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ノエルのはなし
女神との邂逅19
しおりを挟む「ノエルだけを見ると断言は出来ないけれど、私の初めてを捧げたノエルのことを一生忘れることは無いと断言するわ」
――ああ、マリアンヌ。
「――ああでも安心して。昨夜の行為で気付いたのだけど……おそらくこれから先、私が閨にノエルを呼ばなくなることは在位中は特に無いと思うわ」
『……?』
――なぜ、君は出会って数日だけの、俺の全ては知らないはずなのに、どうして、いつでも俺に、俺の欲しいものを、言葉を、意味を……くれるのか。マリアンヌのされるがままに撫でられるのが、なぜ、これほど心地良いのか。
まるで本物の女神のように、醜い俺を包み込んでくれるのは、なぜ――。マリアンヌはずっと淡々と話しているだけなのに、あまりに穏やかな声になんだか鼻がむずがゆい気がした。
「――吸血鬼は血を好み、神狼は体液を好む、だったかしら?」
『……!!』
気付いてたのか……。
「――高位の吸血鬼は、処女すらも快感に導くという噂があるの」
『…………』
夫婦の儀式で破瓜の痛みを中和したことだろうか。
「同じく、高位の神狼は無意識に癒しを与えるという噂もあるの」
『…………』
傷は、たしかに隠れて穢すことに罪悪感をおぼえて癒していた。
「――ノエル。あなた、先祖返り? そうでないなら、高位の吸血鬼と高位の神狼が番ったことになるのだけど……」
隠していたわけではないのに、どうしてこうも気まずいのか。確かに両親とも高位の存在であった、と思う。そして本能が強いのは生まれつき。2種族から逃げ切れたことを考えても先祖返りの可能性は否定できなかった。
ただでさえ2種族にとっての醜聞、殺害対象であるというのにハーフ。それに先祖返りかもしれないことを加味すれば、プライドばかりの高い2種族にとっては憎悪の対象に他ならない。きっと、いつか面倒なことになる。
……捨てられても文句は言えない。なのに……
「……まあどちらにせよ、すでに私の夫になったのだから世俗のことは気にしなくていい――」
その言葉に思わず飛びついてしまった。
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