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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
615 地下空間の調査 1 驚愕の発見
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60センチ四方の床石の周りだけ、他の床石の周りの隙間より、ほんの僅かだけ太く見えた。
「ここが開きそうですね」
「らしいな。だが問題は、どうやって開かせるかだ」
「この石の下に、開かせる何かがあると思うんですけど……」
5センチ四方の床石を押したり叩いたりするも、動いたり開いたりなどの反応はない。
「壊さないとダメですかね」
「ちょっと代われ」
レオラはナイフを取り出し、5センチ四方の床石と、その周りの床石の隙間にナイフを突き刺し、そのまま5センチ四方の石に沿ってナイフを動かした。
一周回ったところで、梃子の原理で5センチ四方の床石を浮かせて外した。
外した場所を覗き込むと、3センチ程の四角い水晶が埋め込まれていた。
「これは……試してみるか」
レオラは埋め込まれていた四角い水晶に触れ、少しずつ魔力を流した。
先程音が変わった、とレオラが言った床石がゴゴゴと動き出し、直角に立ちそこで止まった。
開いたり床石の下を見るのに、レオラは指輪に魔力を流して灯した光を、床石の下へと向けた。
そこには急勾配で狭い石階段があった。
「毒ガスが充満してたりはしないようだ。この先は何かあるか分からない。すまないが、カズに先頭を任せてもいいか?」
「わかりました(当然の判断か。多少の毒なら、俺は耐性があるから平気だしな。知らないだろうが)」
カズは追加で〈ライト〉を使用して、小さな光の玉を二つ作り出し、レオラとグラジオラスの側に浮遊させた。
既に出していた光の玉を、床石を外した下に進ませて先を照らす。
急勾配の狭い石階段を踏み外すさないように気を付け、ゆっくりと一段ずつ着実に下りて行く。
カズに続きレオラが下り、最後にグラジオラスがゆっくりと下りて行く。
「部屋はあのままで大丈夫なんですか?」
「今日は休館日だ。明日も午後から開くと聞いてる。そもそもこんな奥の部屋まで、来る者は殆どいない」
「休館日? ここって、なんの施設なんですか?」
「話してなかったか。ここは元裁判所だ。新しく作られてからは資料館になっている。帝国で今まで起きた事を、隠さずに多くの民に知ってもらおうと、月毎に内容を変えて展示してる」
「貴族や役職の…」
「もちろんだ」
カズが言い切る前に、レオラは肯定してくる。
「権力や金で隠蔽しようとする者ほど、その罪を多くの民に知らしめなければならない。それが皇族なら更に重い。国が腐敗する原因だ」
帝国は汚職に関して親身に取り組み、撲滅しようとしてると聞き意外だった。
そういった役職に就く貴族は、少なからず何処の国でも居るのだと思っていたからだ。
「とは言うが、そこまで潔白な政治は、何百年経とうが無理だろう」
「無理なんかいッ! あ、すいません(しまったなぁ)」
レオラの完全否定に、カズは思わずツッコミを入れてしまい、グラジオラスが居るんだったと後悔する。
「ハハハっ。ああそうさ、そんな簡単に出来るわけない。何の問題なければ、元セテロンが奴隷や種族売買するのを、 指をくわえて見ているものか。だからこそ起きた事を、誰もが知ることが出来るように、展示公開してる。二度と起きない、起こさないように」
「公開されてる中には、セテロン国に関係するのも」
「もちろんあるとも。奴隷商人と頻繁にやり取りしていた、貴族だった者とかな」
だったということは、奴隷商人と繋がっていた貴族は、その地位を剥奪されて国からの追放、もしくは処刑されたのだと悟った。
カズはその貴族がどうなったかを聞き返すことはせずに、レオラの話し方から汲み取った。
「話はここまでにしましょう。階段の終わりが見えてきました」
床石の下にあった急勾配の狭い石階段を30メートルくらい下りた所で、高さが約2メートルの四方が4メートルくらいある小部屋に出た。
小部屋全体を診るが扉や窓は無く、ただの狭い空間でしかない。
だだの隠し部屋だとしたら、何も無いのはおかしいと、三人で壁と床に変わった所がないか、押したり叩いたりして調べる。
多くのヒビ割れで目立ちにくい壁の一部に、爪を引っ掛かけて引っ張れば開きそうな凹みをグラジオラスが見付けた。
レオラは躊躇する事なく、凹みに爪を引っ掛けて引っ張る。
大した抵抗もなく壁の一部が開いた。
そこには上の部屋で床石を動かしたのと、同じ様な水晶が埋め込まれていた。
「さっきと同じなら、どこかが動くはずだ。やるぞ」
レオラは埋め込まれていた水晶に触れ、少しずつ魔力を流す。
ガコンと音がした直後、壁の一部ゆっくりと開いた。
カズは浮遊させてる光の玉を動かし、開いた壁の先を照らした。
「また石の階段ですね。これまた深そうだ」
「ここで考えてても時間の無駄だ。進むぞ」
先程下りて来た石階段よりは、なだらかで少し広い。
が、それでも二人が並んで通れる程の広さはない。
順番は変わらず、周囲を照らすライトの魔法が使えるカズが先頭、レオラが続いて最後がグラジオラス。
こつこつ…コツコツと、三人の足音だけが狭い通路に響く。
小部屋も扉も窓も曲がる事もなく、ただただ石階段を真っ直ぐに下って行く。
「カズ殿、けっこう下りてきましたが、まだ続きますか?」
「足音の反響から、そろそろ……あ、終わりが見えた」
「やっとか。資料館から、200メートルくらいは下りてきたんじゃないか」
「よく崩れることなく残ってますね。空気もあるようですし」
「この建造物が大戦前の技術で作られてるとしたら、どこかに空気を清浄化する魔道具があって、今でも機能してる可能性があるな」
「大戦前の魔道具ですか。だとしたら、ここはなんの施設なですかね?」
「それはわからない。だが空気を清浄化する魔道具を発見して持ち帰れば。ひと財産になるぞ」
「調査に来てるわけで、それだと目的が変わっちゃいますよ(トレジャーハンターじゃないん…あ、でも冒険者も似たようなものか)」
長い石階段を下りきった三人は、地下とは思えない広い空間に出た。
カズは〈ライト〉の魔法を使用し、60センチ大の光の玉を作り出して、広く周囲を照らせるよう高くに浮遊させた。
そして照らされたその光景に、三人は驚愕する。
十数軒もの商店らしき建物が軒を並べ、その奥には住宅だと思える家が建ち並んでいた。
が、全貌は分からなかった。
「地下に町が存在しているなんて……」
そう言うとグラジオラスは、あまりの衝撃にポカンと口を開けたまま固まってしまった。
「アタシ達が居るのは、ここで一番高い建物の屋上のようだ」
「そうみたいですね」
三人が居る場所は、壁沿いに数軒建てられた中で、一番高い建物の屋上。
振り返り下りて来た石階段を見ると、壁岩を切り出し加工して作られているようだった。
隣の建物や、その隣の建物が接してる壁を見るが、階段や通路のようなものはない。
開閉する為の隠し水晶があるかも知れないが、今居る場所からでは判断できない。
「埋め立てたのではなく、分厚い岩盤でふたをした感じですね。いったいどうやったのか(洪水対策で作られた地下の空間は知ってるが、ここは上部の岩盤を支える柱が無い。どうやって支えているのか不明。まさに異世界ならではか)」
「あそこから下に行けそうだ」
レオラが指差した先に穴が空いており、建物内部に下りれる階段があった。
建物内部から屋上に直接出れる階段はあるが、建物内部に続く階段の上に屋根がないのは、ここは地下で雨が降らないからだろう。
しかしそう考えると、元々この建物は地上にあったのだろうかと疑問が浮かぶ。
「複製本には、この場所のこと書いてなかったんですか?」
「ない。地下へ入る場所が数ヶ所書かれていただけだ。読んでないのか?」
「しおりを挟んであったとこしか」
「そうか、まあいい。何してる、行くぞグラジオラス」
「! はい」
呆然としていたグラジオラスを呼び、レオラが先頭となって、建物内に入る階段を下りて行く。
「ここが開きそうですね」
「らしいな。だが問題は、どうやって開かせるかだ」
「この石の下に、開かせる何かがあると思うんですけど……」
5センチ四方の床石を押したり叩いたりするも、動いたり開いたりなどの反応はない。
「壊さないとダメですかね」
「ちょっと代われ」
レオラはナイフを取り出し、5センチ四方の床石と、その周りの床石の隙間にナイフを突き刺し、そのまま5センチ四方の石に沿ってナイフを動かした。
一周回ったところで、梃子の原理で5センチ四方の床石を浮かせて外した。
外した場所を覗き込むと、3センチ程の四角い水晶が埋め込まれていた。
「これは……試してみるか」
レオラは埋め込まれていた四角い水晶に触れ、少しずつ魔力を流した。
先程音が変わった、とレオラが言った床石がゴゴゴと動き出し、直角に立ちそこで止まった。
開いたり床石の下を見るのに、レオラは指輪に魔力を流して灯した光を、床石の下へと向けた。
そこには急勾配で狭い石階段があった。
「毒ガスが充満してたりはしないようだ。この先は何かあるか分からない。すまないが、カズに先頭を任せてもいいか?」
「わかりました(当然の判断か。多少の毒なら、俺は耐性があるから平気だしな。知らないだろうが)」
カズは追加で〈ライト〉を使用して、小さな光の玉を二つ作り出し、レオラとグラジオラスの側に浮遊させた。
既に出していた光の玉を、床石を外した下に進ませて先を照らす。
急勾配の狭い石階段を踏み外すさないように気を付け、ゆっくりと一段ずつ着実に下りて行く。
カズに続きレオラが下り、最後にグラジオラスがゆっくりと下りて行く。
「部屋はあのままで大丈夫なんですか?」
「今日は休館日だ。明日も午後から開くと聞いてる。そもそもこんな奥の部屋まで、来る者は殆どいない」
「休館日? ここって、なんの施設なんですか?」
「話してなかったか。ここは元裁判所だ。新しく作られてからは資料館になっている。帝国で今まで起きた事を、隠さずに多くの民に知ってもらおうと、月毎に内容を変えて展示してる」
「貴族や役職の…」
「もちろんだ」
カズが言い切る前に、レオラは肯定してくる。
「権力や金で隠蔽しようとする者ほど、その罪を多くの民に知らしめなければならない。それが皇族なら更に重い。国が腐敗する原因だ」
帝国は汚職に関して親身に取り組み、撲滅しようとしてると聞き意外だった。
そういった役職に就く貴族は、少なからず何処の国でも居るのだと思っていたからだ。
「とは言うが、そこまで潔白な政治は、何百年経とうが無理だろう」
「無理なんかいッ! あ、すいません(しまったなぁ)」
レオラの完全否定に、カズは思わずツッコミを入れてしまい、グラジオラスが居るんだったと後悔する。
「ハハハっ。ああそうさ、そんな簡単に出来るわけない。何の問題なければ、元セテロンが奴隷や種族売買するのを、 指をくわえて見ているものか。だからこそ起きた事を、誰もが知ることが出来るように、展示公開してる。二度と起きない、起こさないように」
「公開されてる中には、セテロン国に関係するのも」
「もちろんあるとも。奴隷商人と頻繁にやり取りしていた、貴族だった者とかな」
だったということは、奴隷商人と繋がっていた貴族は、その地位を剥奪されて国からの追放、もしくは処刑されたのだと悟った。
カズはその貴族がどうなったかを聞き返すことはせずに、レオラの話し方から汲み取った。
「話はここまでにしましょう。階段の終わりが見えてきました」
床石の下にあった急勾配の狭い石階段を30メートルくらい下りた所で、高さが約2メートルの四方が4メートルくらいある小部屋に出た。
小部屋全体を診るが扉や窓は無く、ただの狭い空間でしかない。
だだの隠し部屋だとしたら、何も無いのはおかしいと、三人で壁と床に変わった所がないか、押したり叩いたりして調べる。
多くのヒビ割れで目立ちにくい壁の一部に、爪を引っ掛かけて引っ張れば開きそうな凹みをグラジオラスが見付けた。
レオラは躊躇する事なく、凹みに爪を引っ掛けて引っ張る。
大した抵抗もなく壁の一部が開いた。
そこには上の部屋で床石を動かしたのと、同じ様な水晶が埋め込まれていた。
「さっきと同じなら、どこかが動くはずだ。やるぞ」
レオラは埋め込まれていた水晶に触れ、少しずつ魔力を流す。
ガコンと音がした直後、壁の一部ゆっくりと開いた。
カズは浮遊させてる光の玉を動かし、開いた壁の先を照らした。
「また石の階段ですね。これまた深そうだ」
「ここで考えてても時間の無駄だ。進むぞ」
先程下りて来た石階段よりは、なだらかで少し広い。
が、それでも二人が並んで通れる程の広さはない。
順番は変わらず、周囲を照らすライトの魔法が使えるカズが先頭、レオラが続いて最後がグラジオラス。
こつこつ…コツコツと、三人の足音だけが狭い通路に響く。
小部屋も扉も窓も曲がる事もなく、ただただ石階段を真っ直ぐに下って行く。
「カズ殿、けっこう下りてきましたが、まだ続きますか?」
「足音の反響から、そろそろ……あ、終わりが見えた」
「やっとか。資料館から、200メートルくらいは下りてきたんじゃないか」
「よく崩れることなく残ってますね。空気もあるようですし」
「この建造物が大戦前の技術で作られてるとしたら、どこかに空気を清浄化する魔道具があって、今でも機能してる可能性があるな」
「大戦前の魔道具ですか。だとしたら、ここはなんの施設なですかね?」
「それはわからない。だが空気を清浄化する魔道具を発見して持ち帰れば。ひと財産になるぞ」
「調査に来てるわけで、それだと目的が変わっちゃいますよ(トレジャーハンターじゃないん…あ、でも冒険者も似たようなものか)」
長い石階段を下りきった三人は、地下とは思えない広い空間に出た。
カズは〈ライト〉の魔法を使用し、60センチ大の光の玉を作り出して、広く周囲を照らせるよう高くに浮遊させた。
そして照らされたその光景に、三人は驚愕する。
十数軒もの商店らしき建物が軒を並べ、その奥には住宅だと思える家が建ち並んでいた。
が、全貌は分からなかった。
「地下に町が存在しているなんて……」
そう言うとグラジオラスは、あまりの衝撃にポカンと口を開けたまま固まってしまった。
「アタシ達が居るのは、ここで一番高い建物の屋上のようだ」
「そうみたいですね」
三人が居る場所は、壁沿いに数軒建てられた中で、一番高い建物の屋上。
振り返り下りて来た石階段を見ると、壁岩を切り出し加工して作られているようだった。
隣の建物や、その隣の建物が接してる壁を見るが、階段や通路のようなものはない。
開閉する為の隠し水晶があるかも知れないが、今居る場所からでは判断できない。
「埋め立てたのではなく、分厚い岩盤でふたをした感じですね。いったいどうやったのか(洪水対策で作られた地下の空間は知ってるが、ここは上部の岩盤を支える柱が無い。どうやって支えているのか不明。まさに異世界ならではか)」
「あそこから下に行けそうだ」
レオラが指差した先に穴が空いており、建物内部に下りれる階段があった。
建物内部から屋上に直接出れる階段はあるが、建物内部に続く階段の上に屋根がないのは、ここは地下で雨が降らないからだろう。
しかしそう考えると、元々この建物は地上にあったのだろうかと疑問が浮かぶ。
「複製本には、この場所のこと書いてなかったんですか?」
「ない。地下へ入る場所が数ヶ所書かれていただけだ。読んでないのか?」
「しおりを挟んであったとこしか」
「そうか、まあいい。何してる、行くぞグラジオラス」
「! はい」
呆然としていたグラジオラスを呼び、レオラが先頭となって、建物内に入る階段を下りて行く。
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