716 / 784
五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
695 穏やかな雰囲気のデパート
しおりを挟む
休日に家族がデパートを見て回り、飲食店で昼食を取り、屋上て休憩をして、子供のおもちゃと夕食の買い物を手に我が家に帰る。
そんな家族の休日を楽しく過ごせる、そんな雰囲気のデパートが閉店するのは残念だと、哀愁を感じていたのはビワとレラ。
カズは閉店の理由を知っていたので、そこまでは感じてはいなかった。
アレナリアはデパートの閉店してきた店と、デパート全体の客入り具合を見てきたからか、寂しいとかの感情は見せなかった。
「辛辣だな。だけど、アレナリアの言った通りだろう」
「便利で新しい物を求めるのは、どの国も同じよ。そうやって世界は進んで行くのだもの」
「まあそうだろうが、だったらなおさら、今を楽しんだらどうだ(なんて言っておきながら、俺は結局後悔ばかりだったんだよな。日本は)」
アレナリアの言葉が心に刺さり、元の世界の事をカズは思い出す。
もう異世界に骨を埋めようと覚悟を決めた筈なのに、時折こうして自分が嫌だった頃を思い出してしまう。
分かってはいるが、心の何処かで覚悟できてないなのだろうかと、未だにカズはこうして自問自答する事がある。
「カズさん。カズさん?」
「……ん! なに?」
「どうしました?」
僅か一分程だけだったが、一人考え込む悪い癖が出てしまったカズに、ビワが言葉を掛け手を握った事で我に返った。
「なんでもないよ。ちょっと考え事をね。見て回るのもいいけど、そろそろ五階に上がろう。そこにパン屋があるから」
夕食に合わせてパンが焼き上がる頃なので、パン屋のある五階に上がって行く。
下の階から順に階段を上がり見てきたので、エレベーターは使わず階段で上がる。
四階と五階の間にある小さな踊り場に来た時には、香ばしい焼き立てのパンの香りが匂い、四人の鼻腔をくすぐり小腹が空く。
同じ階にある飲食店は、まだ時間帯的に客は少ないが、パン屋には客が並んでいた。
店員と楽しげに会話してパンを購入しているところを見ると、常連なのだろうと思える。
「結構お客さんいるのね」
「多く買いたいけど、他のお客さんに迷惑になるから、とりあえず好きなのを買って、屋上でたべてみようか」
「いいわね」
「賛成」
「そうですね。少し時間を置いてから買いに来ましょう」
大量購入したいと思ったが、流石に他の客に迷惑になるのは確実なので、各々好みのパンを一つ買い屋上の休憩場所で食べる事にした。
カズは全粒粉で作られた、何も入ってない焼き立てのパンにした。
アレナリアはミルクが練り込まれた柔らかいパンを選び、レラは柑橘系の甘いジャムが入ったパンを、ビワはリンゴを使ったがパンを選んだ。
紙袋に入った焼き立てのパンを持って、階段を上がり屋上に出る。
夕方の少し前という事もあり、屋上に居る客は少ない。
休憩できるように設置してあるベンチは、天気の影響か殆ど空いていた。
花壇の近くにあるベンチに座り、それぞれ選んで購入したパンを食べる。
「柔らかくて、焼き立ては美味しいわね」
「あちしのも、ジャムが甘くておいしいよ。ジャムも買ってこうね。ビワのはどう?」
「リンゴの果汁だけじゃなくて、うす切りにした実とジャムが入っていて美味しいわよ」
三人とも満足そうな表情をしていたので、カズは来て良かったと思った。
もちろんカズが選んだ、全粒粉のパンも美味しい。
小麦の味を感じられるパンが気になったのか、珍しくビワが物欲しそうな表情を見せた。
カズは自分のパンを一口大に千切って、ビワの口元に近付ける。
「すみません。そんなつもりじゃあ」
「気になったんでしょ。いいから、あ~んして」
「え! でも……」
「ほら、あ~ん」
屋上に居る少ない客は特に気にも留めてないが、アレナリアとレラはその行為を目の前で見ている。
ビワはほんのり顔を赤くして恥ずかしそうにするも、カズに言われるまま口を半開きにした。
カズはビワの口に、千切った全粒粉のパンを入れる。
ゆっくり口を閉じると、カズの指先に柔らかいビワの唇が触れる。
ビワは全粒粉のパンを舌で奥に送り込み咀嚼する。
「このパン……二種類か三種類の小麦が使われてませんか」
「そうなの?」
「なんとなくですが、甘さと香ばしさは別の小麦を使ってると思います」
「言われると気になる。パンを買う時にでも聞いてみようかな」
「教えてくれるかわかりませんよ」
「小麦の種類とか配合を聞くわけじゃないから大丈夫だと思うけどね」
屋上の休憩所でパン屋に来ている客が空くのを待っていると、ポツリポツリと雨が降り出してきた。
屋上に上がってから二十分程経っていたので、そろそろ頃合いかと五階に下りていく。
夕方の時間一番に焼き上がるのを見越して来た客はいなくなり、店に客は三人と少なくなっていた。
それでも夕食に温かいパンをと、まだ新しく焼き上げていた。
多く買い溜めしたいカズ達には、出来立てのパンを買えるのありがたいが、流石に買いしめるわけにはいかないと自重する。
カズは店員から店主に、大量買いをして大丈夫かを確認してもらう。
販売しているパンを買うのに確認してくる客が珍しいと、作業の手を止めて店の奥から中年の夫婦が顔を出し、中年男性の方がカズの質問に答える。
「今日だと、あと五人か六人のお客さんが仕事終わりに買いに来るはずだから、並んでいる半分までなら大丈夫だ」
「そうですか。ありがとうございます」
「いいや。わざわざそう言ってきてくれるのはありがたい。いつも来てくれるお客さんに、全部売り切れなんて言うのは悪いからね」
「明日の朝なら温めれば柔らかくなるけど、お昼すぎには硬くなっちゃうよ。買うなら食べきれる分にした方がいいよ」
中年男性が大量買いをするのを聞いた事のお礼を言い、中年女性の方は多く買っても無駄になると忠告してきた。
「そこは大丈夫です(アイテムボックスがあるなら、なんて言っても驚かせるだけだからな)」
「ああ! あんたらだけじゃなくて、頼まれて買いに来たのかい。なら大丈夫だね」
「え、ええ(なんか勘違いしてるけど、まあいいか)」
店内にあるパンの約半分と、数種のジャムを購入する。
支払いの際に使ってる小麦粉について聞くと、ビワの言っていたように三種類の小麦を使っていると。
その日の天候によって、微妙に配合を変えているのだと。
温度計はこの世界でもあるが、湿度計は見たことはない。
その事から長年の経験からくる感覚で配合していると考えられる。
それで多くの常連客がつくのだから、まさに職人技と言える。
四階と五階の間の小さな踊り場で、カズは購入したパン全てを【アイテムボックス】に入れた。
目的を果たしたカズ達は、傘を購入してデパートを出て、小雨降る中を中央駅方面に向かって行きながら、乗車できるタクシーを探す。
段々と強くなり始めた雨の中で、乗客が降りたタクシーをたまたま見付け、それに乗車して川沿いの家に戻る。
デパートが楽しかったようで、はしゃいでいたレラとアレナリアはタクシーに乗ると、十分もしない内に寝てしまった。
ビワもうとうと眠そうにしていたので、カズは「寝てていいよ」と、隣に座るビワを引き寄せて、行きと同じ様にカズは肩を貸した。
三人が寝てしまったのを確認したカズは《念話》でフジに連絡を取り、帝都を出立する日と、その前日に改装した小屋を回収に行くと話した。
あまり会いに行く事はなかったが、帝国中を飛び回っていたので、退屈はしなかったと言ってきた。
再開してから討伐依頼が出るようになっていないので、素直で良い子に育ってきていると、カズが安心する。
かつてカズは帝都の上空までフジを越させたり、冒険者ギルド本部の倉庫屋上に越させた事があったが、大きな問題として討伐依頼が出されたりはしなかったので、あれは良しとした。(サイネリアを怖がらせたりはしたが)
小屋を回収に行った時に、帝国にいる間の移動手段は魔導列車だということを伝えて、フジとの《念話》を切った。
そんな家族の休日を楽しく過ごせる、そんな雰囲気のデパートが閉店するのは残念だと、哀愁を感じていたのはビワとレラ。
カズは閉店の理由を知っていたので、そこまでは感じてはいなかった。
アレナリアはデパートの閉店してきた店と、デパート全体の客入り具合を見てきたからか、寂しいとかの感情は見せなかった。
「辛辣だな。だけど、アレナリアの言った通りだろう」
「便利で新しい物を求めるのは、どの国も同じよ。そうやって世界は進んで行くのだもの」
「まあそうだろうが、だったらなおさら、今を楽しんだらどうだ(なんて言っておきながら、俺は結局後悔ばかりだったんだよな。日本は)」
アレナリアの言葉が心に刺さり、元の世界の事をカズは思い出す。
もう異世界に骨を埋めようと覚悟を決めた筈なのに、時折こうして自分が嫌だった頃を思い出してしまう。
分かってはいるが、心の何処かで覚悟できてないなのだろうかと、未だにカズはこうして自問自答する事がある。
「カズさん。カズさん?」
「……ん! なに?」
「どうしました?」
僅か一分程だけだったが、一人考え込む悪い癖が出てしまったカズに、ビワが言葉を掛け手を握った事で我に返った。
「なんでもないよ。ちょっと考え事をね。見て回るのもいいけど、そろそろ五階に上がろう。そこにパン屋があるから」
夕食に合わせてパンが焼き上がる頃なので、パン屋のある五階に上がって行く。
下の階から順に階段を上がり見てきたので、エレベーターは使わず階段で上がる。
四階と五階の間にある小さな踊り場に来た時には、香ばしい焼き立てのパンの香りが匂い、四人の鼻腔をくすぐり小腹が空く。
同じ階にある飲食店は、まだ時間帯的に客は少ないが、パン屋には客が並んでいた。
店員と楽しげに会話してパンを購入しているところを見ると、常連なのだろうと思える。
「結構お客さんいるのね」
「多く買いたいけど、他のお客さんに迷惑になるから、とりあえず好きなのを買って、屋上でたべてみようか」
「いいわね」
「賛成」
「そうですね。少し時間を置いてから買いに来ましょう」
大量購入したいと思ったが、流石に他の客に迷惑になるのは確実なので、各々好みのパンを一つ買い屋上の休憩場所で食べる事にした。
カズは全粒粉で作られた、何も入ってない焼き立てのパンにした。
アレナリアはミルクが練り込まれた柔らかいパンを選び、レラは柑橘系の甘いジャムが入ったパンを、ビワはリンゴを使ったがパンを選んだ。
紙袋に入った焼き立てのパンを持って、階段を上がり屋上に出る。
夕方の少し前という事もあり、屋上に居る客は少ない。
休憩できるように設置してあるベンチは、天気の影響か殆ど空いていた。
花壇の近くにあるベンチに座り、それぞれ選んで購入したパンを食べる。
「柔らかくて、焼き立ては美味しいわね」
「あちしのも、ジャムが甘くておいしいよ。ジャムも買ってこうね。ビワのはどう?」
「リンゴの果汁だけじゃなくて、うす切りにした実とジャムが入っていて美味しいわよ」
三人とも満足そうな表情をしていたので、カズは来て良かったと思った。
もちろんカズが選んだ、全粒粉のパンも美味しい。
小麦の味を感じられるパンが気になったのか、珍しくビワが物欲しそうな表情を見せた。
カズは自分のパンを一口大に千切って、ビワの口元に近付ける。
「すみません。そんなつもりじゃあ」
「気になったんでしょ。いいから、あ~んして」
「え! でも……」
「ほら、あ~ん」
屋上に居る少ない客は特に気にも留めてないが、アレナリアとレラはその行為を目の前で見ている。
ビワはほんのり顔を赤くして恥ずかしそうにするも、カズに言われるまま口を半開きにした。
カズはビワの口に、千切った全粒粉のパンを入れる。
ゆっくり口を閉じると、カズの指先に柔らかいビワの唇が触れる。
ビワは全粒粉のパンを舌で奥に送り込み咀嚼する。
「このパン……二種類か三種類の小麦が使われてませんか」
「そうなの?」
「なんとなくですが、甘さと香ばしさは別の小麦を使ってると思います」
「言われると気になる。パンを買う時にでも聞いてみようかな」
「教えてくれるかわかりませんよ」
「小麦の種類とか配合を聞くわけじゃないから大丈夫だと思うけどね」
屋上の休憩所でパン屋に来ている客が空くのを待っていると、ポツリポツリと雨が降り出してきた。
屋上に上がってから二十分程経っていたので、そろそろ頃合いかと五階に下りていく。
夕方の時間一番に焼き上がるのを見越して来た客はいなくなり、店に客は三人と少なくなっていた。
それでも夕食に温かいパンをと、まだ新しく焼き上げていた。
多く買い溜めしたいカズ達には、出来立てのパンを買えるのありがたいが、流石に買いしめるわけにはいかないと自重する。
カズは店員から店主に、大量買いをして大丈夫かを確認してもらう。
販売しているパンを買うのに確認してくる客が珍しいと、作業の手を止めて店の奥から中年の夫婦が顔を出し、中年男性の方がカズの質問に答える。
「今日だと、あと五人か六人のお客さんが仕事終わりに買いに来るはずだから、並んでいる半分までなら大丈夫だ」
「そうですか。ありがとうございます」
「いいや。わざわざそう言ってきてくれるのはありがたい。いつも来てくれるお客さんに、全部売り切れなんて言うのは悪いからね」
「明日の朝なら温めれば柔らかくなるけど、お昼すぎには硬くなっちゃうよ。買うなら食べきれる分にした方がいいよ」
中年男性が大量買いをするのを聞いた事のお礼を言い、中年女性の方は多く買っても無駄になると忠告してきた。
「そこは大丈夫です(アイテムボックスがあるなら、なんて言っても驚かせるだけだからな)」
「ああ! あんたらだけじゃなくて、頼まれて買いに来たのかい。なら大丈夫だね」
「え、ええ(なんか勘違いしてるけど、まあいいか)」
店内にあるパンの約半分と、数種のジャムを購入する。
支払いの際に使ってる小麦粉について聞くと、ビワの言っていたように三種類の小麦を使っていると。
その日の天候によって、微妙に配合を変えているのだと。
温度計はこの世界でもあるが、湿度計は見たことはない。
その事から長年の経験からくる感覚で配合していると考えられる。
それで多くの常連客がつくのだから、まさに職人技と言える。
四階と五階の間の小さな踊り場で、カズは購入したパン全てを【アイテムボックス】に入れた。
目的を果たしたカズ達は、傘を購入してデパートを出て、小雨降る中を中央駅方面に向かって行きながら、乗車できるタクシーを探す。
段々と強くなり始めた雨の中で、乗客が降りたタクシーをたまたま見付け、それに乗車して川沿いの家に戻る。
デパートが楽しかったようで、はしゃいでいたレラとアレナリアはタクシーに乗ると、十分もしない内に寝てしまった。
ビワもうとうと眠そうにしていたので、カズは「寝てていいよ」と、隣に座るビワを引き寄せて、行きと同じ様にカズは肩を貸した。
三人が寝てしまったのを確認したカズは《念話》でフジに連絡を取り、帝都を出立する日と、その前日に改装した小屋を回収に行くと話した。
あまり会いに行く事はなかったが、帝国中を飛び回っていたので、退屈はしなかったと言ってきた。
再開してから討伐依頼が出るようになっていないので、素直で良い子に育ってきていると、カズが安心する。
かつてカズは帝都の上空までフジを越させたり、冒険者ギルド本部の倉庫屋上に越させた事があったが、大きな問題として討伐依頼が出されたりはしなかったので、あれは良しとした。(サイネリアを怖がらせたりはしたが)
小屋を回収に行った時に、帝国にいる間の移動手段は魔導列車だということを伝えて、フジとの《念話》を切った。
1
お気に入りに追加
571
あなたにおすすめの小説
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
転生農家の俺、賢者の遺産を手に入れたので帝国を揺るがす大発明を連発する
昼から山猫
ファンタジー
地方農村に生まれたグレンは、前世はただの会社員だった転生者。特別な力はないが、ある日、村外れの洞窟で古代賢者の秘蔵書庫を発見。そこには世界を変える魔法理論や失われた工学が眠っていた。
グレンは農村の暮らしを少しでも良くするため、古代技術を応用し、便利な道具や魔法道具を続々と開発。村は繁栄し、噂は隣領や都市まで広がる。
しかし、帝国の魔術師団がその力を独占しようとグレンを狙い始める。領主達の思惑、帝国の陰謀、動き出す反乱軍。知恵と工夫で世界を変えたグレンは、これから巻き起こる激動にどう立ち向かうのか。
田舎者が賢者の遺産で世界へ挑む物語。
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)
こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位!
死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。
閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話
2作目になります。
まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。
「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる