不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

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66.手紙

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 ボクのカラダは、萌のお気に入りの人形のように弄ばされ、絶頂へと導かれる。

「今、瑞樹の精液がわたしの子宮に向かって発射されたのがわかったわ。気持ちよかったぁ」

 萌も同じように絶頂を迎えたのだろう。ボクの胸に倒れ込んで、荒い息で耳をくすぐりながらピクピクと小刻みにカラダを揺らしている。

「ねぇ、瑞樹、お願いがあるんだけど」

「なんだい、急に」

「わたし、バイトに行ってもいいかな?わたしがいると、いろいろとお金がかかるでしょ」

「まあ、食費とか日用品もいるからね」

「だから、ちょっとでもお金が入った方がいいでしょ」

「バイトするにしても、なんのバイトするつもりなの?」

「近所のコンビニに、バイト募集の張り紙があったの。時給もなかなかいいみたいだし」

「萌が、無理しないようにやるんだったらいいけど」

「ほんと。じゃあ明日行ってみるわ」

 萌も、自分のお小遣いも欲しいだろうし。なにより、一日中一緒に居なくてもいいわけだから。ボクと一緒にいれば、四六時中カラダを求めてくることもある。裸同然の格好で、ボクに前に座りあぐらをかいてテレビを見たりしているとボクのモノが反応してしまう。それをつぶさに察知して、ボクのペニスを触って硬さを確認してくる。萌がその気になれば、即座にボクの下着を脱がせて、所構わず下の口で飲み込んでしまう。もちろん上の口でも咥え込んで

「精子が飲みたい」

 と言って、濃厚なフェラでボクから精液を吸い取ってゆく。



「明日から、バイトに来てくれって」

 次の日、コンビニに面接に行った萌は、上機嫌で帰ってきて言った。

 バイトに行きだした萌は、最初だけ覚えることが多くて大変そうだったが、次第に慣れてきて真面目に働いているようだった。どんな様子かなと観に行った時も、カウンターの中で同じバイトの男の子と楽しそうに話していたので安心して帰ってきた。

 そのうち、バイトの子がやめたとかで、夜のシフトにも出るようになっていった。ボクは、自分の時間も出来て、萌も前のようにカラダを求めなくなっていたので、そのことについてなにも言わなかった。萌も、仕事で疲れているのでそれどころではないのだろうと思っていた。

 それから、少し日にちが経った頃、ボクは用事で外出することになった。

「行ってくるね。萌」

「うん、気をつけてね、瑞樹」

 そんなやりとりをして、ボクは家を出た。思っていたより用件が長引いて、急いで家に帰ってきた。ドアには鍵がかかっており、萌はバイトに出たものだと思って家に入った。家の中は、灯りがついておらず真っ暗だった。手探りでリビングの灯りのスイッチをつけると、誰もいない部屋が浮かび上がった。いつもと違う雰囲気を感じ取った時、テーブルの上に置き手紙を見つけた。



「瑞樹、ごめんなさい。他に好きな男の子が出来ちゃった。だから、その人について行くことにしました。わたしを拾ってくれたこと感謝してます。ありがとう。でも、瑞樹といても普通の女の子になれない気がして・・・」
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