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72. 当たり人 五人の順番
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すごく キレイに ピカ ピカ 光っている 金 を もらった。
「こんなに キレイで 高価な モノ を ただで もらって いいの?」
「ああ、そんな 石ころを 欲しがるのは、迷い人 ぐらいさ! でも ホントに タルボじいさん のいうとおり こんな 石ころを磨いて どうなるかと 思ったけど、 話を聞く気に できるとは……すごいよな…… 」
「 …… 話って なに?」
「そうだ、まずは もっと 木の影に いくぞ。ここでも まだ 目立つんだよ」
「まわりに 誰も いないじゃない? 木の影って なによ? ちょっと 怖いんだけど…… 」
わたしと同じぐらいの男の子だけど、誰も いないのに 目立つとか…… なに 変なこと いってるんだろ?
ピカピカ の 金 をくれる いい子だけど 不安になって 聞いてみた。
「あーっ そうか! オレたちよりも 視力も 弱いんだな。 さっき そこを ブロンさん が 通って、お店に 入っていくの 見えなかったのか?」
誰もいないし、お店も 家らしき モノ も ここらへんには ひとつもない……
どこまで 見えているんだ…… すごいな……
ちょっと 安心して、もう少し 奥の 木陰までいく。
「まぁ、ここなら 死角になって 安心だな。では、もう 一度 確認するぞ、オレは 竜人、テトリ。 おまえは 人族で 迷い人 だよな! 名前は? 」
「うん、あってる。たぶん 迷い人 だと 思う。 霧の中から でて、気がついたら ここにいた。 名前は パール」
「そうか、言い伝えの 通りだな…… ホントに 小石 集めてるし、そんなに 値打ちが あるのか これ?」
「ある、ある! お金のような もんだよ!」
「そうなんだ、もっと 大きい石があるところに あとで 連れて行って やるから、まずは オレの話を 聞けよ」
そういって 話し出した 内容は、だいたいは わたしの国と同じで、まずは 王様に 見つからないよう できるだけ 隠れること。
迷い人は 法律で 来た日から 四日は 自由に できる。
それを 過ぎると、国が 保護するので 見つけたと 申告する義務が 生まれるらしい。
それまでに 当たり人、竜かな? は いろいろと 恩恵を受けるため 親切にして 自分のできるかぎりの モノ を 与え 迷い人の持ち物と 交換してもらう。
あとは、当たり人を 自分の国に 返してやる 手伝いと やっぱり小石集めを するみたいだ。
「当たり 人、竜かな ? って こっちでは、何人までの ことを いうの? 」
「人で、いいぞ。みんな人型で 生活しているからな、だいたい 五人って いわれているけど、これも 分けて おかないと 一人か 二人で 終わっちまうことも あるんだよ」
んっ、どういうことか よく聞くと……
始めの 一人が お金持ちだと、当たり人の宝を 自分の全財産で 独り占めしてしまう 人 が いたり。
二人、三人と 繋ぐうちに 当たり人同士が 迷い人の宝物で ケンカになるとか……
そんなケンカに 迷い人が 巻き込まれ 亡くなってしまったことがあって、それを知った 王様が 怒って ケンカした者たちに罰を与え、迷い人の宝を 全部 没収してしまったそうだ。
それからは 庶民のあいだで いろいろと 対策が語り継がれるようになったみたい。
どこの国も 一緒 だね。
当たり人を見つけたら、一人目が 持ち物を全部 調べて だいたい 五等分に しておくと いいとか。
まずは、人のいないところで 話しあえ とか。
いろいろ あるらしい。
「なるほど…… それで、木陰ね…… 」
「わかって くれたか! よかったよ…… じゃぁ 全部 だせ!」
「だせって…… なんで? イヤだよ! わたしの モノ を どうして 全部 ださなきゃ いけないの?」
「おまえ、いろいろ 当たり人の 宝物が もらえるんだぞ! 欲しくないのかよ?! 」
「その人が、大切にしている モノ でしょ? 別に いいよ。 わたしは ここらへんの 金 を 拾って 帰る!」
「どうやって? 帰れてないヤツも 多いって 聞いたぞ。 それに おまえ すごく弱いのに 無理やり 迷い人のモノ を 奪っていく 悪いヤツらも いるんだぞ! 早くその 危険な 高価な全身。 お宝づくめの からだを どうにかした方が いいと 思うけどなっ!」
「えっ、お宝づくめの からだ? 」
「そうだよ、それ その服 なんの革だ? もう その上の服だけで、きっと 家が 建つぞ!」
「うそ!? それは、危ない!」
「なっ、だから いってるだろ? オレは 当たり人 の一番目 だけど、おまっ、パールと 交換できる モノ が そんなに ないんだよ。だから、知恵を 対価にさせてもらう つもりだ! パールに 損は させないよ! 」
なるほど、考えてるなぁ~
きっと、『もしも 話 の ~ シリーズ』に 『当たり人 バージョン』が あったんだな……
よく、考えられている…… それなら……
よし、その話に 乗った!!
「わかった、信じるよ。最後は わたしを もとの場所に戻してね! いっぱい お土産付きね!」
「おう、わかった! 交渉 成立だな! 」
二人で、ニッと 笑って 握手を 軽く かわす。
そうと、決まったら まずは じっくり 話を聞く。
どういう人に あと四人 合わせて くれるのか?
やっぱり、ちょっと前に そういう 『もしも 話』を していたらしく、そのときの 一人。
まずは 高級雑貨と服や靴、カバンなんかを扱う お高いお店のオーナー ブロンさん という人のところ らしい。
次が、そこと繋がりのある 旅行用品や雑貨のお店のオーナー マプさん のところ。
ここのオーナー の家族が 事故にあって 寝たきりのお孫さんと怪我をしている家族たちがいるから 幻の ポーションが どうしても 欲しいそうだ。
持っている! よかった!
次が、いろいろ迷い人のことを テトリに 教えてくれた 魔法袋を 扱っているお店のオーナー タルボじいさんと テトリが 呼んでいる 人のところ。
このタルボさんとは、テトリが もし 迷い人を 連れてきたら お店で雇ってもらえる 約束を しているんだって……
なんだか すごい、『もしも 話』だなあ~
だから、何度も 迷い人 か 確認してきたのか!
テトリは、孤児院で暮らしているから なかなか 職につくのが 難しいそうだ。
そんな 大切な人を 四番目で いいのか聞くと、そのお店には、服も靴もないから この順番が わたしに ベストだという。
それに最後は、そのおじいさんの息子さんが経営している 魔道具のお店で お土産を いっぱい もらおうっな っと いってきた。
すごく、よくできた 順番だよ……
そのつもりで、モノ を 残しておかないと ダメだよね。
そんなことを 少し考えていると テトリが 急に……
「 一番目のブロンさんのところにいったら、パールのいま 着ている モノ 全部 脱がされると 思っていいぞ!」
「うそ! 全部 ? 裸に…… なるの? 」
「たぶん、全身 剥がされる…… と 思う 」
ひぇーーっ!!
「こんなに キレイで 高価な モノ を ただで もらって いいの?」
「ああ、そんな 石ころを 欲しがるのは、迷い人 ぐらいさ! でも ホントに タルボじいさん のいうとおり こんな 石ころを磨いて どうなるかと 思ったけど、 話を聞く気に できるとは……すごいよな…… 」
「 …… 話って なに?」
「そうだ、まずは もっと 木の影に いくぞ。ここでも まだ 目立つんだよ」
「まわりに 誰も いないじゃない? 木の影って なによ? ちょっと 怖いんだけど…… 」
わたしと同じぐらいの男の子だけど、誰も いないのに 目立つとか…… なに 変なこと いってるんだろ?
ピカピカ の 金 をくれる いい子だけど 不安になって 聞いてみた。
「あーっ そうか! オレたちよりも 視力も 弱いんだな。 さっき そこを ブロンさん が 通って、お店に 入っていくの 見えなかったのか?」
誰もいないし、お店も 家らしき モノ も ここらへんには ひとつもない……
どこまで 見えているんだ…… すごいな……
ちょっと 安心して、もう少し 奥の 木陰までいく。
「まぁ、ここなら 死角になって 安心だな。では、もう 一度 確認するぞ、オレは 竜人、テトリ。 おまえは 人族で 迷い人 だよな! 名前は? 」
「うん、あってる。たぶん 迷い人 だと 思う。 霧の中から でて、気がついたら ここにいた。 名前は パール」
「そうか、言い伝えの 通りだな…… ホントに 小石 集めてるし、そんなに 値打ちが あるのか これ?」
「ある、ある! お金のような もんだよ!」
「そうなんだ、もっと 大きい石があるところに あとで 連れて行って やるから、まずは オレの話を 聞けよ」
そういって 話し出した 内容は、だいたいは わたしの国と同じで、まずは 王様に 見つからないよう できるだけ 隠れること。
迷い人は 法律で 来た日から 四日は 自由に できる。
それを 過ぎると、国が 保護するので 見つけたと 申告する義務が 生まれるらしい。
それまでに 当たり人、竜かな? は いろいろと 恩恵を受けるため 親切にして 自分のできるかぎりの モノ を 与え 迷い人の持ち物と 交換してもらう。
あとは、当たり人を 自分の国に 返してやる 手伝いと やっぱり小石集めを するみたいだ。
「当たり 人、竜かな ? って こっちでは、何人までの ことを いうの? 」
「人で、いいぞ。みんな人型で 生活しているからな、だいたい 五人って いわれているけど、これも 分けて おかないと 一人か 二人で 終わっちまうことも あるんだよ」
んっ、どういうことか よく聞くと……
始めの 一人が お金持ちだと、当たり人の宝を 自分の全財産で 独り占めしてしまう 人 が いたり。
二人、三人と 繋ぐうちに 当たり人同士が 迷い人の宝物で ケンカになるとか……
そんなケンカに 迷い人が 巻き込まれ 亡くなってしまったことがあって、それを知った 王様が 怒って ケンカした者たちに罰を与え、迷い人の宝を 全部 没収してしまったそうだ。
それからは 庶民のあいだで いろいろと 対策が語り継がれるようになったみたい。
どこの国も 一緒 だね。
当たり人を見つけたら、一人目が 持ち物を全部 調べて だいたい 五等分に しておくと いいとか。
まずは、人のいないところで 話しあえ とか。
いろいろ あるらしい。
「なるほど…… それで、木陰ね…… 」
「わかって くれたか! よかったよ…… じゃぁ 全部 だせ!」
「だせって…… なんで? イヤだよ! わたしの モノ を どうして 全部 ださなきゃ いけないの?」
「おまえ、いろいろ 当たり人の 宝物が もらえるんだぞ! 欲しくないのかよ?! 」
「その人が、大切にしている モノ でしょ? 別に いいよ。 わたしは ここらへんの 金 を 拾って 帰る!」
「どうやって? 帰れてないヤツも 多いって 聞いたぞ。 それに おまえ すごく弱いのに 無理やり 迷い人のモノ を 奪っていく 悪いヤツらも いるんだぞ! 早くその 危険な 高価な全身。 お宝づくめの からだを どうにかした方が いいと 思うけどなっ!」
「えっ、お宝づくめの からだ? 」
「そうだよ、それ その服 なんの革だ? もう その上の服だけで、きっと 家が 建つぞ!」
「うそ!? それは、危ない!」
「なっ、だから いってるだろ? オレは 当たり人 の一番目 だけど、おまっ、パールと 交換できる モノ が そんなに ないんだよ。だから、知恵を 対価にさせてもらう つもりだ! パールに 損は させないよ! 」
なるほど、考えてるなぁ~
きっと、『もしも 話 の ~ シリーズ』に 『当たり人 バージョン』が あったんだな……
よく、考えられている…… それなら……
よし、その話に 乗った!!
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「おう、わかった! 交渉 成立だな! 」
二人で、ニッと 笑って 握手を 軽く かわす。
そうと、決まったら まずは じっくり 話を聞く。
どういう人に あと四人 合わせて くれるのか?
やっぱり、ちょっと前に そういう 『もしも 話』を していたらしく、そのときの 一人。
まずは 高級雑貨と服や靴、カバンなんかを扱う お高いお店のオーナー ブロンさん という人のところ らしい。
次が、そこと繋がりのある 旅行用品や雑貨のお店のオーナー マプさん のところ。
ここのオーナー の家族が 事故にあって 寝たきりのお孫さんと怪我をしている家族たちがいるから 幻の ポーションが どうしても 欲しいそうだ。
持っている! よかった!
次が、いろいろ迷い人のことを テトリに 教えてくれた 魔法袋を 扱っているお店のオーナー タルボじいさんと テトリが 呼んでいる 人のところ。
このタルボさんとは、テトリが もし 迷い人を 連れてきたら お店で雇ってもらえる 約束を しているんだって……
なんだか すごい、『もしも 話』だなあ~
だから、何度も 迷い人 か 確認してきたのか!
テトリは、孤児院で暮らしているから なかなか 職につくのが 難しいそうだ。
そんな 大切な人を 四番目で いいのか聞くと、そのお店には、服も靴もないから この順番が わたしに ベストだという。
それに最後は、そのおじいさんの息子さんが経営している 魔道具のお店で お土産を いっぱい もらおうっな っと いってきた。
すごく、よくできた 順番だよ……
そのつもりで、モノ を 残しておかないと ダメだよね。
そんなことを 少し考えていると テトリが 急に……
「 一番目のブロンさんのところにいったら、パールのいま 着ている モノ 全部 脱がされると 思っていいぞ!」
「うそ! 全部 ? 裸に…… なるの? 」
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ひぇーーっ!!
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