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第一章【出立まで】
1-14.男の子はメカが好き(1)
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【前回のあらすじ】
ミックとアリア、それにファーナを伴ってアルベルトが薬草採取をしていたところに現れたのは、牢に入れられて処刑を待つばかりのはずのガンヅだった。
逆恨みに凝り固まり殺意を向けてくるガンヅに、冒険者として“落第”しているのはガンヅとセルペンスたちの方だ、と言い切りつつ、ガンヅの逆恨みを叶えてやるように片手剣を投げ渡すアルベルト。
それを手に飛びかかってきたガンヅを、アルベルトはミックの片手剣を借りて瞬殺するのだった。
ー ー ー ー ー ー ー ー
「おいちゃん聞いたばい?脱獄して襲ってきた一味のひとりば返り討ちにしたっちゃろ?」
ニヤニヤしながらミカエラがツッコんでくる。
「ん、まあね。処刑は確定だって話だったし、それなら最期に望みを叶えてあげようかと思って」
「かー!言うばいこん人!ツヤつけとんしゃあ!」
あれからさらに数日。
特注脚竜車の製作状況確認のため、アルベルトとレギーナ、ミカエラの3人は朝から連れ立って商工ギルドへと向かっていた。今日は冒険に向かうわけではないので全員が私服だ。
レギーナは仕立ての良い白いブラウスと紺色のロングスカート、だがその下に見え隠れする足元は革のロングブーツなので、もしかするとスカートの中身はいつもの鎧着用時の革ズボンかも知れない。そしてその腰に革の腰当てを巻いて、佩いているのは彼女の持つ宝剣、“迅剣”ドゥリンダナである。
蒼髪はいつも通りに後頭部の上の方で豪奢な髪留めで留めていて、金の認識票を見えるように首にかけている。一見すると剣だけ浮いてしまいそうな感じだが、意外にもしっくりマッチしているのは彼女のセンスのゆえか、それとも鞘の華美な装飾のおかげか。
ミカエラは白いノースリーブのワンピースに淡い桃色のベストを合わせて朱色の平底靴を履いている。こちらはとても清楚な感じで、レギーナと並ぶと“お嬢様とその護衛騎士”みたいな雰囲気に見えなくもない。まあ彼女自身が大声でレギーナやアルベルトに話しかけているので雰囲気台無しだが。
そしてアルベルトはくたびれた麻のシャツに革ベスト、それに黒い布ズボン。ぶっちゃけて言えば“ダサジミ”で、とても美女2人と連れ立って歩くような恰好ではない。足元だってサンダルだし、冒険者のくせに愛用の片手剣さえ佩いていなかった。
余談だが、アルベルトのこの恰好を見たレギーナが、そのあまりの見目の無頓着さに文句を言おうとしてミカエラに連行される一幕があった。
戻ってきた時にはレギーナは膨れっ面だが何一つ文句を言わず、さりとてもちろん褒めもせず無言のままだった。ミカエラに何やら言いくるめられたのは明白だったが、当たり前のようにアルベルトは気付いていない。
ヴィオレは毎日のようにどこかに消えていくという。まあ彼女は探索者なので、情報収集を一手に担っていて忙しいのだろう。クレアは基本的にものぐさで必要な時にしか動きたがらないので今回は宿でお留守番だ。インドア派なのかも知れない。
ちなみにアルベルトが混ざっているのはミカエラが呼んでくれたおかげである。「レイアウト発案者が居らな確認がされんやん!」とレギーナを押し切ったのだそうだ。
だがどうにも、ガンヅの一件を根掘り葉掘り聞きたくて仕方なかっただけのようにしか思えない。
「ていうか、襲ってきたのってあの時の雑魚の1人でしょ?そんなに自慢するような事でもないと思うけど?」
「そら姫ちゃんならそやろうばってくさ、こん人がなんて呼ばれとるか考えてんしゃい?」
「…ああ。薬草しか殺せない、ってやつ?」
「それたい!それんとに返り討ちにしたやら聞いたら、みんなしてビビリ上がったっちゃない?」
「ビビリ上がったっていうか、『本当はファーナが斬り殺した』って話になりかけて彼女が半狂乱で否定してたかな…」
そう。あまりに鮮やかな斬り口で、しかも目撃者がファーナと新人冒険者しかいなかったせいで、アルベルトがやったと信じない者が大勢いたのだ。
だがまあ無理もない。アルベルトの経歴を先輩から聞いて知っていたアヴリーでさえアルベルトの“現役時代”を直接には知らず、そのせいで彼女でさえ最初は信じなかったぐらいだったのだから。ミックとアリアに至ってはあまりに一瞬過ぎて詳細を把握していなかったし、それでなおのこと『ファーナが斬り殺した』『ファーナの作り話』ということにされかけたのだった。
「…こげん言うたらアレやけどくさ、どいつもこいつも節穴過ぎんかいな?」
「いや、それはいくら何でも。普段の俺しか知らないとやっぱり想像も出来ないと思うよ?」
それでなくとも研いだ爪を隠し続けていた自覚があるアルベルトである。そして隠しつつも日々の鍛練を怠っていない事さえ口外していないのだ。
そしてそんなアルベルトとプライベートで深い付き合いをしている者さえ今はほとんどいない。その状態でアルベルトの真の実力を見抜ける者などそうはいないだろう。せいぜい昔を知っているザンディスたち古株連中が「あいつならやれても不思議ではない」と思ってくれる程度なのだ。
「ファーナってあの子でしょ?あなたを助けたときに防衛隊を先導してきた子」
「そうだよ。あの子もかなり強いんだけど、人を殺した経験はまだなさそうでね」
「…あなた、殺しの経験あるんだ」
「ん、まあ、襲われたのを返り討ちにした事があるってだけだけどね」
とはいえアルベルトも人殺しの経験が豊富なわけもなく、過去に一度あるだけでガンヅは2人目だ。経験がないでもないからまだしも冷静にやれると思っていたが、それでも怖じけて踏み込みが足らず、袈裟斬りだけでは楽にしてやれなかった。
皆が言うほど鮮やかでも何でもなく、そう見えたのは単純にガンヅとの実力差が開いていただけに過ぎない。
ガンヅを殺した事は、またもやお咎め無しとなった。
最初、アルベルトは冒険者同士の私闘禁止違反を理由にザンディスの連れてきた防衛隊に自首を申し出て彼らを困らせた。結局その場では処分保留ということになり、後日またもや出ばってきた辺境伯から直々に『ガンヅ・アンドロ・ウゼスはすでに冒険者認識票を剥奪されており“冒険者”ではなく、脱獄し防衛隊士に傷を負わせた重罪人である。冒険者として治安維持に協力するのは義務であり、その義務を履行したまでで罪には当たらない』と宣告されたのだった。
「ところで、最近見かけなかったように思うんだけど、レギーナさんたちは何してたの?」
「私たち?んー、まあ、ちょっとね」
「ロイ様にちぃと頼まれて、近くの“瘴脈”ば確認してきたとよ」
瘴脈。
大地の下には魔力の流れる“川”がある。魔力とはそもそも森羅万象全てを形づくるものであるのだが、何の形も取っていない純粋なエネルギーの状態の魔力も当然ある。魔力の潤沢なこの世界では、そうした魔力そのものが川のように地中を流れているのだ。それを“地脈”という。
地脈は世界の大地の至るところに走っているとされ、そこかしこで滞留し地上に噴出することがある。そうした『魔力が滞留しもしくは噴出する場所』を特に“竜脈”という。竜脈の付近では魔術の威力も上がり、霊炉も活性化されるため、強い竜脈のある土地は高名な魔術貴族の家系の本拠地になっている事も多いという。
そして通常の魔力が大地の下を流れているのと同様に、暗黒の魔力つまり瘴気も大地の下を流れている。そしてやはり同様に滞留し地上に噴出する場所があるのだ。それを“瘴脈”という。
瘴脈の付近では獣が魔獣化しやすく、また魔物も発生しやすい。だからそのまま放置しておくとそれらの巣窟になって人の近付けない危険地帯になってしまうのだ。
そのため、そうした瘴脈付近を探索し増え続ける魔獣や魔物を討伐する必要がある。瘴脈そのものは塞げないため、自然に涸れるまでは定期的に巡回討伐することが必要になるが、何しろ魔獣や魔物の数が多いため、勇者とそのパーティに巡回依頼が出されることが多いのだ。
ちなみにラグにもっとも近い瘴脈はラグ山のさらに北の竜翼山脈に入った場所、山に囲まれた渓谷の一番深い底の部分にある。地形的にも瘴気が溜まりやすく大規模な瘴脈としてよく知られていた。
ミックとアリア、それにファーナを伴ってアルベルトが薬草採取をしていたところに現れたのは、牢に入れられて処刑を待つばかりのはずのガンヅだった。
逆恨みに凝り固まり殺意を向けてくるガンヅに、冒険者として“落第”しているのはガンヅとセルペンスたちの方だ、と言い切りつつ、ガンヅの逆恨みを叶えてやるように片手剣を投げ渡すアルベルト。
それを手に飛びかかってきたガンヅを、アルベルトはミックの片手剣を借りて瞬殺するのだった。
ー ー ー ー ー ー ー ー
「おいちゃん聞いたばい?脱獄して襲ってきた一味のひとりば返り討ちにしたっちゃろ?」
ニヤニヤしながらミカエラがツッコんでくる。
「ん、まあね。処刑は確定だって話だったし、それなら最期に望みを叶えてあげようかと思って」
「かー!言うばいこん人!ツヤつけとんしゃあ!」
あれからさらに数日。
特注脚竜車の製作状況確認のため、アルベルトとレギーナ、ミカエラの3人は朝から連れ立って商工ギルドへと向かっていた。今日は冒険に向かうわけではないので全員が私服だ。
レギーナは仕立ての良い白いブラウスと紺色のロングスカート、だがその下に見え隠れする足元は革のロングブーツなので、もしかするとスカートの中身はいつもの鎧着用時の革ズボンかも知れない。そしてその腰に革の腰当てを巻いて、佩いているのは彼女の持つ宝剣、“迅剣”ドゥリンダナである。
蒼髪はいつも通りに後頭部の上の方で豪奢な髪留めで留めていて、金の認識票を見えるように首にかけている。一見すると剣だけ浮いてしまいそうな感じだが、意外にもしっくりマッチしているのは彼女のセンスのゆえか、それとも鞘の華美な装飾のおかげか。
ミカエラは白いノースリーブのワンピースに淡い桃色のベストを合わせて朱色の平底靴を履いている。こちらはとても清楚な感じで、レギーナと並ぶと“お嬢様とその護衛騎士”みたいな雰囲気に見えなくもない。まあ彼女自身が大声でレギーナやアルベルトに話しかけているので雰囲気台無しだが。
そしてアルベルトはくたびれた麻のシャツに革ベスト、それに黒い布ズボン。ぶっちゃけて言えば“ダサジミ”で、とても美女2人と連れ立って歩くような恰好ではない。足元だってサンダルだし、冒険者のくせに愛用の片手剣さえ佩いていなかった。
余談だが、アルベルトのこの恰好を見たレギーナが、そのあまりの見目の無頓着さに文句を言おうとしてミカエラに連行される一幕があった。
戻ってきた時にはレギーナは膨れっ面だが何一つ文句を言わず、さりとてもちろん褒めもせず無言のままだった。ミカエラに何やら言いくるめられたのは明白だったが、当たり前のようにアルベルトは気付いていない。
ヴィオレは毎日のようにどこかに消えていくという。まあ彼女は探索者なので、情報収集を一手に担っていて忙しいのだろう。クレアは基本的にものぐさで必要な時にしか動きたがらないので今回は宿でお留守番だ。インドア派なのかも知れない。
ちなみにアルベルトが混ざっているのはミカエラが呼んでくれたおかげである。「レイアウト発案者が居らな確認がされんやん!」とレギーナを押し切ったのだそうだ。
だがどうにも、ガンヅの一件を根掘り葉掘り聞きたくて仕方なかっただけのようにしか思えない。
「ていうか、襲ってきたのってあの時の雑魚の1人でしょ?そんなに自慢するような事でもないと思うけど?」
「そら姫ちゃんならそやろうばってくさ、こん人がなんて呼ばれとるか考えてんしゃい?」
「…ああ。薬草しか殺せない、ってやつ?」
「それたい!それんとに返り討ちにしたやら聞いたら、みんなしてビビリ上がったっちゃない?」
「ビビリ上がったっていうか、『本当はファーナが斬り殺した』って話になりかけて彼女が半狂乱で否定してたかな…」
そう。あまりに鮮やかな斬り口で、しかも目撃者がファーナと新人冒険者しかいなかったせいで、アルベルトがやったと信じない者が大勢いたのだ。
だがまあ無理もない。アルベルトの経歴を先輩から聞いて知っていたアヴリーでさえアルベルトの“現役時代”を直接には知らず、そのせいで彼女でさえ最初は信じなかったぐらいだったのだから。ミックとアリアに至ってはあまりに一瞬過ぎて詳細を把握していなかったし、それでなおのこと『ファーナが斬り殺した』『ファーナの作り話』ということにされかけたのだった。
「…こげん言うたらアレやけどくさ、どいつもこいつも節穴過ぎんかいな?」
「いや、それはいくら何でも。普段の俺しか知らないとやっぱり想像も出来ないと思うよ?」
それでなくとも研いだ爪を隠し続けていた自覚があるアルベルトである。そして隠しつつも日々の鍛練を怠っていない事さえ口外していないのだ。
そしてそんなアルベルトとプライベートで深い付き合いをしている者さえ今はほとんどいない。その状態でアルベルトの真の実力を見抜ける者などそうはいないだろう。せいぜい昔を知っているザンディスたち古株連中が「あいつならやれても不思議ではない」と思ってくれる程度なのだ。
「ファーナってあの子でしょ?あなたを助けたときに防衛隊を先導してきた子」
「そうだよ。あの子もかなり強いんだけど、人を殺した経験はまだなさそうでね」
「…あなた、殺しの経験あるんだ」
「ん、まあ、襲われたのを返り討ちにした事があるってだけだけどね」
とはいえアルベルトも人殺しの経験が豊富なわけもなく、過去に一度あるだけでガンヅは2人目だ。経験がないでもないからまだしも冷静にやれると思っていたが、それでも怖じけて踏み込みが足らず、袈裟斬りだけでは楽にしてやれなかった。
皆が言うほど鮮やかでも何でもなく、そう見えたのは単純にガンヅとの実力差が開いていただけに過ぎない。
ガンヅを殺した事は、またもやお咎め無しとなった。
最初、アルベルトは冒険者同士の私闘禁止違反を理由にザンディスの連れてきた防衛隊に自首を申し出て彼らを困らせた。結局その場では処分保留ということになり、後日またもや出ばってきた辺境伯から直々に『ガンヅ・アンドロ・ウゼスはすでに冒険者認識票を剥奪されており“冒険者”ではなく、脱獄し防衛隊士に傷を負わせた重罪人である。冒険者として治安維持に協力するのは義務であり、その義務を履行したまでで罪には当たらない』と宣告されたのだった。
「ところで、最近見かけなかったように思うんだけど、レギーナさんたちは何してたの?」
「私たち?んー、まあ、ちょっとね」
「ロイ様にちぃと頼まれて、近くの“瘴脈”ば確認してきたとよ」
瘴脈。
大地の下には魔力の流れる“川”がある。魔力とはそもそも森羅万象全てを形づくるものであるのだが、何の形も取っていない純粋なエネルギーの状態の魔力も当然ある。魔力の潤沢なこの世界では、そうした魔力そのものが川のように地中を流れているのだ。それを“地脈”という。
地脈は世界の大地の至るところに走っているとされ、そこかしこで滞留し地上に噴出することがある。そうした『魔力が滞留しもしくは噴出する場所』を特に“竜脈”という。竜脈の付近では魔術の威力も上がり、霊炉も活性化されるため、強い竜脈のある土地は高名な魔術貴族の家系の本拠地になっている事も多いという。
そして通常の魔力が大地の下を流れているのと同様に、暗黒の魔力つまり瘴気も大地の下を流れている。そしてやはり同様に滞留し地上に噴出する場所があるのだ。それを“瘴脈”という。
瘴脈の付近では獣が魔獣化しやすく、また魔物も発生しやすい。だからそのまま放置しておくとそれらの巣窟になって人の近付けない危険地帯になってしまうのだ。
そのため、そうした瘴脈付近を探索し増え続ける魔獣や魔物を討伐する必要がある。瘴脈そのものは塞げないため、自然に涸れるまでは定期的に巡回討伐することが必要になるが、何しろ魔獣や魔物の数が多いため、勇者とそのパーティに巡回依頼が出されることが多いのだ。
ちなみにラグにもっとも近い瘴脈はラグ山のさらに北の竜翼山脈に入った場所、山に囲まれた渓谷の一番深い底の部分にある。地形的にも瘴気が溜まりやすく大規模な瘴脈としてよく知られていた。
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