不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

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156.自力

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「律子さんて、着痩せするタイプなんですね」

 ボクは、胸の膨らみをまさぐりながら素直な感想を言った。

「えっ、小さくないの私の胸って」

「そんなことはないと思いますよ。実際、ボクの手にも余るくらいありますし、やわらかくて好きですよ。この感触」

 今までそういうところを褒められたことがないであろう律子は、はにかんでうつむいた。

「運動らしい運動もしてないから、歳の割に張りがなくてやわらかいんだと思うわ。それに、私の着けてるブラジャーって胸を盛ってみせるタイプじゃないから、見た目より大きく感じるのかもしれない」

「直に触ってもいいですか」

「ええ、いいけど」

「ブラウスのボタンは、ボクが外しますから」

 律子の死角の離れたところに、存在感を消して立っていた節子が一歩踏み出して手を貸そうとしたが、ボクが小さく首を横に振りサポートを止めた。ボクだってボタンくらいは外せる。いつもは女性の方が、気を使いさっさと服を自分で脱いでしまうのが残念に思えることが多いのだから、これは普通の男女のような振る舞いが出来るチャンスなのだ。

 ボクは、ゆっくりと上のボタンから外していく。何をするにも、時間がかかることはわかっている。だからこそ、早めに事を始めるために午前中から会うことにしたのだ。焦ることはない。この空間にいる者はそんなことわかりきっているのだから。ブラウスのボタンを三つほど外すと、薄い青色をしたブラジャーが見えた。ブラウスの胸元を広げて、ブラジャーの上から乳房を持ち上げるように触る。胸を締め付けないように、ワイヤーレスの柔らかななブラジャーと共に乳房が盛り上がり胸の谷間が形成される。十分な大きさの乳房を、上下に動かして感触を確かめる。

「そういう触り方をするんですね」

「いきなり、ブラジャーに手を突っ込んで乳首をつまんで欲しかったですか」

「そんなことは言ってませんけど」

「けど?」

「ブラを上にずらして、両方のおっぱいを丸出しにされるのかと思ってました」

「案外、刺激的なことを望んでらっしゃるのですね。処女のお嬢様のくせして」

 冗談で、少し言葉で意地悪をしてみようと言ってみたのだけれども、律子は自虐モードで拗ねたようにボクに言った。

「どうせ、わたしはAVの知識しかない、視覚年増のおばさんですよ」

「いえ、ボクもそうしようかと考えたのですが、思ったより立派なおっぱいをしてらっしゃるのでブラはホックから外して楽しもうかと思ったんですよ」

「まあ、瑞樹さんはなんていやらしいんでしょう。さすが二人の彼女さん持ちですこと」

 ボク達は、言葉の応酬を楽しんで二人で笑った。

「じゃあ、ブラウスを脱がしちゃいますよ」

 スカートに入れられた裾を引き出し、ボタンを全部外し終わる。

「ボクの肩に頭を乗せてください。少し前屈みになってもらいます」

「はーい」

 律子のカラダを支えて、ブラウスの襟を頭から外して背中から引き上げて胸の前に持ってくる。

「はい、袖を抜きますよ」

 ボクは、律子を背もたれのシートに寄りかかせて、片腕ずつブラウスの袖を抜いた。

「わっ、ブラウス脱がされた」

 どこか楽しそうに言って、ブラジャーだけになった上半身を晒した。

「じゃあ、もう一回、頭をボクの肩に乗せて」

 律子を前屈みにさせて、ボクは片手でブラジャーのホックを外した。

「手慣れてるのね」

「そりゃあもう、何回ブラのホックを外してきたことか」

「さすが、女たらしさんだこと」

「匠の域です」

 再び、車椅子の背もたれシートに寄りかからせると、もうブラジャーは胸から離れて膝の上に落ちていた。普通の女の子なら両腕でブラジャーを支えて乳房を隠しているところだろう。目の前に上半身を裸にされた律子がいる。

「こんなとき、胸を隠すものだろうけど、諸事情によりその行為は省略するわね」

「いいですよ、ボクはちゃんとブラを外させてもらいましたから」

 律子の乳房は、その柔らかさもあって少し重力に負けている感じもあったが、それがかえって乳房の大きさを強調させていて美しいシルエットだと思った。乳首は小さめで色は周りの肌の色と同化していた。ボクは、薄く小さな乳輪の輪郭を指でなぞった。手のひらで乳首をこすって回すと少し硬さを増して位置を主張してきた。初めて男性にされるがままになっている律子の視線は、次に行われる行為に期待の感じていた。その期待に応えるように身を乗り出したボクは、乳房に顔を近づけて舌を出して乳首を口に含んだ。

「ああっっ、あっあっ」

 律子は、吐息のようなあえぎ声を吐き出し、顎をあげて身を震わせた。
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