緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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69話 ミドリムシの再会

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 緑が抱きしめた2人があまりに嫌がるので緑は2人を開放する。

「偽物なんてお呼びじゃないんだよ」「そうだ! 緑のまねなんかするな!」

「うーん、僕も緑なんだけどね~」

 2人は魔緑の手をそれぞれつないでいる。

「着いたぞ」

 魔緑は1軒の家の前でとまり緑達に振り向き告げる。

 緑達が歩みを止めると家のドアが開き夫婦とみられるエルフが出てくる。

「まぁ、緑おかえりよく帰ってきたね」「おかえりなさい緑、本当に心配したんだから」

「「おかえり! 緑!」」

 両親の後に2人の子供も魔緑が返ってきたことを改めて喜ぶ。

「あら、そちらの方たちは緑のお友達ね。こんに・・・・ちわ?」

 魔緑の後ろに居た緑達をみていた妻のエルフが緑で視線を止め混乱する。

「あれ? 緑は双子だったの?」

「あ~ これには少し事情があって・・・・」

「なら、その話も詳しく聞きたいな」

 そう言ったのは夫のエルフであった。

「あ、でも皆さんも座れるような場所がないわね」

「まーちゃん、ダンジョンを開こうか?」

「ああ、緑頼む」

 そう言われ緑はダンジョンの入り口をあけるのであった。

 緑はダンジョンに入るとアイテムボックスから長い机と人数分のイスをだす。

「うわあ! すごい!」「偽物すごいな!」

「すごいでしょう~ 後でもっとすごい事を見せてあげるから、今はお話を聞くから椅子にすわろうね~」

「「はーい」」

 緑は、そう言って2人をイスに座らせる、

 皆が席に着いたのを見て魔緑は今までの事を話すのであった。



「そんな事があったのね・・・・ 大変だったのね、でも緑への誤解がとけてよかったわ。皆が魔緑と言い始めた時はどうしようかと・・・・」

「ああ、その呼び方なんだがこれからは魔緑と呼んで欲しいんだがいいか?」

「ええ、それは構わないんだけどそれでいいの?」

「ああ、今俺達の中では緑はこいつで俺は魔緑なんだ」

「そうなのねわかったわ」「魔緑と呼ばせてもらうよ」

 夫婦は魔緑の頼みを聞き入れる。

「ああ、ありがとう」

 魔緑は夫婦に礼をいう。

「じゃあ、そろそろ皆でご飯にしましょう!」

 緑は夕飯を皆で食べようと提案する。

「私達も頂いていいのですか?」

「もちろんです今日はバーベキューにしようかな!」

 そういって緑は食材を集め準備をしていく。



「このワインはすごく美味しいですね」「ああ、本当に美味しい」

 夫婦は緑の出したワインを喜んで飲んでいた。

「このワインは王様も欲しいというくらいですからね」

 その緑の言葉を聞き夫婦は顔を青ざめる。

「「王様が欲しがるワイン!? 私達が飲んでいいんですか!?」」

「ああ、それなら大丈夫だ。緑のワインは王が緑に頼んで分けてもらっているからな、緑が誰に出そうが文句も言えないし。どうせ大量に作ってるんだろう?」

「うん、お酒は特にピエールさんとゴードンさんが試行錯誤してるしね」

 緑達が酒の話している横で子供達は肉を食べていた。

「うまー!」「おいしー!」「おいちー」

「こっちのも食べなさい」

「どんどん焼くぜ!」

「これも焼けてるよ♪」

「こっちもおいしですよー」

 ヒカリ、クウ、兜、レイが肉を焼きそれを2人の子供のエルフと胡蝶に与えるのであった。

「やはりみーちゃんの出す肉はうまいのう」「めっちゃ、うまいな~」「すっごく美味しいです」

 魔緑の家族はひたすら自分達で肉を焼き食べ続けていた。



 食事の後緑は大きめのホレストアントとキラービーの子供を呼ぶ。

「ぎゃああああ! モンスターだ!」「こっちは飛んでるやつだ!」

「アルもエルも怖がらないで。僕の家族は優しいから大丈夫だよ」

 2人の子供達から名前を聞いた緑は2人に家族を紹介する。

「さぁ、2人共この子達に乗ってごらん」

 そう緑が言うと2匹のホレストアントが子供達のそばに来る。

「「かまない?」」

 2人は緑に不安そうに質問する。

「大丈夫、見ててね」

 そう言って緑が手をホレストアントの顎の間までもっていく。

「ほら、見て大丈夫でぎゃああああああ」

 服の袖から先がない緑の腕をみて子供達が叫ぶ。

「「ぎゃあああああ! かんだ!」

「な~んてうそだよ~」

 そういって袖から手を出す緑。

「しね!」「ばか!」

 子供達は怒ってその辺に落ちている石を緑に投げる。

「わわ、危ない! ごめん! ごめん! ちょっとした冗談だよ」



 その後、怒った子供達に許してもらうまでしばし時間がかかるのであった。

「ほら、大丈夫でしょ?」

 アルとエルはホレストアントの背におそるおそるのる。

「わ! たかい!」「ほんとだ!」

「じゃあ、少し回ってきてごらん」

 緑がそう言うとホレストアント達が歩き始める。

「楽しい!」「おもしろい!」

 子供地はホレストアントの背に乗り上機嫌になる。

「2人共もう少し早く歩いてもらう?」

「「うん!」」

 それからしばらく2人は2匹に走ってもらって楽しんでいた。

「あれ?」

 緑が遠目で見ているとおもむろに2人がホレストアントから降り戻ってくる。

「2人共どうしたの?」

 緑が2人に尋ねる。

「「きぶ・・ん・がオロロロロロロ」」

 2人は気分が悪いことを伝えようとしてそのまま吐いてしまった。

 吐いてしまった2人に水を渡し口の中を綺麗にさせる。

「はい、これ食べてみて」

 緑はそう言って口をゆすいだ2人に状態回復の実を渡す。

「「これなーに」」

「美味しいから食べてごらん」

 そう言われて2人は実を頬張る。

「あまーい」「おいしー」

 2人が実を食べると気分はケロリとなおり、再び乗せてもらおうとホレストアントに向かって走っていく。

「きゃははははは」

 2人はホレストアントにお願いをして先ほどより早く走ってもらう。

「はやーい、はやーい」「きゃー、たのしー!」

「楽しそうだな緑」

「あ、まーちゃん。2人が僕の家族と仲良くなってくれたよ」

「それは、良かったな」

 緑と魔緑が話していると2人が戻ってくる。

「2人共おかえり」

「面白かったか?」

「すげー楽しかった!」「面白かった!」

「それは良かったな」

 そう言って魔緑は2人の頭をなでるのであった」


 その後、アルとエル、その両親は自分達の家に帰る。

 アルとエル達が帰ると、緑達も食堂でゆっくりしてくつろいでいた

「何かくる!」

 ゆっくりしていた中、突然魔緑が叫ぶ。

 直後、食堂の中、全てが輝きだす。

 そして、その輝きが終わると。今までいなかったはずの女性が立っていた。

「女神様!」「くそ女神!」
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