冷酷組長の狂愛

さてぃー

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俺、氷室瑞稀は神城学園という男子校に通っている。
この学園は少し特殊でほとんどある団体の関係者しかいない
俺も入学してから知ったことだが、一般人は2割しかいないらしい、、

最初は家から近いだけという理由で入学したが入ってみると不良しかおらず後悔したことを覚えている


もう少し調べてから入学するべきだったな、、


それから喧嘩を売られたら買うを繰り返していると、自然に俺の周りには人が集まっていた。

もうわけがわからない、、、
俺は一人で静かに過ごしたいのに、、、

集まってきた人と仲良く喋ることもあまりなく、周囲とは一線を引いていた

周りからは無表情やら冷酷やら言われ放題だった

まぁ、気にしないが、、

ある日、そんな噂を聞きつけたのか分からないが先輩らしき人が俺に話しかけてきた



俺の周りにいる人はそいつが誰だかわかるらしく青ざめ黙ってしまったため俺はただそいつを見つめるだけになってしまった

じっと観察してみて、そいつがイケメンだと分かる
整った顔に適度に筋肉がついている長身の体型
どこに行ってもモテる顔をしているな

そんなイケメンが俺になんの用だ、、、?


「お前、、、、氷室瑞稀か?」
「、、はい。そうですけど、、、何か用ですか?」
「俺たちの族に勧誘しにきた。
まぁ、この学校の奴らは結構入ってるんだけどな」

族?
入って何か意味があるのか?
余計にうるさくなるだけじゃないか

「お断りします」

シーン

俺が断った瞬間、空気が重くなった

「何故だ?」
「何故って、、
 俺は静かに過ごしたい。群れたいわけでも喧嘩したいわけでもない」
「どんなに誘ってもか?」
「はい。
まず、知らない人から誘われても、、、」
「俺を知らないのか?」

これは知ってないといけないところだったのか?
チラッと周りを見るとびっくりしすぎて瞳孔が開いてる
目を開きすぎて乾燥するぞ、、、
そして自意識過剰か?


「自意識過剰ですか?」
「ククッ
初めて言われたな」
「そうですか。ということで、俺はこれで失礼します」

俺はその人の横を通り抜け家に帰る

家には猫のみぃーしか居らず一人暮らしをしている。
親は事故で無くしたため親戚に養ってもらっている。まぁ、養ってもらってるといっても名義だけ貸してもらってるんだけどな。

もちろん、バイトも夜遅くまで入っているので授業中はとても眠い。
幸運なことに頭はいい方だったので寝ていてもテストさえ良ければ何も言われない
むしろ、教師は事情を知っているため融通をきかせてくれることもあった

「みぃー、ただいま」
「みゃ~」

みぃーは5年前に捨てられていたのを俺が見つけて飼っている
最初は警戒心ばかりだったが、今では俺に懐いて擦り寄ってくれる

癒される、、、

「今、ご飯用意するな?」
「みゃ~」

ご飯を用意して食べているみぃーを見ながらバイトの準備をする

「みぃ、俺はバイトいってくるな?
いい子にしてろよ?」
「みゃ~」

俺の手を舐め寂しそうではあるが送り出してくれる

「いってきます」

俺はバイト先に向かった。
繁華街の少し奥にあるbarが俺の仕事先だ。
シフトの融通もきき、店長もいい人だ

「おつかれさまです、葵さん」
「おっ、瑞稀か!学校お疲れ様」

葵さんはこんな無愛想な俺にも優しくてお父さんみたいな人だ
俺が見てもこんなにイケメンなのに独身彼女なしだ
前に聞いてみたけど、興味ないの一言だった、、

俺が女だったら、絶対葵さんと付き合ってる

「ご飯作ってあるから食べてこい」
「いつもありがとうございます」

放置していると何も食べない俺を見かねて葵さんがバイト前にまかないを用意してくれるようになった
本当にありがたい

「いただきます」

うん。今日もすごくおいしい。

モグモグ

「お前、食べてる時なんか可愛いな、、」
「モグモグ、、、コテン?」
「まぁいい。しっかり食べておけ。
ちなみに、今日は俺特製のプリンを用意したぞ」

ピクッ

プリンという言葉に俺はすごく反応してしまった

「プリン?」
「要らなかったか?」
「いる!!」
「うぉっ、、びっくりした」

俺が急に大声を出すから葵さんはびっくりしていた

「どうした急に」
「、、、、ごめんなさい、、、大好物だから、、、」
「そうなのか?
そりゃよかった。つくった甲斐があったよ」
「ありがとう、葵さん」

大好物が目の前に置かれおれは目を輝かせた

「お前、、、、プリンの前だと表情かわるな、、、」
「プリンは最強」
「そ、そうか、、、」

葵さんと話ながらプリンの味を噛み締める

おいしい。ほんとに美味しい。
やばい、虜になりそうだ

すぐにプリンを食べ終えてしまい、しゅんっとしてしまう

「そんながっかりするな。またつくってやるから」
「ほんと?」
「あぁ。」

俺はその言葉に気を良くして落ち込みから回復した

その後もプリンの力もありバイトはルンルンで終えることができた

「お疲れ様、瑞稀。
また明後日もよろしくな?」
「はい、ありごとうございます」

俺はお礼を告げ、家に帰る

「ただいま」
「みゃぉ~」

すぐにみぃーが駆け寄ってくれ他ので頭を撫でる

それから、お風呂に入り、寝る準備をしてからみぃーと布団に入る

「おやすみ、みぃー」
「みぃ~」

学校での出来事をすっかり忘れていた俺は次の日あんなことになるとは全く思わなかった

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