緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

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61話 ミドリムシ初めてエルフの国へ

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 イリスを先頭にして森を歩き続けていた緑は国が見えてこない事に不思議思う。歩き始める前の話ではそれほど時間もかからないと言われたからだ。

 今視界の端にでも見えなければとてもじゃないが結構な時間がかかると緑は考えていた。その疑問を解消しようとイリスに話かける。

「あの~ イリスさん」

 緑が声をかけるとイリスは立ち止まる。

「着きました。ようこそリーフ王国に皆様を歓迎します」

 緑達の方に向き直ったイリスが言う。

「あのでもまだ森の中ですが・・・・」

 緑がそう言った瞬間周りの景色が歪み始める。緑達は警戒態勢をとるがその歪みはすぐに収まりを見せる。

 景色の歪みが無くなるとそこはエルフの街であった。

「うあー! すごい綺麗な街並みだ」

 街は木々が生い茂る中に作られておりながらしっかりと調和をはたし、その上で機能性も考えられ作られていた。

 緑達が街の中を進んで行くと、街のエルフ達が物珍しそうに緑達を見る。緑達はエルフ達に見られながらイリスを先頭に奥に進み続ける。

 エルフの街はどこからともなく音楽が流れていた。

「イリスさんこの音楽は?」

「エルフは長寿の一族で皆何か楽器を覚えるのですが、暇なものが楽器を弾か始めると同じように暇を持て余している者達がその音楽に合わせて次々と演奏を始めるので、大体いつもどこかで音楽演奏されているのです」

「なるほどー 自然に人が集まって合奏するんですね、良い習慣ですね」

 緑の言葉にイリスが笑顔をで頷く。緑達が歩き続けると開けた場所にでる。

 緑達が出た場所は森を上空から見ると唯一木々が生えずにポッカリと穴が開いていた。そしてそこには城と一本の巨大な木が佇んでいた。

 緑達がその光景に見入っているとイリスが城の中に入ると伝える。緑達が城に入ると1つの部屋に通されしばらくその部屋で待って欲しいと告げられる。

「いやー エルフの国は綺麗っすね大将」

「そうだねサークル王国の王都も賑やかですごかったけどこっちは綺麗で優雅だね」

「常に流れてい音額もよかったですね」

「クウも楽器をさわってみたいです♪」

「森の香りがとてもすがすがしいです~」

「そうですな、ここは空気がとても澄んでいました」

 緑達が話しているとドアがノックされる。

「待たせたな緑。今からお前に王に会ってもらいたいのだが良いか?」

「はい、大丈夫です」

 緑の返事を聞くとピエール緑達を謁見の間に案内する。そこにはエルフの王が待っていた。

「よく来きてくれた緑よ、ピエールより話は聞いている。リーフ王国はそなた達を歓迎する」

「ありがとうございます! これから宜しくお願いします」

 そう言って緑は頭を下げるのであった。

 そこから王と緑は孤児院の一部屋にダンジョンの入り口を置く話をする。

「緑のダンジョンの入り口を孤児院に設置する事はこちらからお願いしたい事であった」

「ではこの後孤児院に向かい設置します」

「よろしく頼む、ダンジョンの入り口の話はこれで良いとして緑そなたの姿が魔緑とそっくりな件は何か理由があるのだろうか?」

「その件に関しては僕もこの国にきて初めてあったので何とも言えません。ただ、僕と彼は無関係ではないとしか思えません。この国は彼をかなり警戒しているようですが彼は何をしたのでしょうか?」

「奴は我らの世界樹様を攻撃したのじゃ」

 魔緑は初めエルフ達と良い関係を結んでいたらしいのだがある時、世界樹の見せて欲しいと言われ見せるやいなや魔法で世界樹を攻撃したとの事だった。

 その話を聞いて緑は疑問に思い尋ねる。

「魔緑は世界樹様を攻撃したんですよね?」

「ああ、そうじゃ・・・・」

 緑の質問に王が答える。その様子を見て緑は考え込む。

「何かわかったのか?」

 緑は尋ねられたために自分の予想を話す。

「これは、僕の予想なんですが魔緑が世界樹様を攻撃したのは何か理由があると思います。それは魔緑の魔力量を考えると世界樹様へのダメージが少ないと思うんです」

 緑は、魔緑との戦いで共闘したイリスの方を向き尋ねる。

「イリスさんは僕と魔緑の戦いを見たと思うんですがもし、魔緑が僕との戦いで見せた魔法を使った場合、世界樹様にもっとダメージがあったと思いませんか?」

「王様、発言しても良いでしょうか?」

「かまわん、思った事をはなすがよい」

「ありがとうございます。・・・・確かに緑さんと魔緑との戦いで最後に使った大量の魔力を込めた魔法、あれがあるなら世界樹様を恐れ多くも滅ぼそうと思うならもっと被害は大きくできたと思います。

「・・・・なるほど、魔緑がもし世界樹様を滅ぼそうと考えるなら、初めの攻撃でのダメージが小さなものであったと。しかし、それならば何故魔緑が世界樹様を攻撃する必要があったかじゃな・・・・」

 しばらく沈黙が続いたがそれを緑が破る。

「王様、よろしければ僕に一度、世界樹様を近くで見る機会を与えてもらえませんか?」

「ふむそうじゃな・・・・ 緑よそれは少し時間をくれないか? さすがにこの間そなたそっくりの者を信用して近くで見せたとたん世界樹様を攻撃されたんじゃ、姿が似たそなた近づけくのは警備の者達も気が気じゃないはずじゃ。じゃから緑が世界樹様を近くで見るには様々な対策をしな変えればならぬ良いか?」

「はい、その間こちらで滞在させていただきたいのですがよろしいのでしょうか?」

「ああ構わぬよ、城の一室を使ってくれれば良い後で誰かに案内させる」

「よろしくお願いします」

「それで話は変わるんじゃがぜひ緑のダンジョンを見てみたいのじゃが構わぬか?」

 王は悪戯小僧の様な顔をして緑に尋ねる。謁見の間にいた者達はまた悪い癖が始まったと思いあきれ顔をする。

「僕達は構いませんが王様自らがいいのですか?」

「大丈夫じゃ、それに関してはすでに根回し済みじゃ」

 そう言って王はニヤリと笑うのであった。

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