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おまけページ①キャスト&舞台

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【注意】
おまけページは小説ではありません。設定資料集です。
本編のネタバレを大量に含みますので、本編読了後の閲覧をオススメします!
本編で書ききれなかった裏設定などもてんこ盛りですので、本編をお読みになってからの方が楽しめます。

以上のことをご了承の上、お読み下さいますようお願いします。

                 作者拝















【登場人物】

§アルヴァイオン大公国§
 西方世界の西部、ガリオン王国の西の沖合に位置する“竜額りゅうがく島”を領有する島国国家。西方世界屈指の海軍力を有し、西部諸国の同盟組織「西方十王国」の中心的存在。
 およそ1000年ほど前まで西方世界の大半を領有していた大帝国「古代ロマヌム帝国」の流れを引く歴史ある国家で、帝国の直接の末裔を名乗る“八裔国”のひとつ。
 アルヴァイオン大公家は古代帝国時代の大領主(大公爵)の直系で、現代においても「大公」を名乗れているのはわずかに2家(2国)しかない。アルヴァイオンに限らず現代で「公国」を名乗る国家は全てが古代帝国における公爵家の直系一族にあたる。


・グロウスター伯爵家
 アルヴァイオンでも比較的古い歴史を持つ由緒ある家柄。元はアルヴァイオン西部の港湾都市ブリグストゥを中心とした海上交易で財を成した地方領主で、最盛期にはアルヴァイオン国内の物流の中心的存在だったこともある。

[アンジェリーナ・グロウスター]
(人間/女/18歳/冒険者(野伏)/黄加護/転生者)
濡れ羽色の髪、琥珀色の瞳。
 グロウスター伯爵家の次女。〈賢者の学院〉の力の塔を席次13位で卒塔し、その後は気ままに冒険者稼業で方々を渡り歩いている。冒険者としての名乗りは「アンジェラ」。剣術・体術・魔術の全てで高い能力を備えていて、クラスは現在“熟練者エキスパート”だが、実力的にはすでに“凄腕アデプト”になっている。
 転生者で、6歳の暮れに記憶を取り戻している。前世は日本のOLで、会社では仲間のフォローやカバーなどでよく気のつく有能社員として重宝されていたが、実は周りに尽くすあまり自らのことを何もかも後回しにしていてストレスを溜めていた。そのことに親兄弟や恋人でさえも気付かないまま、ある夜仕事帰りに衝動的に駅のホームで電車に飛び込んでしまう。享年26。
 そのことを思い出しており、今生では何も我慢しない、自分の望むとおりに生きてやると固く心に誓っている。
 父ブランドン、母サマンサ、兄エドワード、姉キャロラインの5人家族。家族仲は非常に良好で、「天使」と名付けられるほど可愛がられている末っ子は全員から溺愛されている。

[ブランドン・ド・グロウスター]
 結局名前が出せなかったイケメン(心だけ)パパ。外見的には善良で気弱そうな中年のおっさん(40代)。ただし由緒ある伯爵家の当主に相応しいだけの器量は持っている。

[サマンサ・ド・グロウスター]
 どこぞの侯爵家から嫁いできたママン。そういやこの人名前が出てセリフもあるけど容姿の描写してないな。
 美人で頭が切れて真っ当な意味で貴族らしい女性で、結婚前は縁談に事欠かなかったとか。それなのに縁談すら申し込んでいなかったグロウスター家の跡取りと婚約したいと言い出して周囲を驚かせた。そのことは未だにアルヴァイオン社交界の七不思議のひとつに数えられている。
 結局、三女だったこともあり本人の希望が叶えられ、頭の切れる長男と美貌の長女と突然変異(転生者だから)の次女を産んだ。次女が学院で席次を得るほど優秀なのはこの母の血だと密かに噂されている、らしい。

[エドワード・ド・グロウスター]
 パパと同じく名前の出せなかったお兄ちゃん。次期グロウスター伯として着々と足場を固めつつあり、社交界では「父より有能」ともっぱらの評判。まだ未婚なので20代の前半くらい。つまりマインと同年代。

[キャロライン・ド・グロウスター]
 名前しか出せなかったお姉ちゃん。アンジェリーナのひとつ上で母ゆずりの美貌を誇る。曲がったことが大嫌いで信義を重んずる侠気おとこぎ溢れる姐さんで、そういうところも母に似たと思われる。
 ただし妹には激甘、というか過保護気味。ちょくちょく斜め上のやらかしをしてくる妹のせいで頭痛の収まる暇もない。今回帝国の皇族との奇跡的な縁談を独断で蹴っ飛ばして来た妹に対しては、三日三晩に渡って小言を言い続けたらしい。

[オーロラ]
(人間/女/21歳/シノビ/青加護)
漆黒の髪、藍色の瞳。
 東方世界の東の果ての“極島”出身。物心つく前から厳しい修練を積み、里でも史上屈指の実力者として将来を嘱望されていたが、ある時任務中に「失敗」して頭部に重傷を追った上に川に落ちて激流に流され行方不明になった。河口まで流され、そこで海沿いの集落の者に助けられたが記憶を失っており、そこで暮らしていたが、集落を襲った海賊に捕まり奴隷として隷印を施されて売り飛ばされた。
 何人もの奴隷商の手を経て西方世界まで流れ着き、ブロイスの地下マーケットで売られていたのをアンジェリーナに見つかって買い取られた。
 購入直後にアンジェリーナが隷印を解除したことで逃げようとして彼女と戦闘になる。[全身強化フルドーピング]を発動させた彼女と互角以上に戦ったが、効果時間が切れていきなり幼児退行した彼女に戸惑い、行きがかり上世話をする羽目になり、なんか危なっかしくて見てられないと最終的には自ら彼女の元に残ることを決断した。
 その後、魔術も含めた試行錯誤で記憶を取り戻してくれたアンジェリーナに感謝して、以後は彼女に仕えるようになる。彼女と初めて会ってからまだ1年にも満たないが、すでに長年連れ添ったかのように息ピッタリである。
 なお「オーロラ」の名前は変幻自在の体術と“忍術”を目の当たりにしたアンジェリーナが、そこから天空のオーロラを連想して与えた名前で、本名は不明。本人は「オーロラ」以外を名乗るつもりはもうない。
 …………………ていう詳細な設定があったりなかったり。とても本文書き始めたあとに生まれたキャラとも思えない濃いお姉さんである。あと隠れ巨乳。


・ストーン侯爵家
アルヴァイオン屈指の大貴族で代々要職を歴任してきた一族。

[オリバー・ド・ストーン]
 ストーン侯爵家の前当主、60歳前後。今は隠居して悠々自適の好々爺だが、今でも隠然たる影響力を保持している。良く言えば常識的、悪く言えば古臭い考え方の持ち主で、良くも悪くも息子とは反りが合わない。合わないがその辣腕ぶりは認めていたりする。
 正妻は数年前に病没していてお飾りの後妻を迎えている。そのほかアルヴァイオン各地に密かに何人もの愛人を囲っており、今でも時々足を運んでいるらしい。そういった事情からか西方世界の各地に何人も隠し子がいたりする。

[ショーン・ド・ストーン]
 ストーン侯爵家現当主でオリバーの息子。三男だったが兄ふたりを追い落と暗殺した陰険でやり手な貴族らしい貴族。25歳だがまだ未婚。
 作中では散々な言われようだが、権謀術数が得意で魑魅魍魎はびこる貴族社会で生きるために生まれてきたような人物で能力は非常に高い。アンジェリーナの件も女王の息がかかっているのを承知の上で正常な手続きのもと婚約を取り決めようとしていた。ただ進め方が強引だっただけである。手続きさえ正常ならば女王といえども表向きに反対しづらい(貴族同士の政略結婚は当たり前なので)と踏んでいて、実際に女王はこの件では処分できずに父親(ストーン前侯爵)に私的に制裁させるに留まっている。


・その他の貴族
[ヨークシア侯爵]
 息子ともども本編にほぼ関係ないので設定は特になし。
 ヨークシア侯爵家はストーン侯爵家のライバル的な立ち位置でストーン家に牽制が利く、ということだけ判明している。

[ダイアナ・アレクサンドリナ・メアリー・オブ・アルヴァイオン]
 アルヴァイオン大公国の国王にして女大公、御年87歳。すでに60年以上王座に君臨し続けている女傑だが、ぱっと見は温和で優しいおばあちゃん。女性の社会進出に力を入れており、アンジェリーナのことも密かに援助している。
 60代の公太子がいて、40代の公太孫、20代の曾孫のほかに生まれたばかりの玄孫までいる。


§ブロイス帝国§
 西方世界の北部沿岸一帯を支配下に収める精強な軍事大国。南西で国境を接するガリオン王国や、ポーリタニア王国を挟んで東側に位置する軍事国家の帝政ルーシなどと歴史上幾度も大規模な戦争をしている。ポーリタニアは現在は独立しているが、それは単に休戦したかったブロイスとルーシに緩衝地帯として独立させられただけ。
 質実剛健、合理と効率に偏重したお国柄で、国民は勤勉かつ従順、そして命知らずが多い。一方で陽気でお祭り騒ぎが大好きで、老若男女問わず浴びるように麦酒ビールを飲んでいることでも知られる。麦酒と肉と岩芋ポタタさえあれば幸せ、と断言する国民が多いとか。

[マインラート・フォン・フォーエンツェルン]
(人間/男/22歳/皇子/赤加護)
豪奢な金髪、朱色の瞳。
 先代ブロイス皇帝フリードリヒ四世の第三皇子で、現皇帝ヴィルヘルム三世の義弟(妻の弟)に当たる。立場上は「皇弟」として帝位継承権を持つ。
 帝位継承権の低さから次期皇帝として有力視されておらず、そのため比較的自由気ままに身軽な動きをしている。性格も享楽的かつ奔放な俺様気質で、国内での渾名は“狂楽皇子”。
 皇族ながら比較的気楽な立場であるのをいいことに冒険者としても活動していて「マイン」と名乗っている。クラスは“熟練者エキスパート”。普段は護衛のオスカーとふたりで行動しているが、遠征したアルヴァイオンのレイクランド地方でアンジェリーナと再会し、彼女を妻とするべく暗躍する。

[オスカー]
栗色の髪、茶色の瞳。
 出自を決めていないので苗字その他も決めてない。けどマインラートの乳母の子で乳兄弟なので多分下位貴族の出身。
 マインラートの指揮下の騎士団の副団長であり、普段は彼の護衛も務める。そのほか情報将校としても活動し、主に情報統制を担当する。つまりハノヴェル城内に箝口令を敷いてアンジェリーナに彼の正体を隠したのも情報ギルドに婚約破棄の顛末を流したのもこの人。

[ヨーゼフ・ヴィルヘルム・フォン・ブロイス]
 ブロイス帝国の現皇帝。ただしヨーゼフ自身はアレマニアのシュヴァルツヴァルト公爵家からの入婿で、アレマニア公国を味方に取り込みたいブロイス帝室の思惑によって政略で即位させられた。そんなわけで帝国内では微妙に権威権力が弱い。ヨーゼフ自身も決して無能ではないが微妙に影が薄い。
 アレマニアの国王アルフレートの従弟にあたり自身も魔術師だが、魔術師として実はサーヤ以上の実力を誇るアルフレートのせいで劣等感を抱いていて、ブロイス皇帝になってもイマイチ強く出られないらしい。


§アレマニア公国§
 ブロイス帝国の南西、ガリオン王国の北東にある“黒い森”周辺を中心に領有する小国で、「西方十王国」に加盟している。歴史的にブロイスとガリオンとの戦争に幾度も巻き込まれ、それぞれの国に征服されたこともあるが、現在は独立している。国王はアルフレート・フォン・シュヴァルツヴァルト・アレマニア公爵。

[サーヤ・フォン・シュヴァルツヴァルト]
(人間/女/17歳/魔術師/黒加護)
黒髪、黒褐色の瞳。
 西方世界でも屈指の実力を誇る美少女天才魔術師で、現在は祖国の筆頭宮廷魔術師を務める。〈賢者の学院〉の“知識の塔”の首席卒塔者。アルフレートの従妹にあたり、また学院でのアンジェリーナの後輩でもある。
 強烈な効果と手酷いデメリットのある術式[全身強化フルドーピング]はアンジェリーナの卒塔祝いに彼女と一緒に半ば悪ノリしながら組み上げた実験的な魔術で、想定術者がアンジェリーナだけなのでデメリットを抑える対策を取っていない。本当にそれでいいか何度もアンジェリーナに確認したものの、彼女が「いーのいーの面白そうじゃん!」というので放ったらかしている。

[アルフレート・フォン・シュヴァルツヴァルト・アレマニア]
 アレマニア公国の現国王。作中ではイケメンを匂わせているだけだが実は西方世界でも最高のイケメン。それだけでなく魔術師としても西方世界で五指に入る恐るべき実力者。ただ性格が若干ポンコツで、「黙っていればカッコいいのに」とサーヤにいつも言われている。
 サーヤとは彼女が赤ん坊の頃から同じ王宮で育った幼馴染でもあり、彼女が成人して以降毎年誕生日になると大量の贈り物とともに求婚している。そのたびに「貴方の嫁になるくらいなら潔く死にますわ」と手酷くフラレているのに一向に気にしない鋼メンタルの持ち主。サーヤに言わせれば、自分が霞むほどの魔術の才能を日々見せつけられるだけの生活などまっぴらゴメンだ、ということらしいが、あまりにも天才すぎて彼女のその劣等感にはまるで気付いていない。
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