緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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111話 ミドリムシは集合する

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 ファントムとレイが龍種と戦っている場所に文字通り飛んで向かったヒカリはそこで見た光景に驚き固まっていた。

 今ヒカリの目の前では数百人に及ぶファントムとレイの姿があったからだ。

「むう! いい加減姿を見せて欲しいものだな」

 そう言って龍種が腕を振る。

「む、何か引っ掛けたか……」

 戦場を空から見守っていたヒカリは沢山のファントムとレイの影から傷つき森の中に逃げていくデッドマンティスを見つけるとその逃げた先に向かう。そこは傷ついたレイの子供達で溢れていた。

「子供達が傷ついている……」

 その光景を見てヒカリは怒りで目の前が真っ赤になるが何とか自制し子供達に緑より貰った回復の実を渡していく。

 回復した者達にある程度の数の実を渡すとヒカリは再び戦場に戻る。ヒカリはその途中に森を走り抜けてきたクウと合流する。

「ヒカリさんレイさんの子供達の姿を見ましたか?」

「見ましたね…… 正直な話怒りで目の前が真っ赤です!」

「ヒカリさんクウもです!」

 家族思いの緑の影響のためか特に女性の蟲人達は沢山の子供達を生み出したが1匹1匹に深い愛情を持っていた。その愛情は自分の子供達だけでなく他の家族の子供達にも及んでいた。

 そんなヒカリとクウはレイの子供達の現状を見て内心怒り狂っていた。

「クウ行きますよ!」

「はい! ヒカリさん!」

 先ほどの戦場に戻ってきたヒカリはそのままの上空に飛び上がりクウはそのままスピードを殺さず2人は龍種に向かって音の壁を越え攻撃を仕掛ける。

 龍種の意識の外から突然襲い掛かったクウとヒカリにも龍種は反応し2人の攻撃を防ぐ。

「ほう増援か…… 面白くなってきたな……」

 ヒカリとクウの姿を見た龍種はニヤリと笑う。

「2人共きてくれたんですね~」

「これは心強い増援ですね」

 先ほどまで数百人いたファントムとレイであったが2人の声が聞こえるとその姿は消え去りヒカリとクウの前に本物の2人が駆け寄る。

「私達2人では龍種を倒すことができずレイさんの子供達にも手伝っていただいたのですがそれでも後一歩及ばず……」

「子供達も頑張ってくれたんですけどね~」

 ファントムの後にいつも通りの口調で話すレイであったがその目には涙が見えた。その涙を見たヒカリとクウの心の中で先ほどの怒りが再燃する。

「今なら私とクウが居ますし、レイの鎌であれば龍種の鱗でも簡単に切り裂く事ができるのでは?」

 ヒカリがレイに尋ねるとレイが悔しそうに答える。

「なかなか1対1では龍種も警戒されまして当てる事が出来なくて~」

「でもこの4人が居ますしさっさと倒しましょう♪」

 怒りを抑えながらいつもと同じ雰囲気をだし明るく振舞うクウ。

「そうですね、それに時機に緑様も来てくれるでしょう」

 その言葉にファントムとレイの顔をがほころぶ。

「ご無事でしたか……」

「ご無事で良かったです~」

「ではやっつけちゃいましょう♪」



「むう、こちらも決定打にかけるか……」

 戦いがはじまり時間が経つが龍種も蟲人達もお互いに決定打を浴びせる事ができずにいた。

 ファントムの幻は音速を超えるヒカリとクウの幻を作るため先ほどのように大量に作ることができず全員の幻を数人づつ作る形になっており、龍種もより人数の少なくなった敵に丁寧な対応をするようになっていた。

「連戦で龍種と戦うとやはり疲れますね」

「しかもどの龍種さんもつよいです!」

「鎌を当てられればいいんですけどね~」

「私は攻撃能力が低いため申し訳ない」

 クウとヒカリが合流してから龍種と戦った時間はごくわずかなものであったが蟲人達は龍種を短期間で倒すつもりで戦ったために大きく疲弊していた。

「むうお主達と戦うのも飽きてきたな…… そろそろ決着をつけるか」

 龍種がそう言った瞬間に森より飛び出す影があった。

 ダン!

「「緑さ……」」

 蟲人達と龍種に間に緑が飛び出し4人が話しかけようとするも途中で言葉がつまる。

 4人が見たのは後ろ姿であったが緑が恐ろしく怒っているのが解かったためであった。

「ファントム、レイよく2人だけ長い間頑張ったね。ヒカリもクウも連戦で疲れたでしょう。みんな後は僕に任せてくれるかな?」

「ほうお主1人で我と戦うか?」

「はい、僕は水野 緑と言いますよろしくお願いしますね」

「よかろう、かかってこい」

 バチン!

 龍種がそう言った瞬間緑の髪が龍種を吹き飛ばす。

 もぐもぐもぐ

 龍種が反応できない攻撃を受け緑を見てその緑の行動に驚き尋ねる。

「何を食っている?」

「秘密です」

 龍種に攻撃をした緑は直後にアイテムボックスよりいくつかの実を取り出し食べ始めるのであった。

 緑の【超光合成】で作られるエネルギーは膨大で普段の生活をするだけでも沢山のエネルギーが余っていた。その余ったエネルギーはある程度は体に貯める事ができたがそれでもあふれ出るエネルギーをどうしたものかと考えた緑は膨大なエネルギーを実にして貯める事にしていた。

 人の国で龍種と戦った緑は体内にあったエネルギーを大量に使い龍種でも見切れないスピードで威力の高い攻撃を龍種にくらわした。

 その攻撃を今緑は連続して龍種に叩きつけていた。

 その緑の姿を見た蟲人達は話始める。

「魔緑さんとあって感情が豊かになった緑様が初めて本気で怒っていますね」

「あわわわわ 緑さんが怒ってます」

「ここに来る途中にレイさんの子供達を見てこられたんでしょう……」

「子供達の事をみて怒ってくれているんですね~」

 ヒカリとクウより後に向かった緑であったがそれでも来るのが遅かった理由は、森でレイの子供達を見てそのまま見過ごすことが出来なかったためであった。

 ヒカリの後にクウも手持ちの実をほぼ渡し直ぐにファントムとレイの元に向かったためレイの子供達は重傷なものに優先的に実を回し他の者達はその場で森の魔物に襲われない様に警戒をしていた。

 緑は実が足りず傷ついたままの子供達にも回復の魔法や実を配っていたために遅くなったのだ。

 緑は子供達を癒しながら徐々にその怒りを高めていき、子供達を癒し終わった後で蟲人達の元へ向かい怒りの頂点に達しながら龍種と対峙した。



 龍種と緑の戦闘は緑が圧倒する形になっていた。緑は怒りのためか温存していたエネルギーを貯めた実を惜しげもなく食べ、高エネルギーを消費して攻撃をし実を食べエネルギーを補充するサイクルを淡々と続けていた。

 そんな中龍種が叫ぶ。

「ぬぅ! 我も切り札を使うとしよう!」

 そう言った龍種の体が変異する。龍種の体は見る見る水になっていく。

 龍種の体は変異し水が龍の形をしているような状態になる。

「「あ」」

 その変異をした龍種をみて思わず声を出したのは蟲人達であった。

 蟲人達が思わず声を上げた後、緑の行動が変わり龍種に猛然と向かって走っていく。

「先ほどまでの様にこの体には物理攻撃は効かぬぞ! 何せこの体はほぼ水だからな! さぁどう対処する!?」

 龍種は緑が髪をどう動かすが注意深く見ていたが緑は髪を一切動かすことなく龍種の体にぶち当たる。水の体を持つ龍種に体当たりをする様な形になった緑はぶつかる衝撃を覚悟していたが緑はそのまま水の中に飛び込んだように龍種の体の中に沈み込む。

「よりによって最悪の一手を選んだのう。お主はいつまで水の中でいれるのかのう? がははははは!」
 
 勝ち誇って龍種が笑うがその笑いが突然止まり苦しみだす。

「がははははは! は!? こ、これは…… 何が起こっている!?」


「「ああ~」」

 次に声を上げたのは蟲人達であった。

「緑様の勝利ですね」

「緑様の勝ちです♪」

「よりによって水になるとはかわいそうに……」

「緑様相手に水は禁物ですね~」

 蟲人達が話す間にみるみる龍種の状況は悪くなる。

「我の魔力が…… 水が……」

 たまらず龍種は苦しみながらのたうち回り始めついにその動きを止める。

「ぐあああああ!! 我の負けだ! 好きにするが良い! ぐううううう!!」

 龍種が負けを宣言する。緑は龍種の体内に入った後【超光合成】を開始したのであった。普段も自動で【超光合成】は行われるがそれは大気に含まれる僅かな水分を使い行うものであり、緑が意識して【超光合成】をすれば強制的に周りの水分をかき集める。

 人族の国で龍種と戦った時は周りを水で埋め尽くした後は、龍種のスピードを殺すためにその水位が下がるのを防ぐべく冒険者達で水の魔法が使える者達に水作るように頼んでいた。

 今、緑はほぼ水になった龍種の体の中にいる。しかも魔力がたっぷりと含まれた水であり緑が意識し【超光合成】をすれば急速に水をかき集め使い始める。緑は【超光合成】でエネルギーを得た上に魔力まで飲み込んでいった。

 その事にいち早く気づいた蟲人達は声を上げたのであった。

 緑は龍種の敗北宣言を聞いたあと【超光合成】を止め龍種の体より抜け出す。

「敗北宣言を受け入れます。すいませんがしばらくの間僕の指示に従ってもらいます」

「ああ、わかった付き従おう」

「まず指示の前に1つ」

「なんだ?」

「僕達の子供達・・・・ デッドマンティス達を殺さない様に戦ってくれてありがとうございます」

 そういうと緑は深々と頭をさげるのであった。

「そんな事をした覚えはないぞ」

「いいえ、戦った僕ならなわかります。ファントムの幻に隠れ攻撃していた子供達を貴方なら簡単に殺す事ができた…… 振るった腕や尻尾が当たった後をそのまま振りぬけばよかっただけです」

「……」

 緑の言葉に龍種は何も返事をしなかった。

『『魔緑さんと一緒だ』』

 そんな緑と龍種の話を聞いていた蟲人達は心の中で思いを一致させるのであった。

「がはははは! お主まで負けるか」

「これで我らの面目もたつという事」

 そんな言葉を発したのは人の姿に変異した2人の龍種であった。

「お主達、人とドワーフの国に向かったのではなかったのか!?」

「ああ、向かったとも。だがこの者達に負けたのだ」

「そうだ、我など途中から手も足もでず負けたのう」

「それで緑に付き従ってきたと……」

「「そういことだな……」」

 龍種たちが会話をしていると緑が話始める。

「では皆さん一度エルフの国に向かいますついてきてください」

「「わかった」」

 緑は4人の蟲人と3人の龍種を連れ防衛地点にもどるのであった。

 防衛地点に戻るとそこは人で溢れかえっていた。

「皆さんただいまです」

 緑が挨拶をするとそこに居た者達の視線が緑に集まり途端にしゃべる者が居なくなり静かになる。そんな静寂を破るの4人の者が現れる。

「おお、緑もどったか!?」

「すまんのう、人を集めていまから向かうところだった」

「もうおわってもうたか?」

「すっごく申し訳ない」

 緑に気づくとエルフの総指揮官とフェン、グリン、ヒューイの4人が人の板垣をわけ向かってくる。

「はい、なんとか勝ちました」

 その瞬間静まりかえり緑達の話に耳を傾けていた者達が叫び始める。

「「うおおおおおおお!!!!」」

 緑達の話を聞き喜び叫んだ雄たけびはしばらくの間続くのであった。



 
緑のダンジョン

「あ~ 疲れた…… こいつらが新しい水野 緑達だ」

「「よろしくおねがいします」」

「みんなよろしくね~」

 今、魔緑に連れられて水野 緑達はダンジョンで顔合わせをしていた。

「可愛らしいですね……」

「小っちゃい緑さん達です♪」

「……」

 ヒカリとクウは素直に小さい緑達を可愛いと言うがレイだけはファントムを抱きしめ無言で見つめていた。

 特に強い思いは無いように装っていたレイであったがその目は血走っておりファントムを抱く腕には強い力がこめられていた。今レイの目は子供紳士の小さな緑がいないか必死に探しているのであった。

「しかし、今回は本当に疲れたね~」

「ああ、まったくだな」

「皆はこれからどうする? 今までは世界樹様のところに居たみたいだけど……」

 緑は小さな緑達に尋ねる。

 緑の質問にたいして小さな緑達は円陣を組み何やら相談を始める。

 しばらくの緑達が様子を見ていると相談が終わり小さな緑達が緑に向き直る。

「「しばらくのあいだここにいてもいいですか?」」

「大丈夫だよ。今日はもうこのまま疲れを癒すために動くつもりはないから」

 そう言ったあと緑は小さな緑達に寝るための部屋を案内する。

 小さな緑達を部屋に案内する途中で小さな緑達が緑や兜達が寝ている部屋で2階建てベットを見て騒ぎ始める。

「「あれ何!?」」」

「あれは2階建てベットだよ」

「「あれで寝たい!」」

 小さな緑達にも2階建てベットは魅力的に見えたようで小さな緑達が揉め始めた。

「ぼくが2かいでねるんだ!」「わたしだって2かいでねたい!」「いや! ぼくが2かいだ!」「いや! 私が2かいよ!」

 小さな緑達は喧嘩をはじめ勝負するとを言い始め黒い魔物が彼彼女らの影から出てきたところで緑と魔緑に怒られるのであった。
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