冷酷組長の狂愛

さてぃー

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ポカンとしたように俺を見つめる瀧さん。


「ホスト?」


あぁ。本当に興味ゼロだったんだなぁ~、、、
まるで何を言っているかわからないかのような、、
俺の悩みはなんだったんだ。


「瀧さん、夜の見回りのときホストの人とずっとべったりだったからちょっとムッてなって、、」

「ホスト、、ホスト、、、誰のことかわからないな、、」

「ほんと?トラオムのリンさんは全く関わりないの?」

「トラオム?そんな奴いたようないないような、、、、。瑞稀はそいつに嫉妬してくれたのか?」



悩み顔から一気にワクワク顔に変わる
こういったギャップにやられる俺ももう瀧さんにハマってしまってるんだと思う



「だって、、すごいお似合いだったんだもん、、」



その時の光景を思い出すとまた胸がモヤモヤしだす


ぷクゥと頬を膨らませ、瀧さんを睨みつける



直後に、俺の体に衝撃が走る



ドンッ



「うわぁっ!」



「お前は可愛さで俺を殺す気か?」


急に抱きしめられ、耳元で囁かれる
言葉を理解した瞬間、ボワッと顔が熱くなる



「か、かわいくなんて、、、!」

「本当なら一生俺の部屋に閉じ込めておきたいぐらいなんだぞ。」


ゾクゥゥゥ



一段と低い瀧さんの声に本気度が伺える
やばい。拗らせてる。
このままじゃ、また監禁生活だよ、、



「た、たきさん?監禁はやだよ?」

「、、、、チッ。どうしてもか?」


今、舌打ちした?
やばい、ここで押しに負けたら監禁コースだ。

それだけは避けたいっ!


「瀧さんは何がそんなに不安なの?」


瀧さんの本心を見抜こうと、じっと瞳を見つめる



見つめているとどこか不安なのかゆらゆらと瞳が揺れている気がする



「俺が離れていくと思ってる?」


ビクッ
問いかけると少し肩が動いた



まぁ過去に脱走はやらかしてるから仕方ないことかもだけど、、

それでも今の気持ちを信じて欲しい



「確かに、これまではそうだったかもしれない。でも今はちゃんと自分の意思で瀧さんのそばにいる。だから俺を信じてみない?」


「瑞稀、、、
こんな俺で幻滅しないのか?」


「しないよ。幻滅してたら今頃ここにいないよ。
こんな俺でいいんだったらずっとそばに居る。」


「瑞稀がいいんだっ!
でもお前に酷いことばかりして悲しませた」


確かに、あの頃は何が起こってるのか分からなくて毎日が怖かった

その頃を忘れろって言われても無理だと思う。


だからこそ、、、




「じゃあ、これからいっぱい愛して?」

「っ、、、」




言った途端に瀧さんにギュッと抱きしめられる

これまで誰かから愛されることが少ない俺からしたらこれだけ目に見えて愛されるのはくすぐったいものがあるけど、すごく嬉しい。



「瑞稀、お前だけを愛すと誓おう、、、」



この言葉に心が温かくなる



「うん、、、俺も、、、」













と、いい雰囲気で終わりかけたが、俺には気がかりなことがある。



そう。今回の騒ぎの原因となったホストのことだ。

いや、きっと見てないだけでこれまでに同じようなことが絶対あった筈だ。



「瀧さん、もし俺が他の男とくっついて歩いてたらどうする?」

「あぁ?そんな命知らずの男がいるのか?」

「もしもだよ。俺なんかとくっつきたい男いるわけないじゃん」

「、、、、絶対いるだろボソッ、、、」

「なに?」

「いや、何もない。
それで、くっついて歩いてたらどうするって?」

「うん。」

「そんなの見つけた時点で社会的に抹殺するか、拷問だろ。」


ひぇっ

瀧さんのお父さんと同じような気配がする、、


「そんなことしたらダメだよ?
ってそうじゃない。
俺も瀧さんが他の人とくっついていたら嫌な気持ちになるんだ。だから、、、」


そこまで言うと、瀧さんの方から


「すまない。俺の配慮が足りてなかったな。
これからは気をつける。
だから瑞稀も嫌なことがあれば直ぐに言って欲しい。」



瀧さんはちゃんと俺の話を聞いて考えてくれる。
でも仕事に支障が出るのは嫌だな、、、



「でもそんなことして仕事は大丈夫なの?」


瀧さんには瀧さんの思いがあって行動してるのに、中途半端に俺が割り込むのは何か違うと思う

そりゃ、生でその現場を見るのは辛いけど、俺の行動次第で見ないこともできる


寂しいけど、、、


若干しょんぼりしながら俺の思いを伝える


「お前はそんなこと気にしなくていい。
これまではプラスにもマイナスにもならなかったから放置してたが、お前が悲しい顔になるだけで損失の方が大きい。俺の精神衛生上な。」


顔で損失って、、、、
でも案外瀧さんの中でホスト達の存在が薄いことにほっとする


こんな考え持ってる時点で瀧さんのことすごい好きなんだなって思ってしまう


「無理はしてない?」

「もちろん。
なんだったら側近達に聞いてみたらいい。
俺の機嫌がいいのと悪い時の効率の良さをな。」


そこまで言うんだったら本当のことなんだろうな、、
側近の人達も大変そうだなぁ~



「わかった、信じる。」

「あぁ。だからお前も俺をあまり嫉妬させてくれるなよ?」チュッ


軽くおでこにキスをされ、キュンとくる




嬉しくなって俺から至近距離にある瀧さんの顔にキスをする


チュッ


もちろん恥ずかしさが勝って、唇ではなく頬だったけど許して欲しい


俺からキスをするのが初めてだったからか初めはポカンとしていたがすぐに嬉しそうな顔になった




「瑞稀、あれだけお前には手を出さないと言っておいて言うのは気がひけるが、そんなことをされると俺の理性が保たない。もし無理だって思ったら違う部屋に行って欲しい、、、お前を襲う前に。」




瀧さんが真剣に訴えてくる
もう我慢の限界なのは男だから下半身を見て想像がついてたけど、既に目がギラついている


















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感想 35

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みんなの感想(35件)

ゆら
2023.06.03 ゆら

更新ありがとうございます🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️

解除
mano
2023.05.04 mano

お忙しい中、更新ありがとうございます✨
この作品が大好きで何回も読み返してます。
次の更新も楽しみです😄

解除
yuisi
2023.04.25 yuisi

いつも素敵な作品をありがとうございます
素敵な作品であると同時にストーリーがとても好みのため特に気になってしまった点がいくつかあり、コメントの方書かせて頂きました
何度も読み返しているのですが
キャラの会話の語尾が気になります
よく「?」を使われている事が多く
感情の読み取りにくい文面で「!」や「?」は大事な文字なのですが「?」が必要の無いとこで多く使われておりとても読みにくいです。特に「だからな?」のような場面では基本「?」は必要無いです
例「明日集合だからな」と「明日集合だからな?」文面にしてみてもあまり大差はありません、ただ続けて文字を並べてみると
「明日集合だからな?倉庫だからな?」
のように極端な例ですが並べられているとはっきりいって少し鬱陶しく感じます。
キャラの言葉使い的に「~な」とゆう語尾が多いのは分かるのですが全てに「?」をつける必要はありません、あくまで相手に対する疑問、本当に分かっているの?とゆう場面で使うものであり相手に承諾をとったりする場面では必要ありません
「~な」とゆう時ほとんど「?」が使われており特に初めの方は1つの「」の中に「からな?」が2から3度使われている分があり、読んでいてとても読みずらいな
と思ったためです
またストーリーの中身や、設定はとても面白いのですがストーリーの進みがやや早く感じます。
コメントでも多く見かけましたがここは○○なの?といったコメントありました
実際、非現実的であり日常では絶対に有り得ない話の設定だからこそ、もう少しストーリーを細かく分け、キャラや設定一つ一つの説明を増やして良いかと思います
特に神龍の幹部の話の所、つまり初めの方など誰が誰で、誰がどの設定なのか分からなかったり、実際総長になる決意をする所も早過ぎないかな?と思ったり
葵さんが本人に委ねたいと言っていたのに結構強引に進めるんだな〜って思ったりしました、不明な点、矛盾している点が大きくは無くとも少しづつのズレがあり、表現方法難しいのですが見ていて「ん?」って思う様なムズムズする場所が多いです

加筆修正をする必要はないかと思われますが上でも言った通りせっかくストーリーや設定面白く私自体何度も読み返して読むほど面白いと思っています。
だからこそ小さな点がとても気になります
長文失礼しました。ご参考までにどうぞ
いつも応援しております

解除

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