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13歳と白百合の…

夫とは2

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「おっとに、ならない、のなら、いっしょに、なれなっ……」

 荒い息を吐きながらもルネを必死に口説いていたマリアンヌは気付かなかった。ルネがいったいどんな表情をしてマリアンヌを見ていたのか。マリアンヌは動かないルネの分、いつしかのように必死に腰を動かしていた。
 ――ぽたり。

「――あ」

 口説いていたのに、いつの間にか快楽に必死になっていたマリアンヌは、お互いの接合部に何かが落ちてきたのに気付いて腰を止め上を向いた。そこには、ぽたぽたと、大きな雫を溢し続けるルネがいた。
 マリアンヌは思わずその光景にぎょっとして動きを止めた。少なからず、行為に夢中になっていた己にバツが悪いと思ったのもあったが。

「……どうして、泣いているの」

 まさかマリアンヌが泣かせたのだろうか。心当たりは全く……無い、とマリアンヌは思いたかった。途中からルネの存在を半ば忘れて行為に耽っていたので、マリアンヌのせいであるのは無きにしも非ずであった。というより、状況的に二人しかいないのにマリアンヌ以外に誰がいるのか、というのが正解であったが。

「――いっしょに、なれない……」

 ぎょっとしたままルネの様子を伺っていたマリアンヌは、ぽたぽたと綺麗な涙を流しながら絞り出すように泣いている理由を告げるルネに困惑し、マリアンヌは頭に疑問符が大量に浮かんだ。もしや、マリアンヌの言葉に拒否されたと思ったのか? 口説いているはずなのに、いったいどんな解釈違いだ、とマリアンヌは若干呆れた。

「夫になれば一緒になれるわよ」

 だから、訂正の意味も含めてルネに言い聞かせた。――だが、勘違いしていたのはマリアンヌだった。

「るねはねろだから、いっしょに、なれない……」

 えーっと……つまりどういうこと。

 マリアンヌは大量の疑問符の上にさらなる大量の疑問符を上乗せすることになった。
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