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12歳と薔薇色の…
私の夫です
しおりを挟む「――して、そちらの希少種がそなたの初めてを奪った夫か、マリアンヌよ」
「はい、お母様」
「…………」
広々とした玉座の間にはふんぞり返るように座っている現女王であるアルテミア・オウル=ウテナと、その眼下に控える娘のマリアンヌ・モエ=ウテナ、そして人間姿に変わって衣服に身を包みマリアンヌの後ろに佇むノエル、さらには現女王の後ろや横にぎゅうぎゅうに詰まったように控える数百にも上る現女王の夫たちが佇んでいた。
ノエルと和解? した直後からこの玉座の間に至るまで、ほんの瞬きの間に場は整えられていた。朝、事前にマリアンヌが女王へ報告も兼ねた謁見を申し込んでいたためだった。
「ほう……」
女王の値踏みするような威圧的な視線に、ノエルは怯え切っていた。
「あれがマリアンヌの……」
「なんであんなのが――」
「継承の儀には間に合いそうで良かった」
「あいつ、なんて幸運なんだ……」
そして、女王のさらに後ろに控えつつも睨むように観察してくる現女王の夫たちは、更に言い知れない恐怖をノエルに与えていた。まるで親の仇でも睨むような凄みが、殺気立った気配が、ノエルの野生の勘にビシバシと危険信号を送っていたのだ。
そんな周囲の雰囲気を敏感に感じ取ったマリアンヌは、前世にこの雰囲気を当てはめて、まるで親族揃って可愛がっていた愛娘がある日悪い男に引っ掛かってできちゃった婚を突然報告してきたから、親戚一同が揃いも揃って男を諸悪の根源が如く詰問してる……ような状況のようだ、と考えてこれはよろしくない、と不自然に咳ばらいして注目を集めた。
「……お父様がた、不躾な視線は止してくださいませ」
「こら、おぬしらもっと控えんか!」
マリアンヌの苦言に、女王がいち早く状況を察して身を乗り出すようにノエルを睥睨していた自らの夫たちを叱りつけた。
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