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62.もちろん、手は打ってある
しおりを挟む「……それからアイラさまは、私に稽古をつけてくれるようになりました。とても楽しくて…とても、苦しかった」
静かに語り続けるクローネの言葉を、エルヴィスを含めた全員が黙って聞いている。
「ウェルバー侯爵家の夜会の招待状が届いたあとすぐ、例の男から指示がありました。夜会に参加し、指定された場所へアイラさまを連れ出すようにと」
「……それが、今いるこの場所ってこと?」
フィンがそう問い掛けながら、床の血痕を苦々しい表情で見つめている。
クローネは震えながら頷いた。
「何度も…何度も、やめようと思いました。けれど、家族を諦めることなど、私にはできなかった。そしてそんな私の迷いを見透かしたかのように、あの男は城下街で私に接触して来ました」
「……城下街で?」
「はい。アイラさまとカレン先輩と…ドレス選びに城下街へ出た時です。私の行動予定は、逐一あの男へ報告することになっていましたので」
「………あのときね」
エルヴィスについてくるよう名前を呼ばれたときから、ずっと押し黙っていたカレンが口を開いた。
悲しげに眉を下げ、クローネに視線を向けている。
「……城下街で、引ったくり騒ぎがあって…あたしの弟が捕まえたとき。クローネが真っ青な顔をしていたのは、その男の姿を見たせいだったのね?」
「……そうです。その瞬間、私には逃げ道などないのだと、改めて思い知らされました。カレン先輩に用事があると嘘をついて別れたあと、あの男は紙切れと痺れ薬を渡してきました」
その時の様子を思い出したのか、クローネの声が震える。
「紙切れは、ウェルバー侯爵邸の見取り図でした。そこに記された場所へ誘導し、痺れ薬を数滴染み込ませた布で、口元を覆えと。そのあとアイラさまがあの男のもとへ運ばれたら、家族を救う薬を…渡してくれるとっ…」
クローネが、よれたドレスをぎゅっと握った。
「それは、嘘でした…!アイラさまを痺れさせたあと、二人の男が入って来て、アイラさまの目の前で私を斬り伏せるよう言われたと、そう告げられました…!最初から私の命は、あの男にとってただの駒だったのですっ!」
吐き捨てるようにクローネがそう言うと、リアムがスッと片手を挙げた。
「……確認、させてほしいです。あの床の血痕は、誰のものですか?」
その問いに、エルヴィスを除く全員に緊張が走った。
おそらく、誰もがこの部屋に入って一番気になっていたことだろう。
クローネは血痕へ視線を移すと、瞼を閉じた。
「……私を庇って斬られた、アイラさまのものです」
しん、と沈黙がおりる。大体予想はしていたが、当たってほしくはなかったと、皆がそういう表情を浮かべていた。
「知らずの内に痺れ薬を盛られ、動けなくなっていた私を、アイラさまは庇ってくれました。……悪の手に渡す手引きをした私に、アイラさまはずっと、心配する言葉をかけてくださいました…!」
そこで堪えきれなかったのか、クローネが涙を流す。そして、勢い良く頭を下げた。
「お願いします…!私はどんな罰でも受けますので、アイラさまを…アイラさまを助けてください…!!」
悲痛な叫びに、エルヴィスは静かにクローネのそばまで近付くと口を開いた。
「……顔を上げろ、クローネ。君に言われなくても、アイラは俺たちが必ず助ける」
「………っ、団長…」
「それと、君の家族も助けたい。薬学に精通しているものを、君の邸宅に派遣しよう。必ず助けられると約束はできないが…両親や使用人たちは、今どこに?」
そう問い掛けると、クローネはまた涙を零した。
「……邸宅の寝室に…横たわらせています…っ。あ、ありがとうございます…!」
「いや、一人でよく耐えた」
エルヴィスの一言に、クローネは目を見開いたあと、顔を両手で覆って泣き崩れた。
カレンが近付き、そっと背中をさする。
エルヴィスは視線を部屋にいる者たちに向けた。
「彼女の処遇は全てが終わったあとで決める。まずは、連れ去られたアイラのあとを…」
「ちょっと待ってください」
鋭い声が、エルヴィスの言葉を遮った。
クライドの翡翠色の瞳が、怒気を纏ってエルヴィスへ向けられている。
「……さっきから、貴方はこの方の話を聞いても冷静ですよね。アイラは騙され、斬られ…連れ去られたというのに」
「………」
「貴方は、俺に誓ってくれましたよね?アイラを必ず護ると…そう、誓ってくれたはずです」
その眼差しは冷たく、声は恐ろしいほど低かった。
フィンが緊張した面持ちで、エルヴィスとクライドを交互に見ている。
「……確かに誓ったし、その誓いを破るつもりはない」
「ははっ。笑わせないでください。アイラはこうして連れ去られてしまったじゃないですか」
乾いた笑いを漏らしたクライドを、エルヴィスは真剣な顔で見た。
「……俺は、彼女が連れ去られる様子を…近くで隠れて見ていた」
「………は?」
クライドは低い声で呟くと、足早にエルヴィスへ近付き、胸ぐらを掴む。
「どういうことです?アイラが連れ去られる様子を、貴方は助けもせず見ていたと!?」
「……ちょ、ちょっとお兄さん…」
慌てて間に入ろとするフィンを、エルヴィスは首を振って制した。
クライドが怒るのも当たり前だ。……そして、エルヴィスは自分自身にも怒っている。
本当は、すぐにでも助けたかった。部屋へ入り、全ての脅威を取り払い、アイラを抱きしめたかった。
けれど助けに入ることを―――アイラはまだ、望んでいなかったのだ。
「アイラは先日、俺に手紙を送ってきた」
ポツリと話し出したエルヴィスの言葉に、クライドが眉を寄せる。
「……手紙?」
「そこには、今日の夜会で何か動きがあり、もし自分が捕らえられたならば…助けたりせずに敵の動きを追ってほしい、と書かれていた」
「……!アイラは、自分から望んで捕まったと言うのか…!?」
エルヴィスの胸ぐらを掴む手に、ぐっと力が込められたのが分かった。
信じたくない気持ちは分かる。エルヴィスでさえ、手紙の内容に一晩頭を抱えたのだ。
「……俺だって、黙って連れ去られるのを見ているなんてことはしたく無かった。結果的にアイラの要望に答えたとはいえ、俺は今日の自分を一生許せないだろう」
「………っ」
クライドは苦しそうに唇を噛むと、そっと手を離した。
「……俺も…例えアイラの望みだったとしても、貴方のことは許せないでしょう」
「ああ、許してもらわなくて構わない。ただ、アイラを助けることを諦めるつもりはないし、あのときの誓いを破るつもりもない。……それだけは分かってほしい。他の誰でもない、貴方には」
「………」
クライドの綺麗な瞳が、探るようにエルヴィスをじっと見た。
その瞳から視線を逸らさずにいると、クライドが深く息を吐き出す。纏う空気が和らぎ、他の者たちはホッとしたようだ。
「……分かりました。それより、早くアイラを助けたい。どうやって追い掛けるんです?アイラの連れて行かれる場所が分かるんですか?」
「団長、それも俺は疑問です。クローネ嬢の話を聞く限りだと、男の正体も名前も分からないんですよね?」
クライドとフィンの問いに、エルヴィスは首を横に振った。
男の正体は分かっているというような反応に、少し落ち着いていたクローネが目を丸くする。
「……団長は、私の話だけであの男の正体が分かったのですか?」
「予想でしかないが…。男の容姿を聞いたとき、思い浮かんだ人物がいた。貴方も知っているはずの人間だ…クライド」
「なんっ…、」
初めてエルヴィスに名前を呼ばれたクライドは、一瞬言葉を詰まらせた。すぐに咳払いをしてから口を開く。
「ん゙ん゙っ、ええと…確か容姿は整っているが頬にただれた痕があり、灰色の長い髪に同じ色の…瞳…?」
男の容貌を口にしていたクライドが、何かに思い当たったかのように目を見開いた。
「……そんな…まさか…?」
「それが誰かの答え合わせは、後でいいだろう。まずはアイラを追う。フィン、邸宅内の騎士団員たちを外へ集めてくれ」
「それは分かりましたけど…行き先はどこか分かるんですか?」
指示を受けたフィンが、戸惑ったように声を上げる。
エルヴィスはその問いに、静かに笑ってみせた。
手紙の内容を読んだあとすぐに、エルヴィスは行動に移していた。
例え最悪な事態に陥ったとしても、アイラの居場所を見つけられるように。アイラを、護ることができるように。
「―――もちろん、手は打ってある」
それによって、エルヴィスもやり直しの人生を歩んでいるのだと、アイラに気付かれてしまうとしても。
―――俺はアイラを護ると、この剣に誓ったのだから。
***
―――エルヴィス、団長…。
アイラは涙を流しながら、エルヴィスがどうにか自分の居場所を辿り、敵の本拠地を突き止めてくれることを祈った。
事前に出した手紙には、最後まで囮役を全うしたいという旨を書いていた。
魔術具開発局の事件のとき、局長であったスタンリーがアイラをどこかへ連れて行こうとしていたので、もし今回も狙われるなら、同じようにどこかへ連れて行かれるのではないかと予想していたのだ。
そしてそこに、アイラの命を狙う人物が必ずいると。
ならば、もしアイラが連れて行かれそうになった場合、助けに入ってもらっては、また背後にいる人物も居場所も分からないままになってしまう。それだけは避けたかった。
だから、その場合は助けに入らないでほしいと、代わりに後をつけてほしいと依頼したのだ。
宿舎の窓から届いた返事には、“必ず君を護る”と短く書かれていた。
その手紙は、お守りとして今もドレスの中に仕舞い込んでいる。
―――クローネが敵の手に落ちていたのは、予想外だったわ…。そして、計画を手伝った彼女の命が狙われることも。
アイラは気を失う前の状況を思い出す。
衛兵の服を着ていた男二人は、アイラを狙う人物に雇われたのだろう。
それどころか、手洗い場からクローネに案内された化粧室に至るまでに配置されていた衛兵は、全員敵が用意したのかもしれない。
それならば、化粧室で騒いでいたのに、誰も駆けつけて来なかったことにも納得がいく。
―――ということは…衛兵に託したリアムへの伝言も、伝えられていない可能性が高いのね。リアム…きっと心配してくれたわよね…。
リアムだけじゃない。他の皆もきっと心配してくれているだろう。
そして、クライドは無事だろうかと考える。
兄の姿を思い出し、アイラはまた涙を零した。目元を覆っている布が、どんどん湿っていく。
けれど、これはアイラが望んだ筋書きだ。
このまま上手くいけば、アイラを運んでいるこの馬車が、首謀者のもとへ辿り着く。
そこで追いかけてきてくれているはずのエルヴィスたちと合流し、敵を捕らえるのだ。
アイラはもぞもぞと動き、背中の痛みに顔をしかめた。
いくら傷が浅いとはいえ、早めに手当てしないと悪化する可能性がある。
―――とりあえず、体の痺れはほとんど抜けているわ。太腿に仕込んである短剣も、盗まれてはいないはず。
拘束を解いてもらえさえすれば、私も戦える…!
しっかりしろ、とアイラは自分自身に喝を入れる。
ここまで大きな迷惑をかけ、それでもアイラを護ろうとしてくれている騎士団の皆と、早く笑い合いたい。
そのためには、泣いている暇などないのだから。
馬車の速度がゆっくりと落ち、やがて止まる。
御者が降りて地面を歩く気配がし、ギイッと扉が開く音が聞こえた。
「おい、着いたぞ。その娘を連れて、早くあの方のもとへ―――…ぐあっ」
御者と思われる男の言葉が途切れ、うめき声を発したかと思えば、ドサッと何かが地面に倒れる音がした。
何が起きたのかと思うより先に、アイラは信じられない気持ちでいっぱいだった。
男は、誰かに話し掛けていた。アイラではなく、この馬車の中にいる―――他の、誰かに。
―――まさか、私の近くにずっと、誰か見張りがいたの?そんな、全く気配を感じられなかったのに―――…。
ドクンドクンと、心臓が早鐘を打つ。
泣いたり少し動いたりしただけで、今後の計画がバレるような行動はしていないはずだと、アイラは自分に言い聞かせた。
「………」
そこで初めて、すぐ近くに人の気配を感じた。身を固くしていると、目元の布が外される。
ぎゅっと閉じていた瞼を、アイラはゆっくりと持ち上げた。
馬車に差し込む光に照らされ、その人物はこの場に似合わない笑顔を浮かべた。
「初めまして、お姫さま」
群青の髪に、同じ色の瞳。
どこかで見た覚えのあるその容貌を持つ男性を、アイラはじっと見つめていた。
「……いや、初めましてじゃないんだったか?あ、これは独り言な。失敬失敬」
男性はとても軽い口調でそう言うと、アイラをそっと抱き起こして、今度は口元を解放してくれた。
おかげで、アイラは声を出すことができる。
「………あ、の…?」
掠れた声を出したはいいものの、アイラは何と口にしていいか迷った。
どうやら敵意はなさそうだが、身につけている服はウェルバー侯爵家の衛兵の服だ。
つまり、首謀者に雇われ、アイラの誘拐に加担した人物ということになる。
アイラの訝しむ視線に気づいたのか、男性が苦笑する。
「いやぁ、そんなに見つめられるとうっかり恋に落ちちゃいそうだな。おじさんにはこの距離だと、君の容貌は眩しすぎる」
「………ええと…」
「あ、引かないで。これでも傷つきやすいから…ちょっと失礼」
そう言って、男性はアイラの手足の拘束をナイフで解いてくれた。
自由になったアイラは、再び男性を見ながら動向を観察する。
敵ならば、隠し持っているナイフで隙を作って逃げ出さなければならない。
周囲に人の気配は感じられず、エルヴィスたちはまだ辿り着いていないのだろう。
男性は、馬車の扉から転がり落ちるように倒れている別の男性を抱え、外に放り出した。
そして、後ろ手にして縛り始める。
「……あの…、その人は…?」
「ん?ああ、御者だよ。命令だから縛り上げてるだけ」
「命令…」
一体、誰の命令なのだろうか。アイラは頭にぐるぐると疑問が回っているが、この男性をどこかで見たような気がして、容姿ばかりに目が向いてしまう。
―――初めましてって言ったり、そうじゃないって言ったり…どういうこと?それに、この軽い感じ、やっぱりどこかで…。
そこまで考えて、アイラは唐突に思い出した。
「……あのときの、騎士さま…!?」
「んん?」
アイラが人生をやり直す前―――魔術学校に通っていたときに、アイラは目の前の男性と会っていたのだった。
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