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187. ポーション作り
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今日は、グレコマの作ってくれた錬金釜のお披露目だ!
自分のモノだと思うと、ワクワクするよ!
グレコマが、出来上がった錬金釜を出してくる。
「おーーっ!!」
「思っていたよりも、ピカピカ 輝いてる……」
「ハッハハ! これは、今 一番小さな状態だからそう見えるんじゃ。大きなモノを作るときには、このピカピカ輝いている釜が、だんだん大きくなってマスタード色からグレー色になっていく。 出来不出来は、この小さいときの輝きで決まる。 これは完璧な錬金釜だぞ!」
「へーっ そんな違いがあるんだね。 グレコマありがとう! これでモナルダにポーション作りを教われるよ!」
「おお、良いポーションを作ってくれよ!」
「うん、頑張る!」
「あぁ いい釜だね。 パール、そんなに頑張らなくてもいいよ。 パールが頑張ると不安に思ってしまう。 普通でいいからね」
なぜか、モナルダが頑張らなくてもいいと言う。
なんで?
グレコマは、横で笑っていた……
やっと、ポーション作り。
モナルダにもポーションに関するレシピの資料を大量にみせてもらい、それを先にスキルコピー する。
それから、まずはポーションの入れ物になる瓶を作る。
今回材料は、モナルダの特別な砂を使わせてもらったけど、次からはモナルダたちと秘密の場所に特別な砂を取りにいって、いろいろそこで教えてもらうことになっている。
これも、人によって集める場所が違うし、出来上がりも変わるからぜったいに秘密らしい。
二人はホントにいままで秘密にしていたことを、惜しげもなくわたしに教えてくれる。
感謝の気持ちでいっぱいだよ……
今日は初めてだから横にモナルダの錬金釜も並べて、まずは基本の瓶の作り方を伝授してもらう。
モナルダの錬金釜よりわたしの釜が大きい……
ありがたいことだ……
「パール、まずはこの 二本の瓶をよく見てごらん。 違いがわかるかい? いまは、瓶の違いだよ」
ポーションの瓶を 二本渡される。
同じ下級ポーションみたいだけど……
アレっ?
「瓶の本体とフタの繋ぎ目に模様がある?」
「そうだよ。よく気が付いたね。 一つは 大麦、もう 一つは ローズマリー だよ」
「ホントだ! これ、ちょっとかわいいね!」
「魔法でポーションを作るときに 一ヶ所だけ刻印をつけてその柄がピッタリ合うようにフタをするのさ。 そして 一度開けるともう柄が 二度と合わないように魔法を瓶にかけておく。 いらないトラブルも避けられるし、なにかと便利なんだよ」
「なるほどね!」
「パールも、刻印を決めなっ」
「えーっ、モナルダはどうやって決めたの?」
「わたしは、大麦(バーリィ)母親の名前からとったんだよ。 もう 一つはメリッサで、これも母親の名前 ローズマリー にしたみたいだね」
「じゃあ、わたしは百合(リリー)にするよ! お母さんの名前なんだ」
「決まったね」
そのあとポーションのカラ瓶も見せてもらった。
モナルダは、自分のポーションのカラ瓶を買い取っているようで、魔法でキレイにしてまた使っていると教えてくれる。
そのときにも、この自分の刻印があることで、人のモノと区別できて便利なんだそうだ。
「へーっ ホントだ! もうわたしでは、柄がぜんぜん合わない……」
笑いながら、モナルダが瓶のフタを キュッと 閉めると ピタッと 柄が合う。
「瓶を作るときに自分だけが、フタをキチンと閉めれる魔法もかけておくのさ」
「なるほど……」
刻印の柄も簡単そうで真似されないように、少しだけ工夫して刻印を作るように教えてもらう。
「頭の中に模様を叩き込んで置くんだよ。いいね!」
そして今度は、口頭でモナルダが瓶の作り方を詳しく説明してくれた。
「まずは 材料をレシピ通りに釜に入れて、出来上がりをひとつずつ詳しく頭に思い浮かべる。 釜に触れて 三秒ぐらいかけて徐々に自分の決めた 一定の魔力まで サッと 持っていく。あとはその魔力を保って、錬金釜の中のモノが キラキラしてきたら、一定の魔力を保ちながら魔法でひと混ぜして今度は 一秒だけ グッと 魔力を上げたら出来上がりだよ」
「えーっ!? モナルダ、ちょっとその説明じゃわからないよ! まず 三秒でどのくらいの 一定の魔力にするのか? あと最後 一秒も、どこまで グッと 上げるのか? そこをもっと詳しく教えてよ!」
「そうだね~ 魔力は、パールなら手のひらに出した水が自分で触れる温かさ、お風呂のお湯ぐらいにする魔力かね。 グッと上げるは、その手の中にあるお湯が 一瞬で沸騰する手前ぐらいの魔力だねぇ」
「わかりやすいけど、難しい!? なに? わかりにくいよー! 手のひらに出した水ってことは、だいぶ少ない量だからお湯にするのなんてあっという間でしょう? ホント少しだよね? それに、その少ない手のひらのお湯が沸騰直前の温度で 一秒でしょう? 魔力をあまり使わないってことなのかな?」
「ポーションの瓶と下級ポーション作りなら、魔力はこんなもんだね。 基本はみんな同じさ。 あとは、グッと上げるときの秒数がそうだね~ パールだと、中級ポーションは 三秒手前だね。上級ポーションは、四秒かね。詳しくは、やってみないとわからないけどだいたいそんなもんだよ」
「わかたようで、わからない……」
「ふ、ふふ ポーションには、基本の効き目がある。 色で判断しているけどね。 売る時にはその基準が、それ以上でもそれ以下でもいけない。 同じモノを何個も作って売るんだよ。 だからその基準を超えるとプラスになって値段もかわるし、揉め事にもつながって売りにくいのさ。 覚えておいで」
「そうだよね、基本があるのか……」
まず、モナルダが 一度ポーションの瓶を作って見本を見せてくれる。
モナルダは魔力も余裕で、サッと 瓶を作ってしまった。
「おぉーっ!? キレイ!!」
「なんとなく、わかったかい?」
「うん、でも難しいね……」
真似して、モナルダの半量で作ってみる。
難しい……
一定の魔力を保ちながら、一度魔法でかき混ぜるのに苦労した。
これ、ブレンダに教わった応用だよ……
三回目で、なんとかモナルダに合格をもらう。
「変わったところで、引っかかってたね。 魔力が多いから仕方がないね」
その次は、下級ポーション。
これはさっきの瓶と同じ感覚だから、一回で合格をもらう。
その次の中級ポーションが難しい……
グッと上げる 三秒手前に苦戦する。
材料は、ピアンタや今回のセイオクノモリで集めておいたのがあるから大丈夫だけど……
全部中級ポーションプラスになってしまう。
モナルダに見本で作ってもらって、その色を覚えたらなんとか作れるようになった。
最後の上級ポーションも、先にモナルダに作ってもらう。
なんとなくそれをじっと見ていると感覚を覚えたようで、一回で合格をもらえた。
なんだろう?
急に感覚が鋭くなった?
魔力が上がったのかな?
違う……
レベルがっ 上がったんだっ!!
自分のモノだと思うと、ワクワクするよ!
グレコマが、出来上がった錬金釜を出してくる。
「おーーっ!!」
「思っていたよりも、ピカピカ 輝いてる……」
「ハッハハ! これは、今 一番小さな状態だからそう見えるんじゃ。大きなモノを作るときには、このピカピカ輝いている釜が、だんだん大きくなってマスタード色からグレー色になっていく。 出来不出来は、この小さいときの輝きで決まる。 これは完璧な錬金釜だぞ!」
「へーっ そんな違いがあるんだね。 グレコマありがとう! これでモナルダにポーション作りを教われるよ!」
「おお、良いポーションを作ってくれよ!」
「うん、頑張る!」
「あぁ いい釜だね。 パール、そんなに頑張らなくてもいいよ。 パールが頑張ると不安に思ってしまう。 普通でいいからね」
なぜか、モナルダが頑張らなくてもいいと言う。
なんで?
グレコマは、横で笑っていた……
やっと、ポーション作り。
モナルダにもポーションに関するレシピの資料を大量にみせてもらい、それを先にスキルコピー する。
それから、まずはポーションの入れ物になる瓶を作る。
今回材料は、モナルダの特別な砂を使わせてもらったけど、次からはモナルダたちと秘密の場所に特別な砂を取りにいって、いろいろそこで教えてもらうことになっている。
これも、人によって集める場所が違うし、出来上がりも変わるからぜったいに秘密らしい。
二人はホントにいままで秘密にしていたことを、惜しげもなくわたしに教えてくれる。
感謝の気持ちでいっぱいだよ……
今日は初めてだから横にモナルダの錬金釜も並べて、まずは基本の瓶の作り方を伝授してもらう。
モナルダの錬金釜よりわたしの釜が大きい……
ありがたいことだ……
「パール、まずはこの 二本の瓶をよく見てごらん。 違いがわかるかい? いまは、瓶の違いだよ」
ポーションの瓶を 二本渡される。
同じ下級ポーションみたいだけど……
アレっ?
「瓶の本体とフタの繋ぎ目に模様がある?」
「そうだよ。よく気が付いたね。 一つは 大麦、もう 一つは ローズマリー だよ」
「ホントだ! これ、ちょっとかわいいね!」
「魔法でポーションを作るときに 一ヶ所だけ刻印をつけてその柄がピッタリ合うようにフタをするのさ。 そして 一度開けるともう柄が 二度と合わないように魔法を瓶にかけておく。 いらないトラブルも避けられるし、なにかと便利なんだよ」
「なるほどね!」
「パールも、刻印を決めなっ」
「えーっ、モナルダはどうやって決めたの?」
「わたしは、大麦(バーリィ)母親の名前からとったんだよ。 もう 一つはメリッサで、これも母親の名前 ローズマリー にしたみたいだね」
「じゃあ、わたしは百合(リリー)にするよ! お母さんの名前なんだ」
「決まったね」
そのあとポーションのカラ瓶も見せてもらった。
モナルダは、自分のポーションのカラ瓶を買い取っているようで、魔法でキレイにしてまた使っていると教えてくれる。
そのときにも、この自分の刻印があることで、人のモノと区別できて便利なんだそうだ。
「へーっ ホントだ! もうわたしでは、柄がぜんぜん合わない……」
笑いながら、モナルダが瓶のフタを キュッと 閉めると ピタッと 柄が合う。
「瓶を作るときに自分だけが、フタをキチンと閉めれる魔法もかけておくのさ」
「なるほど……」
刻印の柄も簡単そうで真似されないように、少しだけ工夫して刻印を作るように教えてもらう。
「頭の中に模様を叩き込んで置くんだよ。いいね!」
そして今度は、口頭でモナルダが瓶の作り方を詳しく説明してくれた。
「まずは 材料をレシピ通りに釜に入れて、出来上がりをひとつずつ詳しく頭に思い浮かべる。 釜に触れて 三秒ぐらいかけて徐々に自分の決めた 一定の魔力まで サッと 持っていく。あとはその魔力を保って、錬金釜の中のモノが キラキラしてきたら、一定の魔力を保ちながら魔法でひと混ぜして今度は 一秒だけ グッと 魔力を上げたら出来上がりだよ」
「えーっ!? モナルダ、ちょっとその説明じゃわからないよ! まず 三秒でどのくらいの 一定の魔力にするのか? あと最後 一秒も、どこまで グッと 上げるのか? そこをもっと詳しく教えてよ!」
「そうだね~ 魔力は、パールなら手のひらに出した水が自分で触れる温かさ、お風呂のお湯ぐらいにする魔力かね。 グッと上げるは、その手の中にあるお湯が 一瞬で沸騰する手前ぐらいの魔力だねぇ」
「わかりやすいけど、難しい!? なに? わかりにくいよー! 手のひらに出した水ってことは、だいぶ少ない量だからお湯にするのなんてあっという間でしょう? ホント少しだよね? それに、その少ない手のひらのお湯が沸騰直前の温度で 一秒でしょう? 魔力をあまり使わないってことなのかな?」
「ポーションの瓶と下級ポーション作りなら、魔力はこんなもんだね。 基本はみんな同じさ。 あとは、グッと上げるときの秒数がそうだね~ パールだと、中級ポーションは 三秒手前だね。上級ポーションは、四秒かね。詳しくは、やってみないとわからないけどだいたいそんなもんだよ」
「わかたようで、わからない……」
「ふ、ふふ ポーションには、基本の効き目がある。 色で判断しているけどね。 売る時にはその基準が、それ以上でもそれ以下でもいけない。 同じモノを何個も作って売るんだよ。 だからその基準を超えるとプラスになって値段もかわるし、揉め事にもつながって売りにくいのさ。 覚えておいで」
「そうだよね、基本があるのか……」
まず、モナルダが 一度ポーションの瓶を作って見本を見せてくれる。
モナルダは魔力も余裕で、サッと 瓶を作ってしまった。
「おぉーっ!? キレイ!!」
「なんとなく、わかったかい?」
「うん、でも難しいね……」
真似して、モナルダの半量で作ってみる。
難しい……
一定の魔力を保ちながら、一度魔法でかき混ぜるのに苦労した。
これ、ブレンダに教わった応用だよ……
三回目で、なんとかモナルダに合格をもらう。
「変わったところで、引っかかってたね。 魔力が多いから仕方がないね」
その次は、下級ポーション。
これはさっきの瓶と同じ感覚だから、一回で合格をもらう。
その次の中級ポーションが難しい……
グッと上げる 三秒手前に苦戦する。
材料は、ピアンタや今回のセイオクノモリで集めておいたのがあるから大丈夫だけど……
全部中級ポーションプラスになってしまう。
モナルダに見本で作ってもらって、その色を覚えたらなんとか作れるようになった。
最後の上級ポーションも、先にモナルダに作ってもらう。
なんとなくそれをじっと見ていると感覚を覚えたようで、一回で合格をもらえた。
なんだろう?
急に感覚が鋭くなった?
魔力が上がったのかな?
違う……
レベルがっ 上がったんだっ!!
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