冷酷組長の狂愛

さてぃー

文字の大きさ
上 下
25 / 69

25

しおりを挟む
「基本的にここも神龍と同じで弱肉強食だ。ただ違うのは強いやつに絶対服従するということだ。神龍は学生だからそこまでルールみたいなものはないがな」
「そして、逆らうやつには制裁があるから気を付けろよ?」

なんてところに来てしまったんだと、葵さんをジト目で見てしまう

「ん?瑞稀どうしたんだ?そんなに見つめて」

「なんでそんな大事なこと言ってくれなかったんですか、、、」

「俺は知ってるものだとばかり、、、
別にお前には俺がついてるしそんなこと気にしなくていいだろうと思ってたからな」

「誰からも聞いてませんよ、、、」

「それなら俺の付き人にならないか?俺は誰もつける気がなかったから空いてるぞ?ほとんどのやつはお前に逆らえなくなる」
「、、、いいんですか?」


なんか、ここまで葵さんに頼りきりというのも情けない話だ

「お前は俺の息子みたいなものだからな。」

その言葉につい顔が緩んでしまう
大切にされてきたのは分かるが面と向かって言われるのはやはり照れる

“うわ、、、瑞稀の顔が緩んでる、、、”
“あいつ、あんなんじゃここで襲われるぞ?大丈夫か?”
“葵もあんな顔滅多にしないのに”


すると、今まで黙っていた瀧さんが急に、とんでもないことを言い出した

「葵、そいつは俺がもらう」


んんん?いま何か言いましたか?
びっくりしすぎて声も出せない
もう一度、今瀧さんがいったことを考えてみる

そいつは、、、俺のことだよな?
俺がは、瀧さんか。
もらう?、、、、、もらう!!!???


どういうことだ!!

「おい、瀧。どういうことだ」
「言った通りだ、葵。そいつは俺の付き人にする」
「そんなこと俺が”はい”と言うわけないだろ。それに俺が付き人にするのと、お前が付き人にするのでは話が全く違ってくる」

葵さんが俺の気持ちを代弁するかのように瀧さんに反論する

そうだそうだ!もっと言ってくれ!


「既に決定事項だ。反論は許さない、たとえ葵でもな」
「くっ、、、、」

葵さんはそれ以上強く言えないのか、押し黙ってしまう
しかし、瀧さんに向ける顔だけは人を殺せそうだ

2人以外は口を挟むことができず、ハラハラと見守っている
、、、確かに巻き込まれたくないもんな、、、
当事者の俺は何が何だか分かっておらず、心の中はパニックだ
表面上には出さないが


「、、、、瑞稀をどういう扱いにするつもりだ」

葵さんの言う扱いの意味がわからずきょとんっとしてしまう
ただの付き人じゃないのか?

「それはお前には関係ない。とにかく瑞稀は今日から俺の付き人だ。」


もう反論はさせないとばかりに瀧さんが話を終わらせる


その後の報告会は微妙な空気が流れ、俺もなかなか話が頭に入ってこなかった

俺はこの時葵さんの言っている意味が分からなかった事を後からすごく後悔することになる
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

ヤクザに囚われて

BL
友達の借金のカタに売られてなんやかんやされちゃうお話です

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

モルモットの生活

麒麟
BL
ある施設でモルモットとして飼われている僕。 日々あらゆる実験が行われている僕の生活の話です。 痛い実験から気持ち良くなる実験、いろんな実験をしています。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

処理中です...