【書籍化決定】公女が死んだ、その後のこと
【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞作品】
【祝書籍化】
レジーナブックスより、2025年1月末頃に刊行される運びとなりました。
作者初の書籍化です。売れ行き次第で下巻(完結まで)も書籍化されますので、よろしくお願い致します!
なお書籍発売前に無料公開は終了します。ご了承下さい。
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
【祝書籍化】
レジーナブックスより、2025年1月末頃に刊行される運びとなりました。
作者初の書籍化です。売れ行き次第で下巻(完結まで)も書籍化されますので、よろしくお願い致します!
なお書籍発売前に無料公開は終了します。ご了承下さい。
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
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お疲れ様です。
お気になさらずに、体調管理をしっかりしつつ頑張って書き込んでくださいませ(^人^)
お気遣いありがとうございます。
頑張ります!
感想ありがとうございます。
感情移入して下さって嬉しいです。
母アレサに関してはネタバレにもなるのであんまり言えませんが、彼女が生きていてさえくれれば、オフィーリアも死ぬことはなかったんじゃないかと思います。
オフィーリアの「幸せな事」については、第4話に少しだけ。これももう少し後でまた出てくる話ですね。
恋愛パート、間に合わない、了解です。
投票しておきましたので、心置きなく更新をよろしくお願いします!l
恋愛小説大賞なのに恋愛まで辿り着かないとか、もうホント申し訳ないとしか……(>_<;)
投票ありがとうございます!
頑張って更新しますね!
恋愛大賞投票しておきました
すごい面白いから3月までこんな風で大丈夫です(意味不明)
今後も楽しみにしています
感想ありがとうございます。
投票も嬉しいです!
すごい面白いと言って頂けて何よりです。モチベーション補給助かります!恋愛パートも頑張って書きますので、お楽しみに!
こんばんは
スカッと解決期待してます
こんなに頑張って来ていた
公女様の無念を晴らして下さいね
ビシッと!解決をお願いします
感想ありがとうございます。
スカッと解決……。
いや実は、思ったより第二王子がヘイト集めすぎちゃって、「ざまぁが足りない!」とか言われそうで戦々恐々てしてたりしてなかったり(爆)。
まあ、頑張って書きますけども(^_^;
感想ありがとうございます。
あーっと、そうですね。「オフィーリアの恋愛」は確かに無いです。彼女もう死んでしまったので。
でも脇役の恋愛とかではなく、ちゃんと主役の恋愛で締めるつもりなので楽しみにお待ち下さい(^_^;
悲報読んで、爆笑〜🤣🤣
ごめんなさい、笑う話ではないが、恋愛ーに応募中だが今の所に恋愛要素が皆無。
話はやっと報復場面。
今後の話に期待大!😄🍮☕
感想ありがとうございます。
…………いや感想って言っていいのかな?いいよね?(笑)
いやもうホント、投稿始めた時点で20話くらい書いてたんですけどね、その頃にはまさか2月中に恋愛パートまで行けないとか考えもしてなくて(爆)。今書いてる章をだいたい書き終わって、さあ次は恋愛書くぞー…………あら?2月は残り9日だけどあと11話あるよね?ってなりまして(爆笑)。
クッ、こんな事ならもう少し早めに投稿始めとくんだった!(爆)
いやまあ、一応2月中にアップする話にも恋愛匂わせ回はあるっちゃあるんですがね……(^_^;
どうせ殺すなら、滅茶苦茶拷問の後公開処刑してほしい!!💢👎
感想ありがとうございます。
そこまでオフィーリアさんに肩入れしてもらって嬉しいです。
でも、個人的にエロはともかくグロはちょっと。なので拷問とかは書くつもりがないですね。ゴメンナサイ。
でも読者の皆さんがスカッとするような結末にはしますので!
感想ありがとうございます。
まあ王はねえ……本人が自分勝手にやらかした過去持ちですからねえ……(爆)。
まあそういう意味では、自分のことを棚に上げて何を偉そうに、って感じですが。愚息に「偉そうに言ってるがお前もだぞ」とか言えないはずなんですよね。
でも王が発覚を引き伸ばしているのは、隠してるのではなくて取り繕ってるだけですね。それが悪手なのか起死回生なのかは、今後のお楽しみって事で(爆)。
自己中な奴らにはきっちり報いを受けさせますので、今後の展開をお待ち頂ければと思います。
感想ありがとうございます。
安心して下さい、ちゃんとハッピーエンドになりますから!
今言えるのは、本作は二部ではなく三部構成である、って事ですかね(意味深)。
第二王子とマリッサの処刑を先延ばしにしてるのは、彼らのダメージを抑えてるのではなくて、あくまでも「王家へのダメージを軽くしている」だけですね。彼らの破滅は確定です(爆)。
オフィーリアの死に責任がある、またはオフィーリアを虐げて顧みる事のなかった人たちは、まだ未登場の人物も含めて全て何らかの報いを受けるので、楽しみにお待ち下さい。
感想ありがとうございます。
思い悩ませてしまってスミマセン(汗)。
王から調査を命じられた文官は、報告しろとは言われているけど「嘘偽りなく」とは言われてないんですね(爆)。そしてオフィーリアの言う「波風立たないように」ってお願いのも確かにその通りだと思ったので、結果的に玉虫色の報告になっちゃった、っていう。
しかも実状とそこまで大きく乖離してもいなかったので、それで王も納得しちゃった……っていう。
まあこれも、王がもっと報告を精査していれば違和感程度は見抜けたはずだろうと思うんですけどね。
感想ありがとうございます。
一気読み、有り難いです。
オフィーリアは「自分さえ我慢すれば全て上手く行く」って思っちゃったんですね。それで実際に上手く回っちゃってるんで、周りも気付かなかった……っていう悪循環でした。
バシレイオス王に関しては、自分のことを棚に上げて何言ってんだ、って感じではありますけどね(爆)。そもそも夜会ですぐに王が否定してれば最悪の事態は免れたはずなんで。
感想ありがとうございます。
ボアネルジェスがクズってのはその通りですが、彼は別に全部をオフィーリアに押し付けているわけではないんですね。自分の得意なこと、やりたい事はちゃんと自分でやっています。
ただまあ、比率的にはボアネルジェスとオフィーリアで2:8ぐらいなんですが(爆)。公務に余裕があるのでボアネルジェスは遊ぶこともできているんですね。
あと、ボアネルジェスを養育して王太子にしたがっているのは王ではなく王妃ですね。子育てに関して王は王妃に頭が上がらないので。
感想ありがとうございます。
母親としては、婿は婿で居なきゃダメなんですよ。
娘(オフィーリア)は次期当主(確定)だし優秀だから問題ないですが、問題は母自身が娘が襲爵できるまで生きられない(だろう)という点ですね。そうするとつなぎの代理公爵が必要になって、それは一般的に直系親族なわけです。
母アレサの中で候補はふたりです。使えない自分の婿か、大嫌いな(まだ生きてる)自分の父親(つまりオフィーリアの祖父)か、の二択です。そしてアノエートスはアレサの存命中は、不満を抱えながらも表向き逆らうような言動は特に見せてなかったんですね。
アレサがもっと長生き出来てたら良かったんですが、そうならなかったのがオフィーリアの悲劇の始まりでした。そこの点も後々の話で言及してますので、今しばらくお待ち頂ければなと思います。
感想ありがとうございます。
そこは、王がポンコツっていうよりもオフィーリアが一枚上手だったんですよ。クッソ忙しいはずなのに、王に命じられて密かに調査し報告書を上げる文官を特定して、真実をありのままに報告して後継問題を起こすより、波風立たないように収めた方がいいでしょう?って唆したんですね。
で、その後は勝手に忖度されるようになる、っていうね。
王宮内の評判も実は同じですね。なんとなくオフィーリアがボアネルジェスの尻拭いしてる疑惑はあるんだけど、オフィーリアが泥被ろうとしてるんだしその意を汲むべき、って感じだったのが、次第に「また公女がやらかしてる」に変わっていった……っていう。
オフィーリアはオフィーリアで、自分さえ我慢すれば丸く収まる……なんて思ってるので、そこも良くなかったんですね。
感想ありがとうございます。
感情移入して下さって嬉しいです。タイトルはしっくり来なくて、一応は仮題のつもりだったんですが、タイトルに惹かれたと仰って頂けるならこのまま行こうかな(^.^)
オフィーリアは頭が回りすぎたので、全てのことに意味を見出しちゃったんですよ。つまり突発的なイレギュラー(地下牢へ入れられたこと)を冷静に見抜けなかったんですね。
もしそれが出来れば、死を選ばずに済んだと思うんですけどね。
第二王子は体格が良くて自信に満ち溢れてて、カリスマ性はそれなりにあるんですよ。軍事とか外交とか得意分野もちゃんとあって決して無能ではなく、王と王妃の唯一の子だからというのもありますが、国内の支持は高いんですよ。
まあ、オフィーリアに対してはクズですけどね。しかも能力とか相性とかではなく外見で疎んでましたから、完全に女の敵ってやつですね。
ちなみに第二王子を次期王にしたがってるのは、王よりも王妃の方だったりします。
感想ありがとうございます。
可哀想に書けているか、いまいち自信がなかったので、そういうふうに悲しんで頂ければ彼女も報われるかと思います。
まあオフィーリアの場合、死んでからが本番ですけどね!
死んじゃったんでオフィーリア自身にはざまぁはできませんが、この先しばらくは虐げた奴らの自滅ターンなんで、それ見て少しでもスッキリしてもらえたらなと。
感想ありがとうございます。
バシレイオス王もボアネルジェスも、そこまで無能でもないんですけどね。単にふたりとも自分勝手なだけで(そこはやはり親子か)。
残念ですけどオフィーリアは生き返らないですね。元々この作品はなろうで「死んだと言いつつ実は死んでない詐欺」が多かった時期に、本当に死なせた上でそれでもハッピーエンドを目指すべく書き始めた作品なので。
あっところで、タグ付け忘れてたんで追加しました。一部ネタバレ含みます(爆)。
オフィーリアたん、、疲労困憊で周りがカスばっかで
1部まともな人居たけど間に合わなくて( ´⚰︎`°。)
第一王子が幸せになりますように
感想ありがとうございます!
ですねえ、もう少し周りが気にして見ていてあげたら、きっとオフィーリアも死なずに済んだと思うのですけどね。
第一王子に関しては…………今はまだノーコメントで(爆)。
翌朝(2)までを読んで
続きがとても気になります!
感想ありがとうございます!
これからしばらくは虐げた者たちの自滅ターンなので、存分にお楽しみ頂けたらなと。
あと、あくまでもオフィーリアが主人公なので、そこもお忘れなく( ̄∀ ̄)
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
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