緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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14話 ミドリムシのダンジョンにようこそ

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「こんな建物あったっけ?」



 セリアが首を傾げて緑に聞く。緑は今後この建物を使い喫茶店のようなものをする事を伝える。



「ほな、ダンジョンの入り口の扉はどこで出すん?」



 そのセリフに緑達は店の事を考えていたが入り口をどこに出すか考えていない事に気づいたが、それはすぐに始めるつもりはないために魔法の練習をしながら考えるとセリアに伝える。



 そんなやり取りをしているとアランに魔法の練習を始めないのかと聞かれ緑達は、クリスとテレサを探すと2人は植えてある果物の木や野菜に興味をもち眺めていた。緑達は2人に声をかけ魔法の練習に入るのだった。



 2人に聞くところによるとこの世界の魔法は詠唱などもなく魔力を圧縮することにより魔法を発現させた後は、個人のイメージや魔法を使う者の個性が強く影響することがわかった。



 それを聞いてからクリスとテレサの魔法を見せてもらう、テレサは火の魔法を使うようでイメージしやすい火の玉や火炎放射器のように火を噴き出し続けるなどの魔法を扱うようであった。



 また、クリスの回復魔法は聖属性で魔法を発現すると周りが浄化されたり、試しに小さく切った傷を治したり武器に聖属性の付与をするの見せてもらった。



 緑は水を作り出しイメージをする。すると緑の手のひらから溢れていた水が凍り始めるそれは、伸びていき緑の前には氷の木が出来上がる。緑はもう一度水を作り出しイメージすると今度は先ほどの木とは違い氷のバラが咲き乱れる。それは、緑が有刺鉄線を思い出し作った氷のバラでできた防壁だった。



 それを見ていた一同はその美しさに目を奪われる。アランなどは試しに自分の剣で氷のバラを切ろうとしたが弾かれ目を見開き呟く。



「これは、防御に使えるし、相手を拘束し続けるのにも役立つな」



「でもリーダーそれやったら緑は髪で縛ればいいんじゃね?」



「例えば相手が不定形なスライムだったりした場合緑の髪でも難しいだろうが氷のバラであれば、相手を凍らせて捕まえれるだろう」



 それを聞いてドナはなるほど頷く。



 それを横にさらに緑はイメージをし始める。緑の手から溢れていた水が丸いボールのようになり、そこから非常に細い水が勢いよく出続ける。緑は上手くいったと思いそばにあった岩に水を充てる。するとそばにあった岩が真っ二つになった。緑は前の世界で見たウォーターカッターをイメージしたから結果に関しては思った通りであったがこちらの世界のメンバーは違う。



「緑なんだその水は岩を溶かしでもしたのか?」



「いえ、溶かしたのではなく切ったんです」



「水で岩を切るとはそんなこと想像もしなかったっす」



 緑はあくまでイメージしただけなので詳しい原理を説明できなかったが聞いたメンバーは緑だから仕方ないと理解はできなくとも納得はしたのであった。



 数時間、休憩を入れるために全員でお茶をすることにした。緑はダンジョンに唯一ある建物にアランのチームメンバーを招待し、緑特製の紅茶を出す。



 それを飲んだアランのチームメンバーは全員驚き緑に詰め寄る。アラン達は緑が出した紅茶の産地や効果を聞きはじめた。



 アラン達は緑の紅茶をのんだ後、チームで会議をすることになった。その理由として先ほど緑が出した紅茶の味が非常に良かった事とを飲んだ時に体力や魔力が回復し細かい傷までが消えたことを確認し合い緑の出した紅茶は非常に回復効果の高いものだという結論にいたり、いかにこれを緑に分けてもらうかの話になった。



 なぜなら体力や傷が回復するアイテムはある程度あるものの、魔力を回復するものとなると数が激減する。しかし、緑のだした紅茶はその1杯で体力、魔力、傷をある程度回復させるものであり、なおかつ安・定・し・て・補・充・で・き・る・と思われたからであった。



 すぐさまアランは緑に今の段階でどこで店を開くか確認するがセリアに言ったように魔法の練習をしばらくしてから開く事を伝える。それを聞いたアラン達は会議をつづける。この店はダンジョンの近くで開けたらすごいことになる、街の中で開いても体の不調を気にする人は集まるなど、いつも通り大騒ぎになるだろうとの結論に至るのであった。



 しかし、緑に紅茶の事を聞いていたところこの紅茶には緑産の蜂蜜が入っていることが判明する。



 アラン達はそれであれば仕方ないと納得する。



 なぜらな緑の蜂蜜はモンスターのキラービーやホレストアントを人にする力を持っている、そんな蜂蜜が少量ではあるが入っている紅茶は魔力や緑が光合成でつくる謎のエネルギーで溢れていると思われるからである。



 アラン達は緑に蜂蜜をもらえるかどうか聞いてみると、緑は問題なく蜂蜜をアラン達にわけることを伝えすぐに蜂蜜が500mlほど入った瓶を渡す。



 アラン達は紅茶に入っている蜂蜜の量を考え大量の魔力の回復薬を緑よりもらえたことに歓喜するのであった。



 その後、再び魔法の練習にもどり辺りが暗くなり始めたので本日の練習は終了する。緑達は教えてもらったお礼にとアラン達に夕食をご馳走するがダンジョン産の野菜が思いの他美味しかった事と蜂蜜の件でアラン達が逆に恐縮してしまうのであった。



 食後はアラン達と緑達は宿に戻らず野営の準備にはいる。これは緑達は本格的な野営をダンジョンでしかしておらず経験がないに等しいためにアランが先日指導を思いつき練習するのであった。



 そんな、生活を数日続けていた時にいつもは、ろくな事しか言わないジンが緑に尋ねる。



「緑ここには野生の動物は居ないの?」



「はい、いませんね」



「こんなけ広大な土地で自然があるのに野生動物がいないとバランスが悪くならない? それにここで畜産もすれば完全に自給自足もできるし緑がするお店で出すお肉もダンジョン産のものをつかえるんじゃない?」



 そう言われた緑はアラン達にも相談して山へ行き野生動物を掴まに行くのであった。




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