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82話 ミドリムシの酒2
しおりを挟む「よしできた! おら兜、2本目の斧だ!」
「ビルさん! ありがとございます!」
そう言って支えていた斧を引き寄せる。
「それも1本目のと同じように土の魔石をはめ込んでいる、土の魔法の適正があるお前なら魔力を込めて斧の重さを倍増させれるぜ」
「ビルさん! 1本目に続きありがとうございます!」
「なに礼はいらん! これだけミスリルを大量に使って武器を作れたんだこっちが礼をいいたいくらいだ!」
そういって兜の肩をたたく。
「次は彼女のスピアーをお願いします」
そう言って緑はヒカリを紹介する。
「ふむ、この嬢ちゃんようのスピアーか? しかもこの嬢ちゃんの身長より長いものか…… 槍に振りまわれないか?」
「大丈夫です。私の腕力を人族と同じに考えないでいただきたいです。兜より弱いですが獣人以上の力を持っています」
「ほう! そうかそれなら自分の身長ほどのスピアーも使いこなせるな。そんで注文は確か先端が回転する様にするんだったな穴掘りの要領で貫通力を上げるのか……」
「できそうですか?」
「できるがさらに効果を良くしようと思ってな…… お、こんなのはどうだ? 兜の斧の様に回転する部分に4つの魔石を埋め込んで魔力を込めるとそれぞれが後方に同じ角度で風を噴射する様にすれば回転と推進力を両方得られるんじゃないか?」
「それはいいですね!」
「おい、緑…… それはもうスピアーじゃなくてドリルなんじゃ……」
魔緑は言ってみたものの緑のはしゃぎっぷりを見て口をとじる。
その後、緑達はスピアーができる間待つことになる。
「ドリル♪ ドリル♪ ドリル♪」
「……やっぱりドリルじゃねぇか!?」
「よしできたぞ! 嬢ちゃんほれ受け取れ!」
そう言ってビルはスピアーをヒカリに向かって投げる。
「思ったより軽いですね」
そう言ってヒカリは感触をつかむ様にスピアーを振り回し始める。
「ほう! これだけ軽々と振り回せるとはおもっていなかったぞ! これなら自分振り回されることもないな!」
ビルはヒカリの様子をみて関心する。
「よし最後はチャクラムだったなこれは特に注文はないがいいのか?」
「はい大丈夫です。僕とまーちゃんで100個づつ使いたいので」
「なら、続きは明日からだ、お前達が出したミスリルや炎でとてつもなく作業時間を短縮できたし体力と魔力を回復する実でぶっ続けで作ったが今日はもう終いにする」
「明日以降も手伝ってもらうからゆっくり休んでおけよ」
「わかりました」「ああ、わかった」
緑と魔緑がビルに返事をして頷く。
翌朝
「おはようございます」
「ああ、おはようこれから作るから手をかせ!」
「了解です!」「ああ、よろしく頼む」
その日から10日ほど緑達はチャクラムを作り続けるのであった。
その最終日の夕方は緑達は喜びの雄たけびを上げる。
「できたぁあああああ!」
「やっと終わったな」
「まぁこれでも2人が居たからだいぶん日にちは短かったんだがな。だがそれも今日で終わりだ今晩の酒は美味いぞ!」
ビルがそう言うと。
「なら今日は僕の家でビルさんを歓迎します。おいしいお酒も用意するので楽しみにしてください」
「ほう、美味い酒か…… 俺の下を唸らせるものがあればいいな」
「大丈夫です。絶対に気に入るはずですから」
「そこまで言うんだから不味かったらただじゃおかねぇぞ」
その後、緑達は体の汚れを落とすために風呂に入る。
「ここはすげーな見たことの無いデザインばかりだ…… しかし、初めて見るが何故かわからないが調和がとれいる風に感じるな」
湯につかりながらそんな話をしている3人。
「大将、魔緑の旦那、ビルさん酒をもってきました!」「緑様お持ちしました」
「兜もファントムもありがとう。さぁ、2人も湯に入って」
そう言って緑、魔緑、兜、ファントム、ビルそれぞれの前におちょこととっくりを乗せたお盆が湯に浮いている。
「それでは武器の完成を祝って乾杯!」
「「乾杯!!」」
「おお! 美味いな! 少し度数は低めだが風呂に入りながら飲むにはこれくらいがいいのかもな!」
「まだまだ他にも種類は沢山あるので風呂を上がったら夕ご飯にしましょう。その時にお酒もだしますので今あまり飲みすぎない様にしてくださいね」
「俺達にドワーフに飲みすぎなんて言葉はねぇが、そこまで言うならほどほどにしておこう」
そう言ってビルはしぶしぶ、ちびちびとダンジョン酒をのむのであった。
風呂を出て食堂に向かったビルを待っていたのは数十種類の酒であった。
「おい、まさかこれは全部種類が違うのか?」
「はい、全部種類が違います。もし気に入ったお酒が見つかりましたそのお代わりも用意しますので言ってくださいね」
「うっひょー!! これはたまらんな!」
そういってビルは夕飯を食べ始めそれ以上に大量の酒を飲み始めるのであった。
「おい! 緑お前達はどんなけ酒を造ったんだ。ドワーフの俺でも飲みきれないかと思い始めてきたぞう」
ビルがそう言ってビルの歓迎化は進んで行くのであった。
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