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それから瀧さんが帰ってくるまで部屋の中をうろうろしてみたり意味のない行動を繰り返したりとにかく落ち着かなかった
何度も考え直したけれどどんなに考えても何が1番いいのか分からずこのまま流れに身を任せようかな、、と言う結論になった
最近は瀧さんが怖いと感じることもなく、会話も楽しんでいる気がする
そしてこの前のようなモヤモヤの正体もなんとなくわかった
瀧さんは俺の気持ちを待つって言ってくれてるけど、自分の気持ちに気づいてしまってはどうしようもない
よし、俺も男だ。
覚悟を決めよう。
高級そうなソファに座りじっと瀧さんの帰りを待つ
トットットットッ
き、きた、、、、
扉から入ってきたのは想像通り瀧さんだった
「あ、、おかえり、、、」
「あぁ。ただいま。」
黒スーツに黒コートを羽織りいかにもって感じだ
コートをハンガーに掛けるとこちらに寄ってくる
俺の隣に座り、じっと顔を見つめられる
「体調は大丈夫か?」
その表情は側からみれば無表情に思われがちだが、心配そうなのが伝わってくる。
最近一緒にいるようになって微妙な変化にも気づけるようになった
それがすごく嬉しいと思う自分がいる
「大丈夫、ありがとね」
獅童さんに話して心の整理のついた俺を、本当に大丈夫だと感じたようで、ほっとしたように頭を撫でられる
これも落ち着くんだよなぁ~、、
って、和んでる場合じゃない!
瀧さんに俺の気持ち伝えなきゃ!
「瀧さん、話があるんだけど、、、」
「どうした?何か願いがあるならなんでも言え。」
「いや、そうじゃないんだけど、、」
モジモジと小さな声になっていく俺を不思議そうに見つめている
「言いにくいことか?」
「、、、あのさ、よく考えたんだ。」
「?」
深呼吸して瀧さんを見つめる
フゥ、、、、、
「俺、瀧さんのこと好きになったみたい」
言えた!!!
瀧さんの反応が怖くてすぐに下向いちゃった、、
でも後悔はない。
どんな顔してるかな、、、
でも俺が言った後から瀧さんはずっと無言だ。
え、もしかしてもう俺のこと飽きちゃった?
今更好きになってももう遅いのかな、、、
だんだんと心細くなり瞳に涙が溜まる
沈黙が嫌で、少しずつ顔を上げて瀧さんの様子を伺う
すると、そこで見えたのは今まで見たことがないぐらい驚いてフリーズしている瀧さんだった
え、どういう状況?
こっちまで驚いてさっきまで目にあった涙はあっという間に引っ込んだ
「あの、、、瀧さん、、?」
動かない瀧さんの目の前で手を振ってみる
すると、ハッとしたように瀧さんが動き出す
「み、みずき、今なんて、、、」
珍しく吃る瀧さんが可愛くてちょっと笑ってしまう
こんな瀧さん見たことない
正気に戻った瀧さんにもう一度気持ちを伝える
「瀧さん、好きだよ。」
「、、、ほんとか?
無理して言ってるんじゃないのか?」
こんなに好きだって伝えてるのになんで信じてくれないんだろう、、、
でもここまで来て引くわけにはいかない
「本当だよ。
瀧さんの撫でてくれる手も好きだし、俺の前でコロコロ変わる表情も好き。一緒にいると安心するし離れると寂しい、、。
、、、瀧さんは俺のこともう飽きちゃった?」
「そんなことあるわけない!」
気になってたことを聞いてみると、即答で否定してくれたのでちょっと安心、、、
じゃあ、どうしてすぐ返事くれないんだろう、、
その答えは瀧さんが続けて言った言葉で解決した。
「まさか瑞稀からこんなに早く好きって言われるとは思わなくて、、、
嬉しすぎて夢なのか疑ってたんだ、、、」
「じゃあ、、、」
「本当に嬉しい。よろしくな?」
瀧さんの返事が嬉しくて、思わず瀧座に抱きつく
さっきまで緊張と不安だったのが、一気に無くなり力が抜けた
そんな俺のことを優しく撫で撫でしてくれるので俺もそれに甘えてしばらく大人しくする
瀧さんに抱きつくと大人のいい匂いがする
タバコではないんだけど、包まれてると安心する匂いってあるよね
特に匂いフェチってわけでもないんだけど、好きだなぁって感じる
「そういえば、どうして急に俺が好きって言ってくれたんだ?」
瀧さんの匂いを嗅いでいるとふと疑問そうな声が上から降ってくる
あ、そういえば瀧さんは俺が獅童さんに相談してたこととか知らないのか、、
でもなんか好きになった過程を言うのは恥ずかしいな、、、
「き、聞きたいの??」
「あぁ。」
すごく興味深そうな瀧さんを見て諦めが勝った
「実は獅童さんに相談してたんだ、、」
「あいつに?」
「うん。ちょっと落ち込んでることがあってたまたまいた獅童さんに言ったら気持ちの整理がついたと言うか、、、、」
「そうか、、
それで落ち込んだって、何があったんだ?」
あ、そこを突いてきますか、、、
はい。そうですよね、、、
でもこれは瀧さんも悪いと思うんだ。
好きだって言ってる人がいるのに目の前でイチャつくから、、、
若干ムクれながら、
「瀧さんがホストの人とあまりにもイチャイチャしてるから、、、」
瀧さんにホストへの気持ちがないって言うのは分かってるんだけど、理解しているのと気持ちは別なのだ
何度も考え直したけれどどんなに考えても何が1番いいのか分からずこのまま流れに身を任せようかな、、と言う結論になった
最近は瀧さんが怖いと感じることもなく、会話も楽しんでいる気がする
そしてこの前のようなモヤモヤの正体もなんとなくわかった
瀧さんは俺の気持ちを待つって言ってくれてるけど、自分の気持ちに気づいてしまってはどうしようもない
よし、俺も男だ。
覚悟を決めよう。
高級そうなソファに座りじっと瀧さんの帰りを待つ
トットットットッ
き、きた、、、、
扉から入ってきたのは想像通り瀧さんだった
「あ、、おかえり、、、」
「あぁ。ただいま。」
黒スーツに黒コートを羽織りいかにもって感じだ
コートをハンガーに掛けるとこちらに寄ってくる
俺の隣に座り、じっと顔を見つめられる
「体調は大丈夫か?」
その表情は側からみれば無表情に思われがちだが、心配そうなのが伝わってくる。
最近一緒にいるようになって微妙な変化にも気づけるようになった
それがすごく嬉しいと思う自分がいる
「大丈夫、ありがとね」
獅童さんに話して心の整理のついた俺を、本当に大丈夫だと感じたようで、ほっとしたように頭を撫でられる
これも落ち着くんだよなぁ~、、
って、和んでる場合じゃない!
瀧さんに俺の気持ち伝えなきゃ!
「瀧さん、話があるんだけど、、、」
「どうした?何か願いがあるならなんでも言え。」
「いや、そうじゃないんだけど、、」
モジモジと小さな声になっていく俺を不思議そうに見つめている
「言いにくいことか?」
「、、、あのさ、よく考えたんだ。」
「?」
深呼吸して瀧さんを見つめる
フゥ、、、、、
「俺、瀧さんのこと好きになったみたい」
言えた!!!
瀧さんの反応が怖くてすぐに下向いちゃった、、
でも後悔はない。
どんな顔してるかな、、、
でも俺が言った後から瀧さんはずっと無言だ。
え、もしかしてもう俺のこと飽きちゃった?
今更好きになってももう遅いのかな、、、
だんだんと心細くなり瞳に涙が溜まる
沈黙が嫌で、少しずつ顔を上げて瀧さんの様子を伺う
すると、そこで見えたのは今まで見たことがないぐらい驚いてフリーズしている瀧さんだった
え、どういう状況?
こっちまで驚いてさっきまで目にあった涙はあっという間に引っ込んだ
「あの、、、瀧さん、、?」
動かない瀧さんの目の前で手を振ってみる
すると、ハッとしたように瀧さんが動き出す
「み、みずき、今なんて、、、」
珍しく吃る瀧さんが可愛くてちょっと笑ってしまう
こんな瀧さん見たことない
正気に戻った瀧さんにもう一度気持ちを伝える
「瀧さん、好きだよ。」
「、、、ほんとか?
無理して言ってるんじゃないのか?」
こんなに好きだって伝えてるのになんで信じてくれないんだろう、、、
でもここまで来て引くわけにはいかない
「本当だよ。
瀧さんの撫でてくれる手も好きだし、俺の前でコロコロ変わる表情も好き。一緒にいると安心するし離れると寂しい、、。
、、、瀧さんは俺のこともう飽きちゃった?」
「そんなことあるわけない!」
気になってたことを聞いてみると、即答で否定してくれたのでちょっと安心、、、
じゃあ、どうしてすぐ返事くれないんだろう、、
その答えは瀧さんが続けて言った言葉で解決した。
「まさか瑞稀からこんなに早く好きって言われるとは思わなくて、、、
嬉しすぎて夢なのか疑ってたんだ、、、」
「じゃあ、、、」
「本当に嬉しい。よろしくな?」
瀧さんの返事が嬉しくて、思わず瀧座に抱きつく
さっきまで緊張と不安だったのが、一気に無くなり力が抜けた
そんな俺のことを優しく撫で撫でしてくれるので俺もそれに甘えてしばらく大人しくする
瀧さんに抱きつくと大人のいい匂いがする
タバコではないんだけど、包まれてると安心する匂いってあるよね
特に匂いフェチってわけでもないんだけど、好きだなぁって感じる
「そういえば、どうして急に俺が好きって言ってくれたんだ?」
瀧さんの匂いを嗅いでいるとふと疑問そうな声が上から降ってくる
あ、そういえば瀧さんは俺が獅童さんに相談してたこととか知らないのか、、
でもなんか好きになった過程を言うのは恥ずかしいな、、、
「き、聞きたいの??」
「あぁ。」
すごく興味深そうな瀧さんを見て諦めが勝った
「実は獅童さんに相談してたんだ、、」
「あいつに?」
「うん。ちょっと落ち込んでることがあってたまたまいた獅童さんに言ったら気持ちの整理がついたと言うか、、、、」
「そうか、、
それで落ち込んだって、何があったんだ?」
あ、そこを突いてきますか、、、
はい。そうですよね、、、
でもこれは瀧さんも悪いと思うんだ。
好きだって言ってる人がいるのに目の前でイチャつくから、、、
若干ムクれながら、
「瀧さんがホストの人とあまりにもイチャイチャしてるから、、、」
瀧さんにホストへの気持ちがないって言うのは分かってるんだけど、理解しているのと気持ちは別なのだ
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