引きこもり令嬢はやり直しの人生で騎士を目指す

天瀬 澪

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49.新たな魅了者

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「ちょいエルヴィス、お姫さまって何者??」


 真剣な顔を近付けて来たロイの鼻先を、エルヴィスが書類でパシッと叩いた。


「近い。邪魔。どいてくれ」

「いつにも増してひどい。おじさん泣いちゃう」


 ロイはしくしく、と声を出して泣き真似を始める。
 エルヴィスは盛大なため息を吐いた。


「……何者って、どういう意味だ?」


 すぐに泣き真似を止めたロイが、「そのまんまの意味!」と言って執務机に寄りかかる。


「俺の気配、気付いてるみたいなんだけど。探りをかけられた」

「へえ。さすがだな」

「いや、俺ってお姫さまに見つかるとヤバいんだよな?」


 じとっと睨まれ、エルヴィスは書類を捲りながら肩を竦める。


「ヤバいというか…面倒くさくはなるな。俺は自分からアイラに、同じように過去の記憶があり、時を遡っていることを話すつもりはないからな」

「……もう、そっちのが面倒くさいんじゃねぇ?隠すのがさ。全部話しちゃえよー楽になっちゃえよー」


 ぶつぶつと文句を言うロイを、今度はエルヴィスが睨んだ。


「本当のことを話せば、アイラは気にするだろう。前にも言ったが、余計な気を遣わせたくないんだよ」

「頑なだな~…この堅物団長は全く」

「うるさい。いいからお前は、アイラを見守ってくれればそれでいいんだ」


 書類に判子を押すと、エルヴィスは処理済みの箱へと入れる。
 ようやく闘技場の事件に関する書類の山が底をついたかと思えば、次は魔術具開発局の事件に関する書類が山積みだ。

 さらに、つい先ほど国の重鎮たちに呼び出され、散々質問攻めにされたばかりだった。
 さすがのエルヴィスも疲れが溜まっており、ついイライラとしてしまう。


「は―――……」

「ふっかいため息だな。もう今日は終わりにすれば?」


 ロイの提案に、エルヴィスは首を振る。


「……早く仕事を片付けないと、会いに行けない」

「………誰に?」


 エルヴィスはピタリと手を止めると、分かるだろ、と言うような視線をロイに向ける。
 ロイは察したのか、両手で口元をパッと押さえた。


「エルヴィスお前……成長したなぁ…!」

「口元の手が気持ち悪い。あと目を潤ませるのも気持ち悪い」

「いや気持ち悪いって傷付くからなぁ!?」


 いつものことだが、いちいち騒がしい男だな、と思いながら、エルヴィスは再び手を動かす。
 その間にもロイは独り言のように話し続けていた。


「彼女、彼女って名前呼ぶの躊躇ってたのに、いつの間にかアイラって呼んでるしなぁ」

「………」

「お姫さまを見る目は優しすぎるしなぁ」

「………」

「でもなエルヴィス、あれじゃあ周りにお前の気持ちバレバレだぞ?」

「………別に、隠しているわけじゃない」


 エルヴィスがそう言えば、ロイは意外そうに目を丸くした。


「そうなのか?でも、気持ちを伝えるつもりはないんだろ?」

「………」

「え?伝えるのか?……どういう心境の変化?あ、お姫さまの命が狙われてるからか??」


 エルヴィスは書類の処理を続けながら、アイラの姿を思い描いていた。


 初めて会ったときから惹かれていたが、最近はますます想いが募っている自覚があった。
 それと同時に、アイラの周囲にも気を取られるようになってしまっていた。

 デレクは間違いなくアイラに惹かれているし、フィンも自覚はなさそうだが怪しいとエルヴィスは思っている。
 フィンの異母兄弟であるバージルも、夜会の一件からアイラを気に入ったようだとの情報も得た。

 リアムはアイラに恋愛感情はなさそうだが、友人として頼られている姿を羨ましく思っている。
 そしてリアムの兄のドルフは、あろうことか既にアイラに求婚をした。


 これから先も、アイラを知れば知るほど、惹かれていく男は次々と現れるだろう。
 そして、アイラにも心惹かれる男が現れるかもしれない。
 それを思うと、だんだんと気持ちの自制が効かなくなるのだ。


 エルヴィスの変装した姿である、赤毛の騎士について話をしたときは、危うくキスをしそうになっていた。
 あのとき、リアムが扉をノックしなければ、間違いなくしていただろう。

 さらに魔術具開発局では、ドルフの婚約者にされそうになったアイラを「渡せない」だなんて、まるで自分のものであるかのように発言をしてしまっていた。


 ―――あのとき、アイラはどう思った?頬を染めていたが、嫌がってはいなかったよな?


 遠くからでも、護れるならそれで良いと…アイラが幸せならそれで良いと、エルヴィスは思っていたはずだった。
 けれど、アイラと話すたび、笑顔を見るたびに欲が出てしまう。


 今日もアイラの兄と父親がいる場で、知らない内に何かやらかしてしまった気がしていた。二人の視線を、やたらと感じたのだ。


 ―――そういえばあのとき、アイラが兄から離れて俺に駆け寄ってきてくれて、動揺したが嬉しかった。王子とまで言ってくれたし―――…。


「おおーい、聞いてるか?」


 また目の前にロイの顔が現れた。
 ロイに見守ってもらっているとはいえ、早くアイラが何者かに狙われている状況を終わらせたい。そう思いながら、エルヴィスは再度書類でロイの鼻先を叩く。


「……それで、城内で変わった動きはないんだな?」

「今のところはなー。お姫さまを狙ってるヤツが魔術具開発局の局長と繋がってたってなると、城内も怪しいもんな。目を光らせてはいるけど」


 鼻をさすりながら、ロイが「あ」と短く声を上げる。エルヴィスはすかさず反応した。


「何かあったのか?」

「あ~、話し声までは聞こえなかったけど、お姫さまが使用人たちに絡まれてた」

「……またか」


 はあ、とエルヴィスはため息を吐く。前にもアイラは使用人に因縁を付けられていたはずだ。


「アイラは何もしていないだろ?」

「まぁなー、あの容姿だと同性の反感は買いそうだよな。実力もちゃんとあるってこと、武術大会の観戦に行った人間は分かってると思うけど…」


 魔術学校に通っていたときのアイラが、いわれのない誹謗中傷を浴びせられていたことは、トリシアに聞いて知っていた。
 そして、そのことが一因となって心が折れてしまったということも。

 男が多い騎士団なら、そんなことにはならないとは思ったが、城で働く使用人たちにそう言われてしまうとは、エルヴィスは思っていなかった。
 自分の管轄外では、注意することはできても、新たな火種となりかねない。


「……それで…アイラは耐えていたのか?」

「ああ、助けが入ったから安心しろ」

「助け?誰だ?」


 男かと思ったエルヴィスが目を光らせると、それに気付いたロイが笑う。


「ぶわっはは、本当にお姫さまのことになると感情隠すの下手くそだな!」

「………」

「そう睨むなって。女だから。女騎士だよ、第三騎士団の」

「第三…ああ、あの令嬢か。ファーガス伯爵家の」


 エルヴィスは、アイラと同じように貴族の令嬢でありながら騎士となった、第三騎士団所属のクローネ・ファーガスの姿を思い出す。


「意外だな。彼女は他人に興味がないものだと思っていたが」


 クローネの場合、騎士の道を歩んでいるのは少し特殊な事情からであった。
 剣の腕は申し分ないが、性格が少し扱いに難しい。

 エルヴィスが何気なく呟いた感想に、ロイが「あー…」と何とも歯切れの悪い返事をする。


「どうした?言え」

「……興味がないどころか、めちゃくちゃ興味津々って顔してたぞ」

「は?」

「お姫さまの両手握りしめて、超笑顔だった」

「笑顔……」


 それは本当に、あのクローネか?とエルヴィスは問い掛けたくなった。
 それほどまでに、笑顔という単語が彼女と結びつかなかったのだ。


「……それはまた、意外な人物を魅了したな…」


 エルヴィスは額に手を当てながら、またひと騒動ある予感がしてならなかった。


 そしてその予感は、見事的中することとなる。





***


 第一騎士団が使用している訓練場で、フィンは瞬きを繰り返していた。
 申し訳無さそうな顔をしたアイラの隣に、第一騎士団以外の団員が立っている。


「……ええと…クローネ嬢?」

「はい」

「どうして、ここにいるのかな?」


 フィンの問いは真っ当なもののはずだったが、クローネは鼻で笑う。


「そんなもの、私がアイラさまの弟子になったからに決まっているでしょう」


 清々しいほどに堂々としたその態度に、フィンは面食らった。
 訓練中の第一騎士団の団員たちが、手を止めて何事かと様子を伺っているのが分かる。

 フィンはどうしたものかと思いながら、ちらりとアイラに視線を移す。


「え―――…と、アイラ?」

「……はい。こちらへ来る途中で出会いまして、その…私に弟子入りしたいと…」


 アイラの困ったような表情から、弟子入りの申し出は受けざるをえなかったのだろうということが予想された。

 それにしても、“氷の女騎士”と呼ばれるほど他人に冷たいクローネが、何故アイラに弟子入りしたがるのか、フィンには理由が分からなかった。


「あー…、ちなみに、アイラの師匠は俺なんだけど…」

「はあ、そうですか。関係あります?」


 とても冷たい風が吹き抜けた。外が冷えていることもあり、フィンは体を震わせる。
 フィンは寒さが苦手だった。けれど副団長という立場上、ここで言いくるめられるわけにはいかない。


「と、ともかく。君がアイラの弟子になるならないは別問題として、第三騎士団に戻りなさい。セルジュ副団長が探しているんじゃない?」

「セルジュ副団長は段差に躓いて倒れ、気絶しています。団員たちが慌てている間に、抜け出して来ました」

「……セルジュさん…」


 フィンががっくりと肩を落とすと、アイラは意を決したようにクローネを見た。


「……ク、クローネさん!」

「アイラさま、弟子の私に敬称など付けないでください。敬語ももちろんやめてくださいね」

「わ……分かったわ。では、クローネ」

「はい」


 コホン、と咳払いをしたアイラを、クローネが目を輝かせて見ている。
 クローネは入団して三年ほどになるが、フィンは彼女のこんな嬉しそうな表情を見たことはなかった。


「ひとまず、第三騎士団に戻ってちょうだい。訓練をおろそかにするのはよくないわ」

「……はい」

「安心して。仕事が終わったら、自主練を一緒にしましょう。第三騎士団の訓練場へ向かうから、待っていてもらってもいいかしら?」

「………っ、はい!あ、でも私がこちらへ来ますので!」

「そう?……じゃあ、またあとでね」

「はい!失礼致します!」


 とても嬉しそうに笑ったクローネが、飛び跳ねるように訓練場を去って行った。
 第一騎士団に対してなんの詫びもなかったが、そんなことが気にならないほど、団員たちは驚いていた。
 もちろん、それはフィンも同じである。


「……フィン副団長、すみません。クローネが助けてくれたので、無下にできず…」

「アイラ、彼女に一体どんな手を…って、助けてくれた?何があった?」


 焦ってフィンが問い掛ければ、アイラは困ったように笑った。


「あの、危害を加えられたとかではないのです。少し、その……悪口を」

「悪口?君に?どこの誰が?」

「……使用人の方たちです…」


 フィンは内心で舌打ちをした。騎士なら叱ることができるが、使用人となれば話は別だった。


「そう…対策を考えておく」

「いえ、大丈夫です。それより、訓練を中断させてしまってすみません」


 アイラがそう言って周囲を見渡すと、目が合った団員たちは慌てて訓練を再開した。
 デレクとリアムだけは、何とも言えない顔でこちらを見ている。そんな二人の視線に気付いたアイラが、大丈夫だと言うように手を振っていた。


「……本当に君、クローネを弟子にするつもりなの?」

「ええと…私は自分の実力が、誰かに教えられるほどのものだとは思っていません。でも、彼女…クローネが…」


 アイラは少し言いづらそうに言葉を区切ると、ごくりと喉を鳴らしてから続けた。


「……クローネが私のことを、尊敬する素晴らしい騎士だと言ってくれたのです…!」


 そう言ったアイラは、照れくさそうに顔を綻ばせる。そんなアイラにフィンは目を丸くしていた。


「私、尊敬しているだなんて言われたことがなくて。それに、騎士と認めてもらえた気がして嬉しくなってしまったのです」

「………」

「それで、クローネがぐいぐいと押してくるもので、気付けば一緒にここに…って、フィン副団長?」


 フィンは笑いを押し殺していた。首を傾げるアイラの頭を、思わず撫でる。


「くくっ…、アイラ、君って可愛いね」

「……これは、子供扱いされているのでしょうか」


 ムッと唇を尖らせたアイラは、じろりと半眼でフィンを睨む。頭を撫でてこんな反応を返されたのは初めてで、フィンは堪えきれずに吹き出した。


「あっははは!違うよ、可愛がってるんだってば」

「いいえ、からかっているときの顔ですっ」

「あれ?怒ってる?…だってさアイラ、気付いてないなら言うけど…」


 そう前置きしてから、フィンは眉を下げて笑う。


「君はもうとっくに、皆に騎士として認められているからね」

「…………」


 アイラがハッと息を飲んだ。その蜂蜜色の髪を、さらりと掬うようにフィンが撫でる。


「それと、俺は君のこと尊敬してるよ?」

「……フィン、副団ちょ…」

「変わった人たちに好かれるな~って」


 フィンがニヤリと唇の端を上げてそう言えば、アイラは途端に顔を真っ赤にした。


「~や、やっぱりからかっているじゃないですか!」

「うそうそ。アイラの補助魔術は本当にすごくて…」

「もう耳に届きません。では、私も訓練をしようと思います」

「ちょっと待って、それはダメ…って、君、今日は安静のはずなのに、ちゃっかりクローネと訓練の約束取り付けたね??」

「あら、何のことでしょう?」


 意趣返しのつもりか、アイラがとびきりの笑顔でそう言った。
 フィンは苦笑すると、アイラの額を人差し指でピシッと叩く。


「とぼけてもダメ。クローネにはセルジュ副団長から言い聞かせてもらうから、一緒に訓練するのは完治してからにしな」

「……はい…。では、完治するまで私は何をすれば良いですか?」


 しょんぼりと分かりやすく肩を落としたアイラの背中を、フィンが励ますようにそっと押す。


「だーいじょうぶ。アイラにしか任せられない仕事だから」

「?」

「体に負担にならない程度の魔術なら、できるかな?」


 アイラはその言葉で何をすべきか分かったのか、楽しそうに笑って頷いた。


「補助魔術ですね?任せてください!」

「よろしく頼むね」


 目を細めて優しく微笑むフィンとアイラのやり取りを、第一騎士団の団員たちはこっそりと横目で見ていた。


「………何だ、あれ」
「………恋人のやり取りか?」
「………あ、デレクが白目剥いてる」


 そんなヒソヒソ話に、フィンとアイラはやはり気付いていなかった。

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