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13歳と白百合の…
中毒者との一日
しおりを挟む一か月ほどルネの行為は続いていた。マリアンヌも今ならそのまま挿入してくれれば夫に出来るからと我慢していたが、さすがに限界は近づいていた。なにせ、所かまわずルネが挟んでくるのだ。もちろん、二人きりの時だけだが。しかし挟むだけでそこから先は無い。ただただ腰を前後に動かして擦り付けてくるだけ。
マリアンヌはどうしたものかと再び思い悩むことになってしまった。多少、その気になってくれているかと思えば一歩前進だが、どうやらマリアンヌの観察が間違いでなければ同じ行為自体が癖になっているのだ。危険な薬物を危険と分かっていながら幻覚を見るほどに求めてしまうというあの症状と同じである。いわゆる中毒状態なのだ。
――困った。実に困った。
ルネはまず、マリアンヌが朝起きた時には既に何食わぬ顔で行為に耽っている。そして己を挟んだままにマリアンヌを持ち上げて器用にも着替えさせるのだ。その間、勿論行為は続けている。さすが凄腕の暗殺者。体力が凄いな、とここ最近マリアンヌは現実逃避をしているのだが。……こほん。
マリアンヌが執務を行っている間や食事中は平和だ。問題は夜。一日の疲れを癒そうとお風呂に入るわけだが、そこに当然のようにルネがやってきて、挨拶も何もなくてきぱきマリアンヌを脱がし、己を挟んで持ち上げる。そこから同じ流れだ。
身体を洗う段階でも解放されず、向かい合わせの時もあれば背を預ける態勢の日もあるが、ルネの気分か日によって異なった態勢で汚されながら洗われる。マリアンヌが当初想像していた光景ではあるが、実際にやると実にやりにくい。素直に降ろしてほしいが、命令して萎縮されてしまってやり直し、なんてことになれば面倒なのでずっと我慢していた。
本当に身体を洗えているのか疑問だが、洗い終わって湯船に浸かる段階になると、同じように挟んだまま一緒に浸かっている。既にこの時点でマリアンヌは精神的に疲労困憊であるのだが、ルネの体力は底なしなのか、続いて地獄のマッサージが始まる。なんとルネ自ら少量の媚薬を含んで行為に耽るのだ。やはり中毒……。
その後マリアンヌは半分うつらうつらしながらマッサージが終わるまで相手をし、やっと寝に入る一日――だがまだ終わりではない。
「おやすみなさいませ――」
と己を挟んだまま何食わぬ顔でルネが前後に揺れながら挨拶する。
――いや寝れねーよ! と虚ろな目のままマリアンヌは心の中でルネにツッコんだ。
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