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12. スマッホ更新
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やけに高い数値のレベルが明らかになった。
マークに呆れられて一人、ベッドの上で考えてみる。
マークにはレベルの高い数値だけでもへんなのに、それ以上おかしな子だと思われるのが怖くて黙っていた。
もう 一つのスキル?
『スマッホ』について。
教会のスキルボードには『スマッホ更新待機中』と書いてあった。
どういうことなのか?
「スマッホ更新……」
カチッ
「更.新.開始.します」
えーっ! また 勝手に始まった!
パニックってると、女の人の声で……
「更新完了しました」
思わず。
「はやっー!」
慌てて、自分の口を両手で押さえる。
隣の部屋には、マークが寝ていた。
なにか、よからぬことをしていると思われたら困る。
あぶない、あぶない。
それにしても……
なんとも、はやい展開だ。
自分に呆れながらも、小声で聞いてみた。
「…… 次は …… どうするの?」
「キーワードの入力。名前を付けてください」
頭の中から、響くように聞こえる……
「あなたの名前ね? うーん…… 女の子みたいだから……」
「性別はありません」
えっ! そうなんだ……
でもどうせ呼ぶなら、かわいい名前がいいよね。
どうしようかな?
《おまえは本当に、チェリーが好きだねぇ》
「ばあちゃん!」
急に前世で問われた言葉が、頭に浮かんだ。
今、わたし『ばあちゃん!』って いった?
そうだ! やっぱりわたしには、ばあちゃんがいたんだ。
でも…… なぜ今、思い出したんだ?
まさか、スキルが更新されたからなのか?
わからない…… けど、ひとまず。
「チェリー で…… どう?」
「チェリー 。 登録しました」
簡単に登録したなぁ、よかった。
なんだか、話しかたも滑らかになったよね?
いろいろ気になるなぁー
ばあちゃんのことも、チェリーが知っているのか聞きたいけど……
いやいや。
ここは我慢して、まずはこのスキルについてだね。
「チェリー 、このスキルはどんなスキルなの?『スマッホ』って教会のボードにも書いてあったけど、これはわたしの前世の古代魔道具 スマッホのことなのかな? えーっと、たしかいろいろ調べることと、遠くの人と話しができる。あの、いわくつきの魔道具だよね? あっ、でも 他の人と話すには、わたしだけのスキルじゃぁできないし…… あとは物を調べるスキルになるのかな?」
「はい。古代の魔道具 スマッホから進化した『ドーロン』それより更に進化した、すばらしい機能をもつモノ。それがわたくし『チェリー』です」
『ドーロン』思い出した。
前世のわたしが持っていた、ペットの魔道具。
『チェリー』
ばあちゃんが呼んでいたチェリーは、そのこの名前だ……
いつもわたしの回りを飛んでいた、かわいい飛行型魔道具。
ということは…… チェリーも、飛べるのか?
「チェリー、あなた飛べるの?」
「はい。チェリーとしての物体はありません。ですが、主体(パール)から今は 三十メートル周囲の状況が検索できます」
すごいけど、ちょっと短くない? せめて小屋からお屋敷の敷地内ぐらいはないと……
「ねぇチェリー 。三十メートルではまだ、目視できる範囲じゃない? これ、役に立つの?」
「はい。スキルのレベルが上がることによってら距離や機能も増加します」
「えーっ! でもわたしはスキルレベルが、50あるんだけど? それ以上 必要なの?」
この国の王宮魔法使いより高いスキルレベルだと聞いていたので質問してみた。
「はい。 潜在的にレベルが、50ある状態です。まだレベル50ではありません。今のレベルは、すべて 3 です」
…… すべて 3
レベルが 3 ……
ひっくー!!
マークに呆れられて一人、ベッドの上で考えてみる。
マークにはレベルの高い数値だけでもへんなのに、それ以上おかしな子だと思われるのが怖くて黙っていた。
もう 一つのスキル?
『スマッホ』について。
教会のスキルボードには『スマッホ更新待機中』と書いてあった。
どういうことなのか?
「スマッホ更新……」
カチッ
「更.新.開始.します」
えーっ! また 勝手に始まった!
パニックってると、女の人の声で……
「更新完了しました」
思わず。
「はやっー!」
慌てて、自分の口を両手で押さえる。
隣の部屋には、マークが寝ていた。
なにか、よからぬことをしていると思われたら困る。
あぶない、あぶない。
それにしても……
なんとも、はやい展開だ。
自分に呆れながらも、小声で聞いてみた。
「…… 次は …… どうするの?」
「キーワードの入力。名前を付けてください」
頭の中から、響くように聞こえる……
「あなたの名前ね? うーん…… 女の子みたいだから……」
「性別はありません」
えっ! そうなんだ……
でもどうせ呼ぶなら、かわいい名前がいいよね。
どうしようかな?
《おまえは本当に、チェリーが好きだねぇ》
「ばあちゃん!」
急に前世で問われた言葉が、頭に浮かんだ。
今、わたし『ばあちゃん!』って いった?
そうだ! やっぱりわたしには、ばあちゃんがいたんだ。
でも…… なぜ今、思い出したんだ?
まさか、スキルが更新されたからなのか?
わからない…… けど、ひとまず。
「チェリー で…… どう?」
「チェリー 。 登録しました」
簡単に登録したなぁ、よかった。
なんだか、話しかたも滑らかになったよね?
いろいろ気になるなぁー
ばあちゃんのことも、チェリーが知っているのか聞きたいけど……
いやいや。
ここは我慢して、まずはこのスキルについてだね。
「チェリー 、このスキルはどんなスキルなの?『スマッホ』って教会のボードにも書いてあったけど、これはわたしの前世の古代魔道具 スマッホのことなのかな? えーっと、たしかいろいろ調べることと、遠くの人と話しができる。あの、いわくつきの魔道具だよね? あっ、でも 他の人と話すには、わたしだけのスキルじゃぁできないし…… あとは物を調べるスキルになるのかな?」
「はい。古代の魔道具 スマッホから進化した『ドーロン』それより更に進化した、すばらしい機能をもつモノ。それがわたくし『チェリー』です」
『ドーロン』思い出した。
前世のわたしが持っていた、ペットの魔道具。
『チェリー』
ばあちゃんが呼んでいたチェリーは、そのこの名前だ……
いつもわたしの回りを飛んでいた、かわいい飛行型魔道具。
ということは…… チェリーも、飛べるのか?
「チェリー、あなた飛べるの?」
「はい。チェリーとしての物体はありません。ですが、主体(パール)から今は 三十メートル周囲の状況が検索できます」
すごいけど、ちょっと短くない? せめて小屋からお屋敷の敷地内ぐらいはないと……
「ねぇチェリー 。三十メートルではまだ、目視できる範囲じゃない? これ、役に立つの?」
「はい。スキルのレベルが上がることによってら距離や機能も増加します」
「えーっ! でもわたしはスキルレベルが、50あるんだけど? それ以上 必要なの?」
この国の王宮魔法使いより高いスキルレベルだと聞いていたので質問してみた。
「はい。 潜在的にレベルが、50ある状態です。まだレベル50ではありません。今のレベルは、すべて 3 です」
…… すべて 3
レベルが 3 ……
ひっくー!!
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