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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
592 図書館巡り 7 見えるが読めない
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あの時と同じように薄い本を元あった書棚に戻し、それから肩掛け鞄に入れてあるアーティファクトの古書を取り出して、新たな文字が現れたかを確かめる。
前回とは違う頁に『多くを失い集いを築く団欒は何処に』と、一文が現れていた。
「ねぇねぇカズ、そこに書いてあるのがそうなの?」
カズが頁をめくる手を止めた事で、新しい一文が現れたんだと、カズの背中をよじ登り後ろからレラが覗き込み聞く。
「見えるのか? レラ」
「今度は見える」
「ビワはどう?」
レラが発見したから見えるのだろうか? と考え、ビワはどうだろうかと、現れた一文が見えるようにアーティファクトの古書を傾ける。
「書いてあるのはわかります。けど…」
「けど?」
「見たことのない文字で読めません」
「見たことのない……レラはどうなんだ?」
「全然わかんない。何語なの? 古代文字とか?」
カズにも何語なのかは、調べてみないと不明。
何故なら異世界言語スキルがあるカズには、日本語で書かれてるように見えているからだ。
ただ、ビワとレラにも文字に見えるという事は、この世界の文字で書かれてるのだろうと考えた。
それを踏まえると、他に知性ある本を所有し、今回のカズ達と同じ様な事になったとしても、現れた文字を読む知識、もしくは解読する魔法やスキルがなければ、この一文は難解な問題ということになる。
つまりはそう簡単に、次のヒントがある場所には行く事が出来ず、そもそも隠し部屋と関係があるとすら考えないかも知れない。
解読する一文が安易だと思えたのは、異世界言語スキルで分かりやすく読めたからだと考えるのが妥当だろう。
「何語かは分からない。ただ、俺はスキルの効果で読める」
「そうなんだ。で、今度はなんて書いてあるの?」
「多くを失い集いを築く団欒は何処に」
「なんじゃそれ?」
「つどう…だんらん……家族でしょうか? でも失うと……」
「なら、誰かの家じゃないの?」
「誰のだよ」
三人は頭を抱え、現れた一文の意味を考える。
「それぞれ分けて考えよう。集うと、団欒は、ビワの言う通り家族だと思う」
「でも、多くを失うんだよ。家族がみんな死んじゃうの? それって、変じゃない」
「待て待て。文章の順からすると、多くを失って集う場所を築くだろ。だとすると……」
「家族が一緒に暮らす家でしょうか? 多くを失うのが、家を建てるためのお金だとすれば」
「だったらあちしが言った、誰かの家ってのがあってるじゃん」
「それだと探す範囲が広すぎるだろ。例えこの街に限定したとしても。だから今回も、本がある場所のことを指してるはずだ」
家の建て方が載っている本がある場所を思い浮かべ、建築に関する本が多く所蔵されている東区の図書館だと考えた。
そこで見付からなければまた考えようと、建築と魔道具に関する本が多く所蔵してある、東区の図書館に向うことにした。
カズはアーティファクトの古書を肩掛け鞄にしまい入れ、書棚に戻した薄い本を確認する。
ほんの少し目を離した間に、南区の図書館の時と同様、さっきまで見ていた薄い本が消えて無くなっていた。
これで南区の図書館で発見した本も、質問した司書がたまたま知らなかったという訳ではなく、元々図書館に無かった本だと確信が持てた。
西区の図書館から東区の図書館に行くと、着いた頃には昼食の時間になってしまう。
なので東区の図書館に向かうタクシーで、少し早めの昼食を取り済ませる。
完全個室になってる馬車ではないので、自分達だけで食べるのは、ちょっと気不味いと思った。(レラは全然気にしてない)
そこでビワと相談して、御者の年配男性にもサンドイッチをお裾分けした。
どうせなら気分良く馬を操作して、目的地まで送り届けてほしいからだ。
御者の年配男性は喜んで受け取り食べた。
ただ、そんなに事をする乗客は、今で一人もいなかったので、三人を地方から出て来て苦労してる、訳あり家族だと考えていた。
苦労してるからこそ、人に優しく出来る良い家族だと。
カズとビワが夫婦で二人の間に子供が出来ず、養子として孤児のレラを引き取っただろう。
と、御者の年配男性は、勝手に三人の経緯を想像していた。
そして東区の図書館に着くと「端数の銅貨はサービスだ。色々と大変だろうが、三人で苦難を乗り越えて生きろ」何故か笑顔で元気付けて、他の乗客を探しに去っていった。
「あのおっちゃん急にどうしたんだろう?」
「お昼のお礼かな?」
「さぁ、どうなんでしょう」
「訳わかんないけど得したじゃん」
おかしな気分のまま三人は東区の図書館に入り、また二手に分かれて隠し部屋へ導くヒントとなる本を探す。
あるとすれば建築関連の書棚にと思われるので、魔道具関連の本が置いてある階は素通りする。
西区の図書館よりも探す範囲が狭まり、この場所であっていれば三十分と掛からないだろう。
「私はまた棚の中段から上を探すわ。レラは下をお願いね」
「探す本が何かわからないのに、それを探すんだよ。これが全部終わったら、久しぶりに特製プリンをいっぱい作ってもらわないと」
「そうね。レラも見つけたんだものね。カズさんに頼んで、材料があるか聞いてみましょう」
カズのいない所で、コロコロ鳥とミルキーウッドの樹液を使った特製プリンを、レラは大量に所望した。
帝都に滞在してからは、特製プリンを作る食材を得たのは、大峡谷近くにある冒険者ギルドが管理する、資源と潤沢のダンジョンで入手したのが最後。
食材が余っているとしても、作れるのは特製プリンでも更に美味い方になる。
「カズに一個や二個だけなんて言われないように、あちしがまた見つけてやる!」
意気込んで書棚の端から探し始め、数十秒でレラがピタリと止まる。
「ねぇねぇビワ。もしかして、この分厚いのじゃない?」
「え! もう見つけたの?」
ビワはまさかと思い、レラが見ている本を書棚から出す。
厚さが10センチ近くあり、高さも50センチはある大きく重い本を、書棚から取り出すのは一苦労。
重いので一旦床に置き、表紙を確認する。
間違いないのか、本の表紙にタイトルも著者名もなく、図書館の印字も無い。
今度は見つけたレラが念話でカズを呼ぶ。
探し始めようとしたところで呼び出しがあり、カズは踵を返す。
「レラが見つけたって? やけに早いが、あってるのか?」
「あちしを疑うのか!」
「表紙に何も書かれてませんし、図書館の印も無かったです」
「なら確かめてみるか。デカい本だな!」
流石に自分も床で見るのはどうかと思い、カズは重い本を力を入れて持ち、開いて内容を確認する。
目次から始まり、小屋に平屋に二階建ての一軒家、工場や倉庫や五階建てのデパートなどが、イラスト付きて掲載されていた。
最初は設計図かと思ったが、そうではなく様々な建物の図鑑。
この分厚い本があった所は、やはり同様の建物図鑑が置いてある書棚だった。
誰かがこの分厚い本を手にしても、周りにある本が同様の内容なら、それ程変に思わせないためで、前の二冊もやはり同じ理由だろうかと、カズは考えた。
前回とは違う頁に『多くを失い集いを築く団欒は何処に』と、一文が現れていた。
「ねぇねぇカズ、そこに書いてあるのがそうなの?」
カズが頁をめくる手を止めた事で、新しい一文が現れたんだと、カズの背中をよじ登り後ろからレラが覗き込み聞く。
「見えるのか? レラ」
「今度は見える」
「ビワはどう?」
レラが発見したから見えるのだろうか? と考え、ビワはどうだろうかと、現れた一文が見えるようにアーティファクトの古書を傾ける。
「書いてあるのはわかります。けど…」
「けど?」
「見たことのない文字で読めません」
「見たことのない……レラはどうなんだ?」
「全然わかんない。何語なの? 古代文字とか?」
カズにも何語なのかは、調べてみないと不明。
何故なら異世界言語スキルがあるカズには、日本語で書かれてるように見えているからだ。
ただ、ビワとレラにも文字に見えるという事は、この世界の文字で書かれてるのだろうと考えた。
それを踏まえると、他に知性ある本を所有し、今回のカズ達と同じ様な事になったとしても、現れた文字を読む知識、もしくは解読する魔法やスキルがなければ、この一文は難解な問題ということになる。
つまりはそう簡単に、次のヒントがある場所には行く事が出来ず、そもそも隠し部屋と関係があるとすら考えないかも知れない。
解読する一文が安易だと思えたのは、異世界言語スキルで分かりやすく読めたからだと考えるのが妥当だろう。
「何語かは分からない。ただ、俺はスキルの効果で読める」
「そうなんだ。で、今度はなんて書いてあるの?」
「多くを失い集いを築く団欒は何処に」
「なんじゃそれ?」
「つどう…だんらん……家族でしょうか? でも失うと……」
「なら、誰かの家じゃないの?」
「誰のだよ」
三人は頭を抱え、現れた一文の意味を考える。
「それぞれ分けて考えよう。集うと、団欒は、ビワの言う通り家族だと思う」
「でも、多くを失うんだよ。家族がみんな死んじゃうの? それって、変じゃない」
「待て待て。文章の順からすると、多くを失って集う場所を築くだろ。だとすると……」
「家族が一緒に暮らす家でしょうか? 多くを失うのが、家を建てるためのお金だとすれば」
「だったらあちしが言った、誰かの家ってのがあってるじゃん」
「それだと探す範囲が広すぎるだろ。例えこの街に限定したとしても。だから今回も、本がある場所のことを指してるはずだ」
家の建て方が載っている本がある場所を思い浮かべ、建築に関する本が多く所蔵されている東区の図書館だと考えた。
そこで見付からなければまた考えようと、建築と魔道具に関する本が多く所蔵してある、東区の図書館に向うことにした。
カズはアーティファクトの古書を肩掛け鞄にしまい入れ、書棚に戻した薄い本を確認する。
ほんの少し目を離した間に、南区の図書館の時と同様、さっきまで見ていた薄い本が消えて無くなっていた。
これで南区の図書館で発見した本も、質問した司書がたまたま知らなかったという訳ではなく、元々図書館に無かった本だと確信が持てた。
西区の図書館から東区の図書館に行くと、着いた頃には昼食の時間になってしまう。
なので東区の図書館に向かうタクシーで、少し早めの昼食を取り済ませる。
完全個室になってる馬車ではないので、自分達だけで食べるのは、ちょっと気不味いと思った。(レラは全然気にしてない)
そこでビワと相談して、御者の年配男性にもサンドイッチをお裾分けした。
どうせなら気分良く馬を操作して、目的地まで送り届けてほしいからだ。
御者の年配男性は喜んで受け取り食べた。
ただ、そんなに事をする乗客は、今で一人もいなかったので、三人を地方から出て来て苦労してる、訳あり家族だと考えていた。
苦労してるからこそ、人に優しく出来る良い家族だと。
カズとビワが夫婦で二人の間に子供が出来ず、養子として孤児のレラを引き取っただろう。
と、御者の年配男性は、勝手に三人の経緯を想像していた。
そして東区の図書館に着くと「端数の銅貨はサービスだ。色々と大変だろうが、三人で苦難を乗り越えて生きろ」何故か笑顔で元気付けて、他の乗客を探しに去っていった。
「あのおっちゃん急にどうしたんだろう?」
「お昼のお礼かな?」
「さぁ、どうなんでしょう」
「訳わかんないけど得したじゃん」
おかしな気分のまま三人は東区の図書館に入り、また二手に分かれて隠し部屋へ導くヒントとなる本を探す。
あるとすれば建築関連の書棚にと思われるので、魔道具関連の本が置いてある階は素通りする。
西区の図書館よりも探す範囲が狭まり、この場所であっていれば三十分と掛からないだろう。
「私はまた棚の中段から上を探すわ。レラは下をお願いね」
「探す本が何かわからないのに、それを探すんだよ。これが全部終わったら、久しぶりに特製プリンをいっぱい作ってもらわないと」
「そうね。レラも見つけたんだものね。カズさんに頼んで、材料があるか聞いてみましょう」
カズのいない所で、コロコロ鳥とミルキーウッドの樹液を使った特製プリンを、レラは大量に所望した。
帝都に滞在してからは、特製プリンを作る食材を得たのは、大峡谷近くにある冒険者ギルドが管理する、資源と潤沢のダンジョンで入手したのが最後。
食材が余っているとしても、作れるのは特製プリンでも更に美味い方になる。
「カズに一個や二個だけなんて言われないように、あちしがまた見つけてやる!」
意気込んで書棚の端から探し始め、数十秒でレラがピタリと止まる。
「ねぇねぇビワ。もしかして、この分厚いのじゃない?」
「え! もう見つけたの?」
ビワはまさかと思い、レラが見ている本を書棚から出す。
厚さが10センチ近くあり、高さも50センチはある大きく重い本を、書棚から取り出すのは一苦労。
重いので一旦床に置き、表紙を確認する。
間違いないのか、本の表紙にタイトルも著者名もなく、図書館の印字も無い。
今度は見つけたレラが念話でカズを呼ぶ。
探し始めようとしたところで呼び出しがあり、カズは踵を返す。
「レラが見つけたって? やけに早いが、あってるのか?」
「あちしを疑うのか!」
「表紙に何も書かれてませんし、図書館の印も無かったです」
「なら確かめてみるか。デカい本だな!」
流石に自分も床で見るのはどうかと思い、カズは重い本を力を入れて持ち、開いて内容を確認する。
目次から始まり、小屋に平屋に二階建ての一軒家、工場や倉庫や五階建てのデパートなどが、イラスト付きて掲載されていた。
最初は設計図かと思ったが、そうではなく様々な建物の図鑑。
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