創作した世界に転生しましたがなにかおかしいです

１

わーーーーすごい。
どうも、創作キャラになってました。
前世を思い出しても人格乗っ取られたのか乗っ取られてないのかわからないよ！なんか古い記憶を思い出した感じだから普通に自分なのだと思う。

っていうか何煎目？このネタは使い古されすぎじゃ？
…いやたまたま似てるだけかも…。

あのガバガバな創作世界だし…。





「あぁっミランっ！目が覚めたのか！？」

ふかふかのベッドに横になっていると慌てた様子のお父様が側に来てくれた。

「お父様…ごめんなさい、お城に呼ばれたのに……」

「いいんだ、ミラン！身体が第一なのだから…それよりも気が付いてくれてよかった……」

そういってお父様は私を抱き締めた。お父様は銀髪に同じ目の色、琥珀色…茶色い瞳。眼鏡をしている。眼鏡の奥は整った顔立ち、とんでもない美形だ。ちょっと神経質そうに見えるが、私にはトコトン甘い。
リューン=クレセファー、若いながら南地区の政治を担っている内政官の代表だ。…仕事は大丈夫なのだろうか。

お母様はお父様が抜けてるから代わりを勤めているのだと思う。聡明で綺麗な人だ。妖精みたいな愛らしさがある。名前はアニエス=クレセファー。同じクリーム色の髪に碧眼。ミラン…私の顔立ちはお母様似だ。





…実は創作したキャラ、ミラン=クレセファーは甘やかされて育だったクソ生意気なガキである。

この子とあともう１人をメインの主人公に据えていた。何を隠そう、女の子は生意気な方が好きな…いや男の子も生意気な方がタイプだからだ…。



う、うーん……



やっぱり創作の世界に似てるなあ……
このまま前世思い出してなかったらクソ生意気なガキへの英才教育が施され立派にクソ生意気なガキ、ミラン=クレセファーが生まれているだろう…。




「ミラン大丈夫かい？こんなに…つらそうに可哀想に…よく頑張ったね。ずっとついてあげられなかったお父様を許しておくれ…本当にすまなかった…」

お父様は頬にちゅっとキスを落とした。ぶっちゃけ美形すぎるお父様の近さは心臓に悪い。お母様と顔立ちが似ているから余計に甘すぎるんだろうけど…。

「お父様…。大袈裟！大丈夫よ、それよりもお父様に会えて嬉しいわ！」

「ああっミラン…！！」

ちゅっと今度は唇にキスをされ、頬擦りをされた。
記憶を得た後としては恥ずかしすぎる。これが普通だと思っていたが、そういえばお母様は唇にはキスをしない…しかもお父様はお母様がいないときにキスをしているような………。


……………。


考えるのはよそう。




「ご褒美になんでも買ってあげるよ。気に入らないものがあればすぐに言うんだよ？」

「ははは、……は、はい」


乾いた笑いが出てしまった。１２歳なのに…。


「ふふ、いい子だ。ミランはどんどんいい子で可愛くなるなぁ。…ああ……名残惜しいけれどもうそろそろ仕事にいかなくては…。ミラン、当分はお勉強も習い事もお休みしようね？お城はまた後日行けばいい。………いや一生行かなくてもいい。」



……………お父様やばいな。



ビックリしすぎて黙っていたら、病み上がりなのにいっぱい話してごめんね、また来るよ、と言って例のごとく唇にキスをした。……離れるからか長めだった。

…これは早急になんとかした方がいいのかもしれない。お父様には悪いけど近親相姦の未来が見える。







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さて。熱も下がったしおいしい食事をしっかり味わった私は、メイドさんに少し１人になりたいから、と言って下がらせた。
大きなこの部屋。壁紙に星の形の宝石が嵌め込まれてたり、お姫様のようなベッドにたくさんのぬいぐるみ。……すごい。創作キャラ、ミラン=クレセファーの理想の幼少期のお部屋だわ。

でもどこか寂しさを感じる。この甘やかされて育った設定の裏には内政官で忙しい両親がモノを与えるだけ与えてるってところもあるのだろう。…お父様を見てるとただの溺愛に見えるが。

ぴょこっとベッドから飛び降りて机に向かった。そういえば１２歳…前世で言えば小学校６年生か。４歳くらいから付いてる私に甘いし脅えてる家庭教師がそろそろ本格的に勉強かもしれませんって怯えながら言ってた。貴族だから幼少期から英才教育です…でも甘やかされているのでほぼ不出来です！

真新しくはない机の前の椅子に座る。白紙の紙と羽ペン、インクセットを取り出す。



情報の整理だ。
前世と今世がこんがらがってんすよ。


まず、今世…





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【今世】



世界:ウォールという星。ここはミューライト王国で他に何ヵ国かある。魔法がある(１３歳あたりに習うらしい)。

国 : 年中暖かい気候。街並みは白い。緑豊かな土地でみんな大体紅茶が好き。お城があって貴族は政治に関わる。軍人さんもいるみたい。


人物 : 
・クレセファー家
代々内政、南側を取り仕切っているみたい。貴族。お屋敷は広くて今まで出たことなかった。庭が綺麗。

私…ミラン=クレセファー。１２歳。
父…リューン=クレセファー。南地区の内政官、代表。眼鏡。３０ぐらい？
母…アニエス=クレセファー。内政官補助。妖精みたいな容姿。３０ぐらい？
姉…アイリーン=クレセファー。１３歳。

家庭教師…私に脅えてるし甘い。３０ぐらい？
メイドさん…私に脅えてる。クレセファーに脅えてる？
執事さん…両親からの信頼が厚いみたい。あんまり会わない。




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って感じかな…。
身分は王族、貴族、平民。という括り。

男爵とか侯爵とかが無い。貴族間で身分で力の差をつける、という考え方がまだ定着していないというよりは、貴族が少ない。ウチの家、クレセファー家を入れて４，５家くらいだと思う。
婚姻は王族は貴族か他国の王族としか認められていない。貴族は平民もOKらしい。この場合は玉の輿でよくシンデレラストーリーとして話が語られる。

よし。前世書こう…って思ったけどいらないな。全然覚えてないから…。文化は覚えてるけどそれ書いてもな～。当たり前な気がしてしまう。それに長く前世引きずるのも危ない感じするし。
今世書いてちょっと頭の中整理できたのかもね。


あとは……創作の話か！
もしここが本当に創作の世界ならだいぶ必要な知識だ。…もうほぼここが創作世界なのかと思ってるのだけど。いや！でもまだ似てるだけって可能性がある！
……一応思い出しながら書いとこう。





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【創作世界】



世界:ウォール。地球と似た星。全人類魔法がある。火、水、風、土、闇、光。どれか１つの属性しかない。その属性にあった精霊様がいて人はそれぞれ祈りを捧げる。

国:ミューライト王国、ムーンナイト王国、クラウ帝国…などなど。あと学園の国がある。

ストーリー:１５歳から１８歳までの間、高位の子息子女たちは学園の国に通うこと。目的は国同士の平和のため。また魔力が高いもののために精霊様からのお導きで建設された。この国は中立国。魔法の契約、精霊様との契約で危険がない。


登場人物:
〔女の子〕
・ミラン=クレセファー
クリーム色の髪、琥珀色のつり目。
貴族。属性は土。クソ生意気。？(思い出せない)とくっつく。

・アイリーン=クレセファー
銀髪に碧眼のつり目。
貴族。属性は闇。ミランの姉。プライド高い努力家。スティエル第１王子とくっつく。将来の王妃様。

・？
・？
・？


〔男の子〕
・スティエル=メンミュート=ミューライト
金髪に黒曜石のような黒目。
アイリーンとくっつく王子。属性は光。なのに腹黒！策略家。溺愛系。

・？
ミランとくっつく。属性は闇。

・？
・？
・？




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……………。


やっぱ創作の世界だよなぁ…。
登場人物思い出せなすぎ…………