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第一章【出立まで】
1-5.ギルドマスター、レディ・ガーラ登場(顔見せ)
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職人たちが協議し、商人たちが概算した見積もりを受けて、レギーナに了承を得た上でミカエラがサインする。それで無事に脚竜車の商談は終わった。
その後は遅めの昼食を挟んで、積み込む物資や備え付ける魔道具などの購入・製作依頼など細かいところを詰め、陽神が傾いてきたところでその日は解散となった。
脚竜車の製作におよそ1ヶ月かかるということで、その間は蒼薔薇騎士団はラグに滞在し、アルベルトも出立まではいつも通りにギルドで依頼をこなして過ごすということで了承を得た。二段ベッドの件からずっと上機嫌のレギーナは二つ返事で何でもOKしてくれた。
結局この日は朝の襲撃事件以降様々な事がありすぎて、アルベルトは初めて依頼を達成することができなかった。それでも真面目で律儀な彼はその報告のためにと〈黄金の杯〉亭に戻る。
いやまあ報告も何もアヴリーは全部知っているのだが。
店の扉を開けてギルドに入ったところで、アルベルトは何やら普段と違う違和感を感じた。顔を上げると、中にいた全員がこちらを見ている。
アヴリー、ニース、ファーナ、そのほかすでに戻っている幾人かの冒険者たち、そしてステファン。
アヴリーはもう普段の給仕服に戻っていた。
「おっ、死にぞこないが帰って来たぞ」
「まあそう言ってやるなよ。セルペンスに狙われたんだからあいつぁ被害者だろ」
「でも全員ブッ倒して防衛隊に引き渡したんだって?」
「何でも勇者サマが直々に救援に行ったらしいわよ?」
何だかまたロクでもない噂を立てられそうな予感がした。
「アルさん!ちょっと、大丈夫だった!?」
ファーナが駆け寄ってくる。彼女は防衛隊を案内して来てくれた時も大慌てで、やっぱりついて行けば良かったと涙目になっていたのだが、今もその時の勢いのままに詰め寄ってくる。
「大丈夫だよファーナ。完全に被害者ということにしてもらったから俺はお咎めはないし、それはアヴリーがもう伝えてると思うんだけどね?」
「そうだけど、でも…!」
彼女は朝のアヴリーとアルベルトのやり取りを見て、今日の依頼を敢えて受けずに待機していてくれたのだ。それだけでもアルベルトは感謝しきりで、それ以上求めるものもなかったのだが。
「でも勇者様とか領主様とか色々出てきたんでしょう?」
あ、違う心配をされていた。
「ああ、まあ、うん。
領主様は確かにビックリしたけど今回の裁定を自ら下してくださっただけだし、勇者様に至っては完全にただの偶然だからね。俺に用があって来てくれたそうなんだけど、なんかその流れで雇われることになっちゃってさ」
「だから!本当は何かヤバいことになってて、アルさんがラグにいられなくなったから『勇者様に雇われた』って事にして逃げようとしてるんじゃないかって、みんなで話してたのよ!」
「いやちょっとアヴリー!一体なんて話したんだい!?」
ほらやっぱり。ロクでもない噂になりかけてるし。
「そんな事言ったって!アルさんが悪いんだからね!全然そんな風に見えないもんだから、先代勇者パーティの元メンバーだって言っても誰も信じないのよ!!」
そう言われると確かにアルベルトが悪い。
ぐうの音も出ないし言い返せなかった。
「アル!」
甲高い声で呼ばれてそちらを見るとステファンが仁王立ちになっていて、緋色の瞳でアルベルトを睥睨している。しているつもり、なのだろう。
仁王立ちと言っても、今年17歳のはずの彼女は顔立ちも体型も幼さがまだ強く残っていて、どこからどう見ても未成年にしか見えない。そんな矮躯でふんぞり返って仁王立ちになられたって威厳もへったくれもない。
彼女は栗色の長い髪を左右に分けてキツいパーマを当てていて、そのせいで顔の左右に顔と同じぐらいの髪の毛の塊が浮いているように見える。着ている服はお姫様が舞踏会で着るような豪奢な極彩色のドレスで、それが本人の雰囲気にも店の雰囲気にもそぐわないこと甚だしい。
服装や髪型はマスター就任以後に威厳を保つために自ら始めたのだが、逆に浮きまくっている。だが古株連中にとっては彼女は赤ん坊の頃からよく知っている自分の娘みたいなもので、それで生暖かく見守られている。それはアルベルトにとっても同じだ。
「でかした!」
「…は?」
何故褒められるのかアルベルトには分からない。
というかステファンが何を考えているのか、普段からアルベルトにはよく分からない。もっと小さかった頃は元気よくて素直で愛らしくて、みんなのマスコットみたいにチヤホヤ可愛がられていたのだが。
アルベルトだけでなく、周りのアヴリーたちや冒険者たちも呆気にとられている。
「おまえのおかげで我が〈黄金の杯〉亭は当代の勇者様と縁故ができたぞ!でかした!」
「はあ、まあ、どうも」
「遠慮は要らんぞ、もっと喜べ!」
喜べと言われても、別にアルベルト自身が望んでそうなったわけではないし、そもそもまだ半分くらい自分でも信じられていないのだから喜ぶどころの段ではない。
というか、『勇者との縁故』ならアルベルトは最初から持っている。
「いやそれなんだがな。おまえそれ本当なのか?ホラ吹いて引っ込みつかなくなっとるとかないか?」
「俺この話何度もステファンに話したと思うんだけどね?」
「バカ者、ステファンではない!“レディ・ガーラ”と呼べ!」
髪型や恰好だけではない、この謎の名乗りもステファンが威厳を高めるためにマスター就任以後に使い始めたものである。
だがそもそも「ガーラ」の意味が分からない。ステファンに聞いてもなんかモゴモゴ言い訳するばかりではっきり教えてはくれないし、多分きっと雰囲気だけで思い付いて言い出したのだろう。
「と、とにかく!おまえが繋いだ勇者様とのご縁さえあれば、憎っくき〈竜の泉〉亭を追い落とし、我が〈黄金の杯〉亭がシェアを奪い返す日も近い!でかした!」
「うん、これも何度も言ってると思うんだけどね、竜の泉亭のマスターって先々代勇者パーティのザラックさんだからね?」
「なっ、なんじゃとぉ!?」
「いや知ってるでしょステファン」
「だーかーらー!レディ・ガーラって呼ぶの~!」
あ、だんだんと地が出てきた。
「はいはいマスター。そろそろお勉強のお時間だから奥に行きましょうね」
見かねたアヴリーがひとつため息を吐いて、渋るステファンを半ば無理やり奥の居住スペースへと引っ張って行った。
結局、最後まで誰一人「レディ・ガーラ」とは呼んでやらなかった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー
◆脇役紹介◆
レディ・ガーラ
(人間/女/17歳/赤/〈黄金の杯〉亭マスター)
本名ステファン・アンジェリー・ジャーノマッタ。
冒険者の宿〈黄金の杯〉亭店主にしてギルドマスター。先代の急逝に伴ってマスターを引き継いだばかりで、ギルドマスターとしての威厳を保とうと「レディ・ガーラ」と名乗り、ニースを手下に抱き込んで商売敵である〈竜の泉〉亭に様々な嫌がらせや妨害工作を仕掛けるが、全て失敗しては地団駄を踏んでいる。ただ妨害工作と言っても子供のイタズラレベルなので周囲の大人たちからは生暖かく見守られている。
魔術の高い素養を持っているが魔力のコントロールが極度に下手で、後に何度も魔力暴発で〈黄金の杯〉亭を爆発炎上させるようになり、“爆炎の魔女”として恐れられるようになるのだが、それはもう少し先の話。
その後は遅めの昼食を挟んで、積み込む物資や備え付ける魔道具などの購入・製作依頼など細かいところを詰め、陽神が傾いてきたところでその日は解散となった。
脚竜車の製作におよそ1ヶ月かかるということで、その間は蒼薔薇騎士団はラグに滞在し、アルベルトも出立まではいつも通りにギルドで依頼をこなして過ごすということで了承を得た。二段ベッドの件からずっと上機嫌のレギーナは二つ返事で何でもOKしてくれた。
結局この日は朝の襲撃事件以降様々な事がありすぎて、アルベルトは初めて依頼を達成することができなかった。それでも真面目で律儀な彼はその報告のためにと〈黄金の杯〉亭に戻る。
いやまあ報告も何もアヴリーは全部知っているのだが。
店の扉を開けてギルドに入ったところで、アルベルトは何やら普段と違う違和感を感じた。顔を上げると、中にいた全員がこちらを見ている。
アヴリー、ニース、ファーナ、そのほかすでに戻っている幾人かの冒険者たち、そしてステファン。
アヴリーはもう普段の給仕服に戻っていた。
「おっ、死にぞこないが帰って来たぞ」
「まあそう言ってやるなよ。セルペンスに狙われたんだからあいつぁ被害者だろ」
「でも全員ブッ倒して防衛隊に引き渡したんだって?」
「何でも勇者サマが直々に救援に行ったらしいわよ?」
何だかまたロクでもない噂を立てられそうな予感がした。
「アルさん!ちょっと、大丈夫だった!?」
ファーナが駆け寄ってくる。彼女は防衛隊を案内して来てくれた時も大慌てで、やっぱりついて行けば良かったと涙目になっていたのだが、今もその時の勢いのままに詰め寄ってくる。
「大丈夫だよファーナ。完全に被害者ということにしてもらったから俺はお咎めはないし、それはアヴリーがもう伝えてると思うんだけどね?」
「そうだけど、でも…!」
彼女は朝のアヴリーとアルベルトのやり取りを見て、今日の依頼を敢えて受けずに待機していてくれたのだ。それだけでもアルベルトは感謝しきりで、それ以上求めるものもなかったのだが。
「でも勇者様とか領主様とか色々出てきたんでしょう?」
あ、違う心配をされていた。
「ああ、まあ、うん。
領主様は確かにビックリしたけど今回の裁定を自ら下してくださっただけだし、勇者様に至っては完全にただの偶然だからね。俺に用があって来てくれたそうなんだけど、なんかその流れで雇われることになっちゃってさ」
「だから!本当は何かヤバいことになってて、アルさんがラグにいられなくなったから『勇者様に雇われた』って事にして逃げようとしてるんじゃないかって、みんなで話してたのよ!」
「いやちょっとアヴリー!一体なんて話したんだい!?」
ほらやっぱり。ロクでもない噂になりかけてるし。
「そんな事言ったって!アルさんが悪いんだからね!全然そんな風に見えないもんだから、先代勇者パーティの元メンバーだって言っても誰も信じないのよ!!」
そう言われると確かにアルベルトが悪い。
ぐうの音も出ないし言い返せなかった。
「アル!」
甲高い声で呼ばれてそちらを見るとステファンが仁王立ちになっていて、緋色の瞳でアルベルトを睥睨している。しているつもり、なのだろう。
仁王立ちと言っても、今年17歳のはずの彼女は顔立ちも体型も幼さがまだ強く残っていて、どこからどう見ても未成年にしか見えない。そんな矮躯でふんぞり返って仁王立ちになられたって威厳もへったくれもない。
彼女は栗色の長い髪を左右に分けてキツいパーマを当てていて、そのせいで顔の左右に顔と同じぐらいの髪の毛の塊が浮いているように見える。着ている服はお姫様が舞踏会で着るような豪奢な極彩色のドレスで、それが本人の雰囲気にも店の雰囲気にもそぐわないこと甚だしい。
服装や髪型はマスター就任以後に威厳を保つために自ら始めたのだが、逆に浮きまくっている。だが古株連中にとっては彼女は赤ん坊の頃からよく知っている自分の娘みたいなもので、それで生暖かく見守られている。それはアルベルトにとっても同じだ。
「でかした!」
「…は?」
何故褒められるのかアルベルトには分からない。
というかステファンが何を考えているのか、普段からアルベルトにはよく分からない。もっと小さかった頃は元気よくて素直で愛らしくて、みんなのマスコットみたいにチヤホヤ可愛がられていたのだが。
アルベルトだけでなく、周りのアヴリーたちや冒険者たちも呆気にとられている。
「おまえのおかげで我が〈黄金の杯〉亭は当代の勇者様と縁故ができたぞ!でかした!」
「はあ、まあ、どうも」
「遠慮は要らんぞ、もっと喜べ!」
喜べと言われても、別にアルベルト自身が望んでそうなったわけではないし、そもそもまだ半分くらい自分でも信じられていないのだから喜ぶどころの段ではない。
というか、『勇者との縁故』ならアルベルトは最初から持っている。
「いやそれなんだがな。おまえそれ本当なのか?ホラ吹いて引っ込みつかなくなっとるとかないか?」
「俺この話何度もステファンに話したと思うんだけどね?」
「バカ者、ステファンではない!“レディ・ガーラ”と呼べ!」
髪型や恰好だけではない、この謎の名乗りもステファンが威厳を高めるためにマスター就任以後に使い始めたものである。
だがそもそも「ガーラ」の意味が分からない。ステファンに聞いてもなんかモゴモゴ言い訳するばかりではっきり教えてはくれないし、多分きっと雰囲気だけで思い付いて言い出したのだろう。
「と、とにかく!おまえが繋いだ勇者様とのご縁さえあれば、憎っくき〈竜の泉〉亭を追い落とし、我が〈黄金の杯〉亭がシェアを奪い返す日も近い!でかした!」
「うん、これも何度も言ってると思うんだけどね、竜の泉亭のマスターって先々代勇者パーティのザラックさんだからね?」
「なっ、なんじゃとぉ!?」
「いや知ってるでしょステファン」
「だーかーらー!レディ・ガーラって呼ぶの~!」
あ、だんだんと地が出てきた。
「はいはいマスター。そろそろお勉強のお時間だから奥に行きましょうね」
見かねたアヴリーがひとつため息を吐いて、渋るステファンを半ば無理やり奥の居住スペースへと引っ張って行った。
結局、最後まで誰一人「レディ・ガーラ」とは呼んでやらなかった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー
◆脇役紹介◆
レディ・ガーラ
(人間/女/17歳/赤/〈黄金の杯〉亭マスター)
本名ステファン・アンジェリー・ジャーノマッタ。
冒険者の宿〈黄金の杯〉亭店主にしてギルドマスター。先代の急逝に伴ってマスターを引き継いだばかりで、ギルドマスターとしての威厳を保とうと「レディ・ガーラ」と名乗り、ニースを手下に抱き込んで商売敵である〈竜の泉〉亭に様々な嫌がらせや妨害工作を仕掛けるが、全て失敗しては地団駄を踏んでいる。ただ妨害工作と言っても子供のイタズラレベルなので周囲の大人たちからは生暖かく見守られている。
魔術の高い素養を持っているが魔力のコントロールが極度に下手で、後に何度も魔力暴発で〈黄金の杯〉亭を爆発炎上させるようになり、“爆炎の魔女”として恐れられるようになるのだが、それはもう少し先の話。
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