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「あの、俺、たぶん何もしてないと落ち着かないと思うんだ。だから何か手伝える事があれば手伝いたい。」
そう、俺はここに来てから瀧さんにヤられるか、寝てるかのどっちかだった
(気絶とも言うが、、、、、)
前まで、バイトや学校とかで忙しく動いてたのに急に暇になるとなんだか落ち着かない
しかもタダ飯ほど怖いものはない。
そしてなによりも何もしない環境にいることは俺が許せない
「もちろん、極秘事項とかには関わらないようにするし、そもそもベッドからはしばらく自力で出れないと思うから出来ることもそんなにないと思うんだけど、、」
俺に出来ることなんてたかが知れてる
精々、パソコンで情報を扱うことぐらいだろう
体力が回復すればまた違うことも出来るだろうが今は無理だ
そこまで早口気味に告げ、そおっと瀧さんを見上げる
まだ直接目を見てお願い事をする勇気はなく目線を逸らしながらのお願いになってしまった
瀧さんは少しびっくりする様に俺を見つめていた
あれ?なんだか反応が思ってたのと違う
もっと眉間の皺を寄せて使えない奴をどう使うかみたいな顔で見られると思ってたのに
「瑞稀、無理して手伝う必要はないんだ。今のお前には休養が必要だし、それは俺のせいだ。もし何かしたい事があればゲームでも本でもなんでも与えよう。今までお前に苦労させた分、俺に償わせてほしい。」
そう言って膝を折り、目線を俺に合わせながら真剣に告げてくる
遠回しに断られたな、、、
やっぱり大事な仕事を俺なんかに任せられないか
若干落ち込む
「、、、、やっぱり俺は使えない?」
「、、、?使える?なんの話をしてる?」
「だって何も手伝わせてくれないし、、」
「違う。もちろんお前が手伝ってくれるなら凄くありがたい。何しろ葵の一番弟子だからな。他の幹部たちもこぞってお前を手に入れたいだろうな。」
、、、?
俺って瀧さんに無能扱いされてたんじゃないのか?
それともお世辞か?
その後も瀧さんは話し続ける
「葵はこれまで誰にも技術を専門的に教えることはなかった。簡単な操作とかは別だが。それなのにお前は葵に教わるどころか仕事も任せられてたと聞いた。」
葵さんが誰かに教えるのって珍しいんだ、、
でも俺に教えてくれる時、すごい優しくてわかりやすかったけどな、、
あ、でもそう言えば葵さんの情報屋のコードネームでひっかかったことがあるんだ
だってあんなに優しいのにみんなから悪魔って呼ばれてるんだよ
世の中わかんないなぁ~
いまいち凄さが分からずぽや~んと聞いてる俺に呆れながら説明してくれる
「葵のコードネームは知ってるだろ?」
コクッと頷くと
「あれは敵はもちろんのこと、味方にも容赦なく追い討ちをかけることからつけられてる」
瀧さんが言うには、
ある時は敵がハッキングした時、即座に相手のパソコンを再起不能にし、相手の情報を他の組に売った。
ある時は襲撃の情報を手に入れて一人で壊滅状態まで追い込んだ
ある時は小さな企業をあっという間に立て直し、今では組の最大限の収入源になっている
ある時は自分の部下が使えなさすぎて全員を切った
ある時は神城組が所有する企業のうち使えない者は即座に変え、実力主義の基盤を創り上げた
などなど、、、
聞けば聞くほど、俺が知る葵さんとかけ離れてる
葵さん、流石にこれはまずいですよ、、、
今度、直接聞いてみよ、、、
「と言うことで、葵から仕事を任される瑞稀は相当すごいことになる。ここまでは理解できたか?」
「あ、うん。」
「だから正直瑞稀に手伝ってもらうこと自体はすごく嬉しいんだ。ただ俺はお前の負担にはなりたくないんだよ、、」
瀧さんが俺を心配して言ってくれてるのがすごく伝わってくる
でも、聞いてほしい。ほんとに暇なんだ。
趣味がある訳でもない。
特技もパソコン操作ぐらいだし。
誰か喋る相手がいる訳でもない。(瀧さんは除く)
そもそも喋るのはそんなに好きじゃない
う~ん、、、
困ったぞ
「どうしても暇なら、仕事ではなく俺のことや組のことを纏めた物があるからそれを見てるというのはどうだ?」
「そんなに大事な情報俺に見せてもいいの?」
「あぁ。まぁ組に関しては極秘なことは書かれてないし世間にも公表しているものばかりだ。俺の情報は少し極秘のことも含まれているが好きなやつには知っててもらいたい」
ヒョエッ‼︎
前半はいい。後半はまずいだろ、、。
そんなに怖いもの見たくないぞ、、
「瀧さんの情報は俺には荷が重いというか、、」
「俺の情報見るのは嫌か、、?」
なんか、声が落ち込んでいて罪悪感が半端ない
「いや、嫌と言う訳では、、、」
「それなら見てほしい。情報は後から悠生に持って来させる。必要なものがあればその時になんでも頼むといい。」
あ、なんか見る流れになってる、、
はぁ、、、、
まぁいっか、、。見れるものは見とくか。
「さ、そろそろお昼だ。何か食べられそうか?」
「あ、少しだけなら、、」
「そうか。軽いものを頼んでくる。ちょっと待っててくれ。」
頭を撫で、直ぐに部屋から出ていく
やっぱり少し二人きりは緊張するな、、
でも最初は能面みたいな人だと思ってたけど意外と感情が分かりやすいし恐怖心は和らいでる
世話焼きなのもびっくりしたし、恐れ多い。
しょぼんとされるとつい許してしまう
あと、俺がその顔に弱いことを理解してやってるから少しあざとい
そう、俺はここに来てから瀧さんにヤられるか、寝てるかのどっちかだった
(気絶とも言うが、、、、、)
前まで、バイトや学校とかで忙しく動いてたのに急に暇になるとなんだか落ち着かない
しかもタダ飯ほど怖いものはない。
そしてなによりも何もしない環境にいることは俺が許せない
「もちろん、極秘事項とかには関わらないようにするし、そもそもベッドからはしばらく自力で出れないと思うから出来ることもそんなにないと思うんだけど、、」
俺に出来ることなんてたかが知れてる
精々、パソコンで情報を扱うことぐらいだろう
体力が回復すればまた違うことも出来るだろうが今は無理だ
そこまで早口気味に告げ、そおっと瀧さんを見上げる
まだ直接目を見てお願い事をする勇気はなく目線を逸らしながらのお願いになってしまった
瀧さんは少しびっくりする様に俺を見つめていた
あれ?なんだか反応が思ってたのと違う
もっと眉間の皺を寄せて使えない奴をどう使うかみたいな顔で見られると思ってたのに
「瑞稀、無理して手伝う必要はないんだ。今のお前には休養が必要だし、それは俺のせいだ。もし何かしたい事があればゲームでも本でもなんでも与えよう。今までお前に苦労させた分、俺に償わせてほしい。」
そう言って膝を折り、目線を俺に合わせながら真剣に告げてくる
遠回しに断られたな、、、
やっぱり大事な仕事を俺なんかに任せられないか
若干落ち込む
「、、、、やっぱり俺は使えない?」
「、、、?使える?なんの話をしてる?」
「だって何も手伝わせてくれないし、、」
「違う。もちろんお前が手伝ってくれるなら凄くありがたい。何しろ葵の一番弟子だからな。他の幹部たちもこぞってお前を手に入れたいだろうな。」
、、、?
俺って瀧さんに無能扱いされてたんじゃないのか?
それともお世辞か?
その後も瀧さんは話し続ける
「葵はこれまで誰にも技術を専門的に教えることはなかった。簡単な操作とかは別だが。それなのにお前は葵に教わるどころか仕事も任せられてたと聞いた。」
葵さんが誰かに教えるのって珍しいんだ、、
でも俺に教えてくれる時、すごい優しくてわかりやすかったけどな、、
あ、でもそう言えば葵さんの情報屋のコードネームでひっかかったことがあるんだ
だってあんなに優しいのにみんなから悪魔って呼ばれてるんだよ
世の中わかんないなぁ~
いまいち凄さが分からずぽや~んと聞いてる俺に呆れながら説明してくれる
「葵のコードネームは知ってるだろ?」
コクッと頷くと
「あれは敵はもちろんのこと、味方にも容赦なく追い討ちをかけることからつけられてる」
瀧さんが言うには、
ある時は敵がハッキングした時、即座に相手のパソコンを再起不能にし、相手の情報を他の組に売った。
ある時は襲撃の情報を手に入れて一人で壊滅状態まで追い込んだ
ある時は小さな企業をあっという間に立て直し、今では組の最大限の収入源になっている
ある時は自分の部下が使えなさすぎて全員を切った
ある時は神城組が所有する企業のうち使えない者は即座に変え、実力主義の基盤を創り上げた
などなど、、、
聞けば聞くほど、俺が知る葵さんとかけ離れてる
葵さん、流石にこれはまずいですよ、、、
今度、直接聞いてみよ、、、
「と言うことで、葵から仕事を任される瑞稀は相当すごいことになる。ここまでは理解できたか?」
「あ、うん。」
「だから正直瑞稀に手伝ってもらうこと自体はすごく嬉しいんだ。ただ俺はお前の負担にはなりたくないんだよ、、」
瀧さんが俺を心配して言ってくれてるのがすごく伝わってくる
でも、聞いてほしい。ほんとに暇なんだ。
趣味がある訳でもない。
特技もパソコン操作ぐらいだし。
誰か喋る相手がいる訳でもない。(瀧さんは除く)
そもそも喋るのはそんなに好きじゃない
う~ん、、、
困ったぞ
「どうしても暇なら、仕事ではなく俺のことや組のことを纏めた物があるからそれを見てるというのはどうだ?」
「そんなに大事な情報俺に見せてもいいの?」
「あぁ。まぁ組に関しては極秘なことは書かれてないし世間にも公表しているものばかりだ。俺の情報は少し極秘のことも含まれているが好きなやつには知っててもらいたい」
ヒョエッ‼︎
前半はいい。後半はまずいだろ、、。
そんなに怖いもの見たくないぞ、、
「瀧さんの情報は俺には荷が重いというか、、」
「俺の情報見るのは嫌か、、?」
なんか、声が落ち込んでいて罪悪感が半端ない
「いや、嫌と言う訳では、、、」
「それなら見てほしい。情報は後から悠生に持って来させる。必要なものがあればその時になんでも頼むといい。」
あ、なんか見る流れになってる、、
はぁ、、、、
まぁいっか、、。見れるものは見とくか。
「さ、そろそろお昼だ。何か食べられそうか?」
「あ、少しだけなら、、」
「そうか。軽いものを頼んでくる。ちょっと待っててくれ。」
頭を撫で、直ぐに部屋から出ていく
やっぱり少し二人きりは緊張するな、、
でも最初は能面みたいな人だと思ってたけど意外と感情が分かりやすいし恐怖心は和らいでる
世話焼きなのもびっくりしたし、恐れ多い。
しょぼんとされるとつい許してしまう
あと、俺がその顔に弱いことを理解してやってるから少しあざとい
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