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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
613 目覚めの一杯 と 昼食に酒盛り と 後悔
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◇◆◇◆◇
昨夜遅くまで起きていたせいで、今朝の目覚めは遅い。
「カズさん、朝ですよ。もう少しで朝食も出来ますし、アレナリアさんとレラが起きて来ますよ」
優しく囁かれるビワの声で、カズは目を覚ます。
「ふあぁ~。……おはよう」
「おはようございます」
カズは掛けていた毛布を畳んで片付け、顔を洗いリビングに戻る。
するとアレナリアとレラよりも先に、レオラが三階の部屋から下りて来ていた。
「完徹して全部読んだの?」
「いや、もう少しだ。それほど厚い本ではなかったから、二時間ほど仮眠した。朝食の後で続きを読む。ビワ、目を覚ますから、リンゴ酒を一杯くれ」
「大丈夫ですか? お屋敷に戻られたら公務があるのでは?」
「今日の分を昨日の内に終わらせておいた。急ぎがある場合は、今日担当のガザニアが呼びに来る事になってる」
昨日聞きていたが、本当に良いのか? と、ビワは視線をカズに移す。
「本人にがいいって言ってるんだ。出してあげて(やっぱり飲むんだ)」
「わかりました」
ビワはリンゴ酒をコップの六分目くらいまで注ぎ、レオラの前に差し出す。
朝食と共に少しずつ飲むのかと思いきや、レオラはコップを持ち、一気にリンゴ酒を喉に流し込んだ。
「くはぁァ~、目が覚める。寝不足と空腹での酒は効く」
「酒に強いからって、今の常態でそんな飲み方したら、酔が回るぞ(これを見たら、誰もレオラが皇女だとは思わないだろ)」
「この程度で酔うもんか。それよりアレナリアとレラはまだ起きて来ないのか。腹が減った、先に食べてしまうぞ」
「ハァ…起こして来るから、先に食べてればいい。出してあげてビワ」
「わかりました」
「そうか。なら遠慮なく、先に食べてるとしよう」
「全部食べないでくれよ(遠慮なんかしないだろうに)」
レオラの返答がないまま、カズは二階のアレナリアとレラが寝ている寝室に行く。
コンコンと扉を軽く叩いて声を掛けるも、アレナリアとレラからの返事はない。
仕方がないと扉を開けて寝室に入り「二人とも朝だぞ。起きろぉ」と声を掛ける。
熟睡しているようで、一向に起きる気配がない。
「早く起きないと、レオラに朝ごはん全部食べられてしまうぞ」
「ふへぇ!? あちしのプリンっ!」
大の字で寝ていたレラが、全部食べられてしまうに反応し、寝ぼけたままふらふらと飛んで寝室を出て、一階に下りて行く。
見えなくなると、ゴンと壁にぶつかる音がした直後「いたッ!」と、レラの声が聞こえた。
これで目が覚めたろうと、次はアレナリアを起こしにかかる。
枕を抱えにたにたしているアレナリアは、声を掛けただけでは起きなさそうなので、軽く肩を叩いてから揺する。
「何よ、レラ」
「レラなら起きて下に行ったぞ」
「なんだカズか……カズ!」
アレナリアの事だから、夜這いに来てくれたのとでも言って、飛び付いてくるものとカズは身構えていたが、そうはならなかった。
帝都に滞在してからは、朝起こしに来るのは殆どがビワで、希にレラが先に起きた場合、起こしに来る時があるだけ。
なので、思いもしないカズに起こされたアレナリアは、目を見開き硬直した。
「起きたか? アレナリア……お~い」
「ぬはッ! な、なんでカズが!?」
「ビワは朝食をレオラに出してる。だから俺が起こしにした」
「そ、そう」
「着替えたら下りて来いよ」
「あ、うん」
「それとさっきから、はだけてヘソが見えてるぞ」
「へ?」
アレナリアは視線を下げて、自分のお腹を見る。
寝ている時に寝間着が上がってきたらしく、下腹部とヘソが丸見えになっていた。
「きゃッ! 最初に言ってよ」
思わぬアレナリアの反応に、カズはドキッとする。
「そりゃ悪かった(きゃ? って、今さら。しかしなんだな、アレナリアの恥じらいは新鮮だ。いったい何の夢見てたんだろう?)」
先に一階に下りたカズはソファーに座り、アレナリアが着替えたら下りて来る事をビワに伝え、三人分の朝食を用意してもらう。
ビワと一緒に食べずに待ち、アレナリアが下りて来ると、食卓に付き朝食にする。
レラは食べてる途中で、レオラは食べ終わり、複製本の続きを読みに三階の部屋に戻った。
アレナリアとレラを起こしに行った事で、結局レオラから複製本の内容が、欲しがっていた情報なのか聞けなかった。
まだ全部は読んでないと言っていたので、後で聞けばいいかと、目の前の朝食を味わって完食する。
食後アレナリアにはレラに魔力操作の練習を見てもらい、カズは一人でフジの所に行き、一緒に狩りへ出掛けた。
昼少し前にフジとの狩りを終えたカズが、三人とレオラが居る川沿いの家に戻る。
リビングのソファーにはへばって倒れてるレラと、アレナリアと共にリンゴ酒を呷るレオラが居た。
昼食を作り始めようとしてるビワに、三人の状況を尋ねると、アレナリアと魔力操作の練習をした後に、複製本を読み終えて下りてきたレオラが、レラに専用ナイフの使い方を小一時間教えたのだと。
レラは疲れ果てて、裏庭からリビングに入ってすぐソファーに倒れ込み寝てしまい、レオラは前日の夕食時にアレナリアと飲めなかったからと、昼食前の食前酒だと言って飲み始めたのが、現在の状況らしい。
昼食が出来るとレラを起こし、三人分の昼食をリビングのテーブルに運び、カズとビワはキッチンの方で昼食を取る。
リビングの方ではレオラが新しいリンゴ酒を開け、起きたレラを交えて三人で昼間っから酒を飲み始める。
もうどうなっても知らないと、カズは放おって置いた。
午後になりガザニアが迎えに来ると「複製本は部屋の机の上に置いてある。カズも目を通しておいてくれ。わかるようにはしてある」とレオラは言い、酒臭いまま川沿いの家を出て、待たせてある馬車に乗り屋敷へと戻って行く。
昼から酒の匂いを、強く漂わせたレオラに「酔いを覚ましてから戻られた方が」と。
身を案じたガザニアの忠告も何のその「酒に呑まれてるアタシだと思うか?」の返答に、ガザニアは「その様な事は……」と、レオラの説得を諦めた。
実際のところレオラ自身は、ほろ酔いにも満たないのだが、漂わせる匂いは端から見ると泥酔してる者のそれと同じだと感じる。
風取り用の小さな窓を開けていたが、気休め程度にしかならず、一緒に乗っていたガザニアは気分を悪くした。
馬車の揺れとレオラから酒の匂いで、少々酔ってしまう。
馬車内に酒の匂いを充満させながら、レオラの乗る馬車は屋敷に到着する。
青白い顔をしたガザニアを外で休ませ、レオラは一人で屋敷に入り、自分の執務室へと向かう。
執務室に向かう途中でカーディナリスと顔を合わせた、その途端に酒の匂いを漂わせてる理由を問われ、レオラは隠す事なく正直に話した。
この後は言うまでもなく、隠す事をしなかろうと、カーディナリスの説教が始まり、レオラは執務室で一時間以上こってりしぼられた。
翌日から数日書類仕事が、何時もの倍以上(元々やらねばならない量)になり、レオラは昼間からリンゴ酒を何本も空けた事に後悔し、それはアレナリアも同じだった。
レオラが迎えに来たガザニアと馬車に乗り込んだ少し後、アレナリアは気持ちが悪くなり、吐いて寝込む羽目になっていた。
カーディナリスの判断で、今回アイリスに書類仕事の手助けを頼まず、レオラに全てやらせる事になった。
そのお陰で数日自由な時間が出来たアイリスは、同じ趣味嗜好を持つ侍女と、昼夜問わず語りあう。(カズとカミーリアの馴れ初めから絡みまでを、リアルな妄想で)
ネタとされてる二人には背筋に寒気が走る。
その原因がアイリスとその侍女だと、カズは知るよしもない。
カミーリアだけは時折背中に感じる視線から、アイリス皇女が侍女と趣味を高じていると気付いてはいたが、直接巻き込まれたくなかったので、素知らぬふりをした。
だが結局は二人の妄想話が盛り上がり、カミーリアは呼び出されて、カズとしたデートの事を話す事に。
このやり取りは既に何回もあり、しかも回を重ねる事に、あること無いこと付け加えられていた。
昨夜遅くまで起きていたせいで、今朝の目覚めは遅い。
「カズさん、朝ですよ。もう少しで朝食も出来ますし、アレナリアさんとレラが起きて来ますよ」
優しく囁かれるビワの声で、カズは目を覚ます。
「ふあぁ~。……おはよう」
「おはようございます」
カズは掛けていた毛布を畳んで片付け、顔を洗いリビングに戻る。
するとアレナリアとレラよりも先に、レオラが三階の部屋から下りて来ていた。
「完徹して全部読んだの?」
「いや、もう少しだ。それほど厚い本ではなかったから、二時間ほど仮眠した。朝食の後で続きを読む。ビワ、目を覚ますから、リンゴ酒を一杯くれ」
「大丈夫ですか? お屋敷に戻られたら公務があるのでは?」
「今日の分を昨日の内に終わらせておいた。急ぎがある場合は、今日担当のガザニアが呼びに来る事になってる」
昨日聞きていたが、本当に良いのか? と、ビワは視線をカズに移す。
「本人にがいいって言ってるんだ。出してあげて(やっぱり飲むんだ)」
「わかりました」
ビワはリンゴ酒をコップの六分目くらいまで注ぎ、レオラの前に差し出す。
朝食と共に少しずつ飲むのかと思いきや、レオラはコップを持ち、一気にリンゴ酒を喉に流し込んだ。
「くはぁァ~、目が覚める。寝不足と空腹での酒は効く」
「酒に強いからって、今の常態でそんな飲み方したら、酔が回るぞ(これを見たら、誰もレオラが皇女だとは思わないだろ)」
「この程度で酔うもんか。それよりアレナリアとレラはまだ起きて来ないのか。腹が減った、先に食べてしまうぞ」
「ハァ…起こして来るから、先に食べてればいい。出してあげてビワ」
「わかりました」
「そうか。なら遠慮なく、先に食べてるとしよう」
「全部食べないでくれよ(遠慮なんかしないだろうに)」
レオラの返答がないまま、カズは二階のアレナリアとレラが寝ている寝室に行く。
コンコンと扉を軽く叩いて声を掛けるも、アレナリアとレラからの返事はない。
仕方がないと扉を開けて寝室に入り「二人とも朝だぞ。起きろぉ」と声を掛ける。
熟睡しているようで、一向に起きる気配がない。
「早く起きないと、レオラに朝ごはん全部食べられてしまうぞ」
「ふへぇ!? あちしのプリンっ!」
大の字で寝ていたレラが、全部食べられてしまうに反応し、寝ぼけたままふらふらと飛んで寝室を出て、一階に下りて行く。
見えなくなると、ゴンと壁にぶつかる音がした直後「いたッ!」と、レラの声が聞こえた。
これで目が覚めたろうと、次はアレナリアを起こしにかかる。
枕を抱えにたにたしているアレナリアは、声を掛けただけでは起きなさそうなので、軽く肩を叩いてから揺する。
「何よ、レラ」
「レラなら起きて下に行ったぞ」
「なんだカズか……カズ!」
アレナリアの事だから、夜這いに来てくれたのとでも言って、飛び付いてくるものとカズは身構えていたが、そうはならなかった。
帝都に滞在してからは、朝起こしに来るのは殆どがビワで、希にレラが先に起きた場合、起こしに来る時があるだけ。
なので、思いもしないカズに起こされたアレナリアは、目を見開き硬直した。
「起きたか? アレナリア……お~い」
「ぬはッ! な、なんでカズが!?」
「ビワは朝食をレオラに出してる。だから俺が起こしにした」
「そ、そう」
「着替えたら下りて来いよ」
「あ、うん」
「それとさっきから、はだけてヘソが見えてるぞ」
「へ?」
アレナリアは視線を下げて、自分のお腹を見る。
寝ている時に寝間着が上がってきたらしく、下腹部とヘソが丸見えになっていた。
「きゃッ! 最初に言ってよ」
思わぬアレナリアの反応に、カズはドキッとする。
「そりゃ悪かった(きゃ? って、今さら。しかしなんだな、アレナリアの恥じらいは新鮮だ。いったい何の夢見てたんだろう?)」
先に一階に下りたカズはソファーに座り、アレナリアが着替えたら下りて来る事をビワに伝え、三人分の朝食を用意してもらう。
ビワと一緒に食べずに待ち、アレナリアが下りて来ると、食卓に付き朝食にする。
レラは食べてる途中で、レオラは食べ終わり、複製本の続きを読みに三階の部屋に戻った。
アレナリアとレラを起こしに行った事で、結局レオラから複製本の内容が、欲しがっていた情報なのか聞けなかった。
まだ全部は読んでないと言っていたので、後で聞けばいいかと、目の前の朝食を味わって完食する。
食後アレナリアにはレラに魔力操作の練習を見てもらい、カズは一人でフジの所に行き、一緒に狩りへ出掛けた。
昼少し前にフジとの狩りを終えたカズが、三人とレオラが居る川沿いの家に戻る。
リビングのソファーにはへばって倒れてるレラと、アレナリアと共にリンゴ酒を呷るレオラが居た。
昼食を作り始めようとしてるビワに、三人の状況を尋ねると、アレナリアと魔力操作の練習をした後に、複製本を読み終えて下りてきたレオラが、レラに専用ナイフの使い方を小一時間教えたのだと。
レラは疲れ果てて、裏庭からリビングに入ってすぐソファーに倒れ込み寝てしまい、レオラは前日の夕食時にアレナリアと飲めなかったからと、昼食前の食前酒だと言って飲み始めたのが、現在の状況らしい。
昼食が出来るとレラを起こし、三人分の昼食をリビングのテーブルに運び、カズとビワはキッチンの方で昼食を取る。
リビングの方ではレオラが新しいリンゴ酒を開け、起きたレラを交えて三人で昼間っから酒を飲み始める。
もうどうなっても知らないと、カズは放おって置いた。
午後になりガザニアが迎えに来ると「複製本は部屋の机の上に置いてある。カズも目を通しておいてくれ。わかるようにはしてある」とレオラは言い、酒臭いまま川沿いの家を出て、待たせてある馬車に乗り屋敷へと戻って行く。
昼から酒の匂いを、強く漂わせたレオラに「酔いを覚ましてから戻られた方が」と。
身を案じたガザニアの忠告も何のその「酒に呑まれてるアタシだと思うか?」の返答に、ガザニアは「その様な事は……」と、レオラの説得を諦めた。
実際のところレオラ自身は、ほろ酔いにも満たないのだが、漂わせる匂いは端から見ると泥酔してる者のそれと同じだと感じる。
風取り用の小さな窓を開けていたが、気休め程度にしかならず、一緒に乗っていたガザニアは気分を悪くした。
馬車の揺れとレオラから酒の匂いで、少々酔ってしまう。
馬車内に酒の匂いを充満させながら、レオラの乗る馬車は屋敷に到着する。
青白い顔をしたガザニアを外で休ませ、レオラは一人で屋敷に入り、自分の執務室へと向かう。
執務室に向かう途中でカーディナリスと顔を合わせた、その途端に酒の匂いを漂わせてる理由を問われ、レオラは隠す事なく正直に話した。
この後は言うまでもなく、隠す事をしなかろうと、カーディナリスの説教が始まり、レオラは執務室で一時間以上こってりしぼられた。
翌日から数日書類仕事が、何時もの倍以上(元々やらねばならない量)になり、レオラは昼間からリンゴ酒を何本も空けた事に後悔し、それはアレナリアも同じだった。
レオラが迎えに来たガザニアと馬車に乗り込んだ少し後、アレナリアは気持ちが悪くなり、吐いて寝込む羽目になっていた。
カーディナリスの判断で、今回アイリスに書類仕事の手助けを頼まず、レオラに全てやらせる事になった。
そのお陰で数日自由な時間が出来たアイリスは、同じ趣味嗜好を持つ侍女と、昼夜問わず語りあう。(カズとカミーリアの馴れ初めから絡みまでを、リアルな妄想で)
ネタとされてる二人には背筋に寒気が走る。
その原因がアイリスとその侍女だと、カズは知るよしもない。
カミーリアだけは時折背中に感じる視線から、アイリス皇女が侍女と趣味を高じていると気付いてはいたが、直接巻き込まれたくなかったので、素知らぬふりをした。
だが結局は二人の妄想話が盛り上がり、カミーリアは呼び出されて、カズとしたデートの事を話す事に。
このやり取りは既に何回もあり、しかも回を重ねる事に、あること無いこと付け加えられていた。
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