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84. 豪華な家族用テント
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「「「 いる(わ) 」」」
おっと、マプさんとアロさんまでビックリした!
「パールちゃん、それは 一年に 一回使えるポーションと 一緒のモノかい?」
マプさんは、よくポーションのことを知っているなぁ~
そうか、お孫さん……
家族のために、調べたのかな?
「えっと~ たしか、下級ポーションよりは効果が低いようなのですが、ポーションと違って 何回でも使えるから便利だと薬師のお姉さんがいってたけど…… 効果は 二年。 最近作ったモノだから、二年弱だと思います」
そういいながらソファに戻り、マジックバックから 軟膏の 大 を出して、テーブルの上におく。
マプさんがあわてて軟膏のフタを開けて、見つめていた。
「いいモノだ! 魔力が、あふれている…… アロ、おまえも見てみろ…… これは、すごいぞ」
お父さんのマプさんから軟膏を受け取って、息子のアロさんもじっと見つめている。
「これは すごい! こんなに魔力の練り込まれている軟膏は初めてだ! これなら、妻のアクロの傷も治ったかもしれないな…… 」
「あのー、これは手の荒れや擦り傷ぐらいだと聞いてますけど…… アクロさんの傷は、無理だったのでは ないかなと…… 下級のまだ下ですよ」
「ふ、ふ、パールちゃんたち人族にはそうでも、わたしたち竜人には、これはすごい軟膏よ! 回数も関係ないなんて、もう 最高! パールちゃん ありがとう」
よかった!
気に入ってもらえたみたい。
「しかし、これは 困ったな。 与えても、与えても 返しきれない 宝 がでてくる…… 」
アロさんが首をひねって、つぶやいた。
「そうだわ! あなた、わたしたちの家族用のテントも渡しましょう! アレは特注品だし、パールちゃんが結婚したら、あのテントでは小さすぎるわ!」
「アクロ、いいのかい? お気に入り だっただろ?」
「いいわ! わたしたちは作ろうと思ったらまた作れるけど、パールちゃんの国では作れないもの」
「おぅ、あのテントならパールちゃんの家族も泊まれるな! おい、アロ それなら、横に馬車だったか? 馬もいるんだったかな? あれらも泊まれるように、なにも中にないテントがあったはずだ、それも つけたらどうだ」
また、息子のアロさんが 二階まで商品を取りにいってくれた。
アクロさんがそのあいだに、オシャレ用の髪の色が 変えられるピンと目の色が変えられるピンを出してくれた。
うれしくて、いままでの髪色の苦労話をするとマプさんやテトリまでおどろいていた。
マプさんに、そういうことはもっと早くに教えなさいとなんだか怒られて…… なぜ?
お父さんのマプさんまで 二階に駆け上がっていってしまった。
残ったアクロさんが、ここは旅行用品のお店だから、防犯グッズもいっぱいあるのよ っと、教えてくれる。
そうか、知らなかった……
いろいろ あるんだ……
先に戻ってきた息子のアロさんが、家族のテントと 馬車を止める中に何もないテントを 二つ持ってきてくれた。
「パールちゃん。 家族用のテントと、このなにも中にないテントは繋げられるからね」
家族用のテントはすごく豪華で、アクロさんは残っていた家族の私物だけ集めると、食器も魔石もすべてそのまま、それどころか消耗品をたして渡してくれた。
大きなリビングに台所。
お風呂とオトイレがそれぞれの部屋にある。
夫婦の寝室、子ども部屋が 二つ。
あとお客様用の部屋も 二つ付いている。
とても豪華なモノだった。
こんな豪華なテントをもらっていいのか聞くと、時間がないから、わたしたちのモノで申し訳ないと、反対に謝られてしまう……
ありがたく、スペシャルな腕輪のマジックバックに入れておく。
それを見ていたアクロさんが、スペシャルな腕輪を使うときには、いまのように人前で堂々と使っちゃダメよ っと、忠告してくれる。
他のモノから出したフリをするか、人前では使わないか、どちらかにしなさい と言ったあと、わたしを じっと見つめて小声で話す。
「パールちゃん。 どんなに信じている人の前でも、自分のすべての財産を いっぺんに見せたり教えてたらダメよ! パールちゃんは自分の国に帰ったら、すごいお宝を持った女の子になってしまう。 ひとりで冒険するときに困らないようにいろいろ渡しているけど、便利なモノって、宝石と違って人は簡単に欲しがったり、借りようとしたりするわ! だから気をつけてね」
たしかに……
アクロさんは身内にもそんなに知られてはいけないという。
まだ、お金をあげる方がましだそうだ。
これからもう手に入らない魔道具は、小出しにして できれば自分だけで使う方が、みんなのためになるという……
わかったようで、まだちょっと難しい……な。
マプさんが、いろいろ持ってやってきた。
「パールちゃん。 さあ、説明するよ」
もう、わたしはスパイになれそうだよ……
髪の色に目の色それに声までかえれるモノや、帽子を被ると認識されにくくなる モノ。
強力なバリアを 一時間だけはれる腕輪? などもう いろいろある。
アクロさんは、できるだけ安全に逃げなさいといっていた。
わたしは、弱すぎるみたいだ……
それには、みんながうなずいている。
ホントにいろいろもらったな……
そしてやっと、次のタルボさんのところへいくことになり、みんなとお別れをする。
アクロさんは別れがたいわっと、わたしを優しく抱きしめてくれた。
いい香りがして、お母さんってこんな感じなのかなあ~ って、少し思ってしまう。
夫のアロさんもありがとうと、抱きしめてくれる。
マプさんは最後に、抱きしめながら腕輪をくれた。
「これは、自分の魔力をかってにためておけるモノだ。 リングの大きさは自由に変えられる。 だいたいスペシャルの腕輪と変わらない機能だから、はずさずにつけておきなさい。 魔力がなくなってどうしようもないときに、きっと助けになる。 それから宝をすべて交換したら、すぐに帰りなさい。 帰れなくなった 迷い人はみんなもっとはやくに帰るべきだったと話していたと聞いたことがある…… わかったね」
「はい、わかりました! いろいろ いただいて、ありがとうございます。 お孫さんのスピノちゃんにも、よろしく伝えてください。 あっ そうだ!」
髪の毛をまとめる皮ひもがあったのを思い出し、それをスピノちゃんへ渡してもらう。
マプさんは、よろこんで受け取ってくれた。
テトリが、いくぞとせかす……
別れはつらいな……
アロさんがタルボさんのところまで送ってくれると いってくれたけど、急に足がよくなるのも変だし、マプさんにもらった認識されにくくする帽子をかぶって、テトリにおんぶで運んでもらう。
ちょっとさまにならない別れだけど、みんなに笑顔で さよならと手を振って、お別れをした。
マプさん、アロさん、アクロさん……
ホントに ホントに ありがとうとーー!!
おっと、マプさんとアロさんまでビックリした!
「パールちゃん、それは 一年に 一回使えるポーションと 一緒のモノかい?」
マプさんは、よくポーションのことを知っているなぁ~
そうか、お孫さん……
家族のために、調べたのかな?
「えっと~ たしか、下級ポーションよりは効果が低いようなのですが、ポーションと違って 何回でも使えるから便利だと薬師のお姉さんがいってたけど…… 効果は 二年。 最近作ったモノだから、二年弱だと思います」
そういいながらソファに戻り、マジックバックから 軟膏の 大 を出して、テーブルの上におく。
マプさんがあわてて軟膏のフタを開けて、見つめていた。
「いいモノだ! 魔力が、あふれている…… アロ、おまえも見てみろ…… これは、すごいぞ」
お父さんのマプさんから軟膏を受け取って、息子のアロさんもじっと見つめている。
「これは すごい! こんなに魔力の練り込まれている軟膏は初めてだ! これなら、妻のアクロの傷も治ったかもしれないな…… 」
「あのー、これは手の荒れや擦り傷ぐらいだと聞いてますけど…… アクロさんの傷は、無理だったのでは ないかなと…… 下級のまだ下ですよ」
「ふ、ふ、パールちゃんたち人族にはそうでも、わたしたち竜人には、これはすごい軟膏よ! 回数も関係ないなんて、もう 最高! パールちゃん ありがとう」
よかった!
気に入ってもらえたみたい。
「しかし、これは 困ったな。 与えても、与えても 返しきれない 宝 がでてくる…… 」
アロさんが首をひねって、つぶやいた。
「そうだわ! あなた、わたしたちの家族用のテントも渡しましょう! アレは特注品だし、パールちゃんが結婚したら、あのテントでは小さすぎるわ!」
「アクロ、いいのかい? お気に入り だっただろ?」
「いいわ! わたしたちは作ろうと思ったらまた作れるけど、パールちゃんの国では作れないもの」
「おぅ、あのテントならパールちゃんの家族も泊まれるな! おい、アロ それなら、横に馬車だったか? 馬もいるんだったかな? あれらも泊まれるように、なにも中にないテントがあったはずだ、それも つけたらどうだ」
また、息子のアロさんが 二階まで商品を取りにいってくれた。
アクロさんがそのあいだに、オシャレ用の髪の色が 変えられるピンと目の色が変えられるピンを出してくれた。
うれしくて、いままでの髪色の苦労話をするとマプさんやテトリまでおどろいていた。
マプさんに、そういうことはもっと早くに教えなさいとなんだか怒られて…… なぜ?
お父さんのマプさんまで 二階に駆け上がっていってしまった。
残ったアクロさんが、ここは旅行用品のお店だから、防犯グッズもいっぱいあるのよ っと、教えてくれる。
そうか、知らなかった……
いろいろ あるんだ……
先に戻ってきた息子のアロさんが、家族のテントと 馬車を止める中に何もないテントを 二つ持ってきてくれた。
「パールちゃん。 家族用のテントと、このなにも中にないテントは繋げられるからね」
家族用のテントはすごく豪華で、アクロさんは残っていた家族の私物だけ集めると、食器も魔石もすべてそのまま、それどころか消耗品をたして渡してくれた。
大きなリビングに台所。
お風呂とオトイレがそれぞれの部屋にある。
夫婦の寝室、子ども部屋が 二つ。
あとお客様用の部屋も 二つ付いている。
とても豪華なモノだった。
こんな豪華なテントをもらっていいのか聞くと、時間がないから、わたしたちのモノで申し訳ないと、反対に謝られてしまう……
ありがたく、スペシャルな腕輪のマジックバックに入れておく。
それを見ていたアクロさんが、スペシャルな腕輪を使うときには、いまのように人前で堂々と使っちゃダメよ っと、忠告してくれる。
他のモノから出したフリをするか、人前では使わないか、どちらかにしなさい と言ったあと、わたしを じっと見つめて小声で話す。
「パールちゃん。 どんなに信じている人の前でも、自分のすべての財産を いっぺんに見せたり教えてたらダメよ! パールちゃんは自分の国に帰ったら、すごいお宝を持った女の子になってしまう。 ひとりで冒険するときに困らないようにいろいろ渡しているけど、便利なモノって、宝石と違って人は簡単に欲しがったり、借りようとしたりするわ! だから気をつけてね」
たしかに……
アクロさんは身内にもそんなに知られてはいけないという。
まだ、お金をあげる方がましだそうだ。
これからもう手に入らない魔道具は、小出しにして できれば自分だけで使う方が、みんなのためになるという……
わかったようで、まだちょっと難しい……な。
マプさんが、いろいろ持ってやってきた。
「パールちゃん。 さあ、説明するよ」
もう、わたしはスパイになれそうだよ……
髪の色に目の色それに声までかえれるモノや、帽子を被ると認識されにくくなる モノ。
強力なバリアを 一時間だけはれる腕輪? などもう いろいろある。
アクロさんは、できるだけ安全に逃げなさいといっていた。
わたしは、弱すぎるみたいだ……
それには、みんながうなずいている。
ホントにいろいろもらったな……
そしてやっと、次のタルボさんのところへいくことになり、みんなとお別れをする。
アクロさんは別れがたいわっと、わたしを優しく抱きしめてくれた。
いい香りがして、お母さんってこんな感じなのかなあ~ って、少し思ってしまう。
夫のアロさんもありがとうと、抱きしめてくれる。
マプさんは最後に、抱きしめながら腕輪をくれた。
「これは、自分の魔力をかってにためておけるモノだ。 リングの大きさは自由に変えられる。 だいたいスペシャルの腕輪と変わらない機能だから、はずさずにつけておきなさい。 魔力がなくなってどうしようもないときに、きっと助けになる。 それから宝をすべて交換したら、すぐに帰りなさい。 帰れなくなった 迷い人はみんなもっとはやくに帰るべきだったと話していたと聞いたことがある…… わかったね」
「はい、わかりました! いろいろ いただいて、ありがとうございます。 お孫さんのスピノちゃんにも、よろしく伝えてください。 あっ そうだ!」
髪の毛をまとめる皮ひもがあったのを思い出し、それをスピノちゃんへ渡してもらう。
マプさんは、よろこんで受け取ってくれた。
テトリが、いくぞとせかす……
別れはつらいな……
アロさんがタルボさんのところまで送ってくれると いってくれたけど、急に足がよくなるのも変だし、マプさんにもらった認識されにくくする帽子をかぶって、テトリにおんぶで運んでもらう。
ちょっとさまにならない別れだけど、みんなに笑顔で さよならと手を振って、お別れをした。
マプさん、アロさん、アクロさん……
ホントに ホントに ありがとうとーー!!
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