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95.明かされた真実
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「わたし、逃げようとしたのね。でも、わたしの服はボロボロに破られてて、とても着られる状態ではなかったのよ。もちろん、ブラもパンツも同じように破り捨てられてたの。どうしようかと迷ってるうちに、あいつが目を覚ましてわたしに覆い被さったの。
あいつのちんこ、もうビンビンでさ。いきなりわたしのおまんこに、突っ込んでくるの。まるで馬の交尾のように、ガンガン腰を振っておまんこ突いてきたの。あいつの亀頭が、わたしの子宮に当たるたびに、頭の色が消えていったの。その時、母親の男にやられてた時のことを思い出してたの。嫌いだったヤツなのに、なんかスイッチ入っちゃって自分でも腰を動かして、あんあん声も出しちゃって。
わたしって、なんてひどいヤツなんだろうって、イヤになっちゃった。その上、
『お前って、彼氏いるんだろ。このことは黙っておいてやるからさ。また、やらしてくれよ。お前のカラダはやり心地がいいからさ』
なんてあいつに言われちゃって。それから、ずるずる会うようになって」
「それで、やりまくって別れられなくなってついて行ったってこと?」
「そんな、言い方しないでよ」
「だって、そうだろ」
ボクは、萌の話を聞いていて腹立たしくなっていた。萌が、好きな男と一緒に出て行ったと思い込んでいたのに、実際は萌は悪いことなどしていないということだ。本当に悪いのは、追いかけて探しもしなかったボクではないかと。
「じゃあ、正直に言うわよ。あいつのセックスは、瑞樹とやるよりずっと気持ちよかったわよ。獣のように腰を振って、一日中だってわたしを抱いて何回も逝かせてくれたわよ」
萌は、うわずった声で叫ぶように言った。
「そんなふうに言えば、瑞樹にはわかるんでしょ」
萌の声が、部屋中に散らばって、雪のように積み重なってから、ボク達はお互いを見ることもなく沈黙の時が流れた。
「ごめんなさい」
鏡のように張り詰めた空間に、萌の小さな声が響いた。
「ボクのTシャツとパンツ。洗濯してあるから、今夜はこれでガマンしてくれ。裸でいられると困るから」
ボクは、畳んであった洗濯物の中から選び出し、萌の前に差し出した。
「ありがとう。でも、わたしは裸でもいいんだけれど」
「ダメだよ」
「わたしが、裸でいるとやりたくなっちゃうから?」
「ちがうさ」
ボクは、部屋の灯りで照らし出される生まれたままの姿をした萌から車椅子を引いて距離を置いた。
「萌の部屋は片付けたけど、布団はあるからそれを使ってくれ」
萌に背を向けて、ボクはリビングを後にした。
「ありがとう。おやすみなさい」
萌の小さな声が、ボクを追いかけた。
自分の部屋に帰ると、咲恵からのメールに気がつく。
「もしかしたら、明日帰れるかもしれません」
そのメッセージを見て、ボクは複雑な気持ちになる。萌からもたらされた真実は、罪を宣告するモノにはならないような気がしてきた。しかし、それですべてを許す気にはどうしてもなれない。ボクは、いったいどうしたらいいのだろうか。複雑に絡まった感情の糸が、ボクを眠れぬ夜に引きずり込んでゆく。
あいつのちんこ、もうビンビンでさ。いきなりわたしのおまんこに、突っ込んでくるの。まるで馬の交尾のように、ガンガン腰を振っておまんこ突いてきたの。あいつの亀頭が、わたしの子宮に当たるたびに、頭の色が消えていったの。その時、母親の男にやられてた時のことを思い出してたの。嫌いだったヤツなのに、なんかスイッチ入っちゃって自分でも腰を動かして、あんあん声も出しちゃって。
わたしって、なんてひどいヤツなんだろうって、イヤになっちゃった。その上、
『お前って、彼氏いるんだろ。このことは黙っておいてやるからさ。また、やらしてくれよ。お前のカラダはやり心地がいいからさ』
なんてあいつに言われちゃって。それから、ずるずる会うようになって」
「それで、やりまくって別れられなくなってついて行ったってこと?」
「そんな、言い方しないでよ」
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「じゃあ、正直に言うわよ。あいつのセックスは、瑞樹とやるよりずっと気持ちよかったわよ。獣のように腰を振って、一日中だってわたしを抱いて何回も逝かせてくれたわよ」
萌は、うわずった声で叫ぶように言った。
「そんなふうに言えば、瑞樹にはわかるんでしょ」
萌の声が、部屋中に散らばって、雪のように積み重なってから、ボク達はお互いを見ることもなく沈黙の時が流れた。
「ごめんなさい」
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「ボクのTシャツとパンツ。洗濯してあるから、今夜はこれでガマンしてくれ。裸でいられると困るから」
ボクは、畳んであった洗濯物の中から選び出し、萌の前に差し出した。
「ありがとう。でも、わたしは裸でもいいんだけれど」
「ダメだよ」
「わたしが、裸でいるとやりたくなっちゃうから?」
「ちがうさ」
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「萌の部屋は片付けたけど、布団はあるからそれを使ってくれ」
萌に背を向けて、ボクはリビングを後にした。
「ありがとう。おやすみなさい」
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自分の部屋に帰ると、咲恵からのメールに気がつく。
「もしかしたら、明日帰れるかもしれません」
そのメッセージを見て、ボクは複雑な気持ちになる。萌からもたらされた真実は、罪を宣告するモノにはならないような気がしてきた。しかし、それですべてを許す気にはどうしてもなれない。ボクは、いったいどうしたらいいのだろうか。複雑に絡まった感情の糸が、ボクを眠れぬ夜に引きずり込んでゆく。
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