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12話 食糧問題はなんとかなりそうだけど……
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3月26日 首相官邸 閣議室
連日開かれる臨時閣議のせいか、どの大臣も疲労の色がうかがえる。経済、外交、防衛、どの分野も問題が山積しており、かといってそれらを改善する具体的な案も練れていない。政権への不信感は日に日に増している。そんな背景が影響する重い雰囲気の中、葉名外務大臣が口を開いた。
「まずは総理、昨日のクラート王国との交渉、お疲れさまでした。これで食糧問題は解決のめどがつきましたね」
「ああ。葉名外務大臣もお手柄だったよ。もとはと言えば君が派遣を提案したP1がきっかけになったのだからね」
「お褒め頂き光栄です。ですが、食糧問題の解決以外にもまだ我々がすべきことがあります。現在我が国は貿易相手の国家が軒並み消えたことによって経済状況は壊滅的な状況です。さらにそれを悪化させかねないのが………」
「石油の確保が出来ていない点ですね。そのせいか備蓄がある今のうちに石油を買っておこうという動きが強まり、備蓄の消費が加速しています」
ここぞとばかりに金星経済産業大臣が二の句を継ぐ。それに対して葉名がすぐ返答をする。
「ええ、ええ。おっしゃる通りです。そして、その確保先となりうる国家の情報がクラート王国から入ってきています」
「何だと!」
「それを早く言え!」
その発言へ、なぜすぐに言わないんだと反発する他の大臣たち。
この場を仕切る須賀総理大臣も、
「その情報は極めて重要だね。すぐにでも共有する必要があったんじゃないかい?」
と一言チクリ。
「申し訳ありません。なにせ、その石油を産出するリマ国は………」
「リマ国という名前か。それで、そのリマ国がどうしたんだい?」
須賀の質問に葉名は一言。
「インべルド王国に滅ぼされていますから」
連日開かれる臨時閣議のせいか、どの大臣も疲労の色がうかがえる。経済、外交、防衛、どの分野も問題が山積しており、かといってそれらを改善する具体的な案も練れていない。政権への不信感は日に日に増している。そんな背景が影響する重い雰囲気の中、葉名外務大臣が口を開いた。
「まずは総理、昨日のクラート王国との交渉、お疲れさまでした。これで食糧問題は解決のめどがつきましたね」
「ああ。葉名外務大臣もお手柄だったよ。もとはと言えば君が派遣を提案したP1がきっかけになったのだからね」
「お褒め頂き光栄です。ですが、食糧問題の解決以外にもまだ我々がすべきことがあります。現在我が国は貿易相手の国家が軒並み消えたことによって経済状況は壊滅的な状況です。さらにそれを悪化させかねないのが………」
「石油の確保が出来ていない点ですね。そのせいか備蓄がある今のうちに石油を買っておこうという動きが強まり、備蓄の消費が加速しています」
ここぞとばかりに金星経済産業大臣が二の句を継ぐ。それに対して葉名がすぐ返答をする。
「ええ、ええ。おっしゃる通りです。そして、その確保先となりうる国家の情報がクラート王国から入ってきています」
「何だと!」
「それを早く言え!」
その発言へ、なぜすぐに言わないんだと反発する他の大臣たち。
この場を仕切る須賀総理大臣も、
「その情報は極めて重要だね。すぐにでも共有する必要があったんじゃないかい?」
と一言チクリ。
「申し訳ありません。なにせ、その石油を産出するリマ国は………」
「リマ国という名前か。それで、そのリマ国がどうしたんだい?」
須賀の質問に葉名は一言。
「インべルド王国に滅ぼされていますから」
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