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74.女神作戦
しおりを挟むアイラは何度も目を瞬く。
側近のような格好をした隣の人物が、あろうことか国王陛下だと分かったのだ。
「……全く、変装するなら徹底してください、陛下」
ため息と共にエルヴィスがそう言った。
国王は頭に手を当ててへらりと笑う。
「いやぁ、髪の色を変えたくらいじゃダメだったか。うっかりうっかり」
「当たり前です。その黒い瞳を持っているのは、この国ではおそらく陛下だけですよ」
エルヴィスの言葉に、アイラはじっと国王の瞳を見た。エルヴィスの黒髪と同じ、真っ黒な綺麗な瞳だ。
国王陛下の顔を見たことはなく、アイラは気付かなかった。きっと、エルヴィスと副団長たちしか気付かなかったに違いない。
周囲の反応を見て、アイラはそう思った。
「あのっ、私…失礼致しました!」
国王の隣で泣いてしまったことが恥ずかしく、アイラはその場に跪く。
くすくすと笑い声が頭上から届いた。
「そんなに畏まらなくて結構。私のことは、このまま側近だと思って接してくれたまえ」
「………」
正体を知ってしまった以上、さすがにそれは無理がある。
アイラは困ったようにエルヴィスに視線を送った。
「……この場の話は、まとめて報告すると言ったはずですが」
「そう言うな、エルヴィス。私はこの目で見たかったんだよ。渦中のお嬢さんと、その仲間たちを」
国王が笑みを浮かべながら、一人ひとりの顔を見る。
「私の予想通り、皆素晴らしかった。君たちがこの国の民でいてくれることを、私は誇りに思う」
それは、最上級の褒め言葉だった。
アイラの胸にじわりと温かい光が灯る。
「私…私は、国王陛下が陛下で良かったです」
思わず口に出してそう言うと、国王はとても嬉しそうに目尻を下げた。
「それは殺し文句だね。さすが女神」
「……あの、先ほども仰っていた女神作戦とは何でしょう…?」
「詳しい説明はエルヴィスの仕事だからね。さあエルヴィス、よろしく頼むよ」
国王の振りに、エルヴィスは眉を寄せてからちらりとフィンを見る。
「この作戦を言い出したのはフィンだよな。頼んだ」
「ええー、そこで俺に説明させます?…はいはい分かりました。睨まないでくださいよもー」
フィンはぶつくさと文句を言いながら、コホンと咳払いをする。
「……さっき、ラトリッジ兄弟の関与を公表しないって話しましたよね?でも、それだとカレンたちが怒ったように、ここまで頑張ったアイラが無下にされてしまう。そこで、俺は考えました」
真珠色の瞳が、アイラを捉える。涙に濡れたままの瞳で、アイラはフィンを見つめ返した。
「アイラはその美しい容姿と、魔術師ではなく騎士となったことで、この城の一部の人間から陰口を叩かれています。貴族界でも同じでしょう。……その印象を、これらの事件を利用して、ガラリと変えたいと思いました」
「……そういうことなら、僕は賛成です」
そう言ってくれたのは、リアムだった。その隣でデレクもうんうんと頷いている。
「私も賛成です。こんなに実力もあるのに、上辺だけしかアイラが判断されないのは、友達としてとても悔しいわ」
カレンがぐっと拳を握った。ギルバルトも頬杖をつきながら口を開く。
「そうだねぇ。アイラちゃんの武術大会と魔術具開発局の両方の活躍を見ていた人たちなら、喜んで広めてくれるんじゃないですかぁ?」
「人の噂は広まるのが早いですが、風化するのも早いです。……いずれ、アイラへの印象が戻ってしまうこともあるのではないですか?」
冷静にそう意見を述べたのは、オーティスだった。
その意見に対して、フィンがニヤリと笑う。
「アイラが騎士団にいる間は、風化させるつもりはないよ。徹底的に真実を広めて、国民の前でアイラの実力を見せられる機会も考えているしね。“戦場の天使”から、“戦場の女神”へ印象を変えていくつもり」
「……そんな仰々しい二つ名は、私には荷が重いのですが…」
アイラがそろりと片手を挙げてそう言えば、じっと話を聞いていたクライドが名前を呼ぶ。
「アイラ、俺も良い話だと思う。騎士を目指すと決めてから、心無い言葉を投げつけられてきただろう?俺は、そんなやつらを見返してやりたい。どうだ、俺の妹は凄いんだぞ!……ってな」
「……お兄さま…」
アイラはまた涙が出そうになった。魔術師の道を選ばず、騎士の道を選んだアイラを、クライドはずっと支えてくれていた。
「……これはまだ、決定事項ではないのだが」
エルヴィスの声に、アイラは視線を向ける。
「騎士団の中に、女騎士だけを集めた“第四騎士団”を作ろうかと考えている」
「………!」
アイラは目を見開き、咄嗟にカレンを見た。カレンも目を丸くしてアイラを見る。
そんな二人の反応に、エルヴィスは優しく目を細めた。
「……今回の入団試験で、女性の入団希望者が五名いた。これは過去最高人数だし、フィンにそれとなく志願理由を聞いてもらったんだ。そうしたら…」
「“戦場の天使”に憧れて、だって。みんな騎士を目指していて、でも女騎士の境遇の悪さを懸念して迷っていたらしいんだ。けど、武術大会でアイラの活躍を見て、その背中を追うことに決めたって」
フィンに笑顔を向けられ、アイラは信じられない気持ちでいっぱいだった。
―――私に、憧れて…?
「………っ」
とても、今の感情を言葉で表すことはできなかった。
今までの自分が報われた気がしたアイラは、嬉しさで唇が震える。
「アイラの存在を強く国民に印象付けられれば、騎士団の存在もまた、変わっていくと思う。それはもちろん、いい方向にな」
「……エルヴィス、団長…」
「さて、そんな重要な役割を、俺たち騎士団の女神は担ってくれるのか…気になるところだな?」
「……エルヴィス団長?」
不敵な笑みを向けられ、アイラはじとっとした視線をエルヴィスへ送った。
両腕を組みながら、エルヴィスが楽しそう にくっくっと笑う。
その姿に心臓をぎゅっと鷲掴みにされたアイラは、文句を言えずに唇を結んだ。
そのまま周囲を見渡せば、皆がアイラに優しい眼差しを送ってくれている。
せっかく用意してもらえた道を、アイラは自分の意思で歩むと決めた。
「―――なります。女神でも、何にでも。アイラ・タルコットとして、騎士の人生に誇りをかけて、役目を全うします」
そう答えれば、隣からパチパチと拍手が聞こえた。
国王が、とても優しい笑みでアイラを見つめている。
一人、また一人と拍手が続き、アイラはまた涙が零れそうになるのを必死で堪えた。
騎士となる道を選んで良かったと、もう何度思っただろう。
席を立ち上がったエルヴィスが、アイラの元へ近付いてくる。
手を差し伸べられ、疑問符を浮かべながらもアイラはその手を取った。
椅子から少し離れたところまで連れて行かれると、エルヴィスがその場に跪く。
「!?……だ、団長??」
「今、女神にでも何にでもなると言ったな?」
「えっ?」
片手を取られたまま、アイラはこの状況に混乱していた。
そして、このあとのエルヴィスの言葉が、さらに混乱させることとなる。
「……アイラ。俺の、婚約者になってくれ」
ふわりと微笑まれたその瞬間、アイラの頭は真っ白になったのだった。
◇◇◇
パタパタと廊下を走る音が響く。
「……アイラ―――!!」
「トリシア!」
クライドに連れられ、駆け寄ってきたトリシアが、勢いよくアイラに抱きついた。
「良かったぁぁぁ!目を覚まさないのが心配で、もう毎日クライド先輩を質問攻めにしてたのよ!」
「心配かけてごめんね。……ふふ、私が知らない間に、お兄さまとずいぶん親しくなっていたのね?」
「「……えっ」」
トリシアとクライドの声が重なった。何か変なことを言っただろうかと、アイラは首を傾げる。
「どうしたの?」
「う、ううん!なんでもないのよ!」
そう言って首を振るトリシアの頬が、赤く染まっている。クライドはアイラから目を逸らすように、窓の外を見ていた。
――んん?何なのかしら、この反応?
アイラが考え込むように眉を寄せると、トリシアが慌てて声を上げた。
「そ、それより!私の魔術具、役に立ったのね?」
「……もちろんよ。トリシアの魔術具のおかげで、私は皆に助けてもらえたの。本当にありがとう」
「~お礼なんて、いらないわ…!私には魔術具を作って祈ることしかできなかったから…アイラを助けられたなら、本望だわ」
トリシアが、アイラの大好きだった笑顔を向けてくれる。
歩む世界は違ってしまったけれど、こうしてまた友人になり笑い合えることが、とても幸せだと思った。
「トリシア…変なことを訊いてもいい?」
「なに?」
「その……時を遡ることができる魔術具を、作ったりしたことってあるかしら?」
アイラの問いに、トリシアがきょとんとした顔をする。
今のトリシアにそんなことを訊いても仕方がないかと、アイラは笑って誤魔化そうとした。
「へ、変なことを訊いてごめ…」
「驚いた。どうして知っているの?」
「……え?」
予想していなかった言葉に、アイラは固まる。
「正確には、作ったというか…作ろうとしたのよね。こんなこと言うのも嫌だけど…もし、アイラが最悪の事態に陥ったときに、その状況をなんとか変えられる魔術具は作れないかなと思って」
「………」
「でも時間がなくて無理だったのよ。それに、内容的に魔術具の規定に引っ掛かるし、これは誰にも話していないはずなんだけど……アイラ?」
アイラは知らずの内に、体が震えていた。
時を遡る魔術具。それをトリシアは、今回もアイラのために作ろうとしてくれていた。
「その……デザインって、私にくれた腕輪と同じような…?」
「そうそう!アイラの瞳をイメージした、瑠璃色の石を埋め込んでね、今度はペンダントみたいに作ってみようかなって……アイラ、本当にどうして知ってるの?」
トリシアが不思議そうにアイラを見る。アイラは泣きそうになりながら、ふふっと笑った。
「それはまだ秘密。……でも、これだけは言えるわ。私は、トリシアが友達で本当に良かった」
「……どうしたの突然、私もアイラと友達になれて嬉しいよ?」
「大好きよ、トリシア」
「………っ」
言葉を失ったトリシアが、よろりとよろめく。慌ててクライドが体を支えた。
「大丈夫か?」
「……は、はい…。アイラの笑顔の眩しさにやられて…」
「アイラ…その顔、その他大勢の男には見せない方がいいぞ」
「え??」
クライドに呆れたようにそう言われ、アイラは両手で頬を触った。
その顔と言われても、今自分がどんな顔をしていたのか分からない。
トリシアが、クライドの言葉に賛同するように頷きながら口を開く。
「そうよ、アイラ。そのとびきりの笑顔は兄さんだけに取っておかないと」
「………えっ」
「え?」
トリシアの兄はエルヴィスだ。
アイラは何故トリシアに自分の気持ちが筒抜けなのか分からず、だんだんと顔が熱くなっていく。
「あれ、兄さんに告白されたのよね?ここに来るまでクライド先輩がそう言って…」
「……お兄さま?」
「そ、そんな顔するなよアイラ。だって事実だろ?……お前の返事は、その、保留だったけど…」
アイラは何も言えずに俯いた。
確かに、エルヴィスに『婚約者になってくれ』と、とんでもない告白を皆の前でされた。
まず頭の中は真っ白になり、すぐに顔が真っ赤になり、恥ずかしさのあまりその場から逃げ出してしまったのだ。国王も同じ部屋にいたのに、失礼にもほどがある。
そんなアイラを追いかけて来てくれたのはクライドで、他の皆はまだ話を続けるようだった。
思わずアイラがトリシアの名前を呟いたところ、クライドが連れて来ると言ってくれたので今に至る。
トリシアを待っている間は、少し離れた別室にいた。なので、あの部屋の状況がどうなっているのか分からない。
「………」
エルヴィスの言葉と表情を思い出し、アイラは胸がきゅうっと締め付けられる。
咄嗟に逃げてしまったけれど、本当はとても嬉しかったのだ。
「……ねえ、アイラ。その顔を見る限り、きっと…アイラも同じ気持ちなのよね?」
トリシアに優しく問い掛けられ、アイラは唇をきゅっと結ぶ。
頷いてしまいたいし、何なら“好き”だと打ち明けてしまいたい。けれど、その言葉は一番に本人に伝えたいと決めていた。
―――それに、私はまだ―――…。
「………私…」
「待て」
背後から大きな手のひらで口を塞がれた。上から覗き込むようにしてアイラを見ているのは、エルヴィスだった。
綺麗な紅蓮の瞳。真剣なその瞳を向けられれば、もう捉えられて動けなくなる。
「……お前の気持ちは…最初に、俺だけに聞かせてくれ、アイラ」
「………」
「それがどんなに酷い言葉でも、構わない」
アイラが逃げてしまったことで、どうやら嫌な誤解をさせてしまったようだった。
口元を覆うエルヴィスの手をそっと下ろし、アイラは真正面に向き直る。
そして、エルヴィスの両手を取り、ぎゅっと握った。
「……はい、エルヴィス団長。お話したいです…二人だけで」
「…………ああ、ありがとう」
少しだけ寂しそうに、エルヴィスが微笑む。
―――覚悟を決めるのよ、アイラ。自分の気持ちを告げる覚悟を…そして、真実を受け止める覚悟を。
廊下の窓から吹き抜けた冷たい風が、アイラの背中をそっと押した。
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