冷酷組長の狂愛

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真紘が出て行ってしばらくはベッドの上でボーッと過ごす

何も考える気はなくなり、時間だけが過ぎていった

ご飯は組の人が持ってきてくれるが、食欲もなく食べれなかった

気づけば、外は暗くなっていてまた夜が来る


すると、ﾄｯﾄｯﾄｯﾄｯと廊下を歩く音が聞こえた



た、瀧さんだ、、、、、
どうしよう、、、、、、


俺はさっきのように、ベッドと壁の隙間に入り様子を伺う


ガチャｯ


扉が開き、俺も少し顔を出すと入ってきた瀧さんと目があった


ビクッ


すぐに目線を逸らし俯いてしまう
瀧さんはそんな俺に無理には近づいて来ず、少し離れた椅子に座った



「飯は食ったのか」


急に話しかけられ、一瞬脳が思考停止する
しかし、なんとか返事を返そうと思い、どもりながら答える


「た、たべてない、、、です、、、、、」

「なぜ食べない」

「しょ、食欲がなくて、、、」


答えるごとに語尾が小さくなってしまう
そんな俺を見て何を思ったのか、


「今から用意させる。無理にでも食べろ」


そう言い、扉の前の見張りにご飯の準備をしろと命令を下していた
その時、見張りに何か言っていたようだが、何を言っているかはわからなかった


瀧さんが戻ってきて、また椅子に座る
その座っている姿も様になっているのが憎い、、、


俺も喋らず、瀧さんも喋らないこの空間は謎の沈黙に包まれている


そんな空気の中、見張りの人がご飯を持ってきてくれた


けれど、それらは瀧さんのいる机の上にセットされ隙間にいる俺は近づくこともできない


「瑞稀、こちらへ来い」

ビクッ


その声に体が震え、ゆるゆると首を横に振る
あそこには行きたくないっ、、、、
ほっといてくれればいいのに、、、、


いつまで経っても来ない俺に痺れをきらしたのか、瀧さんがゆっくり立ち上がり俺の方まで歩いてくる



な、なんでこっちにっ、、、、、、


俺は隙間に入っているので後退りすることもできず瀧さんがこちらに来るのを見てるしかできない


瀧さんは俺の前まで来て俺に目線を合わせる


「お前は俺のものだ。拒否は許さない」


そう言って、俺を包んでる布団ごと持ち上げ、さっきまで瀧さんがいた椅子に運ばれた
瀧さんは俺を下ろすと、俺の横に腰を下ろす

えっ、、、、


「ほら、食べろ」


戸惑っている俺をよそに口にスプーンが運ばれる
目の前に来たそれに口を開けるしかなく次々に食べさせられる


なんだ、、この状況は、、、、、
色んなことをされたが、今の瀧さんには恐怖心はなく震えずにいられた


でもなんでこんなに世話を焼くんだろう、、、？
俺が痩せたら抱き心地が悪くなるからか、、、？
そっか、、、

自分で考えて悲しくなる


でもそこまできて、ふと思う。
俺はなんだ悲しんでるんだろうか、、、？
瀧さんには恐怖心しかないはずなのに、、、、



こうしている間にも着々と口の中には食べ物が運ばれている


「あ、あの、、、、じぶんで、食べれます、、、」

「、、、、毎食食べろよ」

「、、は、はい、、、」


瀧さんから箸をもらい、残ったものを胃の中に詰め込んでいく
はっきり言うと、食べたくなかったがこの際仕方がない