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19話 『神聖』なる護り➁
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ドオオオオオオン!!
「ひっ!」
「うわあっ!」
とんでもない轟音に、伏せたり頭を隠したりしていた兵士たちは驚愕し、身構える。
しかし、本来なら襲い来るはずの衝撃は起きない。
不思議に思った彼らが恐る恐る周りの様子を伺ってみると………
「あ、あれ?………」
「うん?こっ、これは………!」
周囲を銀色の美しい光が覆っていた。
「ふはははははは!」
ついさっきまで船員たちと共に怯えていた艦長ミーゴが、高笑いしながら船員たちへ話し始める。
「見たか貴様ら!これが、エルフの最上位種であるエンシェントエルフの力を使った『神聖なる護り』だ!」
「お、おおお………!」
「このためにあのエルフの女が船に乗せられてたのか………」
「ふははは!貴様ら分かったか!帝国軍は無敵だ!二ホンの攻撃も大したものだが我らが帝国軍には適わないのだ!」
この艦『グレリアス』が二ホンの攻撃を防いだ。その事実に先ほどまで未知の攻撃に不安がっていた兵士たちも安心し、段々と士気が高揚していく。
「帝国バンザーイ!」
「二ホンめ、俺たちに逆らったことを後悔するんだな!」
「他の艦がやられてもこの艦が残っていれば大量のアークドラゴンで攻撃できる!俺たちの勝利はもう決まったぞ!」
「よーし、アークドラゴンを飛ばせ!離陸準備を再開するぞ!」
二ホンへの勝利を目前にしたかのような感覚を持っていた彼ら。
しかし現実は、残酷だ。
「また、例の爆発する棒が大量に飛んできたぞー!」
「大丈夫だ。防げるんだからな!」
「二ホン軍も大変だな。この艦を前に奴らは相当困ってるだろうよ、ははは」
ドオオオオオン!
ドオオオオオン!
そんな風に楽観視する兵士たちに、轟音が次々と聞こえてくる。
「ほら、また大丈夫だろ!」
「何発来ようが平気だな。後は奴らを倒すだけか」
轟音が続いてもこの艦グレリアスには傷一つもないことに、更に楽観視していく。
ピキッ
そんな音が、兵士たちの耳に入る。
「うん?」
ピキピキピキ………
パリンッ!
その音に嫌な予感をする兵士たち。爆発する謎の棒は次々とこの艦に迫ってきている。
「ま、まさか」
「さっきの音は一体な」
ドオオオオオオオオンッ!!
彼らが最後に聞いたのは、何かが割れたような音と、その直後に響いた爆発の音であった。
「ひっ!」
「うわあっ!」
とんでもない轟音に、伏せたり頭を隠したりしていた兵士たちは驚愕し、身構える。
しかし、本来なら襲い来るはずの衝撃は起きない。
不思議に思った彼らが恐る恐る周りの様子を伺ってみると………
「あ、あれ?………」
「うん?こっ、これは………!」
周囲を銀色の美しい光が覆っていた。
「ふはははははは!」
ついさっきまで船員たちと共に怯えていた艦長ミーゴが、高笑いしながら船員たちへ話し始める。
「見たか貴様ら!これが、エルフの最上位種であるエンシェントエルフの力を使った『神聖なる護り』だ!」
「お、おおお………!」
「このためにあのエルフの女が船に乗せられてたのか………」
「ふははは!貴様ら分かったか!帝国軍は無敵だ!二ホンの攻撃も大したものだが我らが帝国軍には適わないのだ!」
この艦『グレリアス』が二ホンの攻撃を防いだ。その事実に先ほどまで未知の攻撃に不安がっていた兵士たちも安心し、段々と士気が高揚していく。
「帝国バンザーイ!」
「二ホンめ、俺たちに逆らったことを後悔するんだな!」
「他の艦がやられてもこの艦が残っていれば大量のアークドラゴンで攻撃できる!俺たちの勝利はもう決まったぞ!」
「よーし、アークドラゴンを飛ばせ!離陸準備を再開するぞ!」
二ホンへの勝利を目前にしたかのような感覚を持っていた彼ら。
しかし現実は、残酷だ。
「また、例の爆発する棒が大量に飛んできたぞー!」
「大丈夫だ。防げるんだからな!」
「二ホン軍も大変だな。この艦を前に奴らは相当困ってるだろうよ、ははは」
ドオオオオオン!
ドオオオオオン!
そんな風に楽観視する兵士たちに、轟音が次々と聞こえてくる。
「ほら、また大丈夫だろ!」
「何発来ようが平気だな。後は奴らを倒すだけか」
轟音が続いてもこの艦グレリアスには傷一つもないことに、更に楽観視していく。
ピキッ
そんな音が、兵士たちの耳に入る。
「うん?」
ピキピキピキ………
パリンッ!
その音に嫌な予感をする兵士たち。爆発する謎の棒は次々とこの艦に迫ってきている。
「ま、まさか」
「さっきの音は一体な」
ドオオオオオオオオンッ!!
彼らが最後に聞いたのは、何かが割れたような音と、その直後に響いた爆発の音であった。
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