背神のミルローズ

たみえ

文字の大きさ
上 下
32 / 33
|急《まくあけ》

混沌の薔薇

しおりを挟む

「……それをオレ様が親切に聞き届けてやる理由があると思うか?」
「理由は無くとも、あなたの目的の障害にはなりませんから」
「障害にはならなくとも、クソ面倒であることには変わりねェだろ」
「そのクソ面倒をただの面倒に出来ると言っても、ですか?」
「……言ってみろ」

 クソくだらねェ内容だったら覚悟しておけ、という視線の圧を送る。

「では、手短に――そもそも害悪どもが居なければ、上手くいくんですよ」
「私怨にしか聞こえねェな」
「確かに。私の恨みによる色眼鏡が多分に入っているとは思いますが……それを抜きにしても、客観的にそうなんですよ。――でしょう? 鈴蘭様
『コメントに困るなぁ……』

 苦笑を浮かべ、今までひっそり傍観していた神が曖昧に答える。
 ……その態度が論より証拠であった。

「お姉ちゃんは優しいですからね。――私は好きなもの以外にはあからさまに優しくはしないので、返答は勿論”はい“一択なのですが」
『りんかちゃん……』

 困ったような顔で鈴蘭を眺める神ではあったが、やはり否定だけはしなかった。
 ――神に嘘は通じない。いや、神に嘘はのだ。

「害悪どもを私が道連れにした場合、神をころすまでの時間がされます」
『んー……』

 神が少し首を傾げたが、またしても否定はしなかった。……マジかよ。

「害悪どもを残念ながら道連れに出来なかった場合。――最悪、神が消えるより先に星の再生が間に合わず諸共に滅びます」
『……そうだね。今のところ、そうなる可能性はかなり低いけど』

 無いとは言い切らないんだな。

「――それで、どうでしょう。結局、神を滅すのが最終目的ならば最短ルートのほうが面倒が少ないと思うのですが?」

 確かに、聞こえだけはいいな。

「……それを神が阻まない確信でもあるのかよ」

 自らを犠牲にしてまで神が、大人しく道連れにさせてくれるのかどうか。
 その答えの行方は、隣からもたらされた。

「――それに関しては、直接お姉ちゃんに聞けば分かりますよ。――お姉ちゃんは、原生生命に固執してますか?」
『ううん。してないよ』

 あっさりと神が肯定した。

「それは、星の再生において重要な存在ではないからでしょうか」
『ううん。そもそも再構築しちゃったらから』

 ……つまり。
 そもそもからして元々在った生命どもは全く同じ存在としてではなく、どのみち本来とは全く別のナニかの生命に生まれ変わる計画だったのだ。

「では、原生生命に対する愛着は特に無いということですね」
『私の愛した世界は、もうどこにもない』

 周知の事実かのように神が告げる。

「ありますよ、ここに」

 震える声で、神のその突き放したような言葉に対し、今まで下を向いて黙っているだけであったカサンドラが思わずと告げた。
 ……が。

『ごめんね。なくなったの』
「……お兄ちゃんですか」

 ショックで黙るカサンドラたちの代わりに、鈴蘭が独り言のようにそう漏らした。

『うん。彼は唯一の存在だったから』

 ――――。

「……それほど、の存在なのですか。神を想う存在は他にも――」

 カサンドラが納得いかない、という表情で諦め悪く言葉を絞り出すが……。

『私の全てだった。もう、いらない。何もいらない。どうでもいいの』

 バッサリと切り捨てるように神が無遠慮に通告した。
 ……これはせめてもの慈悲なのかもしれない。

「大丈夫ですよ。全てを愛さなくても、在るだけでいいのです」
『うん。そうだね』

 凍ってしまった空気をぶった切るように、楽天的な雰囲気で発された鈴蘭の適当ともいえる周囲への慰めらしい言葉へ神が当然のような顔をして頷いた。
 ……おそらく神はその存在意義においてそうであるのだと同意する為に頷いただけなのであったろうが、他の奴らの顔をみてみればまるで違う意味として捉えているのが丸わかりであった。

「在るだけで……」

 噛み締めるように何かを呑み込んだカサンドラたちと、それをひっそりと手で口元を隠しながら笑いが漏れないよう必死に我慢する鈴蘭という構図がよく見えていた。
 ……酷いすれ違いだな。マジで悪趣味だぜ、鈴蘭。

「……神が阻まないとして。今まで全く出来もしなかったことを、今さらになって一体どんな方法で道連れにするつもりだ? つーか出来る確証でもあんのかよ」
「出来ます――そのために、この取り引きを申し出たのですから」

 すれ違いに気付かれてクソ面倒なことになる前に、話を戻して怪しい話題を逸らそうとしたが……根拠も無いはずなのに出来ると確信しているようなクレマチスの態度に、どことなく滲む違和感と胡散臭さに勘付いて即座に犯人であろう鈴蘭へ視線を向けた。
 ……どうせテメェだろ。どんなに回りくどく遠回しにしたとしても、結局はちらちらテメェの影が見え隠れしてんのがクソうぜェよ本気で。

「なんですか、そのジト目は。これに関して私は何もしていませんよ」
「盤面を左右しないアドバイスはただの応援に含まれてんだろ?」
「そうですね。そういえば昔、何かの裏技については教えた気がします」
「やっぱテメェの仕込みじゃねェかよ!」

 最初からそうと認めろよクソうぜェ!

「なんで毎回毎回いちいち一回は否定しやがんだよ!」
「これが最近マイブームな様式美なので」
「第三者を介してもどうせ全部テメェの思惑通りにすんなら、今すぐその遠回しでクソ面倒な様式美とやらはやめやがれ! 非効率な上に心底クソうぜェ!」
「えー……お姉ちゃんはどう思います?」
『自分で言うのが恥ずかしいんだよね。分かるよ、うんうん』

 何も分かってねーよ、この神。

「――ダークマター」

 クレマチスが、脱線したこちらを強引に引き戻す為にか突如その単語を発した。
 すると――ぴくり、とその単語へいの一番に反応した神が、一時固まってから鈴蘭を真っ直ぐ凝視し始めた。

『……りんかちゃん』
「お姉ちゃん。先程、自分で言っていましたよね? 原生生命にはと」
『……りんかちゃん』

 神の、まるで困った子を見るような眼差しをものともせず、鈴蘭がクレマチスに言わせたかったことを様式美とやらを忘れてぺらぺらと突如として自ら語り出し始めた。
 ……それはきっと、困ったな神の表情とは裏腹な圧力と雰囲気に吞まれてしまったクレマチスが、役立たずにも息も忘れるような状態に陥り、全く喋れなくなったからなのだろう。

「道連れにする? ――簡単ですよ。この星をダークマターにしたらいいんです!」

 少し紅潮した頬で神からの視線を無視しながら、言い訳代わりのようにご高説を軋む空気の中でひたすら垂れ流す。

「星をダークマターにする為に、まずはブラックホールを発生させて星を呑み込み、次にダークエネルギーをホールに混ぜ混ぜしながらダークマターの外郭を形成し、」
『……りんかちゃん』
「仕上げに幾つかの経路を確保したら後は自然と道連れに――」
『――りんかちゃん』
「……何でしょう、お姉ちゃん」

 神の呼びかけに対しむすりと返事しながらも、むくれた顔を逸らして言葉を止めた鈴蘭。

『ダメだよ、りんかちゃん。危ないよ』
「…………」
『私がやるから。ね? 危ないことはしないで――』

 優しく叱るように言葉を発した神に、鈴蘭が逸らした顔を戻しながら宣言した。

「――いいえ。私は何も危ないことはしませんよ、お姉ちゃん」
『危ないよ』
「危なくありません。だって主となる実行者は私ではなく、お姉ちゃんがスカウトしてきた――ミルローズなのですから」

 オイ。押し付ける気満々かよ。……まァ知ってたが。

「私ではなくミルローズがこれを実行するなら何も危なくはないし、これならお姉ちゃんにとってはむしろ得になるばかりで、全くの問題にもならないでしょう?」
『……そうだね』

 神から発されていた圧力は、鈴蘭の口八丁によってやっと収まった。
 若干の引っ掛かりはあるのか首を少し傾げてはいたが、なんとか納得はしてくれたらしい。

「お姉ちゃんの負担が減って楽になったらいいな~と、いいですよね?」
『……そっか。そうだったんだね。ならいいかな。うん。ありがとう』

 ……なるほど。
 毎回こうなるんじゃ、手段と方法と能力があっても誰も何も出来ないわけだぜ――神が自ら引き入れてきた、オレ様という例外――星にとっては部外者でありながらも神の保護対象でもなく、――以外は。

「――というわけなので、クレマチスの提案を引き受けるのはいかがでしょう?」
「散々オレ様がやる前提で話を進めておいて、よく今それを聞けたなオイ」
「あれ? ……想定より前向きですね。それかやはり押しに弱いだけなのでしょうか」

 本気で不可解そうに鈴蘭が首を捻り、一歩引いてぶつぶつ呟く。

「……選択をミスりました。これ実はしれっと既成事実にして、もっと押せ押せでも全然イケましたかそうですか……」

 どんだけ捻くれた想定をしてやがったんだよ、コイツは……。

「オレ様はテメェと違って寛大だからな。果たす結果が変わんねェなら、過程がどうであれそれに大差は感じねェよ」

 常々クソ面倒だとは言っていても、別に己の役割をどうにか早く終わらせたいわけでも、逆にダラダラずるずると引き伸ばしていたいわけでもない。どちらでもいいのだ、極論。
 ――いや。実体を手に入れた最初の頃は、何が何でも早く終わらせようとしていた気がする。まさに最短を。それを気にしなくなったのは、一体いつからだったか――曖昧だ。
 ……これはミルローズが『無』であった名残り、もしくは――本質そのものの表出なのかもしれないな。

「寛大にしても限度があると思いますが……お姉ちゃんの影響でしょうか?」

 本気で本心からそう思っているのだとしっかり伝わったのか、しみじみと感心した様子で鈴蘭が馬鹿にしたわけでなく本心をついつい零したかのようにぽつりと独り言をする。

「……ですが私は心が非常に狭いので、今のひどい発言は永劫、根に持つことにしました」
「オイ……」

 不穏な言葉に、思わず無視出来ずに声を掛けてしまう。

「冗談です」
「聞こえねェよ……」

 冗談にしても限度があるだろ……。
 などと内心でひっそり慄いていると――。 

「――嫌よッッ!!!」

 ……突如。
 キンキンと酷いて耳障りなのに、やたらと響きが通る金切り声が空間を震わせた。

「では許可も頂けましたし、始めてしまいましょうか」
「私は嫌よっ! ねえおば様? そうよね!? あんなイカれた奴らの戯言より、私のほうがもっともっと大事でしょう!? あんな馬鹿げた話、絶対に受け入れないでっ!」
『椿ちゃん、落ち着いて。どうどう』

 話がまとまりかけていた雰囲気をぶった切るよう、だいぶ前に情けなく気絶していたはずの女がしてきた介入に、温度が気のせいでなく何度か下がった心地であった。
 金切り声を上げる女以外が、うんざりか嫌そうな雰囲気をそれぞれに醸し出したせいだろう。
 ……どんだけ嫌われてんだよ、すげえなオイ。

「……本当に空気の読めないクソ女ですね。ちゃんと順番を守ってほしいものです」

 その温度を下げさせている筆頭だろう鈴蘭が一度、完全無視のスルーを決め込もうとしたが……神が反応してしまい、あえなく諦めはしたが忌々し気にぼそりと不穏な言葉を呟いた。
 ……何の順番か、だなんて聞く空気の読めない愚か者はこの場に存在しない。

「ぶっ殺すだけなら私だけが居れば充分じゃないッ! ――ほらッ」
「――あのクソ女! クレマチス! 今すぐそのクソ女を取り押さえなさい!」
「は、はいっ! 今すぐにっ!」

 初めて鈴蘭が声を荒げるという光景を珍しさにただただ眺めていると、指示を出し終えてすぐ、慌てて女を取り押さえる為に動いたクレマチスには全く目もくれず、カッと開いた瞼でこちらを睨んで心胆を寒からしめられる。
 その瞼の下にはとした目玉に、それよりさらにとした瞳が在った。
 ……瞳の中は、まるで宇宙に浮かぶ星が散っているかのような色とりどりの光が黒の中を漂うように閉じ込め、押し込められており――凄まじい破壊を凝縮していた。

「――予定の変更及び前倒しです。あのクソ女に、生命である何をも殺させるわけにはいきません」

 ちらり、と取り押さえられてジタバタ暴れる女を見やって問う。

「だからオレ様が殺してこいと?」
「出来るでしょう。あ、もしただの買い被りだから出来ないというのなら言って下さい。謝罪しますので」

 買い被り、なァ? ……いちいち癇に障る言い方しやがるぜ。クソうぜェ。

「……テメェの謝罪する姿は是非とも見てみてェが。だからっつって、たったそれっぽっちの為だけにオレ様がこんな程度のしょうもねェことすら出来ねェようなやつだって事にされるのは最高に苛つくぜ」
「ではお願いします」
「殺した後は?」
するので回収してくれると嬉しいです」
「……そうかよ」

 捕まったまま、わあわあ喚いている女のほうへ顔を向けて再利用するのだと平然と宣う鈴蘭。
 何を考えたのかは全く知りたくもないが……おかげで、オレ様でも思わずゾッとしてしまう瞼はしっかりと閉じてくれたので感謝だけはしておく。
 ……しっかりと回収だけは徹底しておこう。

「『――なんだと!? か、核だと!? どこのバカだ!』」
「『それが……情報が錯綜していてまだ不確かですが、複数国から複数あると』」
「『な……やはり滅亡するのか……』」
「『確かに。もし事実なら大戦争には発展するでしょうが、滅亡するとまでは決まってませんよ!』」
「『もうダメだ……世界は終わりだ……』」
「『しっかりして下さいよボス! 開戦ならさっさと帰って正確な情報を集めて優位になっておかないと!』」
「『無駄だ……もう無理だぁ……』」
「『ちょ、ボス!? くそっ、また錯乱状態に入った! こんな時に、一体どんな攻撃を受けてるんだ!?』」

 今まで隅のほうでコソコソと大人しく、こちらには絶対に我関せず! という断固とした態度で気絶した女をずっと粛々と介抱し続けていた複数の人間どもから情報を得る。
 突然この場に現れて何を喋っているのか分からなかった上にかなり不穏な空気を漂わせていたはずだったが、代表らしい女がずっと部下らを抑えていた為か興味が無く、放置していたのが良かった。
 それだけ分かれば充分だぜ。……若干の温度差は気になるが。

「いくぜ――『混沌の薔薇カオス・ローズ』!」
『わあ! ついに魔法少女に変身する時がきたのね!』
「ふ、しっかり視とけよ」

 きゃあきゃあと嬉し気に神に、フリだと分かっていても気分が乗る。
 ……思わずノリノリでサービスしてしまう。してしまった。

「――あまねく世界を凌駕する」
『可愛い! 最強! 可愛い!』

 ふわり、ひらり、天の虚空の裂けめから羽衣が表れ舞い落ちる。

「最初で最後、神の最高傑作」
『可愛い! 最高! 可愛い!』

 羽衣を被ったと同時に、耳飾りを髪を軽く払いながら付けてみせ、

「天下無敵の格が違うぜ」
『可愛い! 無敵! 可愛い!』

 リボン代わりにしては無骨な包帯を糸で器用に素肌へ巻きつかせ、ベルトを装着。

「隈なくひれ伏せ、有象無象クソザコども」
『可愛い! 天才! 可愛い!』

 そして両腕を撫でるようにして両手を合わせ、手袋を肘まで戻るよう撫でて装着。

「――オレ様ミルローズ様のお出ましだ!」
『可愛い! 可憐! 可愛い!』

 最後の仕上げに腕輪足輪を両足手首に通して付け、大鎌を取り出し構えた。
 おかげで神は見せかけと思えないほどきゃっきゃと大はしゃぎの大喜びであった。
 ――ふ、決まったぜ。

「――ッ!?」

 と、全身に魔女たちだった装飾類を付け、初めてで上手く変身してみせた悦に浸ったまま神のほうから逆側に振り返って鈴蘭たちと向かい合って固まった。
 ……ぽつり、鈴蘭が代表して告げる。

「……お姉ちゃんに免じて、この記憶は永劫に封印しておきます」
「……助かる」

 その場の空気に耐えられず、誰もいない空へ飛んで逃げた。

 ◇◆◇◆◇

 空中に浮いたまま、大鎌をひと振り一言。

「――探せよ、雪乃下ユキノシタ

 ふるり、世界ほしが震えて応えた。
 続けて、

「追跡して全部捉えろ、水仙スイセン

 ギシ、複数個所で金属が軋むような音を拾う。
 落ちる寸前だったもの含め、全てが停止。

返せ、勲章菊ガザニア

 ヒュン、と逆再生のように兵器おもちゃが戻っていき――増殖しながら、それぞれの方角へと一斉に方向転換する。
 ――狙いは兵器おもちゃだ。

「因果応報だっけか? ――そいつらにキメやがれ、斑克木バンクシア

 ドゴォォォォォオオオオオオオオオオッッッッ!!!!!!

「……バカかよ」

 凄まじい音の発生源は、近場――神の住まう島国にあった。
 他国でバカンス中に片手間で兵器おもちゃの発射とは、実に良い御身分だ。
 無関係ならバカでかい音に驚く以外の被害は受けないから問題無いが。

「……っと。集まってきたかよ、最高にろくでなしのクズども」

 としたそれらを、人差し指を立てて集める。
 業が深ければ深いほどにその色は濃くなり、質量も多くなる。
 業――その多くは執着だ。物質への執着。
 物質に囚われたのなら、たとえ神であっても執着せずにはいられなくなる中毒。

「おうおう、このまま太陽でも出来そうな勢いじゃねェかよ気持ち悪ィぜ」

 世界各地で発生した核爆発によって、権力者たちが一掃された。
 このまま混沌と化す世界でちまちま殺し合わせるなんてことも当然出来るが、残念ながらそれをするにははとうの昔に

「――が、安心しろよ。フライングしたテメェらは、まとめて地獄送りだからよォ」

 人差し指から掌に変えてズシリ、と重く受け止め――ぐ、ぐ、ぐと片手で圧縮し潰した。
 その濃密な玉は、目にしただけで常人は気が狂うほどに悪辣な気配を込めていた。
 上手く圧縮出来たのを確認して仕舞ってから、次は調のひとつずつではなく、全身全ての装身具に一気に力を籠めて使う。
 その副作用なのか、力を籠めた分だけ全身の装身具が輝きを増していく。そして――。

「――仕上げだ。

 一度顕現し、この世の終わりと世界を絶望に陥れておきながら奇跡的に世界の命を落とさせずに急に掻き消えていった天災の数々が、再びその姿を世界中に顕現させた――更なる大規模となって。

「所詮こんなもんかよ、クソつまんねェぜ」

 大厄災が呼応し、さらに規模を増した――。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。

アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。 両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。 両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。 テッドには、妹が3人いる。 両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。 このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。 そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。 その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。 両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。 両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…   両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが… 母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。 今日も依頼をこなして、家に帰るんだ! この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。 お楽しみくださいね! HOTランキング20位になりました。 皆さん、有り難う御座います。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

処理中です...