らぶさばいばー

たみえ

文字の大きさ
上 下
95 / 100

ディアスキア

しおりを挟む

 初めての記憶は、神との邂逅。

『道案内、よろしくね』

 言われるがまま、黒と白の境目――『無』の領域へと案内を仕った。
 最初はただ、それだけのためだけに生まれた。

『ここってずっとカラフルで、すごく気持ち悪くてファンシーだよね』

 よくしゃべる、神だった。道中ずっと。
 それに対し特に返す言葉もなく、淡々と案内を続けた。

『あ! あんなところにお花畑が!』

 ちら、と思わず神の声に反応して見てみれば本当にあった。
 ……花だなんて、『無』の領域に存在し得ないはずなのに。

『あの花の種がいつか芽吹いて星に、世界になるんだよ』

 神の視えているものが何かは、分からない。
 ただ、その慈愛に満ちた笑みは万物循環への敬意に感じられた。

『それでね、世界から、星から神が生まれて、』

 語る神の声はどこまでも平坦で穏やかだった。

『生まれ故郷を蝕む偏りを連れ去って、散り散りになるの』

 黒と白、絶対的な相反属性。調和が偏れば、脆く崩れ消え去る。
 だから《かたよったもの》を切り離すように、神がそれを連れ去る役目を担う。

『たんぽぽの綿毛みたいに、世界の外に旅立って芽吹くんだ』

 黒と白、互いがぶつかる領域、『無』の領域。
 殆どは対消滅して『無』と化してしまうが、稀にどちらかの領域が広がる。
 決して、どちらかに偏ることはない。圧倒的に『無』の領域が広いのだから。

『ほとんどは、芽吹く前に消えちゃうんだけどね……』

 言いながら、遠くに見える花から神は視線を逸らした。
 これから芽吹くも枯れるも、神がどうこうと関与してはいけないから。

『私ね、もう生まれ変われないんだ』

 同情を誘おうとするわけではなく、単なる事実の羅列だった。
 通常の神は、役目を終えると星に、世界へ無為に変わるのだという。

『だからね、ここに――この場所に、』

 ここに神は、星は、世界は存在しない。
 ただの『無』。何もない場所。

『私が私だった頃の記憶、置いていこうと思って』

 その意味は、つまり……『無』へと帰すということだった。
 案内する場所は『無』の領域の中でも中心にほど近い。
 残され、落とされた記憶が遺ることは奇跡でもなくば有り得なかった。

『――お願いされたんだ』

 どことなく寂し気な微笑に見えたのは錯覚か。

『ひどいかな。今もみんなから阿鼻叫喚の救いを求める声が聞こえてるのに』

 聞こえているだけではないだろう。ただ、感情が無いというだけで。
 今もなお、その身には数々の凄まじい艱難辛苦が襲い掛かっている。
 常人生命であれば、即死以上の拷問よりも酷悪な艱難辛苦が。
 ただ感情が無いというだけで、全ての負の感情を一身に神は受け止めている。

『最期の、お願いだったから』

 どこか遠くを見つめていた神は、己の胸元に手を重ね合わせた。
 ゆっくりと、ゆっくりと大事そうに神が取り出したそれは――
 ――それは、筆舌に尽くし難いほどに禍々しいだった。

『ァァァァアアアアオオオオォォォァァァアアアアアッッ』

 ぼとり、全てを取り出した後、不定形のソレが奇声を上げた。
 神は、何のためらいもなくソレに近付いたかと思えば、そっと撫でる。

『……ね、久しぶり』
『アァアアアアア゛ア゛ア゛』

 会話など、傍からは成立しているようにはみえなかった。なのに、――。
 それでも神は、気にせずソレを慰めるように撫で続け、柔和に語り掛けた。

『そんな姿になっちゃっても、生意気なのは相変わらずだね』

 どこか何かを懐かしむように微笑みながら、神が言葉を続ける。
 心なしか、禍々しいソレも神の声のおかげでか大人しかった。

『オオオオオォォォンンンンンッッ』
『うん。ありがとう。ちゃんと約束守ってくれて。だから――』

 最後の別れを惜しむように何の躊躇もなく、そっと抱きしめた。
 永遠の別れ。神は生まれ変われない。神から出たソレも、きっと。
 過程はどうであれ――共に、消えるつもりなのだろう。

『ジオ――』
『――おやすみ、ゆずとくん』

 ――あなたが安らかに眠れるまで、今度は私がだから。
 ここに置いていくのは、神の傍に在ればいずれ災厄となって原形すらも留められなくなってしまうから。神はそれを望まなかった。でもここに在る限りは、されてくれる。
 そして神が消えない限り、その刹那まで、その記憶は――ソレは残り続けるから。

『よし。帰ろうか、と思ったけど……』

 言いながら、苦笑を浮かべて神が無防備に振り返った。
 ディアスキアは、動こうとしない神の意図が咄嗟に理解出来なかった。

「――滅封、神殺し」

 ッ闖入者!? まさか……ッ!

「……そっか」

 ディアスキアは、咄嗟に硬直してしまい何も出来なかった。
 だから、一瞬の出来事に理解が追い付く前に決着がついてしまった。

「そうすることにしたんだね、ぼうたんくん」
「――――」

 神が、バラバラに、無惨に、細々と切り刻まれる。何故。これは、――。
 実体の無い神に手傷を負わせられるのは、ここ――『無』の領域なればこそ。

「赦しを請わなくてもいいんだよ、ぼうたんくん」

 刻まれ崩れ落ちていく最中、苦痛も何も感じてないように神が言葉を紡ぐ。

「私は最初から、あなたの全てを――これからの全ても、赦すから」

 細切れになったまま、神が微笑を浮かべて最大限の赦しを与えた。

「ァ、ァアアァ、シ、ォォオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!!」

 今まで、大人しかったソレがこの世のものとは思えない奇声を発した。
 ――世界が、生まれた。傷つけない。優しい、世界が。

 ◇◆◇◆◇

「ッ――どうしました? 手ぬるい攻撃ばかり!」

 巨体を生かした動きで矮小な人間を叩き潰さんと身をくねらせる。避けられる。
 隙あらば、捉えて締め上げようと尾を巻く。避けられる。

「図体ばかりの小物が……」
「その小物に苦戦するあなたは何なんでしょうね」

 接戦、と豪語するにはあまりにもディアスキアはだった。
 だが、戦場となる環境だけ見れば圧倒的に有利なのはディアスキアでもあった。

「威勢ばかり口先ばかり、程度が知れます」
「言わせておけば……」

 アスターにとっての不利はいくつかあった。
 そのひとつが、神へと一心に祈っている完全無防備状態なサクラの守護。
 もうひとつが、停止同然に超低速と化している星の人間どもであった。

「それほどまでに怖いですか?」

 見せしめのように、近くに在った人間を躊躇なく押し潰す。
 まるで、相手の決断を急かすように。

「どなたが、あなたがたの世界を構成する要素か分かりませんでしょうから」
「下種が……」
「あなたがたには言われたくありませんね」

 ディアスキアは知っていた。この星の生命にあの世界を構成するものはない。
 だが、敵にそれを知らせる必要性は無かった。せいぜい躊躇するがいい。

「他力本願、責任放棄、利己主義、あげく他責の責任転嫁」

 ――神を犠牲にする、その選択をした時点で情状酌量の余地はなし。

「欲は、かくものではありませんよ」

 物質に依存する生命に説いたところで、全く何も響かないでしょうが。

「生き足掻くことに罪はない」
「それこそが俗欲の罪なのですよ」

 言っても、理解出来ないでしょうが。
 物質に依存する、するしかない負の世界。黒の世界。
 そんな世界に白と黒の巡りの中で生まれてしまい、生にしがみつくしかないと足掻く――そう在ることこそ、生命であるという証明なのだから。

「生命が生まれることに罪はありませんよ」

 ただ、

「生き足掻き、結果的に穢れを重ねていくのが罪だというだけで」

 白の感情に満ちた一生を過ごせるのなら、最上であろう。
 しかし、多くの生命は容易に負へ馴染み過ぎる。逆効果甚だしい。

「己らの積み重ねた穢れのせいで滅ぶこと、嫌がることすら罪過に等しい」

 己の罪を認め、懺悔し、償い、贖うことすら忌避する。
 誰かが身代わりに背負ったところで、罪が失くなるわけでは無いというのに。

「――それが生命にんげん、というものだ」

 …………あぁ。やはり、通じない。
 都合の良い、何かに縋るばかりの愚物ども。度し難いことこの上ない。

「ならば潔く、果てるが良いでしょう――余興は終いです」

 ディアスキアは、言うと同時に――世界の超加速させた。

 ◇◆◇◆◇

「――イベリス・アイヴィ・ユスト=アイオーン」
「その名で呼ぶな」

 の転生、その生命ニンゲンは記憶を復元していた。
 神がはずの、その記憶を――感情を取り込んで生まれたのだ。

「何がしたいのでしょうか」
「……会いたい人が居るんだよ」

 ぶす、とした顔で己が紛い物であるとも知らないで、男がぶーたれた。

「だから、必死になって私を探し当てたと」
「知ってたのかよ! 必死なやつを高みの見物して、良心は痛まないのか!?」
「何故」

 良心。それは生命が宿すエネルギーの種類の小さなひとつの感情に過ぎない。
 生まれる過程が少々複雑だったディアスキアには、良心が何か理解不能だった。

「どうして、それほどまでに神に会いたいと願うのでしょう」
「全部知ってたな! やっぱり!」

 憤慨する生命――神が捨てた「ゆずと」の記憶、感情のみを受け継いだ歪なユストという存在。ディアスキアはただ、神を『無』の領域へと案内するだけであるはずだったのに、強制的に出来立ての世界に神と共に閉じ込められてしまっていた。
 自ら残ることをしなければ、神はいつでも世界を脱することが出来た。ただ、それをしてしまうとせっかく遺そうとした神の記憶は粉々に散り消えてしまうから、どうにも動けないのだ。
 ――だから神はいったん、眠りについた。生命の環に加わり、世界を循環する。

「神を目覚めさせたところで、儚い夢が終わるだけですよ」
「――――」

 それは、神の目覚めでこの世界が終わるという意味ではない。むしろ永らえさせるだろう。言葉の意図は、この男にとっては悪夢としか言えない事象に陥るということであるので、何も嘘は付いていない。
 ――この男は、鍵だ。神をここへ留めさせる、鍵。神をここから去らせる、鍵。この男の一挙一動によって、結末は幾重にも変化していく。

「――それでも、会いたいんだ」

 何度も何度も何度も何度も、――何度となく記憶を、感情を保持したまま転生を繰り返し、いの一番にディアスキアの前に現れるたび、そのたびに呆れと共に感心してしまった。
 ――だからだろう、その約束をしてしまったのは。大失敗だった。

「分かりました。もし今後、神が目覚めることがあれば、あなたとお会い出来るように取り計らいましょう」
「ほんとか!? 嘘じゃないよな!?」
「ええ。いつになるかは知りませんが」

 まだ会えると決まったわけでもないのに、この大喜び。それほどまでに大きくて深い感情。神のように全てを読み取ることは不可能ではあれど、その想いの重さは否応なく伝わってくる。
 ……きっと、だから神はこの男の記憶と感情をこの『無』の領域に置いておきたかったのだ。でなければきっと、神は消えることを、その瞬間になって躊躇し、失敗してしまうかもしれないから。

「なあ、どうすれば早く目覚めてくれるんだ?」
「……神が好む、好んでいた貢物でもあれば」

 感情の無い神が何かを躊躇する、なんてことは通常、有り得ない……だが、この男は最期まで神をに、神を神でないように引き留めていたほどの生命、感情の持ち主であったから。

「結局、賄賂かよ!? ――よし、とびっきりのやつを用意して起こしてやる!」

 張り切りようにして去って行く男を見送る。きっと、どんな貢物を持ってこられようが神は目覚めない。その確信が、ディアスキアにはあった。
 ただ、神の奇跡もまた存在するとも知っていたからあるいは、と教えただけだ。

「――これ、なぁんだ」

 転生を繰り返し続け、それでも飽きずに諦めずに男から手を変え品を変えとあらゆる貢物を神に捧げさせられる日々を送っていたある時、とうとうどこから嗅ぎ付けたのか、偽りから生まれたの魔女がディアスキアの元を訪ねてくることがあった。
 ……その手に持つものは、ディアスキアですら無視しえない危険ブツであった。

「あなたが守ってる神、私の娘にしたいんだけど。いいわよね」

 開口一番、挨拶も何もなくあっけらかんと告げられた言葉の意味を理解したディアスキアは、にこにこと無邪気な笑みで無害そうなアピールをする魔女を容赦なく検分してやった。
 確かにその身は偽りの肉体で構築されているが、は紛れもなく本物の魔女そのものであった。むしろ、下手をすればディアスキアにも迫るほどの――。

「ちゃんと可愛がるから、安心してちょうだいな?」

 ……偽りの世界の中で、幾度も幾度も自我を保ったまま転生を繰り返して魂をらしいイカレた魔女。いくら魔女に時間や寿命が関係ないとはいえ、所詮は生命。通常はどこかしらで魂は不浄に堕ち、朽ち消え果てる。
 器の移動――は、神でもなければ正気は保てないはずなのである。
 だが、いくらディアスキアが訝しみ、この魔女のどこをどう視たとしても、どこもかしこも異様なほどに清浄で、微塵も不浄の気配が感じられない至って正気な魔女であった。
 ……となるとこの魔女の実力は――神が生まれた星の、どの魔女よりも凶悪だ。

「あなたにとっても良いことづくめよ。だって――」

 にこにこと無害そうな儚い容姿に似合わぬ不気味さで魔女が告げた。

「――私の娘として、いずれ神の記憶は完全に戻るもの」

 ……それは、ディアスキアが最も望んでいた甘言だった。

「――――」

 ここに、この世界に閉じ込められてから。神は完全な眠りについた。付かざるを得なかった。
 神が生まれた星が滅ぶまでの猶予はまだかなり残っていたが、そうであったとしてもディアスキアは神の魂を保護する以外に、今までに何も打開策を思いつくことが出来なかった。
 何故なら――神にルールを強制出来るのは、神でしかありえないのだから。

余興がお好きなのよ」
「――――」
「だからちゃぁんと、遊戯攻略ゲームクリアの方法はあるのよ」

 こんなにもまどるっこしい方法は、確かに黒ノ神の手法に違いないだろう。

「――――」

 暫しの逡巡の後、ディアスキアは、得体の知れない魔女の腹に神の魂を宿した。

「――あの男はどうなるのです」

 ふと、神の記憶から生まれた紛い物のことが気になった。
 神に会いたいと切に願い、その為だけに貢物を捧げ続け、転生を繰り返し――そのせいで魂が、存在が壊れかけている、あの男が。

「……さあ? 今頃、暴走状態なんじゃないかしら」
「暴走?」
「あなた、約束していたでしょう。彼と」

 …………まさか。とディアスキアは戦慄した。

「早く鎮めてあげないと、私の娘が産まれてこられないじゃない」

 ディアスキアは、男が壊れたのだと悟った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜

矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】 公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。 この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。 小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。 だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。 どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。 それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――? *異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。 *「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。

死んだはずの悪役聖女はなぜか逆行し、ヤンデレた周囲から溺愛されてます!

夕立悠理
恋愛
10歳の時、ロイゼ・グランヴェールはここは乙女ゲームの世界で、自分は悪役聖女だと思い出した。そんなロイゼは、悪役聖女らしく、周囲にトラウマを植え付け、何者かに鈍器で殴られ、シナリオ通り、死んだ……はずだった。 しかし、目を覚ますと、ロイゼは10歳の姿になっており、さらには周囲の攻略対象者たちが、みんなヤンデレ化してしまっているようで――……。

【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!

春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前! さて、どうやって切り抜けようか? (全6話で完結) ※一般的なざまぁではありません ※他サイト様にも掲載中

【二部開始】所詮脇役の悪役令嬢は華麗に舞台から去るとしましょう

蓮実 アラタ
恋愛
アルメニア国王子の婚約者だった私は学園の創立記念パーティで突然王子から婚約破棄を告げられる。 王子の隣には銀髪の綺麗な女の子、周りには取り巻き。かのイベント、断罪シーン。 味方はおらず圧倒的不利、絶体絶命。 しかしそんな場面でも私は余裕の笑みで返す。 「承知しました殿下。その話、謹んでお受け致しますわ!」 あくまで笑みを崩さずにそのまま華麗に断罪の舞台から去る私に、唖然とする王子たち。 ここは前世で私がハマっていた乙女ゲームの世界。その中で私は悪役令嬢。 だからなんだ!?婚約破棄?追放?喜んでお受け致しますとも!! 私は王妃なんていう狭苦しいだけの脇役、真っ平御免です! さっさとこんなやられ役の舞台退場して自分だけの快適な生活を送るんだ! って張り切って追放されたのに何故か前世の私の推しキャラがお供に着いてきて……!? ※本作は小説家になろうにも掲載しています 二部更新開始しました。不定期更新です

悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています

平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。 自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます

ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。 そして前世の私は… ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。 とある侯爵家で出会った令嬢は、まるで前世のとあるホラー映画に出てくる貞◯のような風貌だった。 髪で顔を全て隠し、ゆらりと立つ姿は… 悲鳴を上げないと、逆に失礼では?というほどのホラーっぷり。 そしてこの髪の奥のお顔は…。。。 さぁ、お嬢様。 私のゴットハンドで世界を変えますよ? ********************** 『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』の続編です。 続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。 前作も読んでいただけるともっと嬉しいです! 転生侍女シリーズ第二弾です。 短編全4話で、投稿予約済みです。 よろしくお願いします。

【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~

胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。 時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。 王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。 処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。 これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。

処理中です...