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あの後、余韻で身体が疼くのを沈めながら…冷えてきた頭で恥ずかしさに悶えつつも思い出しながら情報を整理した。

ま、まず……



お姉様は8歳の時から前世の記憶を持つ。今は自分のことを悪役令嬢だと思いながらも家が没落しないようにと家族思い。母から溺愛を受けてる。

お母様は前世思い出す前は思わなかったが、私に興味がない表情、受け答えをしてる。アイリーンにまともな返事をしたら顔を輝かせてた。かなりアイリーンに溺愛しているみたい。


お、お父様は…………

たぶん…いやとにかく私のことが好きだ。それも半端ない独占欲と溺愛だ…。娘としてだけなのか、それとも女としてなのか………うっ恥ずかしい!
お母様に似てるから好きなのかと思っていたがどうやら違うようだ。

その……いろいろやられてる最中、あの女、アニエスとお母様の名前を言っていた。忌々しそうに放った表情にビックリした。これまた驚きだが、お母様の後にあの男と言っていた。もしかしてお母様の愛人だろうか……。

あと3日間一緒にいると言っていた。これは決定事項だろう…。


まさかお父様とお母様の仲が悪くて仮面夫婦だとは思わなかった。貴族間の身分差はないと思っていたがやっぱり何かあったのだろうか…。
しかもお母様の男の影が怪しい…その上お父様はアイリーンは好きではないみたいだし……まさかアイリーンは私と種違い!?そんな憶測ができる。




……というか、それよりもお父様との関係このままじゃやばいだろう。

アイリーンが悪役令嬢だと勘違いしていたことよりも優先事項ができてしまった。


まさかお父様が……




さっきからずっとそんな思考ループをしている。


お父様が私とくっつく相手……?


う、うーーーん……



いやいや。



いやでもお父様じゃなかったら逆にどーするんだ!?あの感じだとファーストキスはノーカンにならないしっあんなことされちゃったしっっ
……うう恥ずかしい……

それにこれから逃げることも無理だろう……

というか私は逃げたいかな?



親だからダメだとは思ってるけど…でも…

12年間も愛してくれてるお父様も、途中口調が乱れたお父様も…私のことに夢中になってるお父様も……


恥ずかしいし怖くはあったけど…

嫌だとはまったく思わなかった。


むしろ………







いや、とにかく!!
嫌じゃないし、逃げられないだろうし、この家の味方はお父様だけだ!それと前世の記憶なければこうなってないし、なんというか…自業自得だろう…(?)
お父様のせいだけど!


だから3日間だけだし…お父様と一緒にいよう。
……だいぶ危険だけど……。



そういえば…
お城は行かなくて大丈夫なのかな………?





そんな思考のループを回っているとメイドがやって来て晩御飯、お風呂とお世話をしてくれた。

「ミランお嬢様。お召し物はどちらにいたしましょうか」

昔からよく見るメイドさんに珍しく下着の選別を委ねられた。…なぜ?いろいろと。

「え、えーと…この銀色のかな…」

白地に銀色の羽模様の刺繍がある、かわいい下着セットを選ぶ。どれもスポーツブラ。そして委ねられてるのはナイトブラだ。そういえばこの世界、前世の下着と同じなの良かったなーサラシとかだったら大変だった…今は大変じゃないけど。

…いや12歳ですし!


選んだ後は簡単に脱ぎきできるパジャマのドレスを着てさっそくベッドに入り眠りについた。
色々あったからすぐ寝た…。








**********







朝。…お父様と一緒にいるという意味をうまく理解できていなかったようだ。


……隣でお父様が寝ていた。私を抱き締めて。


「ふふ、おはようミラン。目が覚めてミランを見れるなんて幸せだ、ああっ寝ぼけ眼のミランもかわいいなぁ」

…起きてた。相変わらずちゅっとキスをされる。眼鏡をしてなくても見れたんですね…いやだいぶ近距離ですものね………
眼鏡してなくてもかっこいいですね……

「おと、お父様……おはようございます……」

「聞いたよ、ミラン。お父様の髪色と同じ下着を選んだんだって?」


えっなにそれ、初耳だ。えっあれってそういう…??え?いつも下着なに着てるか知ってるの???


「ああっ嬉しくて仕方ないよ、わざわざ一緒にいれる1日目に選んでくれるなんて…!一生離したくない……そんなに触られたかったのかな?」


わ、わーーわーーーそうなりますよね!!そんなつもりないのに顔がカアッと真っ赤に染まる。


「ふふ、はぁ…かわいい……。言わなくてもいいよ、ミラン。提案なんだけど朝ご飯は遅めにしようか?」

「は、はい…」

言わなくていいと言われてなんだか安心して、あと寝ぼけた頭でなぜ遅めにするのかわからないと思いつつも、返事をする。

「ああ、よかった。ミランがいつでも世界一可愛いのは知ってるのだけど…。お父様のためにこんなに可愛いことしてくれると思ったらすっごく興奮してしまって…夜眠るのも大変だったんだ。」


……どうやら選択ミス、マズイことをしてしまったようだ。

こ、こここ興奮ってっっ!!!非常に危ない!!というかお父様寝ました??寝てないのでは……


「興奮してしまったお父様は気持ち悪いかい?でも……ミランが悪いんだよ。ふふっ」


そう言いながら掛け布団をゆったりとした動作でキッチリと畳んでくれる。

あれ?朝食は遅めなんじゃ…?


「ミラン。お父様のお願いなんだけど…」


ベッドの上で二人で向き合って座り、お父様は切なそうな瞳で、そして眼鏡がないので若干近距離で、ゆっくりと話した。


「お父様の髪色と同じ下着なら、お父様も見なくちゃいけないよね?」


??何を言っているのだろうか???


「だからお父様が見やすいように脱がしてもいいかな?」


いいわけないだろう!!!何を考えているのだこのヘンタイは!!!!


「ああ、でもミラン。実は…これはお願いじゃないんだ。ミランはドレスに着替えなくちゃいけない。今日から3日間、この部屋にはメイドは来ない。だから…お父様がミランのお世話をするんだよ。」


……………


目が点になった。


「いやいやいやお父様、無理よ!だってお父様も貴族なのに…?」

「ふふ、ミラン。心配してくれるのかい?でも大丈夫だよ、恥ずかしいけどお父様は昔、執事もやっていたんだ。」

な、なんだって……どういうことなの………
お父様の執事姿絶対かっこよすぎる……
ていうか別に心配したわけではない!!!恥ずかしくて回避しようとしてるのだ!!!


「仕事の一貫でね。じゃあミラン、お父様のためにミランが選んだ下着を見せて?」

ごっ語弊が!!!それに仕事の一貫ってなに??!

焦っているうちにお父様は眼鏡を掛け、にこりと笑うと私の服のボタンを外し始めた。


「あっ…えっ!待って待ってお父様!!」

ボタンを外そうとするお父様の手に自分の手を重ねる。制止したお父様にそのまま目線を上げると息が荒いお父様と目が合った。

「なあに?ミラン。脱がないと着替えれないよ?」

「え、えっと…メイドは本当に来ないの?」

「当たり前じゃないか。お父様とミラン2人だけじゃダメかい?いつもミランの肌を触ってるメイドに嫉妬してるんだ。本当は執事も来させたくないんだけど、料理を持ってこさせないといけないからね。」

「や、やっぱり、お腹すいたから後で……」

「ああ、ごめんねミラン。朝ご飯は遅めって昨日のうちに言ってあるんだ」


じゃあさっきのなにー?!?
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