緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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54話 ミドリムシの2階建てベッド

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 次の日と緑は再び孤児院を訪れる。

「こんにちわ~ 手伝いにきました~」

「「こんにちわ~」」「お花のお兄ちゃんきてくれたー」「お肉がたべれるー」「お肉のお兄ちゃん!」

 子供達は緑が来たことに喜ぶ。一部の子供がお肉のお兄ちゃんと呼んでいるが緑は気にしない。

「お肉のお兄ちゃんだよ~」

 むしろ緑は自分をお肉のお兄ちゃんと呼び子供達との距離を縮める。

「「わ~ 逃げろ~」」



「よし! 皆そろそろお仕事をはじめようか」

 子供達は緑から喜んで逃げ、緑が少しだけ子供達を追いかけた後、子供達を集め修復作業をし始める。

 子供達は、修復用の資材を運びこむ、緑は完全に崩れてしまった部分に関しては魔法で作りあげるが資材を使えるところは、子供達が運んだ資材を使い修復していく。

「シスターに神父さん孤児院なんですがこの際に増やしたい設備などあったら言ってくださいね」

 そう緑に言われてシスターと神父は考える。

「多額の寄付に食材まで頂いているのにこれ以上頼むような事はできません」

「いえ、それは気にしないでください・・・・。といっても無理かもしれませんが。実は僕も孤児院でお世話になっていたんです」

 そう言って緑は以前の世界の施設の事を思い出す。

「そうだベッドの数は足りてますか?」

「確かに、ベッドとの数は少し足りてなくて、小さな子供達が一緒に寝立てたりしてます・・・・」

「よ~し、なら2階建てベッドを作りましょうか!」

「「2階建てベット?」」

 シスターと神父は何のことかわからず思わず緑の言葉を聞き返すのであった。

 緑は皆が寝る部屋に行き。土魔法でベットの枠と梯子をを作る。

「よし、後はハシゴを固定して・・・・。できた!」

「なるほど2階建てベットとはこういう物ですか。これは狭い部屋に置くときに便利そうですね」

「たしかにこれなら、ベットの数を増やしても広さを必要としませんね」

 シスターと神父が2階建てベットに関心しているといくつかの足音が聞こえてくる。

「シスター運びおわった・・・・何それ! ベットの上にベットがある!」「本当だ! ベッドがふたつくっついてる!」

「「上に乗りたい! 上に乗りたい!」」

 自分達の仕事を終わらせた子供達がシスターと神父をさがしに来て2段ベッドを見た瞬間騒ぎ始める。

「こらこら。あなた達まだまだやることは、沢山あるんですから上のベッドに登るのは後にしなさい」

「「はーい」」

「よし! 急いで終わらせて早く上のベッドにのるぞ!」

「「おおー!!」」

 子供達は2階建てベッドの上に乗りたいから一致団結し作業に取り掛かるのであった。

「よし、孤児院の修復作業はあらかたおわったかな?」

「緑さんお手伝いありがとうございます。緑さんから頂いた食材を使って夕飯を作りましたのでよかったら食べていってください」

 緑は、夕食のお誘いをありがたく受ける事にする。

「「いただきま~す♪」」

「やった! 今日もお肉がある!」「お兄ちゃんが持ってきてくれたんだ!」「お花とお肉のお兄ちゃんありがとう!」

 子供達が緑に感謝を伝える。そんな子供達の姿を見て緑は嬉しくなりニコニコしながら子供達が食事をするの見ているのであった。

「じゃあ、ご飯も食べ終わったし2階建てベットの部屋に行きましょう」

「やった! シスター早く行こう!」「2階のベッドでねた~い」「おっこちないかな~?」

 食事も済み子供達が今日最後のイベントに騒ぎ始める。そこには2階のベッドに早く乗りたい子やそこで寝たい子、落ちないか心配する子など様々な姿が見られた。

 子供隊はシスターと神父の後を付いていき2階建てベッドのある部屋に向かう。

 部屋に入るとシスターと神父がくるりと後ろに振り向き子供達に2階建てベッドのルールを説明する。

 シスターが子供達に行ったルールはこうであった。

 1 ベッドの上では暴れない
 2 2階のベッドで寝るのは交代で使う
 3 もし、1と2の約束を破ったら2階のベッドは取り外し使えなくする。

 以上の3つのルールを子供達に説明するのであった。

「「はーい!」」

 子供達はシスターからルールの説明を聞くと大きな声で返事をする。シスターが2階のベットに子供達を順番に乗るように指示を出しある程度時間が経つと他の子供達に代わるように言う。

 緑もそれを手伝う。

「よし! じゃあ次の人にかわろうか」

「え~、もう交代? もうちょっとだけ乗っていたーい」

「これからは、交代で上で寝られるから今日は我慢しようね~」

 そう言って緑は子供達に言い聞かせ、交代させていく。

 全員が2階のベッドに乗り終わった後、シスターが今日上のベッドで寝ていく子供達を発表し、喜ぶ子供と残念がる子供に分かれるのであった。

 緑は、その後孤児院からダンジョンに帰り今日会ったことをダンジョン内の皆に話す。

「クウも2階建てベットを見てみたいです♪」

 緑から話を聞いた蟲人達の中で起きている者の中で一番若く見えるクウが緑にお願いをする。残念ながらこの時、胡蝶は寝てしまっていた。

 緑は魔法で2階建てベットを作り、クウが2階のベットに登る。

「少し高さが変わるだけで全然見える景色が違います♪」

 それを聞いた他の蟲人も2階のベットに乗ってみたいと言い始め、緑はシスターの代わりをするように蟲人達を誘導し、交代をつげるのであった。

 起きていた蟲人全員が2階を堪能すると兜が口を開く。

「大将俺も2階のベッドでねてみたい」

「それなら私もです」「私もです~」「持ちろんクウもです~♪」

 ヒカリ、クウ、レイも兜に続き、緑が順番で上で寝る人を決めればいいと提案する。

「そういえば、緑様はどこでねるんですか?」

 ヒカリがふと緑に聞く。

「僕? 僕は1階のベッドでいいよ」

「「それは、だめです!」」

 蟲人達の総意で緑より高い場所で眠れないと言われ。緑だけ梯子を上った位置にある1階だけのベッドで寝るように言われる。

 その後蟲人達は2階で寝る順番を決めるのに多大なる時間を要するのであった。

『寝る前や起きた時に梯子を上り下りするのはめんどくさいんだけどな~』

 そんな事を思い苦笑いをしながら緑は蟲人達の議論を聞くのであった。


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