 つまりマフィアの兵士であれば、最低でも一人は殺しているということ。
 コリィはぞわりと戦慄を覚え、背後の黒服連中から視線を外した。
意味は、わかってるよな?」
 グザヴィエが粘っこい声音で念を押す。
「わかっちゃいるが、おたくの兵士を殺っちまっても、いいのかい?」
 それは相手方だけでなく、コリィも確認しておく必要のあることだった。
 裏稼業相手の交渉は言葉一つ違えただけで、命を失う破目におちいる。
 やりすぎず、かつ、弱みは見せないのがコツであり、この加減が難しかった。
 グザヴィエが、「もちろん、かまわねぇよ?」と笑う。
 ここまでは、互いに交渉成立という意味だと、コリィは受け取る。
「よし、じゃあ、半分ずつ試そうか」
 グザヴィエが言って手をパンと打つ。十数人の黒服の兵隊が、半分にわかれた。
「こいつらに殺されるようなら、つかいもんにならねぇ。死んでも銭は払わねぇ、それでいいんだな?」
「ああ、テストが合格なら約束どおり一人頭八百で、その内の一割を紹介料として俺がもらう」
「総額でなく、一人に八百かよ」
「そうだ。金が足りないなら、どちらか気に入ったほうを選んでくれ」
「なるほどな、念を入れたわけか。気に入ったよコリィ」
「ちょっと試せば、八百でも安いってのがわかるだろうよ。この二人は、あまり、銭金にゃあ興味がねぇからな」
「じゃあまずは、そいつからだ」
 グザヴィエは迷わずに、細身のほうを指した。
武器えものを持ってるようだが、それが逆に信用ならねぇ」
 長身の男が身につけているのは、大小様々なナイフである。
 武器を持つということは、武器を必要とするということ。
 化物を相手にするヒーローとしては、それは弱さとも言える。
 グザヴィエの懸念は尤もだった。
「なるほど」コリィは口の端をあげて笑み、納得した。


 ナイフとは、投擲武器としてもつかえるが、基本的には近距離兵器である。
 手の届く範囲プラス刃渡り程度の、体格差で補える距離にしか攻撃が届かない。
 戦う相手が目の前にいるこの状況では、闇討ちも不意討ちもできない。
 黒服どもは恐らく、全員が銃を携帯している。
 殺人を恐れない本物の構成員モブスターを相手に、よーいドンで殺し合うには不利なのではという分析は、コリィにとっても想定内だった。
 まだ、「始め」の許可が出ていないのに、黒服たちは銃を懐から抜いて後退り、距離をとり始める。
 部下の半分は銃を抜かずにわかれ、グザヴィエを護るように陣形を組んだ。
「パンサー、頼む」
 コリィが長身の男を見て、その視線を銃を抜いた男たちにチラリと向ける。
 長身、長髪の不気味な男が、黙って頷く。
「ほう、あれの本業は〈用心棒バンサー〉か?」
 グザヴィエが立ち上がり、安全だと思われる場所まで皆と一緒に移動しながら、ボソリと問う。
「バンサーじゃねぇ、〈豹男パンサー〉だよ、グザヴィエ」
 コリィもグザヴィエと同じように黒服の中心に隠れつつ、呟くように答える。
 二人の異形のヒーローを中心に、人間たちが離れていく。
 パンサーと呼ばれた長身の男が、おもむろに椅子から立ち上がる。
 防弾マスクに覆われていて表情は見えないが、その顔は、銃を抜いた黒服たちに向けられていた。
 倉庫の側壁に並ぶフォークリフトの陰に隠れると、グザヴィエが「いいぞ!」と大声をだした。
 それは開始の合図ではなく、検分役が安全な場所に着いたから、いつでも好きなときに始めろという意味の掛け声だった。


 これはスポーツではない。
 流派や団体の誇りをかけた決闘でもない。
 喧嘩とは、その場面によって許される行為が変わってくるが、この場においては許されない行為というものがない。
 程度問題として、この施設ごと爆破するような兵器を使用すると検分役も死んでしまうため、試合の意味がなくってしまうという、その程度の加減が必要とされるくらいである。
 立ち上がったパンサーはパイプ椅子から数歩離れると、腰を落とした。
 膝を軽く曲げ、猛獣が狩りをする直前のように身構える。
 黒服の一人が、警告もせずにいきなり発砲した。
 空気の破裂する凄まじい轟音が倉庫内に響き渡り、それが開戦の合図となった。
 黒服たちが一斉にパンサーに銃口を向け、握った拳銃の引き金を絞る。
 パンサーは避けるのではなく、ふわりと後方に飛んだ。
 床や壁に銃弾が当たり、火花を散らす。
 爆竹のような連続した破裂音と跳弾の金属音が、コリィたちのいる場所にほんの一瞬遅れて届く。
 パンサーは飛び退いた位置で身軽に跳ねて、リズムを刻んだ。
 飛び退いただけでほとんどの拳銃は当たらないと、見抜いた者の動きだった。
 発砲とは、銃口から強烈なガス圧を噴射することであり、銃弾はその圧力により押し出されて飛ぶ。
 強烈な噴射の反作用に耐えて銃口を動かさずに保つのは、至難の業だ。
 前方から強く突き飛ばされながら、動き回る小さな的に小石を投げて当てるのと似ていると説明すればわかりやすいか。
 パンサーはふわふわと跳ね続けている。
 ただでさえ当たらないのに、一番狙いやすい身体の前面はプロテクターで覆われている。
 ゆったりとした動きは急加速することもあり、そのリズムは一定ではなく、跳ぶ方向も不規則で読めなかった。
 一足の移動距離も、尋常ではない。
 二メートル以上を、猫のように予備動作なしで動く。
 黒服たちは追いながら撃っているので、転ばないよう重心を保つために、自然と片手撃ちになり、さらに発砲時の跳ねあがりが激しくなる。
 追手はそれぞれが勝手に、狙っては撃っていた。
 やがて何人かが、弾切れにより弾倉の交換をしだす。
 それを察した他の黒服は連射をやめて、慎重に狙いを定めようとする。
 弾幕が落ち着いたのを見て取ったパンサーが急停止し、追手に向けてに大飛おおとびで間合いを詰める。
 黒服たちは慌てて、追う足を止めた。
 横や後ろに逃げていた敵が、突然、ぐんと接近してきたのだ。
 距離が詰まったので、そのタイミングで放たれた数発が命中した。
 肩と胸のプロテクターが、目に見えない破片を飛ばす。
 チタン製の防具の内側に防弾衣を重ねているので、ダメージはとおらない。
 パンサーが左右の腰にぶら下がるナイフを逆手さかてで、素早く引き抜いた。
 黒服の群れに飛び込みざま二筋ふたすじの刃がひらめく。
 数人の首筋から、血液が噴出した。
 集団の真ん中に飛び込まれた黒服たちは、銃撃を封じられてしまった。
 同士討ちはまずいと、腕が縮こまる。
 死出しでの門が開かれた。
 旋風が巻き起こり、次々と喉笛が切り裂かれる。
 防弾防刃装備を着装している者もいたが、頭部を可動させるためにはどうしても首に隙間は必要であり、薄い刃物はその隙間にするりと入り込む。ここまで正確に急所を狙われてしまうと、防具は無力だった。
 パンサーの長い腕が、独楽こまのように急回転する。
 その動きは美麗で、バレエダンサーの舞踊のようだった。
 悲鳴と血の嵐が、巻き起こると同時に静寂へと落ち着く。
 黒服たちは次々と膝をつき、大量の血液を噴射しながら頭から倒れた。
 銃撃を集中させるため、固まって移動していたのが災いした。
 刃物の竜巻が通過すると、十数人が一瞬で喉笛を裂かれた。
 うめき声もあげられず、喉から血の泡を吐く兵士たち。
 銃を持った十数人が、一分ももたずに死んだ。


 ──つづく。
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