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カラダの関係は、ほどほどにね。
(※♡)愛し合うのも、ほどほどにね。
しおりを挟む「んっあっ……葵っ…」
薄暗い寝室のベッドの上、裸になって重なり合う男女が二人。
愛おしげに乳首を口で愛撫されて、綾乃の脚は落ち着きなく動いてはシーツを乱していく。
「まだ…体、なんともない?」
「わかんない……でも私、多分すっごく興奮してる…今…」
「媚薬なんてなくたって、いつも葵とこうしてるだけで…」
それを聞いた途端に優しく微笑む綺麗な顔も、耳元で囁きかける低く甘い声も、髪を撫でる手も、そのすべてが甘くて暖かい心地よさをくれる。
「好きだよ、綾乃」
「だから…もっと俺のこと感じてほしい」
「気持ちよくしてあげるから…」
耳たぶを軽く甘噛みされて、ゾクッとしたものが背筋を流れていく。
「……舌、出して」
「え…?」
言われるがままに遠慮がちに出した舌は、葵の舌に絡み取られて深いキスの波間へと沈んでいった。
首の後ろへと腕を回し、後頭部の髪をクシャッと指先で梳かしながら激しく彼を求めた。
お互いのカラダの間にある隙間さえも埋めてしまいたいほどに…。
「ん……好きっ、好き…!」
キスの合間に唇から漏れ出す想いは、それに応えるもう一つの唇に何もかも飲み込まれてしまう。
激しく求め合う中、葵の手が太ももの下を滑り、その指先が濡れた割れ目を沿ってクチュクチュと水気のある音を出す。
「あ…あ……っやだ、私すっごい濡れちゃってる…」
「これって媚薬飲んだせい?」
「それとも……俺に欲情してるの?」
わかっていてそんなことを訊きだそうとする声に、鼓膜が過敏に反応してはカラダをますます火照りあがらせる。
「バカ…そんなのわかってるくせにっ」
「じゃあどっちなのか試してみる?」
耳元で甘く囁いていただけの唇が首筋を伝い、片方の乳首を軽く吸い上げてから肌の上を這い、チュッチュッと音を立てながら下腹部へと流れていく。
自然と迎え入れるように自ら開いた脚の付け根から埋もれていく葵の口元は、興奮を我慢しきれない彼の吐息とともに水音を発し始める。
つぷっ…チュプチュプ
ピチャピチャッピチャ…
「あ、はあ…っ!」
「だめ……きもちいっ葵…!」
グッと押し広げられた両脚の間で剥き出しになったその谷間を不規則に動く舌で舐められ、時に剥かれたクリトリスを吸い上げられる。
そのたびに、カラダは正直に反応してはビクビクと震え、愛液が溢れ出す。
「すっごい…もうシーツまで垂れてっちゃってる」
「もっと感じて?綾乃…っ」
膣口に舌を押し付けられて、舌先がその中へと入って小刻みに出たり入ったりを繰り返す。
ニュル、プチュッ
ヌチョヌチョヌチョ…
「ひあああ…っ!舌入れちゃっだめぇ…!!」
それだけでも脚がガクガク震えるほど気持ちいいのに、追い討ちをかけるように親指がその上のクリトリスを転がす。
「…ひ!あっ…あぁあっ!それ、だめぇえ!」
その2つの刺激は、一瞬にして絶頂へと形を変えて脳内まで到達した。
「あはあっイクッ!…イクイクッ…!!」
ビクンビクンと腰を浮かせながら膣口から溢れ出してシーツを濡らす水分を、舐められ続けて直接吸い出される。
ジュルルルッ!くちゅくちゅくちゅ…
「…らめぇ!そんなことしたら…またイッちゃう!!」
プチュッと音を立てて舌が離れたかと思うと、間髪いれずに葵は自分の下半身を押し付けて言った。
「じゃあ次はコッチでイッちゃえよ」
ズプッ!
「やぁあ…あっ!!」
躊躇いもなく一気に挿入された肉の棒は信じられないほど硬く、濡れた膣壁を激しくこすって卑猥なリズム音を立て始める。
ズプッズプッジュプッジュプッ…
「はあっああぁ…んっ!」
「きもちいっ…ダメ!きもちいのぉぉ…!!」
膝をついて上半身を立てた葵に、少し浮いた両腰を掴まれて欲望のままにひたすら膣奥まで犯される綾乃。
「はあっ…すっご、たまんない…!」
「すぐイッちゃいそうなぐらい気持ちいいよ、綾乃…っ!」
パンパンパンッ、とぶつかり合う衝撃が脳震盪を起こさせたように頭の中を真っ白にさせていく。
媚薬が効き始めたのかどうかもわからないまま、ケモノのように腰を振る彼の思いのままのカラダ。
カラダ全部が、葵で満たされていく。
淫らに崩された端正な顔、肌から立つ匂い、バランスよくついた筋肉が綺麗に割れた腹筋が、その激しい動きに合わせて狂おしいほどの性感の渦へと導く。
「媚薬、効いてるんじゃない?」
「すっげぇエロい顔してる…」
「そ、そんなのお互い様じゃっ──」
わずかな羞恥心が回復したところで、またクリトリスを親指でクリクリと撫で回され始めて理性が吹っ飛んだ。
「あ!あ、あ、あ…あ!!」
「もっと見せろよ、お前のイク瞬間…」
「おかしくなりそうなぐらい、感じてる顔見せて…!」
クリクリクリクリ
パンパンパンパンパンパンッ!!
「…あはぁぁぁあ!ゆるしてっお願い!もう…もう…っ!!」
「…………!!」
声にならない絶頂と一緒に膣内から吹き出した生暖かいものがお互いの下半身を濡らし、葵が突くのと同時にビチャビチャと弾け飛ぶ。
イッた瞬間に潮吹きしたことで膣内は締まり、さらにヌルヌルになったその具合が今度は葵を絶頂へと導くのだった。
「んっ、あ…!いいっ…」
「イク……もうイクッ───!!」
2回目の射精は、尚も膣内に奥深く突き挿されて波打つものが完全に鎮まるまで、熱い飛沫を広げ続けた───。
珍しく青白い顔をした葵は
ベッドのシーツにうつ伏せになったまま伸びていた…。
「ダメだ……いくら媚薬の力があったって、さすがの俺も…連続5回は死ぬ……」
あれから3回も精気を放ち続けてついに精魂尽き果てた葵の隣でピンピンしている綾乃。
「…さすがの葵も連続5回は今まで経験なかったんだね?(笑)」
そんなことを何気なくきいてみて、綾乃は返ってくる返事に少し不安を感じた。
また“前にもやったことがある”なんていう答えが返ってきたら、またいちいち過去の女に嫉妬心が芽生えてしまう。
そもそもこんな色男が女性にモテないわけがないのはもちろん、どんなふうに女を抱くのかも知っている以上…いろんな経験が豊富だということを嫌でも理解してしまうから。
しかし、葵はそんな綾乃を振り返ってシーツに頬を埋めて言った。
「ないよ…こんなに1日に何回でもしたいと思ったことなんて」
「えっ…?そうなの…?」
──それは、私だから?
淡い期待が胸を暖めていく。
……ところが。
「…って言っとかなきゃ、まーた誰かさんが嫉妬しちゃったら困るしなーっ(笑)」
「……は?」
「な、何よそれっ!私がまた嫉妬するって言いたいのぉ?!」
そんな余計で曖昧な一言は、火種を注ぐ以上にさらに葵のことを知りたい欲へと変わってしまうのだ。
そう、たとえまた嫉妬してしまうとしても。
でも、綾乃の中に居続けるのは、昼間に見た光里の素直な笑顔だった。
「…ねぇ、葵」
「私ね、光里ちゃんとなんだか仲良くなれそうな気がするんだ」
「え、そうなんだ?」
「うん、光里ちゃんってね、ああ見えてけっこうあざとくてしたたかなトコなんてちょっと私に似てるのよね(笑)」
綾乃の照れ臭そうに笑う横顔を見つめて、葵はプフッと吹き出した。
「…光里ちゃんなら、さすがに男の前でゲップやオナラなんてしないと思うけどなー(笑)」
「…ちょっと!もしかして光里ちゃんにそのこと話したのってあんたなのぉ?!」
「さぁなー(笑)」
「……なによっ、自分だって私がちょっと男の人と話してるだけで睨みつけるぐらい嫉妬深いこと、周りに隠してるくせにっ!」
「仕返しに言いふらしてやるから!」
またいつものようにムキになる綾乃だが…。
「……でもやっぱ、お前と光里ちゃんは全然違うよ」
葵のその言葉にピクッと反応を見せてその口を紡ぐのだった。
「違うって…どこが?」
やっぱりそこは、きちんと聞いておかないと眠れる気がしない。
ところが、その続きに目を泳がせて口籠もる葵を見てはまたぶり返す。
「なによっ……言えないのっ?」
「そ、そりゃあ…っ」
期待と不安が混じって拗ねたままの綾乃の耳元で、葵がその続きの言葉を囁いた。
───“俺がこんなに嫉妬深い男になっちゃうぐらい、俺はお前のことが好きだってこと♡”
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