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30.ついに始まる断罪ルート⁉
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「お疲れ様です、アイリーン様」
「ミーナリアさん」
背後から声をかけてくれたのは、死亡フラグその3、ミーナリアさんだった。
やはり、2周目ルートでも私の死亡フラグは運命の矯正力によってしっかり打ち立てられようとしている模様ですわね。
「くっ、背後をとられた!」
「へっ? あ、あの、どうかされたのですか?」
そう言って、彼女は私の前に回って、グラスを渡してくれる。微炭酸入りのジュースで、女性でも飲みやすくて人気のあるものだ。つい反射的に手を伸ばしてしまう。
「わあ、ありがとう! やっぱり殿下と踊ると緊張して疲れてたから助かるわ。ごくごく」
「良かった。喜んでもらえて嬉しいです」
そう言って、ふんわりと微笑む。ああ、なんて可愛いの! 出来れば妹とか親友とかにしたいくらい! でも、この後私を断罪したりするのよね! 信じたくない! でも、1回目のルートでそのことは明らか、油断は禁物よ、アイリーン!
ちなみに、ジュースに毒なんかは入っていないことは分かる。もし、そんな露骨な真似をすれば、ただの殺人事件だからだ。なので、ジュースはありがたく頂いた。決して喉がカラカラだったので、勢いで飲んでしまったわけではない! うん!
「お隣に座ってもいいですか?」
「も、もちろんよ!」
「嬉しいです。アイリーン様には、これほど身分差があるのに親しくしてもらって……。学院でも友達が出来るか心配だったのですが、アイリーン様と親しくさせて頂けて毎日が本当に楽しいです。あっ、すみません。友達だなんて、軽々しく言ってしまって……」
くぅ~。健気で慎《つつ》ましくて可愛い!
ちょっと頬を染めていて、こちらの様子をうかがうような様子は、小動物って感じ。膝の上にのせてナデナデしたいくらい。今度お泊り会でもしましょう! と提案してしまいそうになる。さすがに死亡フラグの主犯格と、そういうことは出来ないけど!
「ところでアイリーン様、女性同士でも友達以上の関係があるというのは、ご存じですか?」
「へ?」
私は彼女の言葉に疑問符を浮かべる?
「友達以上? それって親友って事かしら……?」
サッと思いつくところはそれくらいだけど。
「そう、ですね。今はそれで満足しておくべきですよね。一生一緒にいられれば、それで私としては十分ですし……。でも、他の関係もあるんですよ、アイリーン様。例えばなんですが、女性同士でも一緒に暮らしている方なんかもいらっしゃるようです」
「へー、夫婦みたいね」
「はい!」
パッと花が咲くようにミーナリアさんは微笑んだ。
「シェアハウスみたいなものですね。どうでしょうか、アイリーン様。学生時代の間だけでも、少しそのシェアハウスを経験してみるというのは。いきなり同居ともなると少し躊躇いもあると思いますが、役割分担をして一緒に暮らしてみる、というのは面白そうだと思いませんか?」
突然の提案で、ただの世間話なのかもしれないけど、面白い話だなぁと思った。
私は2周目では自由に生きることをモットーにしているし、気ままな生活がしたいと思っている。死んでしまった1周目の人生を取り戻して、本当に自分のやりたいことをして生きて行くんだと考えている。
だから、公爵家の実家を出て、彼女と一時的に同居するというのは面白そうだな、と素直に思ったのだ。それに女性同士の方が、お互いに気を遣わなくて済むケースも多いし、お互いの世話もしやすい。
と、そこまで普通に考えたけど、
(ダメダメダメダメダメダメ! 何、流されてるのアイリーン⁉ 相手は死亡フラグその3。というか、主犯格なのよ⁉)
ついつい、ミーナリアさんの可愛さに流されてしまうところだった。こんな可愛い年下の女子に、あからさまに好かれて嫌なわけがない。
でも!
だめ!
きっと、これは罠なんだわ! 今日、死亡フラグが成立しない場合、その同居生活はいわば誰の目も届かない密室になる。そこでどんな冤罪をでっち上げられるか分かったものじゃないのだから! ここは丁重に断らなければ!
「あ、ありがとう、嬉しいわ、ミーナリアさん。素敵な提案ね」
「本当ですか! 嬉しい。私、アイリーン様とぜひ一緒の家で寝泊まりしたいと思っていたんです!」
「で、でも、やっぱり屋敷を出て生活するのは難しいと思うの。以前も誘拐されたことがあるから、お父様がお許しにならないと思うわ。せっかく誘ってくれたのにごめんなさい」
無難な理由で断る。
「あ……。そうですね。私ったらアイリーン様のことを考えていませんでした。申し訳ありません。それに私のような身分の者と同居なんて、普通ありえませんよね。親しくしてくださるから、つい思いあがってしまって……」
「身分何て関係ないわ! 私はミーナリアさんが(友人として)好きよ! ずっと一緒にいましょう」
「え⁉」
なぜか彼女の頬が真っ赤になる。が、脊髄反射でしゃべってしまっているので、私はそのことに気づかない。
「でも、(1周目で断罪されてるっていう)特殊な事情があって一緒に住めないだけよ。(2周目の)あなたには好意しかもってないわ」
これは本当だ。今のところ、2周目で彼女が私に何か直接危害を及ぼしたことはないのだ。もちろん、引き続きこの後に断罪してくる可能性は高く、警戒は必要だ。でも、だからと言って、まだ何もしていない彼女を嫌いになる理由にはならない。
すると、心が通じたのか、彼女は頬を染め、美しい金色の瞳を潤《うる》ませながら、
「わ、私も好きです! 一生一緒にいたいと思っています!」
と言ったのである。私は微笑む。
私だって友達として大好きだ。それにしても一生一緒にいたいって……友達づきあいを続けるくらいのことでちょっと大げさな表現ね。
そう思って苦笑したのだった。
と、そこへ、
「おや、私の美しき鳥、アイリーン様ではないですか。それにミーナリア様もご一緒でしたか。楽しんでますかな?」
そう言いながら現れたのは、副騎士団長のクライブであった。
「そう言えば、ミーナリア様。あちらでお父様がお探しでしたよ?」
「そうですか。ありがとうございます、クライブ様。それではアイリーン様、少し失礼致します。とても嬉しい言葉を頂けたので、やはりまだあきらめないで頑張りたいと思います」
「え? あ、はい」
ちょっとよく分からないことを言って、ミーナリアさんは人ごみの中に消えて行った。まぁ、とりあえず、シェアハウスという彼女との死亡フラグをぎりぎり断れたことは大きい。そして、今のやり取りでもうまく距離感を保てたはずだ。
大丈夫、彼女の死亡フラグは回避できたはずよ、アイリーン! よく頑張ったわ! わたし!
さて、そんな自画自賛はともかく、忘れてはいけない存在。死亡フラグその4、副騎士団長クライブが目の前にいる。
今のところ三人からの死亡フラグは見事、華麗に回避してきた!
つまり、この目の前のクライブの死亡フラグさえ回避できれば、今日は無事に生存出来るということだ。
うおおお、頑張るぞー! おー! 私は心の中で闘志を燃やす。
と、そう自分に活を入れたその時である。
『ドタドタドタドタドタドタドタドタドタ!』
「うわ⁉」
「なんだ⁉ 一体何事だ⁉」
「分からん! いきなり大勢の令嬢たちがやってきたんだ!」
けたたましい何十もの足音とともに、悲鳴と怒号が上がったのでした。
そして、
「アイリーン=リスキス公爵令嬢! あなたを国家反逆罪ならびに数々の非道な振る舞いにより、この場にて断罪します!」
とうとう私の死亡ルートが始まってしまったのです!
「ミーナリアさん」
背後から声をかけてくれたのは、死亡フラグその3、ミーナリアさんだった。
やはり、2周目ルートでも私の死亡フラグは運命の矯正力によってしっかり打ち立てられようとしている模様ですわね。
「くっ、背後をとられた!」
「へっ? あ、あの、どうかされたのですか?」
そう言って、彼女は私の前に回って、グラスを渡してくれる。微炭酸入りのジュースで、女性でも飲みやすくて人気のあるものだ。つい反射的に手を伸ばしてしまう。
「わあ、ありがとう! やっぱり殿下と踊ると緊張して疲れてたから助かるわ。ごくごく」
「良かった。喜んでもらえて嬉しいです」
そう言って、ふんわりと微笑む。ああ、なんて可愛いの! 出来れば妹とか親友とかにしたいくらい! でも、この後私を断罪したりするのよね! 信じたくない! でも、1回目のルートでそのことは明らか、油断は禁物よ、アイリーン!
ちなみに、ジュースに毒なんかは入っていないことは分かる。もし、そんな露骨な真似をすれば、ただの殺人事件だからだ。なので、ジュースはありがたく頂いた。決して喉がカラカラだったので、勢いで飲んでしまったわけではない! うん!
「お隣に座ってもいいですか?」
「も、もちろんよ!」
「嬉しいです。アイリーン様には、これほど身分差があるのに親しくしてもらって……。学院でも友達が出来るか心配だったのですが、アイリーン様と親しくさせて頂けて毎日が本当に楽しいです。あっ、すみません。友達だなんて、軽々しく言ってしまって……」
くぅ~。健気で慎《つつ》ましくて可愛い!
ちょっと頬を染めていて、こちらの様子をうかがうような様子は、小動物って感じ。膝の上にのせてナデナデしたいくらい。今度お泊り会でもしましょう! と提案してしまいそうになる。さすがに死亡フラグの主犯格と、そういうことは出来ないけど!
「ところでアイリーン様、女性同士でも友達以上の関係があるというのは、ご存じですか?」
「へ?」
私は彼女の言葉に疑問符を浮かべる?
「友達以上? それって親友って事かしら……?」
サッと思いつくところはそれくらいだけど。
「そう、ですね。今はそれで満足しておくべきですよね。一生一緒にいられれば、それで私としては十分ですし……。でも、他の関係もあるんですよ、アイリーン様。例えばなんですが、女性同士でも一緒に暮らしている方なんかもいらっしゃるようです」
「へー、夫婦みたいね」
「はい!」
パッと花が咲くようにミーナリアさんは微笑んだ。
「シェアハウスみたいなものですね。どうでしょうか、アイリーン様。学生時代の間だけでも、少しそのシェアハウスを経験してみるというのは。いきなり同居ともなると少し躊躇いもあると思いますが、役割分担をして一緒に暮らしてみる、というのは面白そうだと思いませんか?」
突然の提案で、ただの世間話なのかもしれないけど、面白い話だなぁと思った。
私は2周目では自由に生きることをモットーにしているし、気ままな生活がしたいと思っている。死んでしまった1周目の人生を取り戻して、本当に自分のやりたいことをして生きて行くんだと考えている。
だから、公爵家の実家を出て、彼女と一時的に同居するというのは面白そうだな、と素直に思ったのだ。それに女性同士の方が、お互いに気を遣わなくて済むケースも多いし、お互いの世話もしやすい。
と、そこまで普通に考えたけど、
(ダメダメダメダメダメダメ! 何、流されてるのアイリーン⁉ 相手は死亡フラグその3。というか、主犯格なのよ⁉)
ついつい、ミーナリアさんの可愛さに流されてしまうところだった。こんな可愛い年下の女子に、あからさまに好かれて嫌なわけがない。
でも!
だめ!
きっと、これは罠なんだわ! 今日、死亡フラグが成立しない場合、その同居生活はいわば誰の目も届かない密室になる。そこでどんな冤罪をでっち上げられるか分かったものじゃないのだから! ここは丁重に断らなければ!
「あ、ありがとう、嬉しいわ、ミーナリアさん。素敵な提案ね」
「本当ですか! 嬉しい。私、アイリーン様とぜひ一緒の家で寝泊まりしたいと思っていたんです!」
「で、でも、やっぱり屋敷を出て生活するのは難しいと思うの。以前も誘拐されたことがあるから、お父様がお許しにならないと思うわ。せっかく誘ってくれたのにごめんなさい」
無難な理由で断る。
「あ……。そうですね。私ったらアイリーン様のことを考えていませんでした。申し訳ありません。それに私のような身分の者と同居なんて、普通ありえませんよね。親しくしてくださるから、つい思いあがってしまって……」
「身分何て関係ないわ! 私はミーナリアさんが(友人として)好きよ! ずっと一緒にいましょう」
「え⁉」
なぜか彼女の頬が真っ赤になる。が、脊髄反射でしゃべってしまっているので、私はそのことに気づかない。
「でも、(1周目で断罪されてるっていう)特殊な事情があって一緒に住めないだけよ。(2周目の)あなたには好意しかもってないわ」
これは本当だ。今のところ、2周目で彼女が私に何か直接危害を及ぼしたことはないのだ。もちろん、引き続きこの後に断罪してくる可能性は高く、警戒は必要だ。でも、だからと言って、まだ何もしていない彼女を嫌いになる理由にはならない。
すると、心が通じたのか、彼女は頬を染め、美しい金色の瞳を潤《うる》ませながら、
「わ、私も好きです! 一生一緒にいたいと思っています!」
と言ったのである。私は微笑む。
私だって友達として大好きだ。それにしても一生一緒にいたいって……友達づきあいを続けるくらいのことでちょっと大げさな表現ね。
そう思って苦笑したのだった。
と、そこへ、
「おや、私の美しき鳥、アイリーン様ではないですか。それにミーナリア様もご一緒でしたか。楽しんでますかな?」
そう言いながら現れたのは、副騎士団長のクライブであった。
「そう言えば、ミーナリア様。あちらでお父様がお探しでしたよ?」
「そうですか。ありがとうございます、クライブ様。それではアイリーン様、少し失礼致します。とても嬉しい言葉を頂けたので、やはりまだあきらめないで頑張りたいと思います」
「え? あ、はい」
ちょっとよく分からないことを言って、ミーナリアさんは人ごみの中に消えて行った。まぁ、とりあえず、シェアハウスという彼女との死亡フラグをぎりぎり断れたことは大きい。そして、今のやり取りでもうまく距離感を保てたはずだ。
大丈夫、彼女の死亡フラグは回避できたはずよ、アイリーン! よく頑張ったわ! わたし!
さて、そんな自画自賛はともかく、忘れてはいけない存在。死亡フラグその4、副騎士団長クライブが目の前にいる。
今のところ三人からの死亡フラグは見事、華麗に回避してきた!
つまり、この目の前のクライブの死亡フラグさえ回避できれば、今日は無事に生存出来るということだ。
うおおお、頑張るぞー! おー! 私は心の中で闘志を燃やす。
と、そう自分に活を入れたその時である。
『ドタドタドタドタドタドタドタドタドタ!』
「うわ⁉」
「なんだ⁉ 一体何事だ⁉」
「分からん! いきなり大勢の令嬢たちがやってきたんだ!」
けたたましい何十もの足音とともに、悲鳴と怒号が上がったのでした。
そして、
「アイリーン=リスキス公爵令嬢! あなたを国家反逆罪ならびに数々の非道な振る舞いにより、この場にて断罪します!」
とうとう私の死亡ルートが始まってしまったのです!
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